2006/05/15
こころのともしび(第37号)
■─────────────────────────────────┐ ☆ ☆ ☆ 心のともしび(第37号) ------仏教の教えより------- ☆ ☆ 2006.5.15 ☆ └─────────────────────────────────■ -------------------------------------------------------------------- ■覚(さとり)への道 四諦八正道(したい はっしょうどう)最終回 ■鈍海のちょっとコラム 命の価値 葛藤(かっとう) ■頭の体操 −やさしい数学− 第6回 解答 −やさしい数学− 第7回 問題 ■編集後記 -------------------------------------------------------------------- ■覚りへの道 四諦八正道(したい はっしょうどう) 最終回 -------------------------------------------------------------------- 最初の方で申し上げたかと思いますが、「法句経」という古いお経には もろ もろの悪を止めてもろもろの善を行え、これが諸仏の教えであると説かれ ています。 善とは正しい事であり、正しいとは仏教の根本原理である諸行無常・諸法 無我の道理に基づいているという事です。 この道を八つに分けて、 1.正見(しょうけん) 2.正思惟(しょうしゆい) 3.正語(しょうご) 4.正業(しょうごう) 5.正命(しょうみょう) 6.正精進(しょうしょうじん) 7.正念(しょうねん) 8.正定(しょうじょう) と言い、八つの聖らかな修行なので「八正道」と呼ばれています。 1.正見(しょうけん) 先に述べました「三法印」「四諦」に立脚した ものの見方で、第二の 正思惟から 第七の正念までの六種について、正見を根本として現実生 活の上に具体的に展開された道であります。 2.正思惟(しょうしゆい)……四諦に基づく正しい考えです 3.正語(しょうご)……うそ、二枚舌、おべっか等、他人の悪口を言わ ない真語の事です。 4.正業(しょうごう)……正しい行為で身の行いを正見に一致させる事 です。 5.正命(しょうみょう)……正見に叶った積極的な生活です。 6.正精進(しょうしょうじん)……正見に叶った積極的な努力という事で、 智慧(さとり)の理想を実現するための懸命な努力という事です。 7.正念(しょうねん)……正見に叶った正しい理想目的を常に億念して忘 れない事を意味します。 8.正定(しょうじょう)……正しい精神統一を意味します。 八正道の仕上げとも言うべき、欠かすことの出来ない大切な項目です。 人生の実相をありのままに見る正見が禅定という実践によらなければ ならない事を明らかにしているのであります。 以上で、簡単ではありますが、仏教の教えの項目をうち切りたいと思い ます。最初は、このような専門的な事を書くつもりはなかったのですが、 教えの確実さを書くうちに、ついつい深みに入り過ぎたようです。 この奥を突き止めたいと思われる方は、中仏の通信教育などへ入学されて、 学んで頂きたいと思います。始めに申しました通り、仏教の教えは難しい 事を覚えて助かる宗教ではありませんが、それが助けになることはあるも のです。お間違いのなきようにお願い致します。 -------------------------------------------------------------------- ■鈍海のちょっとコラム 命の価値 -------------------------------------------------------------------- 昨年来、ガンとおつき合いさせてもらったおかげで、生まれて初めて自分 自身の死の問題と真正面から向かい合う機会を得ました。 命終わればお浄土と聞かされ信じてきたのですが、さて直面してみると死 の恐ろしさから逃れることは容易な事ではありませんでした。 人間たる者、死を前にしますと迷いが生じて「溺れる者は藁にもすがる」 という事にもなりかねません。殊に現在は医学が進んで「このまま放って おけば余命はあとどのくらい」等という事までわかり、必要以上の精神的 苦痛を味わうことになります。 「地獄の沙汰も金次第」などと言いますが、現在の医療でもやはりこの言 葉は生きているようです。 大きな借金を抱えて「にっち」も「さっち」もいかなくなった男が、首を くくって死のうとしていると、なんとそこへ死神がやって来た。 事情を聞いた死神は、 「良いことを教えてやろう。お前、ひとつ医者になって見ろ。そして長患 いをしている病人の部屋に入って、死神が頭の方にいるか、足の方にいる か見るのだ。足の方にいたら、これから教える呪文を唱え、手を二つたた いてみな。死神は消えて、病人は嘘のようにケロリと治ってしまう。 死神が枕元に座っていたら この病人は助からないから直ぐに退散しろ」 といい、呪文を教えてくれた。 