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2009/11/30

【ビジ達】今週の注目キーワード「暗黙知」

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  ┌┐     いま、選ばれるビジネス
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  ││├┐   □中島セイジのビジネスの達人  □No.319 □2009.11.30
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  こんにちは!
  ビジ達編集担当の小池です。

  いよいよ年末。
  今年もあっという間でしたが、
  一年を長く感じるか、短く感じるかについて
  先日、面白い(恐ろしい)話を聞きました。

  人間は過去を全て記憶することができないので、
  同じ体験は、別々に記憶されず一つにまとめられるそうです。
  そうすると、同じことの繰り返しだけでは、
  圧縮され一つにまとめられた記憶となってしまうそうです。

  年をとるごとに時が早く感じるのは、
  それだけ多くの経験を重ねているからということ。
  来年は「あっという間だった」と思わないように、
  新たな挑戦を行いたいと思います。

  皆さんも年を言い訳にはせず、
  長い一年を目指してみてください!

  それでは、今週も
  ビジネスの達人をお楽しみください!
    
    
──────∽ ◆ ∽─────∽ ◆ ∽─────∽ ◆ ∽──────

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□□■ 目次 ■□□

 
 01:モバイルショット ア・ラ・カルト
 ……オウケンブルースリのかぶりもの

  
 02:今週のFine Spiritsキーワード
 ……掛け替えのない“暗黙知”


 03:今週のはなまるア・ラ・カルト
 ……さんむロードレース3321


 04:今週の目からウロコのおすすめ本
 ……『働く人の喜びを生み出す会社』
    社団法人日本能率協会編


 05:今週の情動力スペシャル
 ……人のバリアー、関東ブロック秋季大会


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   ☆モバイルショット ア・ラ・カルト
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    オウケンブルースリのかぶりもの
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  オウケンブルースリは写真判定のハナ差2着。

  でも、その青年は馬券を片手にそのかぶりものをかぶり、パシャッ。
  まさにその勝負服、そのかぶりものは、オウケンブルースリではないか。

  25年前(?)、私が初めて競馬場を訪れた頃には考えられない風景だ。

  そう思い、周りを見渡してみると、
  その風景は大きく変わっていることに気づいた。
  ここ府中競馬場の建物も新しくなったが、入場する人もかなり変わった。

  ただ若い人たちが多くなったということだけでなく、
  何か雰囲気が、空気感が変わったのだ。
  G1のファンファーレに手拍子をする恒例もなかったし、
  大げさにはしゃぎ合うこともなかった。

  この変化は実は競馬場だけのものではなく、
  さまざまなところで、いろいろな場面で
  変わってきていることが見てとれる。

  このように目に見えるところが変化しているということは、
  目に見えない何かが、ここ数十年で
  大きく変化してきたということ!

  目に見えない何か…、そう価値観だ。
  価値観がシフトしたということ。

  その価値観が良いか悪いかはさておき、大きくシフトしたのだ。

  この価値観の変化は競馬の楽しみ方だけでなく、
  モノの買い方、お金の使い方、時間の過ごし方、
  人との関係にまで影響を与えている。

  この価値観の変化をどう捉えるかが、ポイントだ。


   
 ◇画像を見る↓
 http://q-b.co.jp/contents/index.html#mobile

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     ☆今週のFine Spiritsキーワード
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      掛け替えのない“暗黙知”
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  「あと10年すると漁師の船頭さんたちは、今の2割になってしまう」

  これは、マグロを中心として魚の加工・流通をしている
  カネサン水産の伴社長の言葉。
  今の船頭さんのほとんどが60代。
  あと10年もすれば、船に乗れなくなる。
  だから10年以内に船頭さんは半減どころか
  8割減になってしまうということなのだ。

  船頭さん(漁師さん)の世界にはマニュアルが通用しない。
  船を出すかどうか、漁りたい魚がどこにいるのか。
  天候や海の荒れ方、こういったことを
  カラダで覚えた勘やセンスでかぎ分ける。
  これこそが暗黙知なのだ。

  今でさえ、いい魚が市場に並ばなくなったという。
  じゃあ船頭さんが今の2割になってしまうとしたら…?
  そう、海に囲まれ、魚を中心とする日本の食文化に赤信号が灯ろうとしているのだ!

