これならわかる!知的な財産のお話  RSSを登録する

「知的財産権」?この頃よく見かけますよね?それだけ注目度が高まっているからです。これからは知らないと困ったことになるかも?!「著作権」を中心に、”旬”な情報や身近な話題からお話しします!

最新号をメルマガでお届けします    
登録 解除

規約に同意して

登録した方には、まぐまぐの公式メルマガ(無料)をお届けします。
2008/11/17

「これならわかる!知的な財産のお話」(第64号)

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
◆    ★ これならわかる!知的な財産のお話 ★   ≪第64号≫
◇◇       〜 著作権とその周辺 〜
◆                          2008年11月17日
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
        ◎トラブル解決サイト → http://www1.odn.ne.jp/tazjim/
        ◎知財起業サイト   → http://www.gyo-chizai.com/
==(目次)==============================

 ∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽
   ☆お陰さまで、本メルマガが京都新聞夕刊にて紹介されました!☆
  【京都新聞サイト『ねっと人こだわり派〜メルマガ編〜』にも掲載!】
   ⇒ http://www.kyoto-np.co.jp/kp/rensai/net-hito/m/084m.html
 ∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽

1.第64号のごあいさつ

2.「音楽著作権」の登録の効力とは?

3.編集後記 〜オグシオ vs スエマエ〜

====================================
▼                                  ▲
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
1.第64号のごあいさつ
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
  こんにちは。行政書士の田附です。大変ご無沙汰をしております。

  この秋は何かと知財に関する話題が次々と報道されましたね・・って、そ
 んなにあったっけ?という感じでしょうか??(大汗)

  派手に報道されたアノ件は後ほどということで・・。

  私が個人的に驚いたのが、今年の10月1日から試行で開始された特許庁の
 「スーパー早期審査制度」で、同制度利用の第一号がなんと申立て後わずか
 17日間で特許査定(特許として認めますよ)がなされたという報道です。も
 ちろん、この時点で世界最速だそうです。

  実は以前から「早期審査制度」というのはあったのですが、これを利用し
 ても「申立て」から「最終結果」が出るまで平均 約5.9ヶ月だそうです。通
 常の審査制度を利用した場合 2年半以上かかっていることを考えると、とて
 つもない早さですね。

  今回の出願者は慶應大学だったようですが、近年の企業間競争の激化にあ
 っては、企業のみならず教育機関等も含めた産学官の連携と、同制度のよう
 な研究開発成果の早期活用に向けた支援策の活用が、グローバル化の中で生
 き残っていく上でますます重要になってくるのでしょう。


 ※興味のある方は、
  特許電子図書館( http://www.ipdl.inpit.go.jp/homepg.ipdl )より、
  例えば「初心者向け検索」→「特許・実用新案を検索する」のワード入力
  で、『ホウ素ドープ導電性』と入力して検索実行すれば、おそらく特許で
  1件のみ、その内容を見ることができます。わけわかりませんが・・??

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
2.「音楽著作権」の登録の効力とは?
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
  この秋の知財絡みの報道で最も大きな話題になったのが、皆さんもご存じ
 の「音楽著作権」に関わる詐欺事件でしょう。事件の全容は未だ当局の捜査
 中ということで真実のほどは如何に?ですが、現時点で語られていることの
 一つに「文化庁への著作権登録制度を悪用」している疑いがあるとのこと。

  また一部報道では、事件の数年前に業界関係者を通じて音楽著作権に詳し
 い行政書士に、著作権の譲渡を利用しての事業化について相談したようで、
 好感触を得られず一旦は立ち消えになったものの、そのことが著作権ビジネ
 スに関するいい学習になった、というような記事もありました。

  行政書士という名称が出て一瞬ドキッとしましたが(苦笑)、今回の事件に
 関与したわけではないようなので正直ホッとしました。。


  それはともかく、事件の今後の推移は当局に委ねるとして、本編では今回
 悪用されたといわれる音楽著作権の「登録」についてみていこうと思います。

  先ずは、文化庁所管の著作権登録制度とは?ということですが、弊事務所
 のHPに簡単に掲載しておりますので、以下をご覧ください。


 ○著作権の登録制度
  http://www1.odn.ne.jp/tazjim/c20_toroku.html#seido


  目的に応じて大きく5種類の登録があります。それぞれの内容は同ページ
 でご確認いただきたいのですが、一般の方が最も誤解されがちな点について
 先ず理解していただきたいことがあります。


