2009/12/31
最新医療情報317
診療マル秘裏話 Vol.317 平成21年12月31日作成 作者 医療法人社団 永徳会 藤田 亨 ★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★ 目次 1) 不公平な立場に置かれて嫌悪を感じると働きが活発化する脳の部位 2) メニエル病の発症機序 ◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆ 医療界のトピックスを紹介するこのメールマガジンは 1週間に1回の割合で発行しています。もっと回数を 増やして欲しいという要望もあるのですが、私の能力の なさから1週間に1回が限度となっています。これからも 当たり前の医療をしながら、なおかつ貪欲に新しい知識 を吸収し読者の皆様に提供してゆきたいと思って おります。不撓不屈の精神で取り組む所存ですので どうかお許し下さい。 明日は、新年です。Happy New Year! 1】 不公平な立場に置かれて嫌悪を感じると働きが活発化する脳の部位 不公平な立場に置かれて嫌悪を感じると働きが活発化する 脳の部位を、玉川大脳科学研究所の春野雅彦 (はるの・まさひこ)研究員(計算神経科学)らが特定 しました。12月21日付の米科学誌ネイチャー ニューロサイエンス電子版に発表しました。 反応の強さには個人差があり、春野さんは「脳の活動を 調べることで、その人が公平性を好む性格かどうかを予測 できるかも」と話しています。 この部位は、感情に深くかかわっているとされる「扁桃体」 です。脳の下側にあり、アーモンドのような形をしています。 春野さんらは、大学生64人を対象に実験しました。 他人との報酬の分け方として(1)自分も相手も100円 (2)自分が110円で相手は60円-など、さまざまな パターンを提示して、好みの組み合わせを選んでもいました。 その結果を基に、相手と同額を好む傾向が強い人25人と、 相手より多い金額を好む傾向が強い人14人を選抜しました。 相手との報酬の差をどのくらい不快に感じるかを答えて もらいながら、血流の変化から脳の活動を画像化する機能的 磁気共鳴画像装置(fMRI)で、脳のどの部位が活発に 働いているかを調べました。 すると、公平な金額を好む人は不公平な金額を提示される と扁桃体が活発化し、その度合いは公平性を求める傾向が 強い人ほど大きいという結果がでました。 工兵は公平を好む。笑 ◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆ 2】 メニエル病の発症機序 めまいや耳鳴り、難聴などを起こすメニエール病について、 耳の内部にある球形嚢(きゅうけいのう)と呼ばれる器官内で、 微小な炭酸カルシウムの石(耳石(じせき))がはがれ落ちて 内リンパ液の通り道をふさいだ結果、内耳が内リンパ水腫 (水ぶくれ)になって発症するという説を、大阪市立大大学院 医学研究科の山根英雄教授(耳鼻咽喉(いんこう)病態学)ら のグループがまとめました。メニエール病患者さんの内耳に 水ぶくれが生じていることは分かっていましたが、水ぶくれ の原因は不明でした。 山根教授は、12人の患者さんの症状のある耳の内部を 三次元CT(コンピューター断層撮影装置)で撮影しました。 8人で球形嚢(直径約2ミリ、高さ約3ミリ)の中にある 耳石(大きさ10-20マイクロメートル)が複数はがれ、 下にあるリンパ液の通り道(結合管、直径約0・1ミリ、 長さ2-3ミリ)に集まっているのを確認しました。 症状のない側の耳や、異常のない別の12人の耳には詰まりは ありませんでした。 山根教授は、メニエール病患者さんの内耳では、結合管の 詰まりで蝸牛(かぎゅう)が内リンパ水腫になって聴覚障害 を起こしたり、球形嚢の機能不全で平衡感覚が乱れると推定 しました。「今後は治療法を模索する。来年に学内の倫理 委員会での審査を経て、石を除去する方法の研究を始めたい」 と話しています。メニエール病は厚生労働省の難病(特定疾患) に指定され、患者は人口10万人あたり15-16人とされて います。 つまりメニエル病は、結合管の詰まり。笑 ◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆ 編集後記 扁桃体の働き具合で公平さを好むかどうか分かれば 人の性格を把握することが容易になるのではという 気がします。メニエル病は、除外診断により診断する と習いました。しかし原因が明らかになれば、 もどかしい除外診断に頼ることなくCTやMRIで簡単に 診断できるようになるでしょう。それとともに治療の 方も充実してほしいものです。 用意がよければ、容易になる。笑 ************************ このメールマガジンは以下の配信システムを利用して 発行しています。 解除の手続きは下記ページよりお願い致します。 「まぐまぐ」http://www.mag2.com/m/0000121810.htm (イジニイワト) 発行者名 医療法人永徳会 皿沼クリニック院長 藤田 亨 職業 医師の箸くれ(はしくれ) 運営サイト http://www.eitokukaisalanuma.or.jp/ ご意見・ご感想・励ましのお便りお待ちしております。 sara2162@atlas.plala.or.jp このマガジンの掲載記事を無断で転載・使用すること を禁じます。 ただしお友達への転送はご自由はご自由です。
-
-
登録した方には、まぐまぐの公式メルマガ(無料)をお届けします。


