2007/10/04
思わず納得!過去問から学ぶ「へえーっ」とわかる民法:債権各論2 贈与
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■◆◆■ 思わず納得!!
■◆◆■ 過去問から学ぶ「へえーっ」とわかる民法
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━━━━━━━━━━━━━━━━ 2007/10/4(第417号)━━━
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こんにちは。
イー・お助けドットコム 民法アドバイザーグループの篠田です。
今日は、贈与について見ていきます。
それでは頑張っていきましょう!!
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■問題■
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●甲が乙に対して贈与をする場合の法律関係に関する次の記述中、
判例の趣旨に照らし、正しいものを全て選べ。(司書H5改)
1 既登記の建物を口頭によって贈与した場合、甲が乙に対し建物
を引き渡したときであっても、所有権移転登記をするまでの間は、
贈与を取り消すことができる。
2 死因贈与については、遺贈に関する規定が適用されるから、15
歳に達した者が死因贈与をするには、法定代理人の同意は不要で
ある。
3 定期の給付を目的とする贈与で期間の定めのあるものは、贈与
者又は受贈者の死亡によって効力を失うことはない。
4 甲は、贈与に係る建物の暇疵を知りながら、これを乙に告げな
かった場合でも、乙に対して責任を負うことはない。
5 未登記の建物を口頭によって贈与した場合、甲が乙にその建物
を引き渡したときは、贈与を取り消すことができない。
■解答
5の肢のみが正しい。その他の肢は誤り。
◎解説
1 誤り
☆書面によらない贈与は、各当事者が撤回することができます。
ただし、履行の終わった部分については、この限りではありません。
(第550条)
☆この肢における不動産の贈与についてですが、判例では、所有権
移転の登記がなされていなくても、その引渡しがあったときには、
贈与の履行が終わったものとして、これを撤回することはできない
と示しています。(大判M43.10.10)
◇ちなみに、引渡しがまだなされていない場合においても、所有権
移転登記がなされれば、贈与の履行があったものとして、撤回する
ことはできません。(最判S40.3.26)
2 誤り
☆死因贈与とは、贈与者が生前に財産の贈与を受ける者(受贈者)
に対して死亡を原因として財産を贈与する契約をいいます。
☆そして、死因贈与契約については、その性質に反しない限り、遺
贈に関する規定が準用されます。(第554条)
☆これは、死因贈与の性格上、贈与者の死亡後に、相続財産から支
払われるという一連の流れが、遺贈と類似しているためです。
☆しかし、この肢で問われている遺言能力の規定については、遺贈
の規定を準用していません。
☆これは、死因贈与はあくまでも贈与契約の一種であるためです。
☆よって、契約一般の原則どおり、未成年者は法定代理人の同意を
得なければ、死因贈与契約を締結することはできません。
(第5条第1項:未成年者の法律行為)
3 誤り
☆定期の給付を目的とする贈与は、贈与者又は受贈者の死亡によっ
て、その効力を失います。(第552条)
☆定期贈与とは、一定の期間を定め、その間、定期の給付を目的と
する贈与をいいます。
☆そして、この定期贈与は、当事者間の密接な人間関係を基礎とし
て成立しているものですので、相続人に引き継がせるべきものでは
ないためです。
4 誤り
☆贈与者は、贈与の目的である物又は権利の瑕疵又は不存在につい
て、その責任を負いません。
ただし、贈与者がその瑕疵又は不存在を知りながら受贈者に告げな
かったときは、この限りではありません。(第551条第1項)
☆つまり、贈与は無償契約ですので、贈与者は、原則として担保責
任を負うことはありませんが、瑕疵を知っていて受贈者にこれを告
げなかったときは、責任をとってもらう必要があるということです。
5 正しい
☆書面によらない贈与は、各当事者が撤回することができます。
ただし、履行の終わった部分については、この限りではありません。
(第550条)
☆この肢においては、すでに建物の引渡しがなされているため、履
行が終了していますので、たとえ未登記であっても、取り消すこと
はできません。(最判S31.1.27)
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編集後記
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お疲れ様でした。
次回は、手付について確認していきます。
それでは、また次号でお会いしましょう。
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