「週刊 みどりのひとりごと」Vol.040
「週刊 みどりのひとりごと」(マガジンID: 0000123512)Vol.040 2005.3.11
☆はじめに☆
皆さん、こんにちは。今週もメルマガを読んで下さりありがとうございます。
少し前になりますが、今年1月に行なわれたセンター試験の「国語?・?」で、
何と「教科書と同じ文章が出題された」という、なんともお粗末なミスが発覚
しました。しかも、そのミスはセンター内で適切なチェックをすれば防げた、
という話まで出ています。
大手予備校では、このようなことを防ぐため、模擬試験を作成する段階で、
講師と職員、それぞれで「出典の重複がないか」チェックをしています。
そのような状況を知る者からすれば、「問題作成者と、大学入試センターの
職員はいったいどういうつもりで仕事をしているのか」と呆れます。大学
入試センターの、特殊法人ならではの仕事の怠慢さの表れと言えるのでは
ないでしょうか。今回チェックに関わった人物には、厳重な処分を与えて
ほしいものです。
さて、前回のメルマガでお知らせしたブログは不定期に更新しています。
コメント、トラックバックどちらも歓迎しますので、気軽に書き込みを
して下さると嬉しいです。教育だけではなくて、私の日常や趣味から
気づいたことを主に書いています。
○ブログ「こんにちは、つきのみどりです」
http://tsukinomidori.cocolog-nifty.com/happy/
なお、今まで通り、HPもよろしくお願いします。
○つきのみどりHP
http://tsukinomidori.hp.infoseek.co.jp/
☆Vol.040 「教育でのマネープラン戦略・親編」☆
今回は「教育でのマネープラン戦略」について考えます。長くなります
ので、前・後編に分けます。今回は「親編」で、次回が「子ども編」の
予定です。
なお、今回は長文ですので、お時間のある時にご覧下さい。
マネープランについてどうしてもお伝えしたくなった理由は、大きく
言って二つです。一つが、最近の経済事情の悪化で、特に私立校での
学費滞納による中退者が増えていることや、修学旅行に行けない子どもが
ふえていること。これは、子どもよりも親に責任の大半がありますので、
親の側に「現在の日本にふさわしい教育資金のあり方」をしっかり
考えてほしいと思ったからです。
もう一つが、少子化の中で、自立を願わない「甘えている若者」の
増加に対する危機感です。もちろん甘やかしている周囲も悪いの
ですが、お金や、働くことに、子どものうちからしっかりと観念を
持たせれば、将来働くことへのビジョンも描きやすいのではないかと
思うのです。
そこで、資産設計を少し勉強したこともあり、現役教員の私なりに
考える「現代にふさわしい教育資金」について書いていきます。
なお、ここで書く商品その他の投資情報は、あくまでも目安であり、
これに基づいて投資をし、その結果損失が出た場合でも、筆者は
一切責任を負わないことをご了承下さい。
「今の日本の教育制度では、充実した教育を受けさせたいと思えば、
お金がかかることはどうしても避けられない」ことを肝に銘じねば
なりません。総合学習削減、という動きもありますが、公立校の
基本的な学習時間は大幅に減ったまま。
今、特に首都圏では、公立校に対する期待は少なく、一方で私立校
への期待は高まっています。しかし、私立校に子どもを通わせれば、
どう見ても毎年100万円の出費は避けられません。私は、かつて
授業中に態度の悪かった中学生に、「あなたたちの親は、毎年、
ヴィッツなどの車が1台ずつ買えるくらいお金をかけてここに通わせて
いるのよ。6年間通ったら6台。それなのにふざけるなんて、とんでも
なく罰当たりなことです。私はそんなことは断じて許しません!」と
怒ったことがあります。
最近では、あまりにもギリギリの見積もりしかしていなかったために、
高校進学段階で資金が足りなくなり、私立の中・高一貫校に入った
のに、高校からは公立校に進む子どもも出ています。
私立校に行くのが良い、と一概に断じることはできません。公立校の
方が個性に合っている子どももいます。でも、「もしも地元の
公立校が荒れていたり、不信を抱く」などの事態に直面した時、
教育資金が不足していては、子どもを私立校に行かせることは
絶対にできません。
逆に、もし教育資金として貯めていた資金が、公立校進学などで
余った場合、それは今後の教育資金、または住宅資金などに転用
すれば良いのです。使わずに再運用しても良いでしょう。
また、私が大学院在籍中、「試験には合格したものの、入学金
