2006/11/27
【かしこい人の見分け方】No.172 「実現可能な解決策を考える人」
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か し こ い 人 の 見 分 け 方
2006/11/27 No.172
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【今週のポイント】
○ 実現可能な解決策を考える人
× 理想の実現にこだわる人
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「差別はね、当然なんだよ」
後ほど書評をご紹介しますが、現在ベストセラーで映画化も進んでいる、東野圭
吾「手紙」の一節です。
文庫本の帯にも使われている、実に強烈なインパクトのセリフですが、これは、
作中人物が、強盗殺人犯人の弟である主人公に向けて言った言葉。
もちろん、前後の文脈なしに、いきなりポンとこの言葉が出てきたのなら、言っ
た人の傲慢さ、理不尽さに怒り以外の何者も覚えないでしょうが、この本の中で
は、これが実に深い含蓄にあふれた、思いやりのあるセリフとなっています。
なぜ、このとんでもないセリフが、「思いやりのある」ものになっているのかは、
物語全体のシチュエーションの中でしか理解できないないことですので、ここで
安易に要約して解説するのは控えさせていただきます。もし「手紙」を未読で気
になる方は、ぜひ読んでみていただきたいと思います。
ここでは、このメルマガのテーマに即して、このセリフを言った人の「かしこさ」
について、僕の思ったことを述べてみたいと思います。
本を読むまでもなく、今の日本社会において、犯罪者を家族に持った人が、どれ
ほど生きにくいだろうかは、実に容易に想像のつきます。
「差別がよくない」というのは、家庭でも、学校でも、繰り返し教えられること
ですが、よほど確固とした強い自我と自分に対する強い自信を持っていない限り、
差別的な感情を持たないでいることは、とても難しいことですね。
誰しも、自分の才能や能力には自信のないものですから、まず心の平安を簡単に
得る方法として、「自分より恵まれない人」を見つけ、自分はその人より上だと
思うことで、優越感を感じようとしてしまいます。
しかし、そのような感情は、本来下品なものだということは、家庭や学校で教え
られますから、教養ある一般の人は、そのような差別的な感情をあからさまに表
に出すことは、普通はしません。
でも、「犯罪」という「大義名分」があると、それが非常に出しやすくなります
し、犯罪者の家族は犯罪を冒したわけではないと言っても、遺伝、家庭環境、思
想などから「関係がある」という連想はしやすく、少なくとも、「世間の人は、
口では言わなくても、関係があると思っている人が、実際は多いのではないか」
という言い訳をしやすくなるものですから、それを態度に表す人が実際に出てく
るのも、大いにありそうな話です。そして、この本では、実際に「これでもか」
というほど、そういうシーンが繰り返し現れており、これが実に怖いほどリアリ
ティにあふれています。おそらく、現実の世界でも、こうしたことは常日頃起き
ていることなのでしょう。
そして、その差別を受けてしまった側がは、それでは一体どのように対処したら
いいのか、という点に関しては、どこにも答を書いたものがありません。「手紙」
でも、主人公は、悩んだ末にある選択をしますが、それが「正しいあり方」だと
は本の中のどこにも書かれていませんし、作者も、おそらくそうは思っていない
のでしょう。むしろ、世間は、それを正しいとは考えないだろうとさえ、作中人
物に言わせていますし、それには僕も同感です。
つまり、主人公の選択は、「理想の解決策」ではなかったわけですが、だからと
いって、よりよい解決策が、他に本当にあったのかを真剣に考えると、やはり首
をかしげざるを得ないのも事実です。それほど解決の難しい問題だったわけです
から。
冒頭のセリフを言った人は、少なくとも主人公に、「実現可能な解決策」(のヒ
ント)を示しました。そして、主人公は、それによって、少なくともそれまでよ
りも、建設的に生きる道を見つけました。
現実にも、「理想の解決」にこだわって、何もできないでいる人を見かけること
はよくあります。しかし、問題に直面した当事者にとって本当に必要なのは、
「理想の解決」よりも、むしろ「実現可能な解決」なのです。それなしには、幸
せになることは、できません。
その意味で、冒頭のセリフを言い、その洞察によって、「理想の解決」でなく
「実現可能な解決」を提示できる人というのは、間違いなく「かしこい人」だと
感じました。
【最近読んだ本】
