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2006/10/11

リタイヤメントの為のフィリッピン情報

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            リタイアメントの為のフイリピン情報 (第53回)

再び軍事国家―フイリピン人の懸念する日本

小泉首相の後任者を選ぶ自民党総裁選は、同首相の後継指名を受けた(安部晋三
官房長官)で決まりました。
これを受けて、フイリピンの一部の新聞にこんな論調が書かれていました。小泉
首相は61回の終戦記念日にモーニング姿で靖国神社を参拝し、中韓両国を怒ら
せたが、安部氏はこれ以上のことを実行するかも知れない。それは、(北朝鮮の
ミサイルと成長を続ける中国の恐ろしい幻影)を理由に(再軍備)に道を開く憲
法改正である。
日本人は中韓両国が太平洋戦争中の(南京大虐殺)日本植民地時代の虐政を決し
て忘れないことを知っている。にもかかわらず、安部氏は(中韓の怒りにいつま
でも卑屈に追従するのか)という右翼支援者の合唱を背に(自衛軍)より攻撃的
な軍隊を持つ為、憲法をいじろうとするだろう。
軍備と宣戦布告を禁じた憲法が改正されても、日本が直ちに軍事国家になること
はない、などと思ってはならない。
日本は太平洋戦争終結からわずか10年ほどで、船を世界一速く安く造れるまで
に復興した国だ。世界第二の経済力を有する国は、携帯電話を生産するがごとく、
空母やミサイル巡洋艦、ジェット戦闘機の生産ラインを作り上げるかも知れない。
高齢化が進んでいるとはいえ、今なお日本は鉄の筋肉をまとい得るのだ。
太平洋戦争中、フイリピンの地で、多くの日本軍人が戦死しましたしたが、それ
以上に何百万人の一般のフイリピン人が犠牲となったのです。
未だに、その恨みを忘れずに持ち続けるフイリピン人がいるとは聞いております。
私は、(日本人には、絶対に家を貸さない、売らない)と断られた経験が1度だ
け過去にありましたが、ほとんどのフイリピン人は親日的でいやな経験を押し付
けられたことがありません。現在では多くのフイリピン人がHigh-technologyで金
持ちの国、規律正しい国として、羨望の眼で見ているのです。
フイリピンに長く住んで、日常、沢山のフイリピン人と接し、ある程度の彼等の
考え方を理解していると思っていた私としては、少なからず、この記事にショッ
クを受けました。おそらくこれを読んだ方の中には、え!そんな風に日本をとら
えているのかとびっくりする方もいらっしゃるはずです。
フイリピンの知識層に潜む日本への懸念、無理解と片付けてしまうわけにはいか
ない、日本への過大評価(携帯電話を生産するがごとく、空母やミサイル巡洋艦、
ジェット戦闘機)云々、日本のハイテク技術、世界第二の経済力の評価の裏には、
日本が軍事国家になる懸念を抱いていることを知りました。
彼等が評価する平和日本に、裏にはこんな評価が、どちらかというと右よりの思
想、考え方を持つ私には、思いもつかなかったことです。
外国での生活で、私は、日本にいる時には、それほど感じなかった日本の国、日
本人の誇り、をあらためて実感するようになりました。
その誇りを日本人として、大切に持っていたいのです。
しかし、こんな懸念は誤解と無理解からだけであって欲しい。国際間の持つ異な
った価値観から生まれる懸念を払拭する努力を、日本が持ち続けること、信頼を
取り戻すべき、兄貴分の日本としてはより一層の努力が必要と強く感じます。

2006年10月11日               野呂 和夫


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