などが用意できず、進学を断念した」人の話も聞いたことが
あります。その当時、私の在籍していた学校は私立校としては
学費が安かったのですが、それでもそのような人もいるのだと
気の毒でなりませんでした。
今の日本の経済状態では、もはや一昔前の「右肩上がり」の
収入増を期待することはできません。そこで、「勤務先の、
現在の給与体系による昇給」を基に、早くから教育でのマネー
プラン戦略を立てて、実行することが大事なのです。以下に
具体的に挙げていきます。
1.「マネープランは、2歳にはスタートさせる。短期的資金と
長期的資金2つ、合計3本立てで考える。この時点で、子どもの
小・中学校を公立校、私立校のどちらに行かせたいのか考え、
その上でのプランを立てること」
短期的資金、というのは、この場合、「小学校入学前に必要な
お金」です。子どもが小さいうちにかかるお金は、子どもを
保育園、幼稚園のどこに行かせるかなどによって大きく
変わってきます。幼稚園でもいわゆる「有名大学付属校」
などであれば、以前のメルマガVol.028で書いた通り、「大学
進学時とほぼ同額」のお金がかかりますし、また、そこに至る
までの「お教室」などのお金も毎月数万円必要です。
こういった場合は、たいてい、両親の実家から支援を受けて
いるでしょう。このようなお金はもらえるうちにもらって
おいて、両親は、その後の子どもの学校にかかる資金プランを
考えておく、というのも一つの方法です。
長期的資金2つ、というのは、5年後(7歳・子どもの小学校入学)と
10年後(12歳・小学校卒業〜中学校入学)時に合わせて設計して
下さい。なお、10年後の中学入学時にかかるお金を多めにして
貯金をして下さい。公立校に入学しても、学習机やランドセル、
筆記用具や通学用の洋服購入などで、あっという間に30〜50万円
くらいはかかってしまうのです。なお、公立の中学でも、制服代、
指定のジャージやカバンなどで、まとまったお金が必要です。
私立小学校の場合は上に書いた通りです。
そして、「小学校は公立校でも、中学以降は私立校」というの
なら、10年後に100万円以上はお金が用意できていないと、
子どもを私立校には進学させることはできません。でも、
10年あれば、毎年計画的に貯金をし、投資をしていけば、
決して不可能な数字ではないのです。
例えば、以下のようなプランを立てます。
・毎月5000円(小学校入学用)…1年で6万円、5年で30万円貯金可能
・毎月1万円(中学校入学用)…1年で12万円、10年で120万円貯金可能
この積み立てには、5年後または10年後に満期になる積み立て
商品などを利用すれば、効率よく、また、他のことに使い
込まずに貯蓄することができます。
古くから知られるのは郵便局の学資保険ですが、ソニー生命
などにも同様の保険があります。ソニー生命はネットで
見積もりできますから、まずはシュミレーションしてみても
良いでしょう。また、親の給料だけでなく、お年玉など、
親類や知人からもらった分をあてても良いのではないでしょうか。
積み立ても、普通預金以外に、さまざまな高金利の商品が
今は販売されています。私は、内藤忍『内藤忍の資産設計塾』
(自由国民社)で勉強しました。私のblogからも購入できます
ので、良かったらご覧下さい。
少子化で、「両親・双方の祖父母」からお金がもらえるため、
今の子どもは「6つのポケットを持っている」という表現を
よく聞きます。でも、あまりにも小さいうちから金銭感覚が
麻痺するような育て方をすると、大人になった時に、労働の
対価として賃金を得ることがばかばかしくなってしまう
恐れもあります。
知人に聞いた話ですが、バブル期に幼児だったため、金銭
感覚がおかしくなってしまったのか、幼稚園児なのに、
自分の祖母に向かって「銀行に行けばお金あるんでしょう、
だから私のほしいものなんでも買ってよ!!」と言った
子どもがいるそうです。恐ろしいことです。
ですので、お年玉についても各家庭できっちりルールを
作り、すべて子どもに与えるのではなく、お年玉も
教育資金などに回すようにすると良いでしょう。
2.「自分たちの経済状態で、どこまでなら無理なく
かけられる教育費なのか、はっきり把握する。それを
どうしてもオーバーする場合は、子どもに実情を話し、
責任を担わせ、勉強することに自覚を持たせる」
最近は奨学金や教育ローンも充実してきました。でも、
これらは全て「借りるもの」。必ず返済しなければなり
ません。こういったものを利用するのは、せめて大学
以上にしないと、大変な借入金が残り、後々返済に
苦しめられることになります。
現在法科大学院に通う学生の中には、それまでずっと