例によって、以下は、僕が最近読んだ本の感想で、僕の書いているブログ「最近
読んだ本」( http://books.fujishima.main.jp/ )からの転載です。
今回ご紹介した中で、「「みんなの意見」は案外正しい」と「コンスタンティノ
ープルの陥落」は、絶対おすすめですよ。
●「損をして覚える株式投資」
→ http://tinyurl.com/y5yz5a
これまでにも「お金儲け」や「株式投資」に関する本は、結構読んできたので、
最近はわざわざ本を買って読むことはほとんどなくなっていましたが、やはり邱
永漢氏だけは別格といった感じで、本屋でこの本を見かけると、つい読みたくなっ
て衝動買いしました。
邱永漢の本では、これまで「中国株の基礎知識」と「お金持ちになれる人」を読
み、僕のブログに書評も載せていますが、今回読んだ本も、基本的な内容では、
これらと重なっているところが、かなりありました。
しかし、この本の書かれた時期が、上の2冊よりさらに新しいことから、より新
しい情報にアップデートされています。具体的には、日本を初め先進国のデフレ
経済や、昨今の企業買収や非公開化の動き、あるいはベンチャービジネス投資な
どへのコメントが加わり、著者得意の「成長株投資」についても、再検討が加え
られています。
でも、最終的な結論としては、やはり今の一押しは「中国株投資」だということ
で一貫しており、それに対する批判的な意見への再反論も述べられています。
全体に、例によって平易な文章、わかりやすい実例やたとえなどによって、非常
に読みやすい本ですが、内容は相変わらずなかなか濃いなと思いました。
僕自身は、そうは言っても中国株投資は、日本人にはなかなか敷居が高くて難し
いように思うのですが、著者のHPでは、継続的なコラムも出し続けておられる
ので、勉強してみる価値は大いにありそうです。
●「「みんなの意見」は案外正しい」
→ http://tinyurl.com/yyzlr4
「グーグル・アマゾン化する社会」で何度も引用されていた本で、ちょっと読ん
でみたくなったという軽い動機で読み始めた本でしたが、近年読んだ本の中で、
一番感銘を受けた本でした。
実は、出版当時に本屋で見かけた折にも、多少気になってはいたのですが、本の
帯にあった『朝日新聞書評で紹介! Web2.0 とは何か、 Google の使う「集団の
知恵」とは何かが分かる!』という宣伝文句や、この本の題名そのものに、逆に
単純なネット民主主義礼賛を述べているような、何かしら軽薄な印象を受けたた
め、時間を使って読んでみる気までにはならないでいました。
ところが、実際に読んでみると、実は「ネット民主主義」はもちろん、はやりの
「 Web2.0 」などとも何の関係もなく(は、さすがにやや言い過ぎかも知れませ
んが)、非常に実証的で含蓄の深い社会心理学の本で、作者の主張は極めて納得
性が高く、また、組織マネジメントにおける応用範囲も広いと感じさせるもので
した。
テーマは、たしかに題名や帯にあるとおり、「集団の多様な意見が反映されて行
われた予測や意思決定は、想像以上に、正確・公正なものである可能性が高い」
ことを主張しているものです。
そして、本の中では、数多くの事例や経済心理学的実験結果を引用して、そのこ
とを裏付けていくのですが、一方では、これに明らかに矛盾するような、群衆が
暴徒化したり、バブルが発生したり、大企業病が起きたりといった、「集団によ
る暴走あるいは無知」の事例も十分に取り上げて考察を加えており、読み応えの
あるものとなっています。
詳しくはこの本を読むのが一番ですが、作者の分析では、集団の知恵が発揮され
るための条件として、多様性、独立性、分散性の 3 種類が備わっていなければ
ならず、かつ、それらの意見を「集約する」システムがなければならず、これら
のうちのどれかが欠けていると「集団の知恵」は発揮されない、というのが結論
です。
この本で書かれている数多くの事例はもちろん、僕自身の経験から言っても、こ
れは極めて正しい主張だと深く納得できました。
一方で、その環境を整えること自身が、実はかなり難しく、作者もそのことは本
の中で指摘していますし、組織運営の経験のある人なら、きっと誰もが一度は感
じることだと思います。
しかし、必要なことが、決して「天才を探してくる」ことではなく、「普通の人
が正しく判断できる環境を整える」ことであるならば、必ず実現可能なはずです。
この本を読み込んで、考え続けたいと思いました。
●「ネットがテレビを飲み込む日」
→ http://tinyurl.com/unx7c
NHK、アスキー、NTT、朝日新聞に勤めていた、放送の「外の人」たちから
見た放送・メディア論です。放送行政を行っている側から見ると、非常に扇情的
