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2009/10/27

【ビジ達】今週の注目パーソン デザイナー川崎和男氏

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  ┌┐     いま、選ばれるビジネス
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  ││├┐   □中島セイジのビジネスの達人  □No.314 □2009.10.26
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  こんにちは!
  ビジ達編集担当の小池です。

  季節はずれの台風の影響で
  荒れた天気になり、週末なのに洗濯物が干せませんでした。

  そんな話はさて置き、
  このビジ達でも何度か話に出てきた
  中島の著作第二弾『儲けないがいい』が刷り上り、
  本日見本が届きました。

  早速目を通してみたのですが、
  このビジ達でも配信されてきた内容を基に、
  中島のエッセンスをさらに強めて
  これまでの蓄積が見事に纏め上げられています。

  正式な発売はまだですが、
  来週にはビジ達読者様に向けた、
  スペシャルな特典があるとかないとか…。
  来週の情報もお楽しみに!

  それでは、今週も
  ビジネスの達人をお楽しみください!
    
    
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□□■ 目次 ■□□

 
 01:モバイルショット ア・ラ・カルト
 ……深読み“東京モーターショー2009”

  
 02:今週の選ばれるパースン
 ……デザイナー川崎和男氏


 03:今週のはなまるア・ラ・カルト
 ……プロセスな生き方


 04:今週のFine Spirits キーワード
 ……中島流“相乗α効果”


 05:今週の選ばれるビジネス
 ……きくりん農園の手間仕事


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   ☆モバイルショット ア・ラ・カルト
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    深読み“東京モーターショー2009”
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  “自動車産業は多くのビジネスと関係し、多くの雇用を生み出している”
  モーターショーに足を運ぶたびにそう思う。
  しばらく前、愛知県刈谷市で経営者向けの
  講演会の講師をさせてもらったことがある。
  その冒頭、
  「豊田自動車と関係ある仕事の方、手を挙げてください」
  と70人くらいの参加者に投げかけてみた。
  すると半数以上の参加者の手が挙がったのだ。

  もちろん刈谷市はTOYOTAの城下町とも言える地域だから
  不思議はないのだが、それにしても私にとっては驚きだった。

  自動車づくりは、まさに地域の雇用と経済を担っているということを、
  その時つくづく感じた。そしてまた、この不況により
  日本各地に点在する多くの部品メーカーが
  厳しい状態に追いやられていることも実感することとなった。

  やっぱり、自動車産業はまだまだ日本の基幹産業であることは間違いないようだ。

  今回のモーターショーは海外のメーカーがほとんど
  参加を見合わせたこともあり、だいぶ圧縮されたイメージだったが、
  それでも各社とも未来のクルマの可能性を示唆する
  プレゼンテーションを見せてくれていた。

  クルマは基幹産業としてだけでなく、
  多くの生活者にとって“夢やあこがれ”を乗せてくれる産業でもあるのだ。

  次世代の基幹産業が見えてくるまで、
  クルマづくりにはもう少しガンバってもらわなければ…。


   
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     ☆今週の選ばれるパースン
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      デザイナー川崎和男氏
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  先日、デザイナーの川崎和男氏の講演を聞く機会があった。
  川崎氏と言えばプロダクトデザイナーとして世界的に有名で、
  さらには人工心臓や車椅子まで幅広い分野で活躍し、
  グッドデザイン賞の審査委員長も務めた人物。

  元々は東芝のデザイン部門の責任者で、
  私が以前取材をした時は名古屋の大学の教授だった。
  そして今は大阪大学大学院の教授も兼任しているようだ。

  そのセミナーで川崎氏は、
  表に見える色や形だけを考えるのはデザインではなく、デコレーションでしかない。
  デザインとは、そのものがどういう機能を持ち、
  どういう役割を果たし、どういう環境に置かれるか。
  そこまで想定して形を作ることだと言うのだ。

  その川崎氏の講演テーマは
  「資本主義からの離脱のデザイン」
  もう資本主義は終焉したと言うだけでなく、
  「民主主義への欺瞞」という表現もしていた。
  デザインは資本主義や民主主義といった制度の上にあるものではなく、
  本来的な人のあり方に根ざしたものでなければならないとも。

  そんな話の中でも興味深かったのが
  「活性化」という言葉についての話だ。
  地域の活性化や業界の活性化など、ビジネスではよく使う言葉だが、
  実は本来は化学用語なのだ。
  その活性化に必要な条件は「温度・濃度・触媒」の3つだという。
  それを街やビジネスに置き換えるとどうなるか?