  それは、「著作権」という権利は「登録」して取得するものではない!と
 いうことです。著作物(小説、歌、マンガなど)を創作した時点で、その創
 作者にはその著作物についての著作権が発生します。この発生について特に
 手続きを要しないため、これを無方式主義といいます。

  次に、著作権の登録とは、創作などをして無条件に取得した著作権をビジ
 ネスなどの取引に使う場合に、この著作権は今誰がもっているのか?を公示
 (世間に知らせる)するためや、保護期間を延長したいときなどに利用する
 制度と考えていただければいいと思います。

  また、著作権は他人に譲渡することができます。そして、この譲渡したと
 いう事実を「登録」することができます。

  すると、著作権を譲渡されて受け取った人として登録された場合、その人
 は「この著作権は私に譲渡されたのだから私に権利がありますよ!」と他人
 に対して主張できる効力(これを「第三者対抗力」といいます)が発生する
 という効果があります(著作権法第77条)。

  これは、いわゆる著作権の二重譲渡等のトラブルを防ぐなど、取引の安全
 を確保するために設けられたものです。


  これらを踏まえ、真偽のほどはまだ明らかではありませんが、現時点で語
 られている今回の事件に照らし合わせてみると、、


  先ずは、この事件で明らかにされた著作権登録がなされている楽曲を見て
 みましょうか。

  最初に、文化庁の「著作権登録状況検索」に行ってみましょう。
  → http://www.bunka.go.jp/eGenbo2/script/ipu_kensakuframe.asp

  次に、中程にある「著作者の氏名」の「人名」が選択されていることを確
 認して、【姓】と【名】に逮捕された音楽プロデューサーK容疑者の氏名を
 入力して「検索」ボタンを押下してみましょう。

  すると、、検索結果 52 件、34曲が、著作者がK容疑者として登録されて
 いることがおわかりですね。皆さんご存じの楽曲がズラーっと出てきました。

  これらがどのような種類の登録をしたのかは登録原簿を見ないとわかりま
 せんが、文化庁著作権課に有料(730円)で閲覧申請をすれば誰でも見ること
 ができます。


  報道によりますと、K容疑者は以前より複数の音楽出版社に自身の楽曲を
 譲渡していたにも拘わらず、共謀したとされる知人が経営する音楽関連会社
 2社に一部の(特にミリオンセラー級の)楽曲の著作権を譲渡し、それらの
 一部を文化庁へ登録(著作権の移転登録)したとされています。

  これで「二重譲渡」の完成です。

  そしてその後、今回の被害者の男性に対し 806曲の著作権を10億円で売却
 したいと持ちかけ、5億円をだまし取られたとされる容疑では、その806曲の
 一部は既に上記「二重譲渡」された楽曲が含まれており、つまりはここで
 「三重譲渡」の疑いまで出ているわけです。


  二重譲渡等のトラブルを防ぐはずの登録制度がうまく機能しなかったのに
 は、制度上の不備も含め様々な要因が重なった結果だろうと想像できます。

  例えば今回のような音楽著作権の譲渡(移転)に関する登録は、一定の申
 請書類に「譲渡(契約)証書」の写しを添付するだけで、記載の不備等がな
 い限り約 1ヶ月程度でまず登録されると思います。

  ただ、1件の登録料が 1万8000円かかりますので、数百曲を登録しようと
 思うと結構な費用がかかるので、先に譲渡された音楽出版社等はこの登録に
 二の足を踏んでしまったのかもしれません。

  また、本登録に際し文化庁は申請者が「真の権利者」かどうかまでは調査
 しないし権限もないとのことなので、今回はその実効性の弱さにつけ込まれ
 たという側面もあるかもしれません。


  しかしもっと危険なのは、著作権の所在について争いになった場合、この
 登録を先に行っていた側が優位になるという点です。

  例えば、A社とB社がそれぞれK氏と著作権の譲渡について契約を交わし
 ていたとします。「二重譲渡」の関係です。ここでA社はB社より先にK氏
 と契約をしていましたが、K氏はB社に対してのみ著作権譲渡の登録をして
 いたとします。