なタイトルです。でも、実際結構過激な意見も中にはありましたが、現実を踏ま
えて、きちんと議論されていたように思いました。
技術的には、放送は通信の一分野なのですが、本来、送るコンテンツの容量の差
(放送は動画、通信は音声中心)のため、従来は、通信回線では放送コンテンツ
を送ることはできませんでした。しかし、インターネットの普及とWebコンテ
ンツの大容量化の進展によって、「通信」のインフラに「放送」を載せることが、
技術的には可能となってきています。しかし、いろいろややこしい問題があり、
まだ、うまくいっていません。
その「いろいろややこしい問題」とは何かということを、ビジネス面、制度面等
から多面的に述べ、今後の方向性を考えているのがこの本です。
結論としては、放送のインフラも、長期的には通信の規格であるIPで一本化す
るけれど、メディアとしてのテレビは、残り続けるだろうというものでした。ま
た、将来のテレビの発展系としては、過去に放送された番組であれば、いつでも、
どこでも、好きな番組を、自分で選んで気軽に見られるようになるという姿を描
いています。ユーザーとしては、たしかにそうなって欲しいところですね。
ただし、そのためには、通信インフラの設置責任や金銭負担、著作権法や放送関
係法制の抜本改正、放送局のビジネスモデルの構造改革など、現在では、まだも
のすごくハードルは高いというのが現実です。
でも、そういう方向に、進んでいって欲しいものです。
●「コンスタンティノープルの陥落」
→ http://tinyurl.com/vluca
作者の塩野七生の本は、「ローマ人の物語」の最初の方の何冊かのほか、「マキ
アベッリ語録」「チェーザレ・ボルジアあるいは優雅なる冷酷」「ルネサンスの
女たち」など、だいぶん前にいくつか読みましたが、最近あまり読んでいません
でした。
ここのところ、史記の世界にしばらくはまり、歴史がおもしろいなと思っていた
ところでしたので、ちょっと目に付いたこの本を読んでみることにしました。
期待に違わず、非常にスリリングで面白い読み物でしたが、最後に驚いたのは、
てっきり作者の創作だとばかり思っていた、この本に出てくる主な登場人物達が、
すべて実在の人物で、しかもコンスタンチノープルの攻防戦に関する手記を遺し
ている人たちなのだということでした。すなわち、この本に書かれていることは、
すべて実際にあったことだということです。もちろん、登場人物のセリフ等の細
部は作者の想像でかなり大幅に補われているのでしょうが、このドラマチックな
物語が、すべてノンフィクション・ドキュメンタリーだったというのは、正直びっ
くりしました。
「史記」の小説版を読んでいて、断片的な史実の隙間を、大幅に作者の想像が補
うという形式に慣れてしまっていたために生じた誤解だったのですが、考えてみ
れば、この本の舞台は15世紀で、はるかに現代に近い時代だったのですから、
当然と言えば当然だったのかも。
それにしても、ファンタジーではなく、実際の歴史がここまでおもしろいという
のは、本当に意外な驚きでした。いずれぜひ、続編の「ロードス島攻防記」「レ
パントの海戦」も読んでみたいと思いました。
●「手紙」
→ http://tinyurl.com/y5dj2x
今日のポイントを書くきっかけとなったものですが、元は、東野圭吾のベストセ
ラーとのことで、妻が先に読んでとてもおもしろかったというので、読んでみた
ものでした。
貧乏な兄弟の兄が、弟の学資欲しさに泥棒に入り、はずみで家人を殺してしまい、
強盗殺人の罪に問われて服役します。そして、ただ独り残された弟のその後の人
生について、小さなエピソードの積み上げにより、きわめてリアルに描きあげて
いく小説です。
派手な場面は全くなく、実に日常的なエピソード、シーンの積み上げによって成
り立っている小説なのですが、逆にその分、きわめてリアリティが強烈で、途中
まで読んでいて息苦しくなってくるくらいでした。
「犯罪者の家族が差別されるのは当然」という、本の帯にも使われている、作中
人物によるぎょっとするような台詞も実に効果的に使われており、「差別」の本
質や、これに対処するための、きれい事ではないリアリスティックな方法につい
て、深く考えさせられます。
最後には「救い」が用意されており、面白かった上に、非常に勉強になりました。
たしかにベストセラーになるのがうなずける、すばらしい本でした。
【編集後記】
最近、常勤コメンテーターとなっていただいているAさんから、今回もコメント
をいただきました。
>>さて今回のお話、一度読んで、どう感想を書くか…
>>すぐには浮かんできませんでした(笑)
>>ですが、再度読んでみて、切り口が見つかりました!
