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2007/05/25

あの映画見た!?タカツミ勝手レビュー 第玖拾弐号

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 あの映画見た!?タカツミ勝手レビュー
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【ごあいさつ】
 どうも、タカツミです。
 本メルマガでは、タカツミが見た映画の感想を、好き勝手に述べていく
 という非常に無責任なものです。“この映画見たけど、お前みてーに思
 わねーよ”とか“あー、そうだよねー。やっぱりそう思うよねー”とか
 思っていただければ幸いです。映画はいいですよね!
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【今日の目次】
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 ┃
 ┣ 映画館に行こう!>『ルナシー』
 ┃
 ┣ 途中書き
 ┃
 ┣ カルト映画を見に行こう!>『江戸川乱歩全集 恐怖奇形人間』
 ┃
 ┗━おしまい。



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 【映画館に行こう!】  もはや、何が正しいのかわからない……
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本日のお題 『ルナシー』
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
製作年:2005年/チェコ/123分
監督:ヤン・シュヴァンクマイエル
出演:パヴェル・リシュカ、アンナ・ガイスレロヴァー、
   ヤン・トジースカ、ヤロスラフ・ドゥシェク 他
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


■■□ おおまかなあらすじ
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
母の葬儀を終えたばかりの主人公ベルロ(パヴェル・リシュカ)。
母は精神病院で亡くなったのですが、ベルロは自分もいつか母のように
なってしまうのではないかと怯え、度々悪夢に襲われます。
そんなベルロとたまたま出会った侯爵(ヤン・トジースカ)は、
袖刷り合うも多少の縁とばかりに、自分の家にベルロを招きます。
侯爵の狂ったようなふるまいの数々に、ベルロはもううんざり。
なんとか家に帰ろうとしますが、ここで侯爵がある提案をします。
君の悪夢を解消するために、精神病院に入ってみてはどうだろうか、と。
ベルロはその誘いを断り切れず、侯爵の知り合いが院長を務める
精神病院に入院してみることになりました。
しかし、その精神病院には隠された秘密があって……。



■■□ 個人的感想
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
生肉、生肉、ピッチピチ♪
本編が始まる前に、ヤン・シュヴァンクマイエル監督が出てきて話した
口上が面白かった。曰く、この作品は
「芸術は死に、広告的な自己満足の塊」が残ったものなんだと(※うろ覚えですが)。
さぁて、果たしてどうなのかな? どう受け取るかは、受け手次第。


まァ、これはなんつーか、激しく観客を選ぶ作品ですなぁ。
まーヤン・シュヴァンクマイエルだしねー(知ったかぶりぶり)。
※すみません、ホントはヤン・シュヴァンクマイエルのこと
 よく知りません……。

まず、内臓系が駄目な人にはオススメしません。
生肉とか切り取られた舌とか目ん玉とかのビジュアル出てきます。
メシ食ってる時の口の中うつしたりします。
あと、露骨ではありませんが背徳的なエロシーンも出てきます。
キリスト教を信仰されている方は、ツライと思われるシーンがあると思います。
もう、それはそれは不快な、悪夢のような映像なのです。
全体的に狂っています。人も世界も、何もかもが。

それでもなお、だと思うんスよね。
この映画のキャッチコピーが表す通り、それでもなお

『あなたに本当の自由を見る覚悟はあるだろうか』

てコトなんじゃあないかと思うワケです。
ま、よくわかりませんけれども。


で。
自由と管理。

何もかも自由が許された精神病院は、それはそれは野放図で不潔で、
まるで悪夢のような世界です(とらえ方は人それぞれでしょうが)。
初めて病院を見た時ぁ、私も主人公と一緒に顔をしかめたモンです。

が、これがひとたび管理される状況になると、あの自由さが途端に恋しくなる。
自由のがずいぶん良かったような気になってくる。
やれやれ、ないものねだりなのかねコレは……。


場面転換の要所要所に生肉が旅をする(そうとしか言いようがない……)
シーンが挿入されるんですが、クレイアニメのようなコマ撮りで、
チョコマカ動くさまは見ようによってはかわいかったりもします。
でも、見ようによってはエグくもあります。
まーヤン・シュヴァンクマイエルだしねー(再び、知ったかぶりぶり)。

しかし、この生肉のシーン。
この物語を象徴するように、合間合間に何度も挿入されるのですが、
最後、ちょっとかわいそうなコトになってる。
あぁ、生肉は自由に旅をしている時こそ、
野放図には違いなかったけれど、確かに生き生きしていたものよなぁ。

まーでも、例えグチャグチャな環境でも自由がいいと思う人間もいれば、
管理された環境の方が美しいと思う人間もいるはずですもん。
ま、この映画に描かれる自由と管理はかなり極端ではありますが、
どっちがいいとか悪いとかそういう問題でもない気がするんですよねー。

わからんです。
もう、何が正しいのか、誰を信じればよいのかわからないのです。
観賞後のなんとも不安定なこの気持ち。

我々は、自由社会と管理社会の折衷案である
狂ったこの世で生きていくほか、道はないってことなのでしょうか。


うん、まァ、よくわからん。
だって、ヤン・シュヴァンクマイエルだし(便利な言葉だなーコレ)



■□□ 個人的オススメ度
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
かなり個性的な作品なので、おいそれとオススメはいたしません。
かーなーり独特な、悪夢のような世界観を覗いて見たい方には良いやも
しれません。本当の自由が見えるかどうか? それはわからないねぇ……。



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 【途中がき】
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どもです。
最近眠すぎる毎日が続いて困ってますタカツミです。
陽気のせいですかねぇ。寝ても寝ても眠いぃ。5月だからなのか? 5月病か!?


