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人材育成は組織にとって命です。その命を育むためのヒントをこの場で、あらゆる角度から提案していきます。人間としての生き方を問う基本から、時事的で身近な問題まで、人材育成に関する全情報を取り上げます。

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2007/11/29

人材育成の110番-人材を人財に変身!

人材育成の110番 ― 人材を人財に変身!

株式会社 総合経営センター流人材育成の考え方

第95回「これからの舵の取り方」 

●毎年この時期になると、会報や業界紙の新春号の原稿に追われます。1ヵ月前に師
走を飛び越えて、気分は新年を迎えるひと時でもあります。我が家の庭には、前の公
園から風に乗って舞い込んで来る黄色に朽ちた落葉たちが、群れをなしてうずくまり
ます。ゴミの収集日に家内が、それらを収集袋に入れるのですが、ほぼ袋をいっぱい
にするほど溜まっています。

●残暑が長く続いていたため、短い秋でした。一日をおいて師走になります。あなた
にとっては、この一年はいかなる年でしたでしょうか。私には、いかにもあわただし
い一年でした。

●振り返ってみますと、中小企業診断士なる、取得当時はほとんど世間に知られてい
ない資格を引下げて、33歳の年に名古屋商工会議所中小企業相談所の経営指導員にな
りました。時間にゆとりがあったので診断協会愛知県支部で会務の手伝いをよくしま
した。それがきっかけで翌年は理事に選任されました。

●マイナーな資格であった中小企業診断士も、中小企業指導法が中小企業支援法に改
変されると、公的資格から国家資格に位置づけられました。第1次試験には16千人
を超える受験申込者が現れるようになりました。

●診断士の資格は、私ども診断協会が実施する第1次・第2次試験、そして企業診断
実務補習を終えて得られる人と、(独)中小企業基盤整備機構の中小企業大学校東京校
の1年全日制コースを履修して取得する人と2つに分かれていました。資格保有者の
数は2万人弱、うち大学校出身者は約6700名です。診断協会の組織率の低いのは頭の
痛いところですが、このような二重構造に一因があったといえます。

●それが、試験制度が昨年から変わり、第1次試験はすべて診断協会実施の関所をく
ぐらねばならなくなりました。中小企業大学校は第2次試験対象者を相手に入校させ、
半年間の全日制で教育します。この終了生が資格取得します。それ以外に、法政大学
や中京大学の大学院が診断士養成コースを開講しました。その他の機関でも中小企業
庁から許認可を取って実施し始めています。

●ようやくマイナーであった資格が注目されるようになりました。40有余年支部の役
員、そして支部長になってからは本部役員にも名を連ね、いよいよ私自身の集大成の
時期がやってきました。人生ただ働きを惜しんではいけない、人生にムダな努力はな
いということが実感できる日々を、このところ迎えつつあります。

●人間上を見ればきりがありませんが、昔は企業目的の一つが「極大利潤の追求」で
したのに、経営の社会的責任が問われるようになると「適正利潤」あるいは「満足利
潤」に変わったように、ほどほどの所に目線を置かなければいけません。人間の幸せ
とか、自己実現は人との比較の中にあるのではなく、自分の心の中にあります。

●さて、ドラゴンズファンにとっては、今年は53年ぶりの日本一。ドラゴンズが優勝
した年には、政変があったりして、不安定という言い伝えがありますが、今年は的中
しました。

●参議院の逆転は、今後の政局運営に陰を落としますね。政策の遅れが心配されます。
中小企業は機動的な対策を必要とします。わが国の企業数は約434万社、うち99.7%
が中小企業で約433万社。その中でさらに弱者の小規模企業が約378万社もあります。
特に小規模企業にとっては、政策の遅れは困りますね。            

●では、なぜこれほどまでに与党が民主党に敗れたか。今回の景気回復は、過去最長。
政府が進める改革が着実に成果を上げているからだ、企業の選択と集中が実を結んで
きているからだと言われますが、大多数の中小企業や従業員は景気回復の恩恵はほと
んど受けていません。

●数値はあげませんが、来年3月期上場企業の連結経常利益は5期連続で最高益を更
新する見通しです。この6月までに税務申告した法人の所得総額は、バブル期の実績
を上回り過去最高となりました。大企業の設備投資も4年連続2ケタ増(海外投資含
む)です。

●それにもかかわらずなぜ今夏の参議院選挙で与党は惨敗したのか。それは企業間格
差、地域間格差が拡大し、一握りの大企業に対して、地場中小企業が苦難の連続だか
らです。有効求人倍率も大都市圏の好調さに対して地方は1以下がずらりと並んでい
ます。大都市圏では企業が人集めに苦労しているにもかかわらず、地方では仕事がな
くて困っている人たちも多くいるのです。

●スーパーマーケットも、10月時点では売上高が22ヵ月連続減少。新設住宅着工戸数
も本年度は40年ぶりに100万戸を切ると予想される始末。4−9月の国内新車総販売台
数も、27年ぶりの低水準へ落ち込み。民間企業に勤める4500万人弱のサラリーマンの
平均給与は9年連続ダウン。パートの有効求人倍率は約1.5倍と好調なのに対し、正社
員の方は0.6倍前後という低率にとどまっています。人件費の抑え込みにより、企業は
利益を出しているのでしょうね。大多数の個人所得が伸びないから消費は上向かない
のです。

●今まで拾ってきたデータで、大多数の企業、従業員が満足できるものはほとんどあ
りません。倒産件数も05年上半期から増加に転じています。これで、過去最長の景気
回復といわれても、ひと握りの人を除いて納得する人はまずいないでしょう。数々の
国民の不満が参議院の逆転現象を招いたのです。さらにこの先は、サブプライムによ
る金融不安、原油高、材料高が追い打ちをかけます。

●しかし、愚痴を言っても始まりません。他を当てにする人にはつきが来ません。自
助努力で活路を見出さなければなりません。前を向いて、明るい顔をしていれば回り
に人が集まって来ます。人の集まる所には多くの情報があります。ビジネスチャンス
は豊富な情報の中から見つかるものです。

●世の中、良い面を見ようとすれば、いくらでも見つかるはずです。私たちは、つと
めて世の中の良い面と付き合うようにして、素直にプラス発想することです。私はこ
う自分に言いきかせています。

●これからは経営の「質」がより問われる時代になります。経営の「質」を高めるた
めには、それに関るすべての人たちの「質」を上げなければいけません。単純なこと
ですが、素直に人の話しを聞き、素直に考え、素直に実行することです。

●長期的には、努力しなければ人間は報われません。まわりに対してリーダーシップ
を発揮する人は、長い間かけて努力の癖づけをした人だろうと思います。自分の評価
は自分で決められるものではありません。まわりの人たちが決めます。「行いは自分
のもの。評価は他人のもの」、これ勝海舟の言葉だったと思います。

●それではあなたもよい師走をお迎えください。


     
         ◇−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−◇
               株式会社総合経営センター
                       代表取締役社長 加藤 靖慶 
             (中 小 企 業 診 断 士)
         ★ ご意見・ご感想をお待ちしております。
            E-mail:katoh@skc-katoh.jp
            URL:http://www.skc-katoh.jp/
         経営革新サポーター&経営パートナー
         ◇−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−◇

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