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2008/03/31

【第205号】漫画本エッセイ「輝夜姫」

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 ◆◆◆漫画本エッセイ◆◆◆         第205号 2008.3.31発行

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「輝夜姫」 花とゆめコミックス 全27巻

作者:清水玲子
出版社:白泉社
初出時期:1993年(LaLa)
分野:少女マンガ
ジャンル:SF
内容:かぐや姫伝説の神秘がスリルとスピード感で渦巻いて行くSFファンタ
ジーの超大作。

◆この作品は、まだ読んでない方のために、内容に関して多くを語ることがで
きません。それほどまでに次々と展開していくストーリーは、まるで映画でも
見ているかのような、スリルとスピード感に溢れ、興奮の渦に包み込まれてい
く素晴らしい作品なのです。SFとしての完成度も高く、少女マンガ作品です
が、女性だけでなく、男性にも十分に楽しめる作品だと思います。

◆タイトルからも分かるように、かぐや姫伝説が主題となったSF作品です。
かぐや姫が主人公となる「竹取物語」は平安時代に書かれた日本最古とされる
物語です。正確な成立年、作者ともに不詳ということもミステリアス性を高め
ていると思います。この時代に書かれた物語なのに、月からやってきたという、
とてもファンタジー性に溢れたシチュエーションが今なお不思議な魅力で人気
のある物語なのでしょう。

◆「輝く夜の姫」と書いて「かぐやひめ」と読ませるこの作品は、神淵島とい
う太平洋上の孤島で物語は始まります。主人公は岡田晶という少女。彼女を中
心に物語りは、壮大な謎とかぐや姫伝説とともに、息をもつかせぬ展開が広が
っていきます。清水玲子氏の絵は素晴らしく綺麗で、表紙のカラー絵は芸術的
な美しさです。繊細なラインですが、迫力あるシーンなどは弱さは感じられず
力強い迫力が十分に感じられます。そして登場してくる個性的なたくさんのキ
ャラは、それぞれの存在感が非常に強く、より作品にのめり込んでいく大きな
要因になっています。それぞれのキャラが、周りの人への想いを様々な形で表
現しています。ヒューマンドラマとしても様々な愛の形を見ることができます。

◆人は誰かに必要とされたいと思っている。その思いが強すぎ、深すぎると、
愛が憎しみへと変わってしまうのかもしれません。深い愛は時には侠気と化す
こともあるのです。単にSF作品ではなく、人間の愛とは何なのか、そんなこ
とを考えさせてくれる作品だと思います。けっこうショッキングな内容でもあ
るので、心して読んでいただけたらと思います。ともかく内容を多く話すこと
ができませんので、面白さを伝えることができたかどうかわかりませんが、ぜ
ひ一度読んでみてはいかがかと、お勧めの作品です。(まんじん)

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今号はここまでです。いつもご愛読いただきありがとうございます。
では、また次回の配信をお楽しみに。

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発  行:浪漫人(ロジン&まんじん)
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