さて。
ダウンタウン松ちゃんの『大日本人』がカンヌで上映されたそうですが、
どうにも報道が曖昧でしてねェ。
“カンヌで絶賛!”て書くところもあれば
“辛辣な意見が”と書いているところもある。
おいおい、どっちなんだよ……。


▼初監督作にカンヌ爆笑
http://news.goo.ne.jp/article/kyodo/entertainment/CO2007052001000218.html

▼松ちゃんカンヌで洗礼
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20070522-00000001-ykf-ent


まるで正反対の内容に思えますが、さて真実はいかに。

まー、面白いか面白くないかは、それぞれが見て決めれば良い話なのでしょうがね。

今回はこんなところで。
ほいでは。



次回予告 なんか面白そうなのあったっけなぁ?
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 【カルト映画を見に行こう!】 おかぁさーん、おかさぁーん……
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先日、シネリーブル博多という映画館が開館8周年を記念いたしまして
「カルトの細道」という特集をやっとりました。
カルト作品ばっかり集めて上映するというコアな企画です。
やってくれるぜシネリーブル!

いろいろ見たかったのはヤマヤマだったんですが、
とりあえず『江戸川乱歩全集 恐怖奇形人間』を見に行ってまいりまして。

というのも、この作品、カルト映画好きの間では割と有名な作品らしくて
そんならいっちょ見とかねばの、という気持ちになりましてな。



結論としてはね、行ってよかった。
アレは見ておきべきだと思った。まさに、怪作というにふさわしい出来。
衝撃のラスト(ラストシーンが有名なんですよ)、
唐突の幕切れ(え、終わり!?)、そして笑顔で席をたつ観客たち。
大袈裟じゃないんですよ! ホントにお客さん、ほぼみんな笑っとった!!



と、いうわけで。

多分にネタバレを含みつつ、長々とご紹介させていただきやす(※長いっス!)。
「ネタバレふざけんな!」と思う方はご注意ください。

でもねぇ、ネタバレしてもあんまり問題ないと思うわけですよ。
だって、多分、実際に見らんとあの面白さはわからんと思いますもん。




で。

『江戸川乱歩全集 恐怖奇形人間』

ストーリーは、

出自の記憶がない主人公・広介は、記憶の片隅に残る子守歌に
自分の生まれ故郷のヒントがあるのではないかと考えます。
なぜか精神病院に押し込められたり、殺人のぬれぎぬを着せられたり
散々な状況の中、一路、裏日本へ向かう広介。
列車内で、自分とそっくりな名家の若当主急死の新聞記事を目にした広介は、
うまく(?)その若当主になりすまし、名家に入り込むことに成功します。
しばらく若当主のフリをして暮らしていた広介ですが、
ある日、乳母の歌う子守歌を聞き、自分が生まれたのがある島であることが判明。
しかしその島では、若当主の父である先代当主が、
外科手術によって奇形の理想郷を作ろうとしているのだった……。
はたして、島に渡った広介の運命やいかに……!?

こんな感じ。


タイトルに“江戸川乱歩全集”とありますが、
もちろん乱歩作品を全て盛り込めるわけもなく(数が多いですからナ)
『パノラマ島奇談』と『孤島の鬼』をベースに、
『屋根裏の散歩者』やら『人間椅子』やらが絡んできます。

が。

全然、乱歩っぽくないよコレ!
石井輝男監督のイマジネーション爆発だよ!!
あと、暗黒舞踏主催の土方巽(先代当主役)がノリノリすぎるよ!!