>>
>>
>>わたしの株仲間の女性に、パチンコが止められない方がいるのです。
>>隠れてでも、嘘をついてでもしてしまう。
>>
>>最初にわたしと知り合いだった別の女性Aさんが居て、
>>その方はいつも、Bさんが旦那さんを騙していることを責めるんです。
>>彼女を自責の念に追い込むんです。
>>そのやり方で、何一つ状況は改善されていませんでした。
>>
>>
>>>犯してしまった過ちに対して、次に同じ過ちを犯さないようにするための、一番
>>>効率的な方法は、必ずしも感情に強く訴えかけることではありません。
>>
>>
>>仲良しだから、はっきりズバズバ言うんですが、
>>改善は見られないのです。それでますます、
>>Bさんは自責の念に、Aさんは無力感に苛まれる…
>>の繰り返しだったようです。
>>
>>わたしには、AさんがBさんのすべてを知っていて、
>>味方になってあげていて、なんとか助けてあげたい、
>>立ち直らせてあげたい、
>>そういう気持ちはわかるのですが、そのやり方は、
>>「改善する方向ではない」と思ったのです。
>>
>>
>>>ミスを犯した原因を客観的かつ冷静に分析し、
>>>その原因を取り除き、あるいはそれが起こ
>>>りにくくなるように、周囲の環境を整えることの方が、
>>>たいていの場合はるかに重要です。
>>
>>
>>まさにそのとおりで、わたしはAさんとは違うアプローチで、
>>彼女に働きかけました。彼女にさっさとPCを購入させ、
>>株を始めさせたのですが、焦げ付きが多い(笑)
>>となると、結局パチンコをしたくなるヒマな時間が生まれてしまう(^_^;
>>最近ではFXを紹介しました。
>>パチンコに入り浸れる彼女なら、
>>きっと同じ感覚で入り込めるのでは、と思ったのです。
>>
>>案の定、彼女は一目見てやる気になり、
>>即口座開設手続きをし、それから半年足らずで、
>>月利20%を上げられるほどになりました。
>>
>>初めの頃は、常にポジションを立てないと落ち着かなかったようですが、
>>最近では、買い場を待てるようになったとのこと。
>>そして、利益を上げられるようになった先月、
>>旦那さまにもこんなのをやっているのよと、
>>告白したそうです。旦那さまはとても喜んでいたと。
>>彼女もさぞ満足だったことと思います。
>>
>>
>>わたしは、どれだけ責めても、口で言って聞かせても、
>>そのことに改善という変化を呼ぶ力は、
>>なかったと思うのです。
>>それに置き換わる何かを与えること。
>>それは、甘やかしではなく、
>>うんざりするような堂堂巡りから抜け出すためです。
>>ほとんど病気に近い依存症なのですから、
>>そのくらいの事をしてあげないと。
>>自分でできなきゃ、とか思うかもしれないけど、
>>そんな強固な精神力がないから、
>>依存症になってるわけで、
>>それを嘆いてもしょうがないと思うんです。
>>
>>だから最近は、
>>
>>「Bさんがパチンコを止めれないなら、
>>みんなが賞賛するくらい、
>>稼げればいい話じゃないですか」
>>
>>と、Aさんに話してます。
>>パチンコをしてることが悪いのじゃなくて、
>>負けて借金を作ったりするから、責められるわけで。
>>
>>FXで勝てるタイミングを掴めば、
>>もしかして無理な話ではないかも?なんて(笑)
>>その辺は飛躍でしょうが、そんなのもありですよね!
