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2009/09/18

[REALISER] クリティカル・シンキングを求めて Vol.1[新連載]

2009/9/17
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    INDEPENDENT MEDIA [レアリゼ]
  < http://www.realiser.org/ >
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□ クリティカル・シンキングを求めて Vol.1 [新連載]

      文/三沢健直

 裁判員制度のスタートに合わせて、証言の信憑性がテレビで話題になる
ことが増えたような気がする。人の記憶は、意外にあいまいなもので、思い
込みによる錯誤や様々な心理バイアスによって、容易く変化してしまう。
記憶の錯誤は、性格の慎重さや記憶力の良さに関係しない。

 例えば、交通事故の映像を見た人を二つのグループに分け、それぞれに
次の質問をするとする。

 A 自動車が激突したときのスピードはだいたいどれくらいでしたか?
 B 自動車が接触したときのスピードはだいたいどれくらいでしたか?

 ロフタスとバルマーという心理学者による実験では、Aに対する回答の
平均は時速65km、Bに対する回答の平均は時速52km。このような質問は
「誘導尋問」の一種だが、質問の仕方によって回答の仕方ではなく、記憶
が変異してしまう一例だ。「記憶自体」というものは存在せず、記憶と
判断とは常にセットになっている。

 アメリカで1994年、レイプの被害に会った女性が、警察署で写真を見せ
られた黒人青年を犯人と思いこんでしまったことで生じた冤罪事件があっ
た。冤罪事件を起こした捜査官が、「当時の我々は、物的状況だけではなく、
記憶も保護しなければならないとは知らなかったし、訓練も受けていなかっ
た。」と述懐していたが、当時の警察が意図してか、意図せずにか誘導して
しまった白人女性の証言によって、逮捕された一人の黒人青年は、DNA鑑定
で真犯人が逮捕されるまでの11年間もの間、無実の罪で監獄に閉じ込めら
れていた。(2009年5月放送、CBSドキュメント「目撃証言の信ぴょう性
 (Eyewitness)」/下に動画リンクあり)

         <つづきはサイトで>
http://www.realiser.org/report/lifestyle/article/index.php?id=238

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《編集後記》

 何年か前から、ロハス的な志向とスピリチュアルのような非合理的な
感性が結びつく傾向があることに不安を感じています。大量生産・大量
消費型の社会は確かに持続可能ではない。とはいえ、近代的な思考自体
を否定してしまうのは、ロマンチック過ぎます。

 過去の良い物をリバイバルすることは大切ですが、過去に戻りたいは
思いません。江戸時代の社会には、今の時代に再利用できそうな色々な
発想があるでしょう。かといって、何度も大飢饉に襲われて、一揆を
起こしては鎮圧され、老人を山に捨て、お産が命がけだった時代が古き
良き時代であったとは到底思えません。

 過去を理想化するロマンチックな発想は、色んな事実を無意識に隠し
ていることが多いです。批判的な思考とは、自分の無意識から自由に
なろうとすることです。自由に。(三沢)

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   ご感想をお待ちしております。 <mail@nett.co.jp>まで。
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