2009/06/18
示現塾 高度に出る午前問題を解こう! (2009-06-18)
*-----------------------------------------------------------------------* ■■ 示現塾 ■■ 高度に出る午前共通問題を解こう! ITストラテジスト,ネットワークスペシャリストのセミナー開催・受付中! 午後問題や解答用紙のダウンロード http://zigen.cosmoconsulting.co.jp 秋の情報処理技術者試験日まで、あと123日 2009年06月18日(木) 本格版 1740号 ** =================================================================== ** これは,2009年秋の情報処理技術者試験のうち、応用情報技術者試験 午前問題 及び高度試験 午前共通問題 に対応したものです。 本日の問題テーマは,次の6つです。 第1問−基礎理論 ・・・1ビット誤りを訂正し、2ビット誤りを検収 できる方式 第2問−システム構成要素 ・・・コンピュータシステムの構成名称と構成 図の組合せ 第3問−データベース ・・・英会話研修を受講する社員一覧を出力する SQL文 第4問−ネットワーク ・・・IPv4のマルチキャスト 第5問−セキュリティ ・・・ISMSのDOフェーズで実施される事項 第6問−システム開発技術 ・・・データの入力漏れがないことを確認する 方法 ** ------------------ やる気が出る(?)名言集 ----------------------- ** 青春の特権といえば、 一言を以ってすれば、無知の特権であろう。 (三島由紀夫) ** =================================================================== ** 第1問 基礎理論 分野−1-4 技術レベル−3 出題頻度−高 出典:SW19-A-07 コンピュータの主記憶の誤り制御などに採用されている方式のうち,1 ビットの 誤りを訂正し,2 ビットの誤りを検出することができる方式はどれか。 ア 奇数パリティ方式 イ 水平パリティ方式 ウ チェックディジット方式 エ ハミング符号方式 *-----------------------------------------------------------------------* 解説:ア 奇数パリティは、ある一定の単位ごとに検査用に余分に付けた冗長 ビット(パリティビット)を付加し、そのビットも含めてビットの1の個数 が奇数になるように冗長ビットの値を決める方式である。 例えば、データが1101010 であるならば、1 は4つ(偶数)あるので、パ リティビットの1 を追加して(5つの奇数にして)、11010101 とする。 この方式では、奇数個のビット誤りを検出できるが、訂正はできない。 また、偶数パリティというのもあるが、偶数になるように冗長ビットの値 を決める点が違うだけで、仕組みは同じである。 イ 水平パリティは、複数のブロックごとに、その水平方向にそれぞれパリテ ィビット(冗長ビット)を付加する方式である。 例えば、4 バイトごとに水平パリティを付加するとして、その4 バイトの ビット列が次のようである場合を考えよう(各1 バイトのビット列を縦に 並べている)。パリティビットの付け方には、選択肢アで説明した奇数パ リティと偶数パリティがある。ここでは、奇数パリティを選択しているも のとする。 1 2 3 4 バイト目 5 バイト目 1 1 0 1 →→ 奇数 →→ 0 0 1 0 1 →→ 偶数 →→ 1 1 1 0 1 →→ 奇数 →→ 0 0 1 0 1 →→ 偶数 →→ 1 1 0 0 1 →→ 偶数 →→ 1 0 0 0 1 →→ 奇数 →→ 0 1 0 0 1 →→ 偶数 →→ 1 0 0 0 1 →→ 奇数 →→ 0 上記のように、5 バイト目を追加する。 この方式では、奇数個のビット誤りを検出できるが、訂正はできない。 ウ チェックディジットは、データの入力ミスを防ぐために付加する英数字のこ とである。たとえば、入力データの合計値をチェックディジットとして末尾 に付加しておくと、入力時に入力データの合計値を計算し、チェックディジ ットと異なる場合には、何らかの入力ミスが発生していることを判断できる。 エ ハミング符号は、情報ビットに冗長ビットを付加して、1ビットの誤りを 訂正できる方式である。情報ビット4ビットに検査ビット3ビットを付加 した例を考えてみる。情報ビットは、X1,X2,X3,X4の4ビット、検査ビ ットは、P1,P2,P3とする。