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長崎や新潟等最近ニュースで必ず登場するダメダメ家庭の出身者。ここでは、そのようなダメダメ家庭で繰り広げられる具体的な親の言葉や行動を列挙いたします。分からない事件も過去の積み重ねですからね。

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2008/05/09

メールマガジン「ダメダメ家庭の目次録」

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★    メールマガジン:ダメダメ家庭の目次録
 
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 ダ メ ダ メ 家 庭 の 目 次 録 
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 法律上は別に問題がないが、結果的に子供の方が法律違反に陥る
 ダメダメ家庭の実態について、その具体的な会話や行動を
 リストアップいたします。
 長崎や大阪や千葉など日本全国で「活躍」しているダメダメ家庭の
 OBやOGはどのような環境で育ったのか?
 皆様にも、御理解いただけると思います。 
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★    カテゴリー:作品に描かれたダメダメ家庭

★    今回のお題:ティファニーで朝食を(1958年刊行の小説版です)

★    作者:トルーマン・カポーティ


このメールマガジンでは、以前に映画女優のオードリー・ヘップバーンが出演し
ている映画を取り上げております。「麗しのサブリナ」と「マイ・フェア・レイデ
ィ」です。
「サブリナ」では、母親の写真の不在という点に注目し、母と娘の心理的葛藤に
ついて考えております。
また「マイ・フェア・レイディ」では、「困っている人」「トラブルを抱えた人」
をどのようにサポートするのか?そのような方法論を考えております。作者とし
ても単純なラヴ・コメとして作っているわけでもありませんし、受け手の私とし
ても、単純なラヴ・コメとして考えているのではないわけ。

さて、今回は「ティファニーで朝食を」を取り上げますがが、今回考えるのは、
オードリー・ヘップバーンが主演した映画の方ではなく、その元になったトルー
マン・カポーティの原作を考えて見ます。
カポーティについては、彼のノンフィクション・ノヴェルである「冷血」を取り
上げたことがありますし、その「冷血」という作品を書く過程を描いた「カポー
ティ」という映画も取り上げたことがあります。
まあ、「ティファニーで朝食を」という作品は、色々な意味で、このメールマガジ
ンにふさわしい。

この「ティファニーで朝食を」という作品は、映画版の方はラヴ・コメにシフト
していますが、原作の小説版の方は、ダメダメ家庭出身者ならではの、「いたいた
しさ」が顕著に描かれているんですね。

映画版においてオードリー・ヘップバーンが演じたホリー・ゴライトリーの珍妙
な行動は、ダメダメ家庭出身の人間がよくやっているもの。
そんな観点から、この「ティファニーで朝食を」という「小説」を考えて見まし
ょう。

さて、この「ティファニーで朝食を」は、ニューヨークを舞台にしています。若
い小説家が語り手となって、ホリー・ゴライトリーの行動を語るわけ。と言って
も、時系列的には、ちょっとヒネリがある。その若い小説家の回想という形でホ
リー・ゴライトリーの行動が語られるわけです。
ある種の、淡い恋心と、心痛む懐かしさ・・・そんな心情が入り混じった「回想」
なんですね。

ホリー・ゴライトリーは、自分が本当にやりたいことについて考えることから逃
避している。そして、いつも余裕がない。だから突っ走ってしまう。そもそもホ
リー・ゴライトリーが自分の夢と語る「ティファニーで朝食を食べる。」というこ
とだって実現の可能性はゼロでしょ?だって、ティファニーにはカフェテリアは
ないんだから、食事のしようがない。いくらお金があっても、ないものはないん
だから、無理ですよ。

つまり、ホリー・ゴライトリーの夢も、いわば、「何とかして達成したい」という
確たる目標ではなく、「こうなればいいなぁ・・・」とただ漠然と思っているだけ。

ホリー・ゴライトリーは、常に逃避している。
これは、ホリーがよく口ずさんでいるという歌の文句で、象徴的に表現されてい
ます。

♪ 眠りたくもないし、
  死にたくもない、
  ただ旅をして行きたいだけ、
  大空の牧場を通って。 ♪
  
  ちなみに原文は
  Don't wanna sleep,
  Don't wanna die,
  Just wanna go a-travli'
  through the pastures of the sky.
  
なんともまぁ!否定形の発想でしょ?
そんな歌を聞かされても、まさにダメダメにお約束の「じゃあ、アンタは、結局
どうしたいの?」と言いたくなる。

と言うことで、ホリー・ゴライトリーが否定しているもの、あるいは、持ってい
ないものをピックアップして、ダメダメ家庭出身者の問題を考えてみたいと思っ
ています。

1.苗字の否定・・・ホリー・ゴライトリーのゴライトリーは結婚後の苗字です。
彼女は弟と家出していたら14歳で獣医師に拾われて、そこで結婚して、相手
方のゴライトリーの苗字を名乗ったわけ。しかし、そのゴライトリーさんの家
からも逃げ出してニューヨークにやってきた。ゴライトリーさんの家では、虐
待があったわけでもありませんし、むしろ大切にされていたのですが、それこ
そ、なんとなく逃げ出したわけ。しかし、苗字はゴライトリーのまま。ダメダ
メ家庭出身の人間は、自分の親から受け継いだものを否定したがる。その最た
るものが、苗字というわけ。実際に、離婚した後でも、旧姓に戻らない女性っ
て多いものなんですよ。

2.名前へのぎこちなさ・・・親から受け継いだ苗字を否定するホリーですが、名
前にもぎこちなさがある。飼っているネコの名前も決めようとしない。あるい
は近隣の人間の名前を覚えようとしない。そのような名前へのぎこちなさって、
ダメダメ家庭出身者がよくやること。そもそもダメダメ家庭では、親は子供の
名前を呼ばない・・・だから、名前というものに対して、名前を呼ぶことに対
して、違和感を持つことがあるわけ。