  温度→人の情熱・意欲
  濃度→知識が濃くなること、技術の高まり
  触媒→デザイン

  そう、デザインは活性化のきっかけとなる触媒であり、
  重要なファクターなのだ。それぞれの要素が揃っても、
  それが相互に影響しあい、活発になるにはきっかけがいる。
  それこそが川崎氏の言う“広義のデザイン”ということになる。

  この話は非常に説得力を持って展開された。
  “ビジネスをデザインする”
  私のテーマとなっている見・投資は
  「人を成長させ」「社会に貢献し」「会社自体が活性化する」
  これらすべてを考えてビジネス全体をデザインするということ。
  ビジネスモデルだけを作るのは、
  表面的な形を作るデコレーションに過ぎないのだ。

  川崎流の“広義のデザイン”という言葉を、
  これからの時代はビジネスに落とし込む必要がある。
  ただ、経済的な利益を得ようと言う表面上の問題だけに捉われず、
  人の成長や地域社会に与える影響までを考え、
  ビジネスを“デザインする”。
  これこそ、今後のビジネスのキーワードと言える。
  


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     ☆今週のはなまるア・ラ・カルト
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      プロセスな生き方
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  これは私が30代前半の頃の話。
  ほとんど自分のところに仕事が集中し、
  毎日企画書をつくる日々が続いていた。
  次の日にプレゼンが2つある時なんかは、夜中をかけて企画書をつくる。
  夜中の2時か3時に1つ目の企画書ができて、それから2つ目にとりかかる。

  2つ目の企画書が出来上がるのは6時か7時。
  それから1度自宅に戻り、シャワーを浴びて会社に行く。
  カンプや材料、企画書をもってプレゼンテーションに行く。
  それも午前中に1回、午後に1回だ。

  当然睡眠時間は削られる。
  ピークの頃には1日平均2時間、1週間で14時間なんてことも。
  当然“眠い”という気持ちはあるものの、
  お客様がいると思うと、緊張感を持って企画書づくりをすることができた。

  しかし、こんな日々を送っていると、
  「なぜここまでしなければいけないのか」という思いが頭をよぎる。
  それを払拭して企画書に向かう…、そんな毎日だった。

  そんなことを繰り返すうちに、ある一つの答えが見えてきた。
  それが、“プロセス”という考え方。

  どういうことかと言えば、
  何か壁に当たった時、試行錯誤をしている時、鍛錬を継続している時、
  トラブルを2~3個抱えて悶々としている時…。
  こんな時は「今はプロセスなのだ」と考えるということ。

  そう考えることで、不思議と我慢ができるのである。
  今はある目的に向かっての途中であって、
  この先には自分が目指しているところがある。
  メインイベンターとして活躍するのはこの先にある。
  だから今は鍛錬(=プロセス)の途中なのだ。
  自分なりの方法論を編み出す時期で、
  体力・知識を身につける時なのだと考えたのだ。

  この“プロセスの考え方”を身につけたのが、30代半ばの頃。
  その後いろんな先達たちの話を聞いたり、
  いろいろな本を読んだりするうちに、
  どの名のある人たちもこれに近い発想をしていたことに気づいたのだ。

  最近よくご紹介するスティーブン・コヴィーの
  『7つの習慣』にもこんな一説がある。
  「幸福とは、最終的に欲しい結果を手に入れるために、
   今すぐ欲しい結果を犠牲にすることによって得られる果実に他ならない。」

  これは“プロセスな生き方”と非常にリンクしている。
  今はプロセスの途上であり、この先に多くの人たちから求められる時が来る。
  私が脚光を浴びる時が来る。
  それが最終的に求める結果だとすれば、
  今は我慢して鍛錬を積む時期なのだと考える。

  そう思うことで、
  トラブルに対峙してもどうにかしてやろうという気にもなる。
  さらに、人からのアドバイスも謙虚に受け止められるようにもなるのだ。

  ビジネスのなかで生きていくうえでも、
  個人としての生き方においても、
  非常に重要な考え方である“プロセスな生き方”。
  50代半ばの私も、まだまだ“プロセス”の中にいる。

  

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     ☆今週のFine Spirits キーワード
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      中島流“相乗α効果”
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  相乗“α”効果? 
  なぜ相乗効果の真ん中に“α”が入ったのか。

  よく口にする“相乗効果”、実は非常に幅広く、
  奥行きもあるというのが私の解釈なのだ。
  そこで、通常の相乗効果に、プラスαの力を加えたもの、
  という意味で名づけたこの“相乗α効果”。

  さまざまな相乗効果が私たちの周りにはあるが、
  この相乗効果をうまく活用しなければ仕事はうまく展開していかない。
  相乗効果を期待して、利用していくのがこれからのビジネスには必要だと言える。

  では、相乗効果とは具体的にどんなものなのか。
  「日本を美しくする会」の“街頭清掃”を例に挙げてみよう。
  掃除の基本の効果は、掃除をした場所がきれいになるということだ。
  だれでも知っていること。それ以外に掃除から生まれる効果は
  あれこれ考えられるが、これが相乗効果なのだ。

