2007/03/22
「これならわかる!知的な財産のお話」(第60号)
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ◆ ★ これならわかる!知的な財産のお話 ★ ≪第60号≫ ◇◇ 〜 著作権とその周辺 〜 ◆ 2007年 3月22日 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ◎トラブル解決サイト → http://www1.odn.ne.jp/tazjim/ ◎知財起業サイト → http://www.gyo-chizai.com/ ==(目次)============================== ∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽ ☆お陰さまで、本メルマガが京都新聞夕刊にて紹介されました!☆ 【京都新聞サイト『ねっと人こだわり派〜メルマガ編〜』にも掲載!】 ⇒ http://www.kyoto-np.co.jp/kp/rensai/net-hito/m/084m.html ∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽ 1.第60号のごあいさつ 2.「おふくろさん」に思いやりを・・ 3.編集後記 〜知財のかたまり!F1カー2〜 ==================================== ▼ ▲ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 1.第60号のごあいさつ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ずいぶんご無沙汰でございます、行政書士の田附です。こんにちは。 「そういえば、こんなメルマガ登録してたっけ?・・」と改めてお気付き になった方、本当に心待ちにしていてくださった方・・全ての登録いただい ている方々に、この遅延ぶり、、心よりお詫び申し上げます。 思えば、前回の発行といえば編集後記で「〜知財のかたまり!F1カー〜」 と題していた、鈴鹿サーキットでのF1日本グランプリの開催前頃でした。 そんなに前だったんですね。申し訳ございません。 そのお土産話をすることもなく、早くも今月18日は開幕戦のオーストラリ アGP決勝でした。またこのワクワクする季節が巡ってきて、ようやく春が 訪れた気分になっています。といいながら、この厳しい寒の戻りは何なので しょうね。 気分も新たに、何とかコンスタントに発行できるよう頑張りたいと思いま すので、今後ともよろしくお願いいたします。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 2.「おふくろさん」に思いやりを・・ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 最近のニュースで「著作権」という文字が現れたものの中で、おそらく最 も話題になったキーワードの一つではないでしょうか、この「おふくろさん」。 歌手の森進一さんの楽曲の中でもひときわ有名な代表作の一つでしょうし、 私も子供の頃からそうであるように、皆さんの中でも「森進一」といえば、 「♪おふくろさんよぉ〜、おふくろさん〜♪」と口について出てくる方も多 いことでしょう。 そんな名曲が、当の森進一さんの歌唱として聴けなくなってしまったので すから驚きました。皆さんもよくご存知かと思いますが、同曲を作詞された 川内康範氏が「無断で意に反する改変に当たる行為を行った」と森さん側を 非難し、今後「おふくろさん」を含め同氏の作品を全て「歌わせない」と宣 言されました。 また、これを受けてJASRAC((社)日本音楽著作権協会)も「川内氏 が有する同一性保持権(著作権法第20条1項)侵害他の疑いがある、として、 いわゆる改変されたバージョンによる同曲の利用はできない旨の見解を発表 しました。 ◆「おふくろさん」のご利用について(JASRAC) → http://www.jasrac.or.jp/release/07/03_2.html ここで「同一性保持権」とは、著作権法第20条1項に、 「著作者は、その著作物及びその題号の同一性を保持する権利を有し、その 意に反してこれらの変更、切除その他の改変を受けないものとする。」 と規定されています。 要するに、他人が作った歌を勝手に変えて歌ってはいけませんよ!という ことですね。 今回問題になったのは、原曲のアタマに別の作詞家さんの作った「語り」 風の歌詞とメロディーが付け加わり、それに引き続き原曲が歌い出されると というもので、確かに私も何度か聴き覚えがあります。 原曲の前に付け加わっているだけとはいえ、川内氏からすれば原曲に込め られた氏の思いは原曲でのみ表されるとするのであり、何を足しても削って も、それは原曲とは異なるものとなる。それが著作物の創作性だと理解しな ければならないでしょう。 なぜなら、「著作物」とは「思想又は感情を創作的に表現したもの・・」 (法第2条)であり、創作者の思想や感情、言い換えれば「作者の思い」を 無視しては成り立たないものだからですね。 少し話しは逸れますが、今年に入って似たような裁判に似たような判決が 下ったのをご存知の方もいらっしゃると思います。