ハミング符号は、X1,X2,X3,P3,X4,P2,P1 である。P1,P2,P3 は、次の式が成り立つように求める。 X1 XOR X3 XOR X4 XOR P1 = 0 X1 XOR X2 XOR X4 XOR P2 = 0 X1 XOR X2 XOR X3 XOR P3 = 0 (XOR は排他的論理和) 例えば、情報ビットが、0110 ならば、 0 XOR 1 XOR 0 XOR 1 = 0 0 XOR 1 XOR 0 XOR 1 = 0 0 XOR 1 XOR 1 XOR 0 = 0 (XOR は排他的論理和) で、P1 =1,P2 =1,P3 =0となり、ハミング符号は、0110011 となる。 ハミング符号は、2 ビットの誤り検出機能と1 ビットの誤り訂正機能を もっている。 正解:エ ** =================================================================== ** 第2問 システム構成要素 分野−4-1 技術レベル−3 出題頻度−中 出典:SD19-03 コンピュータシステムの構成の名称とその構成図の組合せのうち,適切なものは どれか。 ア クラスタ構成 イ 疎結合マルチプロセッサ構成 ┌───┐ ┌───┐ ┌───┐ │ OS │ │ OS │ │ OS │ ┌───┐├───┤┌───┐ ├───┤ ├───┤ │ CPU ├┤メモリ├┤ CPU │ │メモリ│ │メモリ│ └───┘└───┘└───┘ └─┬─┘ └─┬─┘ / \ │ │ ┌───┐ ┌───┐ ┌─┴─┐ ┌─┴─┐ │ CPU │ │ CPU │ │ CPU ├──┤ CPU │ └───┘ └───┘ └───┘ └───┘ ウ デュアル構成 エ デュプレックス構成 ┌───┬───┐ ┌───┐ ┌───┐ │ OS │ OS │ │ OS │ │ OS │ ├───┴───┤ ├───┤ ├───┤ │ メモリ │ │メモリ│ │メモリ│ └───┬───┘ └─┬─┘ └─┬─┘ │ │ │ ┌─┴─┐ ┌─┴─┐ ┌─┴─┐ │ CPU │ │ CPU ├──┤ CPU │ └───┘ └───┘ └───┘ \ / ┌───┐ │照合機│ └───┘ *-----------------------------------------------------------------------* 解説:ア 密結合マルチプロセッサ構成の図である。 イ 疎結合マルチプロセッサ構成は、複数のプロセッサがそれぞれ専用のメイン メモリとOS を持ち、相互に連絡するものである。主記憶を共有しない。 ウ この図は、1つのメモリに、2つのOSが稼働する仮想計算機(Vertual Machine) に見える。特定の名称はない。 エ デュアル構成の図である。 正解:イ ** =================================================================== ** 第3問 データベース 分野−9-3 技術レベル−3 出題頻度−中 出典:DB17-38 A 社では,社員教育の一環として全社員を対象に英会話研修を行っていたが,本 年度(2005年度)からは,4月時点で入社3年を経過しているにもかかわらず初級 システムアドミニストレータ(初級シスアド)試験に合格していない技術職種の 社員に対して,英会話の代わりに初級シスアド研修を受講させることにした。本 年度の英会話研修を受講させる社員の一覧を出力するためのSQL文はどれか。 なお,A 社では,社員はすべて4月1日入社であり,事業年度の始まりは4月1日で ある。また,ここで使用するデータベースには,2005年4月1日時点でのデータが 格納されているものとする。 ア SELECT 社員 FROM 社員テーブル WHERE (入社年度 <= (2005 - 3) AND 職種 = '技術') AND 初級シスアド合格 = 'No' イ SELECT 社員 FROM 社員テーブル WHERE (入社年度 <= (2005 - 3) AND 職種 = '技術') OR 初級シスアド合格 = 'Yes' ウ SELECT 社員 FROM 社員テーブル WHERE NOT (入社年度 <= (2005 - 3) AND 職種 = '技術') AND 初級シスアド合格 = 'No' エ SELECT 社員 FROM 社員テーブル WHERE NOT (入社年度 <= (2005-3) AND 職種 = '技術') OR 初級シスアド合格 = 'Yes' *-----------------------------------------------------------------------* 解説:問題文の条件を整理してみる。