3.目標がない・・・それこそ歌の文句のように、フワフワしているだけ。何かや
り遂げたいというものがない。

4.地道さがない・・・目標がないので、地道に努力するという発想がない。

5.当事者意識がない・・・当事者意識がないので、何かうまく行かないことがち
ょっとでもあると、それを自分で改善しようとはせずに、プイっと逃げ出して
しまう。

6.常識がない・・・親から常識を受け継いでいないので、なんともまあ非常識。
人への迷惑などには頓着しない。

7.余裕がない・・・いざとなったら誰かが自分を守ってくれるという発想がなく、
精神的に安心感がないので、何をやっても余裕がない。余裕がないから、ます
ます事件に巻き込まれやすい。

・・・まあ、そんな女性。
現実的に近くにいると、迷惑しそう。
しかし、この手の人間は、ある程度の距離を保つと、意外にも魅力的だったりす
るもの。
その余裕のなさも、いわば切実さや真剣さとも言えるわけだから、周囲の人間に
してみれば、それが魅力的に見えたりする。なんとかして守ってあげたいと思う
時もある。しかし、当人は自分自身がわかっていないわけだから、一時的に守る
ことができても、またトラブルを起こしてしまう。

ホリー・ゴライトリーって、まさにそんな人。
だから、ホリー・ゴライトリーは記憶の中に生きる人なんですね。
小説版での「ティファニーで朝食を」が、語り手の「回想」という形になってい
るのはわけがある。
記憶の中では、実に魅力的。しかし、実際に顔を合わせて一緒に行動すると迷惑
この上ない。

遠くにいて実際にやり取りがない人は、その人にいい評価をするけど、実際に近
くでやり取りしている人は、あまりよく言わない・・・そんな類の人っていたり
するでしょ?
それこそ、田中真紀子さんなんて、そのパターンでしょ?
あるいは、イギリスのダイアナさんだって、それに近いでしょ?
あるいは、日本の歴史上の人物だと、源義経がその典型ですよね?
最近ではボクシングの亀田兄弟がそれに近いのかも?

その手の人って、まさにこのホリー・ゴライトリーのように、「こうじゃない!」
と否定形ばかりで、地道さがなくて、余裕もないもの。この点は、以前に配信し
た「背伸び」のパターンに近い。自分の目の前の現実から目を背け、自分自身を
否定して、やたら背伸びしたことをしたがる。だから、いつもうまくいかずに、
常にトラブル状態。
しかし、余裕のなさが、「愛を求める」「安らぎを求める」表情につながるので、
雰囲気的には魅力があったりする。しかし、会話の能力がないので、実際にやり
取りすると、困惑することに。

記憶の中で魅力的な人は、残念ながら、現実のこの世界ではうまく生きられない。
しかし、ダメダメ家庭の出身者だったら、そんな記憶の中に生きるのもアリなの
かも?
この「ティファニーで朝食を」の作者であるトルーマン・カポーティ自身が、そ
の後どうなったのか?
それを併せて考えると、示唆的でしょ?

この手の人間は、安住とは縁がない。「ただ旅をして行きたいだけ」と言っている
わけだから、もともと、その安住の地を求めていないとも言えますが、深層心理
的にはその安住を強く求めている。強く求めているからこそ、現状を「ここじゃ
ない!」「こんなんじゃない!」と否定するわけでしょ?
ホリー・ゴライトリーだけでなく、田中真紀子さんも、ダイアナさんも、そんな
感じでしょ?たぶん、カポーティ自身もそんなところがあるのでは?

カポーティによる小説版の最後は、こんなセンテンス。
『ともかくホリーにも、どこか安住の地があってほしいもんだ、と私は心に祈っ
た。』
ホリーはともかく、カポーティ自身は、安住の地があったのかな?
あってほしいと、私も思いますよ。

その安住の地がどこなのか?
結局は、思い出の中じゃないの?
そんな人は、現実の世界から立ち去り、思い出の住人となって初めて、その人の
美質を認めてもらうことができる。

現実ではなく、思い出の中だけで生きられる人間。
ホリー・ゴライトリーは、はっきり言ってオバカさんなんだから、まあ、それも
いいでしょう。どうせ自覚があるわけでも、できるわけもないんだし。
しかし、オバカではない田中真紀子さんやダイアナさんは、ちょっとツライ思い
をすることになる。

そして天才であるトルーマン・カポーティはどう思うの?
トルーマン・カポーティ自身は、現実の自分には、まったく安住がなく、思い出
の中だけに安住があるという『自分自身』を自覚して、何を考えるんだろう?
その自覚が、生きているうちに芽生えたのなら、どうするんだろう?

ボンクラは何も考えなくてもいいんだから、ラク。
しかし、天才って、ものが見えすぎるわけだから、ラクじゃない。
「自分は、思い出の中だけで、生きられる」そんな自覚は、生きているうちには
芽生えてほしくないもの。生きているうちには安住がないという認識こそが、安
住から、より遠いものにしてしまう。

だからこそ、その安住の地があってほしいと、この私も思うんですよ。

(終了)
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発信後記

この「ティファニーで朝食を」は文庫本で150ページほどですので、簡単に読め
ると思います。週末にでも読んでみてくださいな。
ちなみに、今回の訳や新潮文庫から採っております。
文庫には、翻訳者さんによる「解説」も載っていますが・・・
まあ、お暇でしたら、その文庫版の「解説」と、今回の私のメールマガジンの文
章を比べてみてくださいな。
私が以前に後記でちょっと触れましたが、「理解のためには、問題意識の共有が必
要である」、ということが実感できると思います。
もちろん、翻訳の方は字面を追うのが仕事なんだから、しょうがないけど・・・

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