1月と今月(3月)です。 飲食店とライブハウスで海外アーティストの楽曲を、著作権者に無断でピ アノやバンドの生演奏で客に提供していたというもの。お客さんからのリク エストに応えるサービスだったようです。 これが著作権法違反に当たるとして、JASRACから著作権料を支払う よう再三求められていたところ、応じなかったとして有罪判決(懲役刑や罰 金刑)、さらには数年分の著作権料約1400万円の支払いを命じられる、とい う厳しいものでした。 世間では様々な意見が飛び交いました。一般に、飲食店側に同情的で、J ASRAC側には批判的なものが多かったようです。また、使用料の徴収の システム自体が曖昧で問題があるという指摘もあります。 お客さんに喜んでもらえるから、という素敵なサービスだったのでしょう が、ここでは楽曲を創作した「アーティストも喜ぶ」ような方法を採ること ができればよかったのかもしれません。 あなたの素晴らしい楽曲を使用するに当たり、これだけ支払いますから、 これを次の創作に活かして、更なる素敵な楽曲をお願いします、と。これが 我々音楽ファンとしてのアーティストへの「思いやり」と解釈しています。 話を戻しますが、今回、JASRACまでも巻き込んだ事態に発展してし まった背景に、単なる著作物の改変だけに止まらない、ちょっとしたボタン の掛け違えなども指摘されています。 双方の間で何があったかは知る由もありませんが、著作権法的に表現する と、『著作者』の楽曲はもちろん、『実演家』の歌唱も素晴らしい作品が、 このようなカタチで封印されるのは、『文化の発展』にとっても大きな損失 です。 母の子に対する大きな愛と、その母に対する子の想いを切々と歌った「お ふくろさん」。この楽曲に相応しい「思いやり」のある真の解決を望みたい と思います。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 3.編集後記 〜知財のかたまり!F1カー2〜 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 冒頭で、今年のF1グランプリが開催されたことを述べましたが、今年の あるF1マシンの車体カラーには驚きました。 <Honda Racing F1 Team> http://www.hondaracingf1.com/lang_select.php 環境をテーマに、地球をイメージした新しいマシンカラーということで、 スポンサーロゴの露出を極力廃止して、環境問題の解決のために取り組むと いう新しいコンセプトの元に誕生したものだそうです。 これには、この発表当初から、「F1レース自体が環境を破壊しているで はないか?!」などの厳しい見方もあります。確かに、あの燃料やタイヤ等 の使いっぷりを見ると、環境保全とはかなり縁遠いと映りますね。 しかし、F1といえどもこれら環境問題を無視できなくなっているようで す。エネルギー効率(再利用など)を考えたシステムや、バイオ燃料、ハイ ブリッド技術の導入などの検討・開発がなされてきているようです。環境保 全へ向けた「知財」が結集していきそうです。 年間6億人が観戦するといわれるF1。このような世界に影響力のあるイ ベントや団体が率先することで、私たち一人一人の地球環境への「思いやり」 を考えるキッカケになれば、素晴らしい試みだと思います。 但し、私が応援するのは、唯一の日本人ドライバー、佐藤琢磨選手の所属 するスーパー・アグリ・チーム( http://www.saf1.co.jp/ )ですが・・。 行政書士 田附清彦 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ○ご意見、ご感想、その他お問い合わせはこちらまで ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ■ 著作者:田附行政書士事務所(代表:田附清彦) ■ 連絡先:〒520-0031 滋賀県大津市尾花川11−26−505 ■ 「トラブル」に関するご相談 ・Web:http://www1.odn.ne.jp/tazjim/ ・メール:gyo-tazuke@pop21.odn.ne.jp ■ 「起業」に関するご相談 ・Web:http://www.gyo-chizai.com/ ・メール:kiy_tazuke@gyo-chizai.com ◆ 著作権、起業、トラブル、その他お困りの方、ご相談下さい。◆ ==================================== ・このメールマガジンは、『まぐまぐ』 http://www.mag2.com/ を利用して発行 しています。解除は http://www.mag2.com/m/0000123096.htm からできます。 ==================================== □このメールマガジンの転送を歓迎します。 □すべての内容は日本の著作権法及び国際条約によって保護を受けています。 従って、本メールマガジンに掲載された一切の記事の無断転載を禁じます。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ Copyright(C) 2007 Kiyohiko Tazuke. All Right Reserved.