前半は、罪をきせられた主人公・広介の逃亡生活となりかわり生活がメイン。
広介がモノローグで状況をやたらと説明してくれる(親切だ……。でも、
全部言葉で説明しちゃうので、ちょっと退屈だったりもした……)。

死んだ若当主になりかわった広介は、
なんとか自分の正体がバレないように苦心するわけだけれども……


「(写真を見て)当主は左利きだったのか!」ババーン!!(←効果音)
「あなた、眼鏡は?」「……ッッ!!」ババーン!!(←効果音)
「しかし、ここで妻とセックスをしては、
俺が偽物だとバレてしまう恐れがある……」→そう考えた2秒後にはヤッてる。


いちいち盛り上げる割に、全然バレない笑(※セリフはウロ覚えです)。
毎度毎度、広介が目をひんむいてビビる割には大したことにならないんだよなー。
家人たちは、前当主の何を見てたんだか……苦笑。



後半は、わけわからんまま己の出自を求めて(ホントによくわからん……)
先代当主の住む島に行く広介たちなわけですが、
先代当主(つまり土方巽)が出てきてからは、
ストーリーは加速度的におかしな方向に進んでいきます。


もうね、土方巽オン・ザ・ステージ。
くねくねウニウニ、おかしなポージングでやりたい放題ですよ。

「ワシは正常な子どもをさらってきては、奇形にしてやったのだー!」ということで
島には奇形の皆さんがたくさん暮らしておりますが、
出てくるのは白塗り集団ばかりです(暗黒舞踏だー)。
それは奇形というよりメイクというのでは……?
という無粋なツッコミはおいときましょう(まー、イメージですからねー)。

ですんで、リアルな奇形は出てきません。
リアルな奇形が出てくる作品と言えば、
トッド・ブラウニングの『フリークス』が有名ですな(未見ですが)。


それにしても、本当に親父(=土方巽)はやりたい放題。

広介が手術してる間中、周囲をウロチョロウロチョロ、無駄に目立つ。
親父! アンタ、ここ出番ないから、じっと座ってなさい!!

広介がひでこ(だっけ?)と寝てると、バーン扉を開け放って親父登場。
「ワシは見ておったぞー!」て、息子の情事をのぞくなエロ親父!

親父、自分の島だと思って、はっちゃけすぎです。
もうちょっと、ご自分の年齢を考えて落ち着いていただきたいものです。


しかししかし、いくら親父がはっちゃけようとも
やはり親父の思い通りにコトは進まないものですなァ。

終盤は、ものすごく唐突に登場する明智小五郎が、
ものすごく唐突に事件のあらましを説明。
今まで謎だった部分も、明智名探偵のおかげで解決するわけですが、
え、こんな解決の仕方でいいの……?
あ、いいんだ。へー……。


そんなこんなで、物語は怒濤のクライマックスを迎えます(ホントに怒濤だよ)。

「お母さん、明智さんにコレを渡して」と手紙を母に託す広介ですが、
ずっと一緒にいたくせにソレいつ書いたんだよオマエ、
というツッコミが心の底から湧き上がるのを抑え切れません。
さっきまで洞窟におったやん! 無理やろソレ!!(笑)

そして……、


ドーン! ドドーン!!(←花火)
「おかぁさーん」「おかぁさー……ん」(えぇええええっっ!?
ぶわーっははははははは! な、涙が出てきた。うひ、うひゃはははは)


【完】

【 完 】

【  完  】


………………。

あ、明るくなった。えぇッ、これで終わりッッ!?



なんだコレ? なんだこのラスト!?
これが伝説のラストシーンかッ!
これは……ッ、確かにこれは一回見たら一生忘れられそうにありません。



もうね、シュールとかいうレベルじゃない。
あぁイカン。思い出すだけで顔がにやけてくる。

ラストシーンを見るためだけでも、劇場に行く価値はあるな。
と、かなり本気で思いました。ホントに。



まぁテーマがテーマだからでしょうか、
この作品は現在ソフト化されてないそうです。
(2007年、アメリカで販売されるって噂はあるけど)

確かに「き○がい」て言葉も割と出てくるしね。
別にとりたてて問題ないと思うんですけどねェ。
まァ、大人の事情は得てして複雑なんで、よくわかりませんけれども。

なので、劇場でたまに公開される時に足を運んで見に行くしかない
という作品だったりもします。



私の気持ちとしては「必見!」と言い切りたいところなんですが、
ただ、やっぱりエログロ描写はあるし(そんなにエグくはないとは思いますが)、
白塗り奇形の皆さんも決して爽やかではないのでね。
あと、基本的にストーリーもトントン拍子にぶっ飛んでて意味わからんので、
キライな人にはホントに嫌われちゃう作品だとは思います。
ま、だからカルト映画て言われるんでしょうけども。

それでも、やっぱりあのラストシーンは
誰をも笑顔にしてくれるんじゃないかと信じてしまう破壊力がある笑。



うん、というわけでね。

敢えて強くすすめたい!
カルト映画と呼ばれるものに抵抗がない方なら、
機会があればぜひ見に行ってみてください! ぜひ!!


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★☆「アンタ、ちょっとこの映画も見てみらんね」
  「お前、何勝手なこと言いよるとや?」
        ↓
  てな方はこちらまで   <rsr_6964@yahoo.co.jp>
  素敵なご意見・ご感想お待ちしております。
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★☆最近、周囲で微妙に風邪が流行ってます。なんかダルくて、
  うつったかなーとか思ってたけど、酒飲んだら元気になった。不思議。
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 ま、おヒマな時にでものぞいてやってくだせぇ。
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  ・発行者/タカツミ
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