初級シスアド研修受講対象者の抽出条件は、 以下の3つである。 (1) 2005年4月時点で入社3年を経過している かつ (2) 初級シスアド試験に合格していない かつ (3) 技術職種の社員 選択肢の各SQL文は、上記(1)と(3)をまとめているので、下記の2つに整理す る。 (a) 2005年4月時点で入社3年を経過している かつ 技術職種の社員 (b) 初級シスアド試験に合格していない これに対し、英会話研修の受講対象者は、全社員から、上記の初級シスアド 研修受講対象者を除いた者になる。図で示せば、下記のA、B、Dである。 ┌──────────────────────┐ │ │ │ −A− 条件(a) │ │ ┌────────────┐│ │ 条件(b) │ ││ │ ┌──────┼──────┐ ││ │ │ │ │ −D− ││ │ │ │ −C− │ ││ │ │ −B− │ │ ││ │ │ │ │ ││ │ │ └──────┼─────┘│ │ │ │ │ │ └─────────────┘ │ └──────────────────────┘ ア (入社年度 <= (2005 - 3) AND 職種 = '技術')…CとD かつ 初級シスアド合格 = 'No'…BとC →→ Cになる イ (入社年度 <= (2005 - 3) AND 職種 = '技術')…CとD または 初級シスアド合格 = 'Yes'…AとD →→ ACDになる。 ウ NOT (入社年度 <= (2005 - 3) AND 職種 = '技術')…AとB かつ 初級シスアド合格 = 'No'…BとC →→ Bになる エ NOT (入社年度 <= (2005 - 3) AND 職種 = '技術')…AとB または 初級シスアド合格 = 'Yes'…AとD →→ ABDになる。 正解:エ ** =================================================================== ** 第4問 ネットワーク 分野−10-3 技術レベル−4 出題頻度−高 出典:SV19-17 IPv4のマルチキャストに関する記述のうち,適切なものはどれか。 ア すべてのマルチキャストアドレスは,あらかじめ用途が固定的に決められて いる。 イ マルチキャストアドレスには,クラスDのアドレスが使用される。 ウ マルチキャストパケットは,ネットワーク上のすべてのコンピュータによっ て受信され,IPより上位の層で,必要なデータか否かが判断される。 エ マルチキャストパケットは,ホップ数に関係なくIPマルチキャストルータに よって中継される。 *-----------------------------------------------------------------------* 解説:ア すべてのマルチキャストアドレスが、あらかじめ用途を固定的に決め られているわけではない。224.0.0.0から224.0.0.255が、予約されたアドレ スである。 イ マルチキャストアドレスには、クラスD のアドレスが使用される。次のよう なアドレスである。 ┌──┬──────────────────────┐ │1110│ 28 ビット │ └──┴──────────────────────┘ ←──── マルチキャストアドレス ────→ マルチキャストは、多数の通信相手に同じ情報を効率的に配信するための方 法である。CATVテレビや有線放送のような感じである。 ウ マルチキャストパケットは、複数の特定のコンピュータにだけ受信される。 エ マルチキャストパケットは、基本的にルータを越えられない。ただし、IPマ ルチキャストルータは、マルチキャストパケットを転送する。 マルチキャストのパケットは、ユニキャストと同様にTTL によってパケッ トがネットワーク上にどのくらい存在できるかの生存可能時間を決めること ができる。TTL は、ルータを通過するごとに最初に設定された値から1 ずつ 減らされていく。この値が0 になるとそのパケットは転送されない。 したがって、ホップ数に関係なく、中継されるというのは誤りである。 正解:イ ** =================================================================== ** 第5問 セキュリティ 分野−11-2 技術レベル−4 出題頻度−低 出典:SU16-36 ISMS のPDCA サイクルモデルにおいて,DO フェーズで実施される事項はどれか。 