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2008/11/24

【第213号】漫画本エッセイ「蟲師」

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 ◆◆◆漫画本エッセイ◆◆◆         第213号 2008.11.24発行

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「蟲師」 アフタヌーンコミックス 全9巻

作者:漆原友紀
出版社:講談社
初出時期:1999年(月刊アフタヌーン)
分野:青年マンガ
ジャンル:オカルト
内容:「蟲(むし)」を呼び寄せる体質のギンコは、蟲師となり、蟲の研究を
しながら旅をする。

◆本来、「蟲」という漢字は、獣・鳥・魚介類以外の小動物を指すのだそうで
す。そして「蟲」の略字として「虫」が使われ、「虫」の本来の意味である、
マムシをかたどった象形文字とされるヘビの意味は失われてしまったのです。
「虫」という字は、、「虫の知らせ」や「虫の居所が悪い」など、昆虫だけの
意味ではないことが、わかります。今では「蟲」の文字のイメージから、異形
な存在を表現するのに使われる事もあります。

◆この作品での「蟲」の意味は、作者の創作によるもので、一般的な「昆虫」
の「虫」ではなく、幽霊や妖怪のような存在にあたるように思います。自然界
や身の回りに起こる不思議な現象を、様々な種類の「蟲」が起こしているもの
として扱っています。昆虫は我々が住む地球上で最も数と種類が多く、人類が
生まれるはるか昔からこの地球上で生きてきました。それを考えると、この作
品で出てくるような様々な「蟲」が存在するかもしれないと、思わず考えてし
まいます。

◆主人公はギンコという蟲師。蟲師とは蟲によって起こされる現象を、医者と
して、また研究者として、その「蟲」を退治する、霊に取り憑かれた人から霊
を祓ってくれる、霊能者的な存在のように思われます。ギンコ自身は蟲を呼び
寄せる体質の為、1ヵ所に留まることができないので、蟲の研究をしながら常
に旅をしているのです。常にくわえている煙草は、蟲よけのための蟲煙草なの
です。

◆時代設定は、特にいつの時代というものは無く、「江戸時代と明治時代の間
にある架空の時代」といった所との事だそうです。そういう意味で、登場する
人物は主人公を除いて、ほとんどが和装で、風景も古い童謡などを思わせるよ
うな、ノスタルジックなものになっています。

◆作画のタッチは、作者もそれほど自信を持っているようではないようで、ち
ょっと好みの分かれる感じかもしれませんが、この作品の雰囲気にはピッタリ
だと思います。物語は1話完結型で、様々な蟲によって起こされる事件をギン
コが解決していくという形で進んでいきます。

◆2005年にフジテレビでアニメが放送され、原作に忠実であることを心がけて
制作されたとされたこともあって、原作の持つ魅力を損なわずにアニメ化した
ことが高く評価されたそうです。2007年には、大友克洋氏の監督で、オダギリ
ジョー主演による実写映画が公開されました。(まんじん)

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今号はここまでです。いつもご愛読いただきありがとうございます。
では、また次回の配信をお楽しみに。

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発  行:浪漫人(ロジン&まんじん)
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