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人材育成は組織にとって命です。その命を育むためのヒントをこの場で、あらゆる角度から提案していきます。人間としての生き方を問う基本から、時事的で身近な問題まで、人材育成に関する全情報を取り上げます。

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2007/12/27

人材育成の110番-人材を人財に変身!

人材育成の110番 ― 人材を人財に変身!

株式会社 総合経営センター流人材育成の考え方

第96回「人にものを教えるということ」 

●いよいよ年の瀬となりました。家の前の公園にある樹木が1本、黄ばんで枯れた
葉を未練がましく残しているのを除いて、見事に葉を落としました。秋の中ごろま
で、僅かしか見えなかった公園の前にある家々が丸見えになりました。

●今年の1年のご愛読を感謝致します。秋口以降は配信が月1回程度になり相済み
ません。しばらくは、そのようなことになりそうです。

●多分私にとって来年は一大転機の年になりそうです。そのことについては時期が
来ればお知らせしますが、この12月はその助走のために気持ちを集中させました。
それにしても人生など、いつ何が起きるか分かりませんね。良い事が起きれば嬉し
いことです。そのためにはマイナス発想は捨てて、絶えず前を向いて行かないとい
けませんね。何故ならチャンスは前を向いている人にしか巡ってきませんから。

●この頃よく思うことがあります。それは、人間には「癖づけ」が大切だというこ
とです。現場管理の基本は5S(整理・整頓・清掃・清潔・躾)の徹底ですが、最
後の躾は前段階の4Sが言われなくても自然にやれるという「癖づけ」です。この
癖が身についている現場は強いですね。

●私の友人の一人がある中小製造業の企業再生を、3年かけて成功させましたが、
その会社では始業後30分4Sを現場全体で励行したとのこと。今では社長が1時間
やろうと言い出しているそうです。常識的には4Sで付加価値が上がるわけではな
いから、始業と同時に機械を動かすことと考え勝ちですが、汚く、雑然とした現場
では、探し物などがやたらと多く、まず生産性は上がりません。

●きれいな職場で働くことは気持ちがよいものです。和やかで穏やかな気分になれ
ます。その結果自然に気持ちが前を向くようになるでしょう。前を向いていれば、
工夫するようななります。工夫すれば成果が上がります。

●4Sを「癖づけ」するために、始業後機械を止めたまま全現場が、ほうきや塵取
りを持つようにしたことは勇気がいったと思います。しかし、現場の上から下まで
一人ひとりに躾をするには、それは有効な方法だったのでしょう。現実にその会社
は業績がV字型の回復をしたそうですから。

●この「癖づけ」が本物になれば、始業後機械を止めなくても4Sがやれるはずで
す。落ちているゴミを言われなくても拾う、使い終わった工具はすぐ決められた場
所に戻すというようなことが、自然にできるようになれば、わざわざ4Sタイムな
ど設けないですみます。

●話しは飛びますが非常勤講師で出講している女子大で3年生を相手にしているの
ですが、就活に入っているため、番外ではありましたが、新入社員セミナーで使用
しているシートをみんなに渡して考えさせました。先日の、今年最後になった授業
の日でした。

●シートは「新入社員に求められる意識と決意」がタイトル。求められる意識は
「目的意識」から「コスト意識」まで8項目。それぞれの項目には内容が解説して
あります。それに対し、「あなたにはどうするの(決意)」を考えさせます。

●本当は25名程度の学生を相手にしたかったですが、選択科目ですからその倍以上
集まりました。50名を超えるとゼミ方式はムリ。また2割程度は単位だけほしいと
いうレベルの人たちですから、やり難いですね。昨年はぴたり25名だったから本当
にやりやすかったです。そのため、学生のアンケート評価も満足すべきものでした。
今年多く集まったのは口コミがあったかも知れませんね。

●講義は1回ごとの完結にしないと学生が満足しないという親しい教授のアドバイス
で、1昨年評判の悪かった内容を昨年から変えました。アドバイスのお陰で、学生
側から見れば楽しい講座だったろうと思います。その前は事前に提出したシラバス
(講義概要)に従って忠実に進めました。その結果は学生の講座アンケートで惨め
なほどに辛い評価を貰いました。

●企業へ行っては、CS(顧客満足)の大切さを説いている自分にとって、この評
価は厳しい批判でした。大学全入時代を迎えた今、学生が真の主役であることを教
職員が心底自覚をしないといけないなと、私自身も反省しました。1割横を向く人
間がいるのはやむを得ない、2割面従腹背がいるのも仕方がない、しかし残り7割
に満足を与えられないような教師は失格であると、その時は思い知らされましたね。

●その反省の上に立った昨年は、自分としては満足すべき成果でした。そうしたら
今年は予想の倍の入り。これには参りましたが、自分のスタイルを変えないでやっ
た結果、間違いのない評価になっています。授業中にやったワーク(セルフワーク
やペアワーク)の内容を名指しで発表させた人には出席簿にチェックをしますが、
当たらなかった人には出席票を渡し、代書防止も兼ねて今日の授業の感想を書かせ
ます。

●今回の「新入社員に求められる意識」については、就活に入っている学生がほと
んどなので、「役に立った」「アルバイトのケースと違う自覚を持たなければいけ
ない」「こんなに多くの意識(気づき)をしなければいけないのか」「正社員にな
ることはプロの自覚が大切」などと生々しい感想が寄せられています。中には「今
日は本当に有難うございました」という感謝の言葉までありました。

●非常勤講師なんてという仕事は、報酬としては惨めなものです。客員教授に較べ
ればコマ当たりの単価は約4分の1です。ではなぜ実務家がやりたがるのか。それ
は自分のプレスティジを高めることが大きな理由ではないでしょうか。

●人間、本当の仕事の意味は「自己実現の欲求」を充たすことにあると思います。
女子大生の中にはお世辞があるのでしょうが、素直な気持ち、前向きな気持ちをそ
のまま投げられると、今日教えに来てよかったな、とこちらも素直に喜ぶことがで
きます。この仕事を通して得られる静かに湧き上がる喜びを自己実現と言わないで、
何と言えばいいのでしょうか。これこそお金なんていう下位の欲求とは根本的に違
うものなのです。

●お金がなければ生活が成り立ちません。しかし、お金で自己実現という最高度の
欲求は買えません。これが人生です。
どうか来年も良い年でありますように。

     
         ◇−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−◇
               株式会社総合経営センター
              代表取締役社長 加藤 靖慶 
             (中 小 企 業 診 断 士)
      ★ ご意見・ご感想をお待ちしております。
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            経営革新サポーター&経営パートナー
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