2008/06/12
人材育成の110番-人材を人財に変身!
人材育成の110番 ― 人材を人財に変身!
株式会社 総合経営センター流人材育成の考え方
第99回「経験とは」
●梅雨の合間の晴れ。大気を貫く日差しは盛夏の予告。八事山のサカキ、ソヨゴ、
アラカシなどの暖地系広葉樹林に、アベマキ、コナラ、アカクマなどの北方系の樹
木が混ざった自然林に隣接するキャンパスは、環境として本当に恵まれています。
●地下鉄から大学センタービルまでは雨に濡れることなく歩いて来ることができま
す。大学院のアネックスビルも地下鉄から直結です。この便利な場所が自然林と接
していることは驚きと喜びの何物でもありません。
●時は今、火曜日の午後。間もなく夕刻になろうとしていますが、まだ日は高いで
す。研究室で不精になりましたこのメルマガを綴り始めました。授業が始まると研
究室の廊下は物音一つなく静謐そのものの時間になります。研究に勤しむ先生方は、
良き思索を重ねることができるはずです。
●火曜日の第3限、午後一番の90分は、開講以来自分を悩ませ続けてきましたが、
春学期(前期)の折り返し点が過ぎた今日あたりはさすがに慣れてきました。何に
慣れたのか。まずはパワーポイントの使い方が様になってきたこと。次に授業を聞
かない一部の学生のことが気に障らなくなったことです。
●企業内の社員研修は聞くのは当り前の人たちが対象ですので、勝負の分かれ目は、
テーマ・内容についていかに聴き手の判断レベルを超える話が出来るかどうかです。
今時、情報はインターネットを通してほぼ思うように収集できますから、情報の量
で相手を上回るということが難しくなりました。
●話し手に問われるのは情報を加工する努力と、加工し編集した情報でどのような
判断を下すかです。その判断力が聴き手を納得させれば、今日はいい勉強をしたと
相手は満足して会場を去って行きます。
●大学の講義は、難しい、という一言です。単位だけ欲しくて履修するという学生
にはお手上げです。特に経営学部、経済学部、総合政策学部の3学部合同、そして1
年生から4年生までの履修が可という講座は、理屈抜きにやり難いものです。
●特に1年生などは、2ヶ月ちょっと前までは高校生です。その人たちに、いきな
り経営戦略は何かという理屈が通じるはずがないと考える方が普通でしょう。そん
な連中は講義室となっている階段教室の一番後ろの席に陣取ります。講義の始まる
前からの雑談がそのまま続きます。面白くない、そして理解できない内容の講義な
ど我関せず、ですよ。
●1年生といえども真面目な学生は半分以上います。170名超の履修者のうち出てく
るのは125名前後ですが、そのうち7割の人たちはこちらを向いて付き合ってくれま
す。残りの2割がボサッ、1割がおしゃべりか居眠り。最初のうちは堪忍袋の緒が
切れると怒鳴りました。しかし、前を向いている学生たちの気分を害することが分
かり、その後はやめることにしました。
●今日あたりは、授業の開始時はざわめいていますが、講義を軌道に乗せようとな
い知恵を絞って声に迫力を加えて前面へ出ていくとピタリと話し声は途絶えました。
その代り、一部は居眠りに変わりました。
●本学はこの数年間偏差値(河合塾調査)が急速に上がり、成績の良い学生が多く
なってきております。その分は醒めた目でこちらを見ていますから、パワーポイン
トの準備から始まってかなりの予習をしてかからねばなりません。
●こちらが努力する分は、相手もよく見ています。出席票の代わりに課題レポート
を出し、次週講義の始まる前に提出させていますが、120部を超える提出物は全部
目を通すようにしています。そして優秀なレポートは必ず講義の初めのところでい
くつか紹介します。
●今日の「経営管理論」は、90分1コマだけですが、3学部プラス旧商学部の4学部
が対象になっておりますので、それだけで4コマ分の授業の評価を受けています。
教員は職務給を貰うかわりいくつか最低限のコマ数をこなさねばなりません。90分
で4コマの評価を貰うのですから、こちらとしては4倍の努力をする必要があるの
です。
●これまで悩んできたのは、職務給を貰う代償として当然のことだったのです。誘
因と貢献のバランスを取るためにも手抜きなど許されません。
●さて、課題レポートで一つ気づいたことですが、レポートの内容が素晴らしいと
いう点です。最初は、こんなにも優秀かと腰を抜かしましたが、次に分かったこと
はインターネットの時代だということ。いくらでも核心を突く部分のコピーは出来
るわけです。学生にしてみればそんな事は朝飯前です。その上今日、メールボック
スに入っていた大学生協の「ソフトウェアニュース」によれば「論文作成支援」
「思考支援」のソフトまで発売されているのです。
●どうして授業を聞こうとしないような1年生
●までが、立派な論文が書けるのか。それが最初の疑問だったのですが、新任教授
の上を行く学生が無数にいるものですね。
●今は、本当に良い経験をさせて貰っています。人生ムダな経験は何一つありませ
んから、とに角目前の事に悔いの残らない努力をすること。このことを肝に銘じて
います。お陰様でローテク人間の「ロー」あたりは克服できる段階になりました。
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株式会社総合経営センター
代表取締役社長 加藤 靖慶
(中 小 企 業 診 断 士)
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経営革新サポーター&経営パートナー
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