2008/10/27
【第212号】漫画本エッセイ「MW -ムウ-」
*********************************** ◆◆◆漫画本エッセイ◆◆◆ 第212号 2008.10.27発行 *********************************** 「MW -ムウ-」 小学館文庫 全2巻 作者:手塚治虫 出版社:小学館 初出時期:1976年(ビッグコミック) 分野:青年マンガ ジャンル:サスペンス 内容:人間の現代社会に潜む狂気を描いたサスペンス・アクションの問題作。 ◆手塚作品としては、ちょっと異色な作品で、子供の目には触れさせたくない ような、生々しい性描写や猟奇的な殺人場面などが描かれています。タイトル の「MW(ムウ)」は、某外国軍の秘密化学兵器の名前です。この化学兵器が 二人の男の運命を変えていくのです。 ◆化学兵器の大事件といえば、1995年に起きた「地下鉄サリン事件」が思い起 こされます。その20年も前に描かれたこの作品は、猟奇的な主人公の凶悪事件 という内容が、逆説的に化学兵器というものに対する、手塚氏のメッセージが 込められているのだと思います。実際にも、1969年に沖縄のアメリカ軍基地内 の知花弾薬庫で、サリン漏洩事故が起こったそうです。そのエピソードがこの 作品の下敷きになっているようです。 ◆主人公となる二人の男は、少年時代に「MW(ムウ)」に関わり、運命の出 会いをします。一人は狂気の連続凶悪犯罪者となってしまった、悪の象徴であ る結城美知夫(ゆうきみちお)。もう一人は、その結城の悪を阻止しようとす る神父の賀来巌(がらいいわお)です。しかし結城の悪に対じする賀来の善は、 どうしても結城を止めることができず、逆に結城に引きずり込まれて行ってし まう葛藤に悩まされていきます。凶悪事件の中に潜む現代の巨悪とは何なのか、 善と悪とは…、考えさせられる作品です。 ◆2009年の公開予定で、実写版映画が製作中です。主演の二人は、玉木宏さん と、山田孝之さんです。この作品は、今までに何度も映画化されようとしてき たらしいのですが、原作の内容の過激さやスケールから、断念されてきたそう です。主演の二人は演技派で知られているので、非常に期待できるのではない かと思います。特に結城が得意とする女装や男娼的行為を、玉木宏さんがどの ように演じてくれるのか楽しみなところです。(まんじん) *********************************** 今号はここまでです。いつもご愛読いただき、ありがとうございます。 では、また次回の配信をお楽しみに。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ■「MW -ムウ-」関連商品ご紹介コーナーはコチラからどうぞ■ http://www.gw-d.com/manga/ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ★内容に対する感想、ご意見、質問などは E-mail :info@gw-d.com ★配信の中止や再開、バックナンバーの閲覧などは、 http://www.mag2.com/m/0000120074.htm まで。 ※当方は、当メールマガジンで取り上げている作品、作者、出版社等とは一切 関係ありません。また、本文はあくまで管理人の主観的な感想です。 *********************************** 発 行:浪漫人(ロジン&まんじん) Copyright(C) 2003-2008 ROMANJIN All right reserved. 漫画本エッセイに掲載された内容を許可無く転載することを禁じます。 ***********************************