  この場合、法律的にはどちらが先に契約したかに拘わらず、譲渡登録した
 B社(登録名義人)が権利者として取り扱われることとなります。これが、
 前述の「第三者対抗力」をB社が持ったという状態です。ここらはちょっと
 難しいですね。。

  ですから、もともと契約のみで権利を譲渡されていた音楽出版社も、先に
 著作権登録されている楽曲について権利関係を争われたら、上記効力で立場
 が弱くなるという理屈になります。これはマズいことになるかもですねぇ。


  一般的に音楽出版社が登録するケースは少ないようです。しかし、被害者
 男性を含めた関係者の著作権への知識不足がこのような大規模詐欺事件に発
 展した原因であることも指摘されています。この一件が著作権に対する意識
 変革や、制度の不備を改善していくキッカケになればと思います。

  ですから、当メルマガの当初からの理念である「やっぱり知ることは大事
 です!」をこれからも訴え続けていきたいと改めて思いました!
 (なら、もうちょっと頻繁に発行しては?!・・その通りです・・)

------------------------------------------------------------------------
 ※尚、本編で使用している「著作権」は、財産権としての著作権、いわゆる
  「著作財産権」を指しています。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
3.編集後記 〜オグシオ vs スエマエ〜
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
  昨日(11/16)は、午後からスポーツ中継が目白押しだったので、スポーツ
 観戦が大好きな私は、天気がすぐれないことも後押しして、かなりの数を拾
 い見(?)してしまいました(汗)。

  中でも感動したのが、女子バドミントン決勝のオグシオ vs スエマエ戦。

  私、実は高校生の頃、かじる程度でしたがバドミントンをやっておりまし
 た関係で、しかもテレビ中継など稀ですからテンションが上がります。その
 上、対戦する両者があの北京オリンピック代表となれば、否応にも気分が盛
 り上がります。

  人気のオグシオが出る試合、しかも今年でコンビ解消を宣言した直後です
 から観客も入場制限されるくらいの超満員でした。

  結果はオグシオが大会 5連覇達成という偉業で終わりましたが、予想通り
 の大接戦、素晴らしい試合でした。両チームに感謝です。

  ところで、最近は「結果が全て」というフレーズがスポーツやビジネスな
 どあらゆる分野において叫ばれて久しいですが、日本人はどうも結果(勝つ)
 という「目的」を第一義にするよりも、そこまでの過程や勝ち方に注力する
 方が脳科学的に力を発揮しやすい民族らしいです。

  勝負の世界に生きる方もそうでない方にも、ちょっと面白い本です。

  「<勝負脳>の鍛え方」
  http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4061498614/gyotazuke-22

                          行政書士 田附清彦
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
○ご意見、ご感想、その他お問い合わせはこちらまで
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
■ 著作者:田附行政書士事務所(代表:田附清彦)
■ 連絡先:〒520-0031 滋賀県大津市尾花川11−26−505
■ 「トラブル」に関するご相談
  ・Web:http://www1.odn.ne.jp/tazjim/
  ・メール:gyo-tazuke@pop21.odn.ne.jp
■ 「起業」に関するご相談
  ・Web:http://www.gyo-chizai.com/
  ・メール:ky_tazuke@gyo-chizai.com

  ◆ 著作権、起業、トラブル、その他お困りの方、ご相談下さい。◆
====================================
・このメールマガジンは、『まぐまぐ』 http://www.mag2.com/ を利用して発行
 しています。解除は http://www.mag2.com/m/0000123096.htm からできます。
====================================
□このメールマガジンの転送を歓迎します。
□すべての内容は日本の著作権法及び国際条約によって保護を受けています。
 従って、本メールマガジンに掲載された一切の記事の無断転載を禁じます。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
Copyright(C) 2008 Kiyohiko Tazuke. All Right Reserved.


最新号をメルマガでお届け
登録 解除

規約に同意して

登録した方には、まぐまぐの公式メルマガ(無料)をお届けします。

最近の記事

上へ戻る