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2009/10/31

示現塾 高度に出る午前問題を解こう!(2009-10-31)

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            春の情報処理技術者試験日まで、あと169日
  2009年10月31日(土)                                      本格版 1861号
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  これは,2010年春の情報処理技術者試験のうち、応用情報技術者試験  午前問題
  及び高度試験  午前共通問題  に対応したものです。

  本日の問題テーマは,次の6つです。

  第1問-基礎理論            ・・・指数部Eのビット列
  第2問-コンピュータ構成要素・・・プロセッサごとに異なる命令を並列実行
                                    するもの
  第3問-データベース        ・・・E-R図のエンティティの組合せ
  第4問-ネットワーク        ・・・IEEE 802.3の最上位層
  第5問-セキュリティ        ・・・公開かぎ証明書の発行依頼者の資格審査機関
  第6問-システム開発技術    ・・・新システムのモデル化-DFD作成手順

** ------------------  やる気が出る(?)名言集  ----------------------- **

    今までの僕の記録は、

    みんな、耐えることで作られてきた。
                                                         (王 貞治)

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第1問  基礎理論
分野-1-1         技術レベル-3        出題頻度-中       出典:SW17-A-02

規格IEEE 754(IEC 60559)による単精度の浮動小数点表示法は,次のとおりで
ある。10 進数 14.75をこの規格に従って表示したときの指数部 E のビット列は
どれか。

  〔IEEE 754〕
      0<E<255のとき表示される実数
          (-1)^S × 2^E-127 ×(1+F)

        ここで,S は 実数の符号(0:正,1:負)
                E は げたばき(バイアス付き)の指数
                F は 純小数

    これら S,E,F の 2 進数表示を並べて元の数を表す。
    例えば,2 進数 (0.011)2 は,(-1)^0 × 2^125-127 ×(1+0.1)2 なので,
    S=0,E=125,F=(0.1)2 となる。ここで,( )2 内の数は 2 進数を表す。

ア  00000010        イ  00000011      ウ  10000010        エ  10000011

    注:X^5 は、X の 5乗の意味である。

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解説:浮動小数点表示法は、問題に定義されているので、これにしたがって、
    解説する。

    10 進数 14.75を、2 進数で示せば、14は(1110)2 、0.75は(0.11)2であるの
    で、(1110.11)2 になる。

    問題文の例、「2 進数 (0.011)2 は,(-1)^0 × 2^125-127 ×(1+0.1)2 」
    を上記の(1110.11)2 に当てはめると、

    (1)マイナスではないので、(-1)^0
    (2)純少数部分は、(1+F)2  にしなければならないので、
       (1110.11)2を3桁右にシフトして、(1+0.11011)2
    (3)げたばきの指数は、(2)で3桁右にシフトしたので、逆に3桁左にシフト、
       つまり、2の3乗しなければならない。
       したがって、E-127=3  → E=130=(10000010)2 となり、選択肢ウが
       正解になる。

正解:ウ

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第2問  コンピュータ構成要素
分野-3-1         技術レベル-3        出題頻度-高       出典:SW19-A-16

現在の商用超並列コンピュータの多くが採用しているマルチプロセッサの処理
方式の一つで,プロセッサごとに異なる命令を並列に実行させるものはどれか。

ア  CISC          イ  MIMD          ウ  RISC          エ  SIMD

*-----------------------------------------------------------------------*
解説:ア  CISC は、Complex Instruction Set Computer の略であり、高機能
    で複雑な命令を保有しているプロセッサである。CISC = マルチプロセッ
    サとは言えない。もちろん、CISC プロセッサを複数使って動作させるこ
    とは可能である。

イ  MIMD は、Multiple Instruction stream Multiple Data stream の略であ
    り、英語表記のとおり、複数の命令と複数のデータを同時に取り扱うプロ
    セッサである。したがって、プロセッサごとに異なる命令を実行させられ
    る。

ウ  RISC は、Reduced Instruction Set Computer の略であり、命令を単純な
    ものに絞り込み、処理速度を向上させたプロセッサである。RISC = マル
    チプロセッサとは言えない。もちろん、RISC プロセッサを複数使って動作
    させることは可能である。

エ  SIMD は、Single Instruction stream Multiple Data stream の略であり
    英語表記のとおり、一つの命令と複数のデータを同時に取り扱うプロセッ
    サである。したがって、プロセッサごとに同じ一つの命令だけを実行する
    ことができる。