他の大学院にいて、しかも奨学金を借りていたため、
借りている総額が数千万円の単位になっている学生も
いるそうです。社会に出る前に数千万円も借金を
背負ってしまって、どうやって働きながら返済できる
のでしょうか。数千万円、といえば、家が建てられる
金額なのです。その重みを本人は自覚しているの
でしょうか。
また、自分たちの老後をおびやかしてまで、教育費に
投資することはありません。メルマガで改めて書き
ますが、よほどのことがない限り、私立校に行って
いても、受験時には塾・予備校に行くことが今の
日本では一般化しています。だから、ぎりぎりの
金額の学費しか用意できないのなら、絶対に資金
繰りがつかなくなります。
中学生なら教科書は無償ですが、私立校の場合、
学校での夏期講習や補講代、問題集代などでお金が
かかってきます。部活をすればその費用も当然
かかります。強い運動部などに参加すれば、遠方での
合宿、試合の遠征費など、全て払わねばなりません。
詳しくはメルマガVol.030とVol.031「スポーツ推薦の
実態」をご覧下さい。
また、これは学校によって差があり、私としては
絶対に是正すべきだと思っているのですが、「学費」と
してHPや学校案内に出ている金額以外に、学校に
よっては、「設備費」、「寄付」(強制される時も
ある)などで、数十万円単位での出費を強いられる
ことがあります。これは、いちいち学校に問い合わせ
ないとわからないのですが、私立校の教員は、狭い中で
ずっと仕事をしていて、「自分たちの常識=世間一般の
常識」と思っているところがあるので、こういった
「不透明な広告」に、何の疑問も抱かないのです。
声を大にして言いたいのですが、今は、昔と異なり、
「お金をかけることと、子どもの幸せとは直結しない」
のです。有名校を卒業しても、フリーターになる人も
いくらでもいます。大学に行ったからと言って、幸せな
人生が待っている、という幻想は絶対に捨てねば
なりません。正直言って、今は「行っても価値のない
大学」、「大学に行ってもフリーターになるのを先送り
しただけのような人」が、うようよいるのです。
また、大企業に入ったからと言って、社宅なども
いつまであるかわかりませんし、将来が安泰とは
決して断言できないのです。このことをカン違い
しては絶対ダメなのです。
子どもの適性にふさわしい道を見つけ、その道で
活躍できるようにすることが、子どもの幸せに
つながっていくのではないでしょうか。そのため
には、無理をせず、自分たちの年収で、できる
範囲を考えた上での教育プランを考えるべきなのです。
私の知人で、某有名大学病院勤務医を夫に持つ方が
います。その方は、私よりも年長者なのですが、
子どもが私立大の歯学部に行きたい、と言い出した
ので、資金繰りを夫婦間で話し合ってこのように
決め、子どもに宣言したそうです。
「私立大歯学部進学は、普通の大学進学の場合とは
異なるので、教育ローンを借りる。借りるのは夫
(子どもの父)の名義だが、返す時には、子どもも
就職後働いて得たお金を回す」
私立大学歯学部に入学すると、「入学年度は1000万円、
その後も毎年400万円」程度の学費が必要なのです。
この家庭では、おそらく子どもを歯学部にやっても、
生活に困ることはないだろうと、はたで見ていて私は
感じました。でも、ただ行かせて遊んで、子どもが
勉強しなくなっては困るし、尋常ではなくお金が
かかるので、勉強することの自覚を子どもに持たせ、
立派な歯科医になるため、子どもにも責任の一端を
担わせるということだったようです。これは、大変
素晴らしい心構えなのではないでしょうか。
3.「ボーナスはあてにしない。月給で貯めていく」
公務員などでもない限り、今の日本の経済状態では、
ボーナスで何か大きなローンを返済することや、
ボーナスをあてにした学費調達、というのは大変
危険を伴います。学費は毎月必要なのですから、
「毎月の月給で手当てする」ことを考えなければ
なりません。
今思い浮かぶのは、こういった内容です。長く
なりましたので、じっくりお時間のある時に読んで、
戦略を立てて下さい。
☆あとがき☆
今週は、「教育でのマネープラン戦略・親編」に
ついて考えました。
次回は「教育でのマネープラン戦略・子ども編」を
予定しています。子どもにも、お金の貴重さを
理解してもらわねばなりません。その話題を主に
取り上げます。
感想・質問などのメールをお待ちしています。
ブログもよろしくお願いします。
つきの みどり
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