こころのともしび  RSSを登録する

仏教の用語や習慣は、長い年月のうちにその意味が薄れてしまって元の意味が分からなくなってしまう事があります。皆さんと一緒に教えの道を尋ねたいと思います。(2007年12月著者死去の後は 遺稿集より、法話をお届けしています)

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2007/06/11

こころのともしび(第44号)

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☆                                  ☆
☆   心のともしび【第44号】 ------仏教の教えより-------     ☆   
☆                          2007.6.11         ☆
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■鈍海のちょっとコラム  動く目印・動かない目印
■編集後記
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いつもご愛読下さる皆様、初めて登録して下さった皆様、有り難うございます。
心より御礼申し上げます。
5月6月合併号になってしまいました。すみません。
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■鈍海のちょっとコラム  動く目印・動かない目印
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馴れないところで自分の今いる場所を正しく覚えるのはとても難しいものです。

私達はその場合、そこだけにしかないようなものを心に留めます。
でも それだけでは頼りないので、そのものを見通して直線上にある もう一つ
のものを覚えます。厳密にはそこに距離をプラスするのですが…。
でももしこの二つの目印が動いていたとしたら…。

私は鈴鹿山脈の山ふところで育ちました。谷川の片側に奥深く棚田が重なって
いて、その所々の空き地には柿の木が植えられてありました。

貧しい農家の子供達(私や姉達のことです)のせめてものおやつ代わりにとの
親心でした。この柿の実も、晩秋11月頃には甘柿はすっかり子供達の胃袋に収
まり、渋柿はだんだんに さわし柿や、皮を剥かれて干し柿となり、家の周囲
には壁が見えなくなるほど吊されていました。

柿の木の梢には取り残しの柿が真っ赤に熟して風に吹かれていました。秋には
収穫後の藁を束にして、木へ井型にしばりつけて上に雨除けのふたをして保存
します。

11月の初め頃、一羽のカラスが枝の赤い実を見つけてちょっとつついて見まし
たが まだ少し固く、この分では渋いなと判断してその実を上手にもぎ取り、
積んである藁の中にクチバシを使ってうまく隠しました。

「後、二週間もしたらとろけるような甘い熟し柿が食べられるぞ」と考えた
カラスはとろりとよだれを垂らしました。
そして、巣へ舞い戻ろうとしたカラスは「おっとどっこい!大変な事を忘れ
ていた」とつぶやきながら四方を眺めました。

そうです。柿を隠した場所の目印をしなければならないことを思い出したの
です。なかなか賢いカラスですね。

でも四方にはこれといったものが無かったので、空を見上げました。何と
まあ都合の良いことか、青いお空のちょうど真上に真っ白い雲が一つ浮か
んでいるではありませんか。

しかもその雲の真後ろにはお日様が輝いています。
「しめた!」と横手を打ったカラスは二三度大きくうなずいて、意気揚々
とお山の巣へ引き上げて行きました。

カラスの予想通り二週間後この柿はとっても甘くおいしく熟しました。
しかし、この柿が賢いカラスの口に入ったかどうか、其れは皆さんで考
えて下さい。

私達は毎日、「あれをああして、これをこうして」と自分中心の楽しい夢
を描きながら、あくせくと駆けずり回って悩みの多い日を過ごしています。
しかし、世の中はなかなか私の思うようには事が進んでくれません。

今日のお話のカラスのように、私達は先良かれと色々心を砕くのですが、
思うように運ぶことは希であり 又其れは長続きいたしません。

話の中ですと「愚かなカラス」とわかるのですが、自分の事になると、
毎日の生活の中で「変化するもの」を「動かないもの」と思い違いして
後悔の臍の尾(ほぞのお)を咬んだことがどれだけあったでしょうか。

それも本当に動かない仏様の教えに出会わせてもらって初めてわからせ
て頂けた事でした。

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■ 編集後記
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皆様、こんにちは。今月も発行が遅くなり申し訳ありません。
お変わりなくお過ごしでしょうか。五月の爽やかな風を…と思っているうち
に早くも六月、梅雨入りのシーズンとなりました。
心配した紫陽花のつぼみも、昨年よりずっと遅いものの、やっと例年並みに
育ってほっとしています。暖冬のためか、どの木も植物も例年より大きく育
ちました。これでいいのか悪いのか、複雑な気持ちです。

大阪の枚方市で、今回また不祥事。私も名乗るのをはばかられるのですが、
実は枚方市民です。枚方に関しては、悪名名高いので、またか…という思
いでいっぱいです。
大林組との談合で3代続く地元政治家の家系を持つ現府議会議員の初田容疑
者が逮捕されました。ひと月ほど前に我が家のポストにも初田議員の黒い
疑惑を告発する怪文書が入れられていたことを思いだしました。市長も
「知らなかった」では済まないでしょう。私達が胸を張って名乗れるような、
クリーンでガラス張りで「住むなら枚方!」と言ってもらえるような市政を
展開して欲しいと願っています。

社会保険庁のずさんな年金管理も発覚。我々が汗水たらして稼いだ給料の中
から、可成りの社会保険料を毎月抜かりなく差し引かれ、挙げ句の果てに未
納で記録さえも残っていないと言われたら、怒りを通り越して、いったい何
を信用したらいいのかわからなくなってしまいます。納付拒否する企業、農
民一揆ならぬ労働者一揆が起こっても不思議ではないと思います。
自分の納めた年金はどうなっているんだろうと、皆不安になりますよね。自
分の記憶はだんだん不確かなものになっていくので、領収書なり、記録なり
は残しておくべきだと感じました。

介護の真の意味を置き去りにしたコムスンの問題等々、事件は尽きません。

暑い気候に向かっていきます。皆様、お体には充分にお気をつけ下さい。
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筆者について
山野鈍海、本名は西澤祥英。昭和2年滋賀県生まれ。鈴鹿山脈の山懐の貧しい
農家の長男に生まれ、田んぼや山仕事をしながら育つ。時は戦争の真最中で、
志願して軍隊勤めもする。
仏法の盛んな土地で、子供の時から教えに親しむが今一つ本当に「わかった」
と言う思いはなかった。鈍海が43才の時、次姉が交通事故に遭い一週間の植物
状態の末、意識不明のまま他界。
10年後、西本願寺の中央仏教学院通信教育で貪るように教えを学ぶ。
その2年後に僧侶の、3年後に教師の資格取得の後は、勤めながら同じ志を持っ
て通信教育に学ぶ人たちの、勉学の手助けや、地域の日曜学校にと、多忙に明
け暮れる日々を送っていた。

2004年1月より「こころのともしび」発行。長年の夢が叶い、胸が躍って眠れ
ないほどの喜びで、希望に胸をふくらませる。

2005年秋、図らずも皮膚癌の宣告。ガン家系でなかっただけにショックも大。
自宅での療養中に、なるだけ東洋医学の教えを取り入れた食生活をし、必ず
打ち勝ってみせるという強い意志のもとに家族一致団結でガンと闘うも、
力尽きて2006年12月に他界。(79歳)ガン宣告からわずか一年後の事。

現在は鈍海の遺志を継ぐべく、鈍海の遺稿集より法話をお届けしています。
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□□ 次号(第45号)発行予定日   2007年7月頃
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◆バックナンバー<http://backno.mag2.com/reader/Back?id=0000124366>
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□□ 著者:(故)山野鈍海   <http://www.eonet.ne.jp/~panacee/>
□□ 発行責任者:ぱせり   <http://plaza.rakuten.co.jp/maywind/>
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□□ 『まぐまぐ』を利用して発行しています。 http://www.mag2.com/ 
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