正解:イ

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第3問  データベース
分野-9-2         技術レベル-3        出題頻度-高       出典:AP21-A-30

部品在庫管理台帳における,部品,仕入先,在庫の三つのエンティティの関係を
E-R 図として記述した。エンティティ a ~ c の組合せとして,適切なものはど
れか。ここで, 1   *  は1対多の関連を表す。
               ̄ ̄ ̄
 部品在庫管理台帳
┌─────┬───┬──────┬────┬────┬────┬───┐
│部品コード│部品名│仕入先コード│仕入先名│仕入日付│仕入価格│在庫数│
├─────┼───┼──────┼────┼────┼────┼───┤
│   001    │R 部品│    Z010    │ A 商会 │ 9月 1日│  1,500 │ 1,000│
├─────┼───┼──────┼────┼────┼────┼───┤
│   001    │R 部品│    Z010    │ A 商会 │10月15日│  1,400 │ 1,500│
├─────┼───┼──────┼────┼────┼────┼───┤
│   002    │S 部品│    Z010    │ A 商会 │ 9月20日│    800 │   500│
├─────┼───┼──────┼────┼────┼────┼───┤
│   003    │T 部品│    Z015    │ B 商会 │10月 8日│  1,600 │ 1,450│
├─────┼───┼──────┼────┼────┼────┼───┤
│   003    │T 部品│    Z020    │ C 商会 │ 9月15日│  1,200 │   800│
└─────┴───┴──────┴────┴────┴────┴───┘
    
          ┌───┐1    *┌───┐*    1┌───┐
          │  a   ├───┤  b   ├───┤  c   │
          └───┘      └───┘      └───┘

    ┌────────┬────────┬────────┐
    │        a       │       b        │       c       │
┌─┼────────┼────────┼────────┤
│ア│      在庫      │     仕入先     │      部品      │
├─┼────────┼────────┼────────┤
│イ│      在庫      │      部品      │     仕入先     │
├─┼────────┼────────┼────────┤
│ウ│     仕入先     │      部品      │      在庫      │
├─┼────────┼────────┼────────┤
│エ│      部品      │      在庫      │     仕入先     │
└─┴────────┴────────┴────────┘

*-----------------------------------------------------------------------*
解説:E-R 図を見ると、aとbは、1対多、bとcは、多対1とわかる。これから、
    a-b-cは、核エンティティ-連関エンティティ-核エンティティであると
    判明する。

      そうなると、連関エンティティは、在庫に特定される。在庫は、部品エ
    ンティティと仕入先エンティティに連関しているからである。日常用語で表
    現すれば、「どこから仕入れた、どの部品を在庫しているか」という連関に
    なる。

      同じことをインスタンスから考えてみよう。部品コードは、部品エンティ
    ティの主キーであり、部品エンティティのインスタンスを一つに特定する。
    同様に仕入先コードは、仕入先エンティティの主キーであり、仕入先エンテ
    ィティのインスタンスを一つに特定する。
      部品在庫管理台帳を見ると、部品コードも仕入先コードも、同じものが2つ
    以上存在している。

      したがって、部品と在庫のリレーションシップは、1対多であり、在庫と仕入
    先のリレーションシップは、多対1になる。

正解:エ

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第4問  ネットワーク
分野-10-2        技術レベル-3        出題頻度-中       出典:SW20-S-57

IEEE 802.3は,CSMA/CD 方式によるLAN のアクセス方式の標準である。OSI 基本
参照モデルのうち,IEEE 802.3で規定されている最上位層はどれか。

ア  セション層                        イ  データリンク層

ウ  トランスポート層                  エ  ネットワーク層

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解説:IEEE 802.3は、CSMA/CD 方式によるLAN のアクセス方式の標準である。

    IEEE 802.3は、物理層とデータリンク層を規定している。データリンク層
    の方が上位層なので、データリンク層が正解になる。

    IEEE 802.3 は、データリンク層を、下位のMAC 副層と上位のLLC 層の2つに
    分けている。CSMA/CD は、このMAC 副層で採用されている方式である。

正解:イ

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第5問  セキュリティ
分野-11-1        技術レベル-3        出題頻度-中       出典:AU16-12

公開かぎ証明書の発行依頼者の資格審査を行う機関はどれか。

ア  AA(属性証明書発行機関:Attribute Authority)