  さらに、船は古くなったけど、
  今さら新しいものを買うまでもないという腕のいい船頭さんに、
  中国からその技術(=暗黙知)を伝授してほしいと声がかかっているそう。

  こんな状態が続けば当然暗黙知は失われ続け、
  10年後の日本の食卓においしい魚が並ぶ率はかなり低くなることに。

  ここで私が考えるのは、
  “人に宿る暗黙知をどう繋いでいくか”ということだ。

  老舗錫工芸の「清課堂」の7代目・山本源兵衛氏はこんなことを言っている。
  「物そのものにとらわれるのではなく、
   ものづくりの姿勢や態度、歴史や先人の知恵、
   価値観、美意識を貫くことを生業とし、
   それに対してお客様に投資してもらう。
   そのお礼として、物をお渡ししている」と。

  ここに答えがある。
  大切なのは最終的にできるものではなく、
  ものづくりに対する姿勢や態度、価値観、美意識である。
  ここにも暗黙知があるのだ。

  暗黙知はマニュアルにもできず、数値化もできない。
  これが人に宿るまでには何十年とかかるのだ。
  日本には、何百年、何千年とかけて伝わってきた暗黙知がある。
  にもかかわらず、経済優先型社会によってそれが失われつつあるのだ。

  この問題は、日本の産業だけではなく、
  ものづくりをはじめ文化や伝統にも関わっている。

  見えない、ものさしがない、簡単には伝わらない暗黙知。
  この掛け替えのない暗黙知が失われることの危険性に気づき、
  どう次世代に伝えていくのかを今、私たちは考えなくてはいけない。
  


 ◇画像を見る↓
 http://www.q-b.co.jp/contents/index.html#key


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     ☆今週のはなまるア・ラ・カルト
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      さんむロードレース3321
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  え、“3321”って何かって?
  実は、私のゼッケン番号のこと。
  先日、第4回さんむロードレースに参加して
  今年も無事5キロを完走することができた! 

  一見なんでもないゼッケンには秘密があって、
  番号の横にあるICチップのような約2センチ四方の黒っぽいもの、
  ここに磁気データが収まる。
  ゴールした瞬間に「ピッ」と鳴り、
  瞬時に○分○十秒で完走、とデータを記録。
  その他、名前、ゼッケン番号、男子の部○位…と
  自動的に記録証に打ち出してくれるのだ。
  まさに現代の英知といった感じ。

  肝心の、今年の私のタイムは24分05秒。
  たしか去年が23分46秒だから、
  約20秒も記録が後退してしまったことに…。
  いや~、これには愕然。悔しい…。

  もともと長距離は好きではないが(かといって短距離も得意ではないが…)、
  定期的に走ることを自分に課しているのだ。
  いつの間にかルールができ、
  平均週1ペースでトレーニングを続けている。
  今年もすでに3~6キロを52回走っていて、
  11月の時点で今年分のノルマはもう終えている計算だ。
  この分なら、今年は60回いけるかも!?

  ところでなぜ、人は走るのだろうか。
  若い頃、走ることを自分に課すようになって以来ずっとやっていると、
  走ることに必ず“何か”があるとわかる。
  これは間違いなく確信している。中島流に分析してみると…。

  1.体力づくり
  これは誰もが納得するところ。

  2.新陳代謝の促進
  サウナなどで外側から温めるのと違い、
  内臓も含め内側から温めることが体に良いのだ。

  3.ストレス発散
  エネルギーを発散することで心身ともにスッキリできる。

  4.精神力の鍛錬
  最後のスパートで、「あともう1キロ!」と
  力をふりしぼる精神力が必要になる。
  そこはやはり辛いわけだが、声を出したりして自分を奮い立たせる。

  5.自信の強化
  週1ペースで、平均5キロのトレーニングを
  続けられるということが自信につながる。

  6.情動力づくり
  走ることで、中島流「情動インパクト」が起こると、
  体力づくりだけでなく情動力の醸成にもつながる。

  ランナーズハイというものがあるように、
  悩みを抱えていても走った後ならさっと答えが出る。
  シンプルに考えることができる。
  このことを私は“細胞に聞く”と言っているが、
  計算・打算ではない答えを選ぶほうが、後々合点がいくことが多い。
  これは「情動インパクト」が、本来の自分、
  本来の人間に戻してくれるという意味でもあると思っている。

  それだけ、普段は頭で考えすぎて、
  自分都合や欲が入り乱れてしまっているとも言えるのだが…。

  

 ◇画像を見る↓
 http://www.q-b.co.jp/contents/index.html#ara


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     ☆今週の目からウロコのおすすめ本
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      『働く人の喜びを生み出す会社』
     社団法人日本能率協会編
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  少し前にも、タイトルだけはご紹介したこの本。
  実はある大手書店で平積みにされた
  私の『儲けないがいい』の隣に置かれていた本なのだ。

