2007/09/17
思わず納得!過去問から学ぶ「へえーっ」とわかる民法:債権総論20 相殺
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■◆◆■ 思わず納得!!
■◆◆■ 過去問から学ぶ「へえーっ」とわかる民法
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━━━━━━━━━━━━━━━━ 2007/9/17(第412号)━━━
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こんにちは。
イー・お助けドットコム 民法アドバイザーグループの篠田です。
今日は、相殺について見ていきます。
それでは頑張っていきましょう!!
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■問題■
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●相殺に関する次の記述中、正しいものを全て選べ。(司書S57改)
1 時効によって消滅した債権を自働債権として相殺することはで
きない。
2 弁済期の到来していない債権を受働債権として相殺することは
できない。
3 差押えを禁止された債権を自働債権として相殺することはでき
ない。
4 同時履行の抗弁権が付着している債権を自働債権として相殺す
ることはできない。
5 不法行為による損害暗償債権を自働債権として相殺することは
できない。
■解答
4の肢のみが正しい。その他の肢は誤り。
◎解説
1 誤り
☆時効によって消滅した債権がその消滅以前に相殺に適するように
なっていた場合には、その債権者は、相殺をすることができます。
(第508条)
☆つまり、時効消滅する前の時点で相殺適状になっていれば、通常
は相殺するであろうと考えるのが一般的ですので、相殺しないうち
に時効消滅してしまった場合でも、相殺を認めてあげることに不都
合はないといえるからです。
2 誤り
☆2人が互いに同種の目的を有する債務を負担する場合において、
双方の債務が弁済期にあるときは、各債務者は、その対当額につい
て相殺によってその債務を免れることができます。
(第505条第1項本文)
☆よって、相殺をするためには、自働債権の弁済期が到来している
必要があります。
☆これは、債務者の期限の利益を保護する趣旨に基づくものですの
で、この肢のように、債務者が持つ受働債権の期限が未到来であっ
ても、債務者が自身の期限の利益を放棄してするのであれば、問題
がないということになります。
3 誤り
☆債権が差押えを禁じたものであるときは、その債務者は、相殺を
もって債権者に対抗することができません。(第510条)
☆この条文は、差押禁止債権を受働債権として相殺することを禁止
しているのですが、この理由としては、差押禁止債権は、現実の履
行が望ましいものであり、相殺権者からの一方的意思表示のみで成
立する相殺にはなじまない債権であるということです。
☆一方、差押禁止債権の債権者が、自らの意思でこれを自働債権と
して相殺することは、特に問題がないため、認められています。
4 正しい
☆判例においては、同時履行の抗弁権が付着している債権を、自働
債権として総裁することができないと示しています。
(大判S13.3.1)
☆これは、相殺権者の一方的意思表示のみで、相手方が持っている
同時履行の抗弁権を失わせてしまうことになるため、相手方を保護
する必要があるという理由によります。
5 誤り
☆債務が不法行為によって生じたときは、その債務者は、相殺をもっ
て債権者に対抗することができません。(第509条)
☆つまり、不法行為に基づく損害賠償請求権を、受働債権として相
殺することは、被害者を救済することができなくなる恐れがあるの
で、認められないということです。
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編集後記
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お疲れ様でした。
次回も、相殺について確認していきます。
それでは、また次号でお会いしましょう。
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発行元:イー・お助けドットコム 民法アドバイザーグループ
発行者:篠田 監修:堀江
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