>>
>>
>>長文になりました!
>>それではまた、次回を楽しみにしています(^-^)
なるほど。パチンコを為替投資に切り替えさせることで、立ち直らせましたか。やりますねー。
しかし、最初なまじ勝っちゃうと、リスクの取り方が過大になりがちな危険性が
あるのですが、そのあたりも、うまくご指導されたようですね。さすがです。
「過ちから学ぶ」と言っても、その過ちによって被ってしまった被害が大きすぎ
ると、立ち直るのに非常に大きな時間と苦労が伴いますから、「リスク管理」も
重要です。
「そろそろわかってきた」と思うようになってきた頃が、リスクを自分の実力を
超えて取るようになってしまいがちな、一番危ない時ですから、為替をやる場合
は、現金ポジションはくれぐれも十分残すよう、注意してあげてくださいね。
ともあれ、ご体験に即したコメント、本当にありがとうございました。
もうお一人の「常勤コメンテーター」トムさんからも、またコメントをいただい
ています。
>>mag2 ID 0000118741 wrote:
>>
>>>> ○ 過ちから学ぶ人
>>>>
>>>> × 過ちを責める人
>>
>>これは難しいですよね。
>>第三者として見ておれば当たり前のことが、
>>当事者になってみると当たり前でなくなります。
>>
>>
>>
>>>>繰り返しになりますが、これは、他人を評価するときばかりでなく、自分を評価
>>>>するときにも、無意識のうちに採用してしまっている考え方だと思います。
>>>>
>>>>そのようなところから、「強い自責の念」というものが、生まれるのでしょう。
>>>>
>>>>もちろん、それはそれで必ずしも悪いことではありません。
>>>>
>>>>自分のミスから何も学ばず、同じミスを何度も繰り返すのでは、効率が悪いです
>>>>し、人にも信用されません。仕事に確実性があってこその「信用」です。
>>>>
>>>>しかし、犯してしまった過ちに対して、人を徹底的に叱責し、あるいはいつまで
>>>>も自責の念に駆られ続けることも、必ずしも良いことではありません。
>>>>
>>>>というのも、「責める」というのは、たいていの場合感情的な行動であって、理
>>>>性的な行動ではないからです。
>>
>>仰るとおりだと思います。
>>やはり、「自責の念」を科学的に捉えようという「努力」をすべき
>>なのでしょうね。
>>
>>言っておくべきことを言わなかった
>>確かめておくべきことを確かめておかなかった
>>経験不足の一発勝負なのに準備が不足していた
>>
>>法則的に捉えるならば、
>>
>>厳然たる「事実」を端的にピンポイントで押さえ
>>主観の入る物事、「感情」は少し長い時間(一週間や一ヶ月)様子を見る
>>
>>前者はできるだけ短くスッパリと
>>後者は少し糸を引くように"粘り腰"を持って内観してみる
>>
>>こう心がけるのが良いようです。
>>よくよく考えてみると、
>>子供から大人に成長して行く過程というのは、そのための訓練をして
>>いる段階ではないか、と思います。
>>
>>客観的事実の捉え方=理性的な訓練は主に学校で、
>>主観的な感情の内観方法=情緒力の成長は主に家庭で、
>>
>>そんな風に考えています。
>>家庭での訓練が終わった後も、スポーツや芸術に親しむことで、後者
>>の能力を意識的に高めることは可能だと思います。
>>
>>そう考えてみると、世の中全体に短絡的な思考をする人が増えて来て
>>いる(例えば、いじめ、自殺の問題や、原子力・鉄道事故などの安全
>>管理の不徹底による人災)現象の根本原因は、家庭の崩壊にある
>>のではないか、と言えそうです。
>>
>>恥ずかしながら、私自身もそうです。
>>育った家庭は、人様に胸を張って紹介できるような家庭ではありません
>>でした。(社会的地位はそこそこ高いのですが、「情緒力」を高める場
>>としてはあまり機能していませんでした)
>>
>>思春期の終わり頃から、そのことを自覚した私は、意識して哲学や
>>文学、音楽、などに、学業を多少犠牲にしても取り組むようにして
>>いました。家庭力の不足を、自分の努力で補おうとしたのです。
>>それが実っているかどうか、については、毎回このように書かせて