  平積みで隣にあるということは、
  当然あるコンセプトを持って揃えられた、
  近しいテーマを持つ本ということ。
  そのテーマとは“人の成長と人の重要性”。
  会社やビジネスの成長、さらには社会の活性化のためには、
  “人”が最も重要な要素になるということが書かれている。

  全体を通して共感できる内容なのだが、
  中でも注目したいのが「はじめに」に書かれた言葉だ。
  『日本の企業経営の根幹には育てる文化があった』
  また、この言葉に対して、アメリカは選ぶ文化だとも書かれている。

  『アメリカを参考にすることは
   短期的には役立つかもしれないが、危険もある。
   いくつかの日本企業がアメリカ型の経営を導入しなければと考え、
   成果主義を導入しているのは憂慮すべきことだ。
   全体的な見方を失っている』
  こちらはアメリカの組織行動学者の言葉。
  日本がアメリカ方式をただ取り入れても、
  日本型経営の良さを失ってしまうということを、
  アメリカの教授が言っているのは興味深い。

  人の成長をテーマにしている本書だが、
  その中でも“潜在能力の顕在化”をコアテーマにし、
  そのためのマネジメントが
  これからのビジネスには必要だと説いている。

  能力を高める機会があり、それを発揮することで社会に貢献し、
  企業の成長にも繋がり、それが評価される。
  この循環こそが重要なのだ。
  成果主義だけでは、成果だけがものさしになってしまい、
  仕事のやりがいや充実感が希薄になる。
  それでは潜在能力を発揮・顕在化する機会が失われてしまうのだ。

  1 考える喜び・作る喜び
  2 連帯する喜び
  3 成長する喜び
  4 喜ばれるという喜び
  上の4つを人が働く喜びとして挙げ、
  これを生かした組織経営が必要だと訴えている。
  アプローチの仕方こそ違えど、人の成長に重点を置いている点は
  まさに『儲けないがいい』と同じと言える。

  最後に面白かったのが、取り上げられている事例に
  “植松電機”が登場していたのだ!
  やはり考えが近ければ、たどり着く事例も近くなっていくようだ。




 ◇画像を見る↓
 http://www.q-b.co.jp/contents/index.html#book


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     ☆今週の情動力スペシャル
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      人のバリアー、関東ブロック秋季大会
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  身体障がい者用のトイレの順番待ちをしていて20分ほど経って、
  ようやくトイレから人が出てきた。
  と思ったら、驚いたことに五体満足の、しかもかなりの美人。
  いかにも中で手間をかけた風のバッチリ化粧で。
  日本ではバリアフリーの設備は広まっているが、
  このような「人のバリアーが1番の問題」になっている。

  と、これは先日、宇都宮で行われた「日本を美しくする会」の
  関東ブロック秋季大会の1日目にあった講演内容の一部。
  講演者は大貫学人(おおぬき まなと)氏。
  1996年に交通事故に遭ってから、
  1種1級という重度の身体障がい者として車イス生活を送っている。
  2005年の「24時間テレビ」(日本テレビ)で、
  車椅子トライアスロンに挑戦したことで
  多くの人に知られるようになった。

  もともと旅行が好きな大貫氏。
  車イス生活になってから初の海外旅行で、
  タイのバンコクへ行くことに。
  ところが、タイには身体障がい者用のトイレが
  用意されていないことを後から知った。多目的トイレもない。
  日本と比べるとバリアフリーの設備が、まだまだ整備されていない。
  大貫氏は愕然となったという。

  しかし、タイでは周りの人々が気づいて、
  誰もが手を貸してくれたそうだ。
  トイレだけではなく、階段の上り下りや、
  交通量の多い車道を横断しようとするときも手助けしてくれたという。
  つまり、バリアフリーの設備はなくとも、
  人の思いやりによってバリアーを乗り越えられたというのだ。

  日本では、法整備や設備システムによって対応しようとし、
  人々の主体性や積極性が失われてしまった。
  また、公共の場では、他人任せの考えが先行して、
  見て見ぬふりをしているのかもしれない。
  その結果、バリアフリーが叫ばれる社会で、
  人が一番大きなバリアーになってしまっているのだ。

  つまり、法や設備を整備するよりも、
  優先されるべきは人を思いやる気持ちを持つこと。
  それにはやはり、情動力を身につけるための凡事徹底や掃除が大切になってくる。

  ところで大貫氏の講演は、
  車イス生活をしている人にしか見えない視点からの話。
  しかし、そのような視点からも情動力が求められていることを、
  今回の講演で教わった。



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