2008/05/26
【第207号】漫画本エッセイ「人造人間キカイダー」
*********************************** ◆◆◆漫画本エッセイ◆◆◆ 第207号 2008.5.26発行 *********************************** 「人造人間キカイダー」 秋田文庫 全4巻 作者:石ノ森章太郎 出版社:秋田書店 初出時期:1972年(週刊少年サンデー) 分野:少年マンガ ジャンル:SF・ヒーロー 内容:不完全な良心回路を持つ人造人間(ロボット)キカイダーが、善と悪に 悩み苦しみながら戦いを続けていく、ロボットだけではなく、人間と言うもの も考えさせられる。 ◆1972年の連載開始と同時に、実写版がテレビ放映されました。一世を風靡し た「仮面ライダー」の成功を背景に作られました。当時は、左右非対称のツー トンカラーや機械が透けて見えるデザインは賛否両論ありました。しかしこの 斬新なデザインが、今でも高い人気を得ている大きな要因になっていると思い ます。テレビ版と漫画版は、だいぶ展開が違っていて、漫画版の方が、主人公 の悩みが強く描かれ、全体に暗いイメージになっています。最終回の結末は、 ファンの間でも有名になっています。 ◆作品冒頭で、姉が弟に「ピノキオ」の物語を読んであげています。「ピノキ オ」と言う物語は、女神が木のあやつり人形のピノキオを、自由に動けるよう にしてくれます。その時、ジェミニィという名前のコオロギにピノキオの良心 の役を任せました。「人造人間キカイダー」は、「良心回路」に「ジェミニィ」 とルビがふられているように、「ピノキオ」の物語になぞらえて作られた作品 なのです。 ◆この作品の中心になるのテーマが「良心回路」という、光明寺博士が悪い命 令には従わないようにと、ロボットの「心」を開発しました。ロボットは命令 に従うだけ。それが良いことか悪いことかは分からない。良心という心を持っ たロボット。それが不完全ということで、主人公であるジローことキカイダー は、苦悩していくのです。しかし人間だって完全な良心など持っているのだろ うか。などと、ロボットだけではなく、不完全な良心回路という設定によって、 人間の心も映し出している、奥の深い作品だと思います。人工的に作られた人 間と言う意味の「人造人間」をあえてタイトルにとつけられたことも、このあ たりを強調するためなのではないでしょうか。 ◆1973年にはハワイでも実写版が放映され、ハワイでは現在でも大人気となっ ているようです。2001年に再放送されると、毎回70%というとんでもない高視 聴率を記録し、新しいファンを生み出しているそうです。驚くことに、この凄 まじい人気からハワイでは、キカイダーDAY(4月12日)という記念日まで 制定してしまったのです。あの派手な原色のカラーリングと、単なるロボット ものでない深い内容が共感を得たのでしょうか。 ◆1973年5月にテレビ放送が終了すると、予想以上の人気から、すぐに続編の 「キカイダー01」が放送されました。1995年には、悪役キャラにもかかわらず、 その人気から「ハカイダー」を主人公として作られた『人造人間ハカイダー』 という映画も作られました。(まんじん) *********************************** 今号はここまでです。いつもご愛読いただきありがとうございます。 では、また次回の配信をお楽しみに。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ■「人造人間キカイダー」関連商品ご紹介コーナーはコチラからどうぞ■ http://www.gw-d.com/manga/ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ★内容に対する感想、ご意見、質問などは E-mail :info@gw-d.com ★配信の中止や再開、バックナンバーの閲覧などは、 http://www.mag2.com/m/0000120074.htm まで。 ※当方は、当メールマガジンで取り上げている作品、作者、出版社等とは一切 関係ありません。また、本文はあくまで管理人の主観的な感想です。 *********************************** 発 行:浪漫人(ロジン&まんじん) Copyright(C) 2003-2008 ROMANJIN All right reserved. 漫画本エッセイに掲載された内容を許可無く転載することを禁じます。 ***********************************