>>頂いており、紹介して頂いている感想の内容を、藤島様や読者の
>>諸兄がどのように判断されるか、に拠るかと思っております。
>>
>>話が逸れてしまいました(・・笑)。
>>
>>自責の念、も決して悪いものではありませんが、意識的に、自責の
>>感情を「薄〜く長〜く」、一つずつ自分を責めてみるように心がけて
>>みたらどうだろうか、と思っています。
>>
>>例えば、
>>
>>大切な会議での発表が不興に終わった。。
>>
>>そういえば、資料作りに取り掛かったのが遅かった、
>>そもそも気乗りしてなかった、
>>あの人と目を合わせるのが怖かった、
>>前の日睡眠不足だった、、、、、
>>
>>これらの失敗「原因」を一遍に思い出すのではなく、
>>毎日一つずつ改めて行くようにする、
>>
>>今夜はまずはしっかり眠る
>>明日、苦手な人に話しかけてみる
>>明後日、作った資料の不備を洗い出してみる、
>>来週は、何故気乗りしなかったのか、原因を考えてみる、
>>
>>こんな感じでしょうか。
>>
>>・・・・・・・・しかし、次から次へ新しい仕事が振って来るのでは、
>>こういうわけにも行かないかもしれませんね(笑)。
>>
>>最後の秘策は記録です。
>>主に仕事ですが、生活全般の出来事について、自分がどのように
>>感じたか、を日記風に丹念に書き残して行くのです。できるだけ
>>何か起こった"その時"が良いと思います。生の感情を生のまま
>>記録しておくのです。
>>
>>これをやっておくと、不思議に感情の整理をつけやすくなります。
>>もう一つの効果は、記録づけを習慣にすることで、その場だけで
>>感情を吐き出すことをしなくなる、つまり「感情的」になりにくくなる
>>ことです。
>>時間のあるときに記録ノートを読み返してみて、
>>
>>「あ〜後からはこんな風に記憶しているけれども、あの瞬間は
>>こんな風に感じていたんだ」
>>
>>自分の感情が、どのように反応しやすいか、その傾向が自分自身
>>で把握できるようになって来るからです。
>>
>>皆様にもお薦めします。
>>私の日記は、さらにもう一ひねりしています。
>>しかし、申し訳ありませんが、その点は内緒にさせて頂きたく存じます。
認識に関して、「事実は短く、感情は長く」というのは、なかなか鋭いと思いま
した。また、「記録」の重要性についても、まったく同感です。
僕にとっては、メルマガやブログというのは、まさに僕自身にとっての「記録」
になっていますね。
また、以前お話になっていたダイエットについても、その後の経過をご報告いた
だきました。
>>ダイエットの経過はまずまずです。
>>しかし、それとは別に一気に押し寄せる業務のプレッシャーを甘く見ていた
>>ツケが回って来て、過労でダウンしてしまいました(*_*)
>>先週から2週間の療養休み中です。
>>
>>前段で書いた、日記を1年近く付けていて、改めて自分自身の感情傾向が分かっ
>>たのですが、良い意味でも悪い意味でも、感受性が強過ぎる心を抱えているよう
>>です。
>>喩えて云えば、《増幅率が高すぎて却って使いづらいアンプ》のようなもので
>>しょうか、私の心は ( 笑 ) 。
>>
>>増幅率を下げるには、《バッファーコンデンサ》の容量を大きくする必要がある
>>のですが、そのために何をすべきか、改めて考えてみたいと思っています。
ダイエットは良いですが、それが原因で体力を消耗したのでは、元も子もありま
せんね。必要な栄養は、きちんと取って、健康には十分お気をつけくださいね。
今回もまた、充実したコメント、ありがとうございました。
それでは、来月、最終月曜日(ちょうどクリスマスですね)に、またお会いしま
しょう。
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発行者 : 藤島 昇
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メール : sommelier1961-miwakekata@yahoo.co.jp
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