イ  CA(認証機関:Certificate Authority)

ウ  RA(登録機関:Registration Authority)

エ  VA(証明書有効性検証機関:Validation Authority)

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解説:ア  AA(属性証明書発行機関:Attribute Authority)は、文字通り、属
    性証明書(AC:Attribute Certificate)を発行するための機関である。こ
    こでいう属性とは、アクセス制限を行うために必要な個人の属性情報(名前、
    所属、部署、役職など)である。
      属性証明書には、証明書利用者の本人性を証明する情報が明示されていな
    い。したがって、属性証明書の本人性を証明するには、属性証明書で参照さ
    れている公開鍵証明書も入手しなければならない。

イ  CA(認証機関:Certificate Authority)は、いわゆる認証局であり、証明書
    所有者の鍵ペア(秘密鍵と公開鍵)に対して公開鍵証明書を発行する。認証
    機関は、認証機関自身の秘密鍵で、証明書所有者の公開鍵証明書に署名する。

ウ  RA(登録機関:Registration Authority)は、いわゆる登録局であり、証明
    書の登録申請の受付・本人性の確認・登録までを担当する。登録まで完了し
    たら、認証機関はそれを受けて公開鍵証明書を発行する。ただし、登録機関
    と認証機関を兼務しているものも多く、区別しにくいケースもある。

エ  VA(証明書有効性検証機関:Validation Authority)は、文字通り、証明書
    の有効性を検証する機関である。公開鍵証明書は、CRL(Certificate
    Revocation List:証明書失効リスト)によって、有効期限の切れたものや、
    有効期限前に紛失したものを識別する。証明書有効性検証機関は、CRL の有
    効性を証明し、公開鍵証明書が信頼された認証機関により署名され、有効期
    限内であり、かつ失効されていないことを保証する。
      ただし、証明書有効性検証機関を別に設けず、認証機関がこれを担当して
    いるケースもある。

正解:ウ

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第6問  システム開発技術
分野-12-3        技術レベル-3        出題頻度-低       出典:AP21-S-44

新システムのモデル化を行う場合のDFD作成の手順として,適切なものはどれか。

ア  現物理モデル→現論理モデル→新物理モデル→新論理モデル

イ  現物理モデル→現論理モデル→新論理モデル→新物理モデル

ウ  現論理モデル→現物理モデル→新物理モデル→新論理モデル

エ  現論理モデル→現物理モデル→新論理モデル→新物理モデル

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解説:新システムのモデル化は、(1)現物理モデル (2)現論理モデル (3)新論理モ
    デル (4) 新物理モデル の4つのDFD を作成して行うものとされている。

    (1)現物理モデル
        現行業務システムの業務プロセスをありのまま記述したものである。
        業務機能と共に、その機能を実行するための仕組み(場所・組織・タイミ
        ング・媒体など)も合わせて記述する。

    (2)現論理モデル
        現行業務システムが実現している業務機能とその入出力データだけを記述
        したものである。具体的には、現物理モデルに対して、次のことを行って
        作成する。
          ・物理的仕組みの除去
              場所・組織・タイミング・媒体などの表記のを取り除き、データフ
              ロー上の物や伝票名などを○○データのような情報的表現に変える。
          ・重複機能の統合
              同一の機能を、複数の組織で行っている場合は、そのDFD を1つに
              まとめる。

    (3)新論理モデル
        システム化計画書に記載されている目的や目標を反映した望ましい業務機
        能とその入出力データだけを記述したものである。ただし、現場のニーズ
        や制約条件も加味し、運用上も支障のないものに仕上げられたものである。

        この(1)~(3)は、システム分析・要求定義フェーズで作成される。

    (4)新物理モデル 
        新業務システムの業務プロセスをありのまま記述したものである。業務機
        能と共に、その機能を実行するための仕組み(場所・組織・タイミング・
        媒体など)も合わせて記述する。
          新論理モデルを具体化し、誰が、どこで、どのタイミングで、どんな伝
        票等を使って運用するのかを示したものである。

        この(4)は、外部設計フェーズで作成される。

    (1)~(4)の順に作成されるので、イが正解である。

正解:イ

** =========================  与謝蕪村の俳句  ======================== **


                      猿どのゝ  夜寒訪ゆく  兎かな


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  発行・編集責任者      金子  則彦

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