ア 重要な不適合部分の是正 イ セキュリティ教育 ウ セキュリティポリシの策定 エ 内部監査 *-----------------------------------------------------------------------* 解説:ア 重要な不適合部分の是正は、ACT フェーズで実施される。 イ ISMSは、Information Security Management System の略であり、企業な どの組織が情報を適切に管理し、機密を守るための包括的な枠組みである。 そのPDCA サイクルモデルとは、PLAN(計画)→DO(実行)→CHECK(チェック) →ACT(修正)の流れで示される管理サイクルモデルのことである。セキュリテ ィ教育は、計画が立てられた後に実行されるので、DO フェーズで実施される。 ウ セキュリティポリシの策定は、PLAN フェーズで実施される。 エ 内部監査は、CHECK フェーズで実施される。 正解:イ ** =================================================================== ** 第6問 システム開発技術 分野−12-4 技術レベル−4 出題頻度−中 出典:SM16-23 様式が複数ある伝票から,その様式ごとに定められた項目のデータを入力する。 入力漏れがないことを確認する最初の手段として,適切なものはどれか。 ア 伝票の様式ごとに,決まっている項目数と入力された項目数を比較する。 イ 伝票の様式を示すコードを使って,入力された項目のデータ形式を判別する。 ウ 入力された項目の内容が,伝票の様式で指定されたデータ形式と一致してい ることを確認する。 エ マスタファイルと突き合わせて,入力された項目内容が正しいことを確認する。 *-----------------------------------------------------------------------* 解説:本問が想定する入力漏れとは、伝票1枚全部の入力漏れもしくは伝票にあ る項目の入力漏れである。これは正確に入力されているかの観点ではなく、 漏れなく重複なく入力されているかの観点である。 この入力漏れを確認する方法は、選択肢アのように「伝票の様式ごとに、 決まっている項目数と入力された項目数を比較する。」ことである。例え ば、入力項目が10個ある伝票2枚と、15個ある伝票3枚を入力したのであれ ば、合計で、10個×2枚+15個×2枚=50個 である。コンピュータに入力 され、記録された入力項目数を数え上げ、50個になっていれば、OKとす る。 選択肢イ,ウ,エは、いずれも各入力項目が正確に入力されているかを 確認する方法である。 正解:ア ** ========================= 与謝蕪村の俳句 ======================== ** 愁(うれ)ひつつ 岡にのぼれば 花いばら *///////////////////////////////////////////////////////////////////////* 以下のワークショップ(セミナー)の受講者募集中! ITストラテジスト試験対策 第1回 平成21年 7月12日(日)論述式試験の攻め方・IT人材育成 第2回 平成21年 7月26日(日)記述式試験の攻め方・業務改善 第3回 平成21年 8月 9日(日)経営戦略・情報戦略・IT投資 第4回 平成21年 8月23日(日)システム全般構想の立案 第5回 平成21年 9月13日(日)個別システム化計画 第6回 平成21年10月 4日(日)システム分析・業務改革 ネットワークスペシャリスト試験対策 第1回 平成21年 7月19日(日)TCP/IP・ルーティング 第2回 平成21年 8月 2日(日)LAN・スイッチ・VLAN 第3回 平成21年 8月16日(日)ARP・DNS・DHCP 第4回 平成21年 9月20日(日)ADSL・PPPoE・携帯電話 詳しくは、http://zigen.cosmoconsulting.co.jp をアクセスしてください。 *///////////////////////////////////////////////////////////////////////* ■■ 示現塾 ■■ 高度に出る午前共通問題を解こう! 発行・編集責任者 金子 則彦 このメールマガジンを解除するには、 http://zigen.cosmoconsulting.co.jp/mailmag/mailmag_index.htm にてお手続きください。