そこで病人を探してやってみると、大成功である。忽ち大評判になり、 立派な屋敷に住んで贅沢な暮らしをし、妾をおいて京・大阪を遊んでまわ り、スッカラカンになって帰って来た。 もう一度儲けようと医者を始めたが患者が来ない。たまたま話がかかって 行ってみると枕元に死神が座っている。 そんな時に江戸一の金満家と言われた近江屋善兵衛からお呼びがかかった。 行ってみると一人娘が三年越しの患いで骨と皮に痩せ、明日をも知れぬ大 病である。しかも枕元にはドッカリと死神が座っている。 「こりゃダメだ」と逃げだそうとすると、男のたもとをつかんだ近江屋 善兵衛は「一万両出すから、どうか助けてください」と懇願する。 男は一万両の大金に目がくらみ、死神がうとうと居眠りをしているスキに そっと丁稚に手伝わせて、寝床を回して足と頭を逆にしてしまい、間髪 入れず呪文を唱え、手を二つ叩くと目を覚ましてアッ!と驚いた死神は そのまま姿を消し、娘は全快、床上げとなった。 一万両の礼金をもらった男は久しぶりに腹一杯ご馳走を食べ、うまい酒を 飲んで夜風に吹かれていると、肩をたたくものがいる。 見るといつかの死神である。さそわれるままに穴ぐらのようなところに 連れ込まれる。そこには長短様々に火のついたろうそくがある。 「これはみんな寿命のろうそくなのだ。この短く消えかけているのがおま えのろうそくだ。無理なことをしたから近江屋の娘の寿命のろうそくと入 れ替わったのだ」と言われて、男は真っ青になり「どうか助けて下さい」 と頼み込む。 「しかたのない人だな」と言いながら、燃えさしのろうそくを取って、 「このろうそくに火を移しお前さんの寿命のろうそくに足してみな。う まく行ったら寿命がのびる」と言い捨てて姿を消した。 男はふるえる手でろうそくを継ごうとするが手がふるえて接げない。 「あっ!火が消える、…消える」と叫んで、男はバッタリと倒れた。 (これは落語「死神」の筋です) 人間の生への執着の強さ、のど元過ぐれば熱さ忘るるの横着さ、他人事 とは思えません。 -------------------------------------------------------------------- ■鈍海のちょっとコラム 葛藤(かっとう) -------------------------------------------------------------------- ”下がるほど 人が見上げる 藤の花” 白い花、紫の花 よい匂いを漂わせて藤の花の咲く季節になりました。 始めに掲げた句は世渡りの教訓ですが、仏教の教えの中に出てくる葛藤 (「葛」は”くず藤”というつる草。「藤」も本体はつる)は少し意味が 違います。 青少年白書によりますと、現代の子供達は淋しい生活を送っていますね。 友人関係は浅く狭く、遊びは室内で少人数、塾や習い事に追われ淋しく 忙しい子供達です。その上、受験勉強ときては子供達の心の葛藤がつのる ばかりです。 「葛藤」は”かずら”と”ふじ”で、共につる草であり、からまりあっ たり まとわりついたりするので、一般には悶着・相克・抗争の意味に 使われ、欲求の心中での対立をいう心理学の用語ともなりました。 仏教では、このつる草が樹にまとわりついて、ついには樹を枯死させて しまうように、人が愛欲に堕すると自滅してしまうと教え、愛欲煩悩を 「葛藤」に喩(たと)えています。 禅では文字・言句のみにとらわれる事に喩えています。そしてこのよう に絡み合っているところを一挙に断ち切る一句を「葛藤断句」といいます。 子供達に自然の中で多くの生き物と共存出来る機会を与えたいものです。 ----- 辻本敬順先生著「仏教用語豆辞典」参照 ----- -------------------------------------------------------------------- ■頭の体操 −やさしい数学− 第6回 解答 -------------------------------------------------------------------- --- 問題 --- 桶に10リットルの油が入っています。この油を5リットルづつに分け たいのですが升は7リットルと3リットルのふたつしかありません。 油の入っている桶とふたつの升を使って油を等分に分けるにはどのよう な手順で行えばいいでしょうか。 **************************************************************** 答え **************************************************************** A)3リットル升で容器から3リットルの油をくみ出し7リットル升に移す B)3リットル升で容器から3リットルの油をくみ出し7リットル升に移す C)3リットル升で容器から3リットルの油をくみ出し7リットル升に移す。 が、7リットル升には既に6リットル入っているので1リットルしか入 らず2リットルが残る。 