  たとえば…、
  1.掃除をしている人も、掃除を見ている人もゴミをそこら辺に捨てなくなる。
  2.きれいになった通りを行き来する人の心が荒まない。
  3.掃除のノウハウ・スキルが身につく。
  4.参加者同士の出会いがある。
  5.別のところでも掃除をしたくなる。
  6.仲間意識・帰属意識の醸成。
  7.情報収集ができる。
  8.社会貢献につながる。
  9.健康にもよく、集中力も身につく…
  と、ざっと考えただけでも、こんなにも相乗効果があるのだ。

  相乗効果ってやっぱりスゴい!
  これらを理解して行動にうつせば、
  もっとしっかりした効果が期待できるというもの。
  そこで、この“相乗効果”を中島流に分解してみると、4つの効果に分解できた。

  1.補完効果
  近日出版される『儲けないがいい』のプロローグで「3人の仕事」というのがある。
  それぞれ畑仕事、狩り、料理が得意な3人がいて、
  一人ひとりが得意な仕事をし、相手の苦手なことを補えば、
  みんなが幸せになれるというもの。これが補完効果である。

  2.モチベーション効果
  野球の試合中に誰かがケガをしたとする。
  そうすると、「あいつのためにも、俺たちはがんばらなければ!」という意識が生まれ、
  モチベーションが上がる。

  3.連携効果
  シンクロナイズドスイミングは、1、2人でやるのと、
  団体でやるのでは、美しさが明らかに違う。
  連携しているからこそ、あれほどの美しさが出せるのだ。

  4.連鎖効果
  人は出会いにより、さまざまな変化が生まれるもの。
  出会いは、次なる出会いのプロローグだったりする。
  この出会いの連鎖こそがチャンスメイキングとなるのだ。

  もしかしたら、もっと違う効果があるかもしれないが…。
  とにかくビジネスにおける相乗効果は果てしない広がりを見せてくれる。
  このプラスαの可能性を秘めている相乗効果をもっと活かさない手はないのだ。
  ということで、ビジネスに“相乗α効果”を!という結論。



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     ☆今週の選ばれるビジネス
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      きくりん農園の手間仕事
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  先日、私のふるさとでもある北海道に行ってきた。
  母の顔を見るのもひとつの目的だったが、
  もうひとつ“長イモ掘り”というのも目的だったのだ。

  そこで、友人でもありαクラブの会員でもあった“きくりん農園”へ。
  私はともかく、一緒にお邪魔した仲間が初の本格的農作業ということもあり、
  ワクワクドキドキで…という体験談を紹介したい…のではなく!
  なぜ、きくりん農園がこの十勝の畑でキャベツを10ヘクタールも作っているかだ。

  きくりん農園の畑は、全体で約28ヘクタール。
  もう少し山奥だと40ヘクタールも作る農家もあるようだが、
  十勝の芽室町においてはだいたい平均ぐらいの規模だ。

  今では機械化が進んでいて、
  体験させてもらった長イモ掘りも通常は機械で済んでしまうという。
  手作業で折れてしまったらそれこそ二束三文、
  ものによっては売り物にならないから、
  今では機械で無駄なく収穫した方がいいというのがこの地域の常識。
  (ただし、機材の減価償却費や燃料費などのコストは無視できない!)

  そんな中できくりん農園は、
  広大な畑でのキャベツづくりに力を入れている。
  イモやゴボウと違って、扱いが難しく、
  収穫は1個1個手作業だという。
  それなのに10ヘクタールも!
  当然、家族で収穫できる量ではないから
  人手を増やさなければならなくなる。
  それなのに、キャベツをあえて作っている理由があるのだ。

  それは、「地域の雇用を作れるから」。
  きくりん農園に常勤で雇われているのは5人だが、
  収穫の時期には10人を超える臨時の働き手をお願いして、
  何日もかけて作業をする。短期間ではあるが、
  地域に10数人分の雇用が生まれるのだ。

  この地ではどんな作物を栽培しても、
  1反あたりの収穫利益は9万~12万円という中、
  キャベツは20万~30万にもなるそうだ。
  だからといって儲かるわけではなく、
  機械化できないキャベツを10ヘクタールも収穫するためには
  人件費がそれだけかかるので、利益としては、
  他の作物とさほど変わらないそうだ。

  それでもあえて、雇用が増えることから手間仕事を選択している。
  まさに「義の優先」と言えるだろう。
  機械化に力を注ぐよりも、
  これからはより人手を有効活用するべき時代なのだ。
  経済効率よりもヒューマン効率を優先した一例であり、
  手間仕事がかえって労働者や消費者に価値を生み出しているということ。

  ここにも“先義後利”の価値観が!



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