D)7リットル升の油を全て容器に戻す E)3リットル升に入っているの2リットルを7リットル升に移す。 F)3リットル升満タンをくみ出して7リットル升に移す。先に2リットル 入っているので、5リットルとなります。バンザーイ! おやおや、途中で頭の中がこんがらがった人がいますね。 「容器」「3リットル升」「7リットル升」の三つの項目を作って、 その都度、各容器と升にどれだけ油が入っているか、確かめてながら 考えて下さい。 -------------------------------------------------------------------- ■頭の体操 −やさしい数学− 第7回 問題 -------------------------------------------------------------------- ここに14リットルの油があります。 これを3リットル・5リットルの二つの升を使って、7リットルづつに 計り分けるにはどうしたらいいでしょう。 (2通りのやり方がありますので、考えて見て下さい) -------------------------------------------------------------------- ■ 編集後記 -------------------------------------------------------------------- 皆様、お変わり無くお過ごしでしょうか。 ご紹介するには 少し季節が外れてしまいましたが、 “世の中に 絶えて桜のなかりせば 春のこころは のどけからまし” 今から1000年以上前に、在原業平(ありわらの なりひら)が詠んだ句です。 さて上記の句を、現代大阪弁バージョンに翻訳?致しますと、 なんで世の中には桜が沢山あるんやろ。 今日はあっちの桜が咲いた、明日は向こうの山の桜が見頃らしいと、 こんな事ばっかり考えてたら おちおち仕事も手につかへんわ。 この世に桜がなかったら、春はのんびりしていて さぞ のどかな事 やろなあ。 ちなみに、標準語でいきますと、 どうしてこの世の中には桜が沢山あるのでしょう。 今日はこちら、明日はあちらが見頃と 気が気じゃない。 この世に桜がなかったら、春はのんびりと過ごせるだろうに。 …てなことになります。 昔も今も、愛される花のひとつなのですね。(ぱせり 記) -------------------------------------------------------------------- □□ 次号(第38号)発行予定日 2006年6月19日(月) -------------------------------------------------------------------- ◆バックナンバー<http://backno.mag2.com/reader/Back?id=0000124366> -------------------------------------------------------------------- □□ 著者:山野鈍海 <http://www.eonet.ne.jp/~panacee/> □□ 発行責任者:ぱせり <http://plaza.rakuten.co.jp/maywind/> □□ 叱咤・激励のお便りはこのメールマガジンに「返信」して下さい。 -------------------------------------------------------------------- □□ mag2ID:0000124366 『こころのともしび』月1回月曜日発行 -------------------------------------------------------------------- □□ 読者登録解除は下記のホームページからお願いします。 http://www.eonet.ne.jp/~panacee/ -------------------------------------------------------------------- □□ 『まぐまぐ』を利用して発行しています。 http://www.mag2.com/ -------------------------------------------------------------------- Copyright (C) 2005 Donkai Yamano All Rights Reserved. -------------------------------------------------------------------- ******************************************************************** ど素人の百合おばさんがネット商人のたまご?になるまでの苦労談や 耳寄りなお話が満載! 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