2009/12/15
ドキュメンタリー映画の最前線メールマガジン neoneo 137号 2009.12.15
☆━┓ ┏━┓ ┏━┓ ┃n┣━┫o┣━┫e┣━┓ ★ドキュメンタリー映画の最前線メールマガジン ┗━┫e┣━┫n┣━┫o┣━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━○ ┗━┛ ☆━┛ ┗━☆ 137号 2009.12.15 ∽∽∽∽∽∽ HEADLINE ∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽ †01 ■ドキュメンタリー映画のかたち サンフランシスコで映画を学ぶ (5-最終回) 黒川 通子 †02 ■ワールドワイドNOW ≪ベルリン発≫ 映像をとおして生活環境を形づくる ―ベルリンの小学生たちとのビデオワークショップ 梶村 昌世 †03 ■neoneo坐 2010年1月前半の上映プログラム †04 ■広場 ■「わが一押しのドキュメンタリー映画2009」アンケート大募集! ■『第1回 座・高円寺 ドキュメンタリーフェスティバル』 コンペティション部門作品募集のお知らせ ■「試写室BASE KOM」の使用のご案内 ■「自作を語る」などの原稿募集! ■上映の告知の有料化とカンパのお願い †05 ■編集後記 伏屋 博雄 ★バックナンバー閲覧はこちらまで まぐまぐ配信 http://blog.mag2.com/m/log/0000116642/ melma!配信 http://www.melma.com/backnumber_98339/ ┳━┳━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ┃01┃□ドキュメンタリー映画のかたち ┃ ┃■サンフランシスコで映画を学ぶ (5-最終回) ┃ ┃■黒川 通子 ┻━┻━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ●いよいよ撮影へ 12/1号でご紹介したように撮影一ヶ月前にようやく映画の方針を決め、数人にビデ オで事前インタビューして構成を練り直し、年明け二日に助監督を務めてくれた Eirini(エイリーニ)とドキュメンタリー制作経験が豊富なSherry(シェリー)の 先輩二人から様々な助言をもらい最終決定しました。 構成をまとめた段階でD.P.(撮影監督)のWalter(ウォルター)にショット・リス トを見せて相談しました。彼はすでにプロで我が校の卒業生でもありませんが、一 年クラスのT.A.(Teaching Assistant:ティーチング・アシスタント)をしていた 先輩のMarcia(マーシャ)が紹介してくれました。私はどこで現像とテレシネをす るかに始まり、一から十までウォルターに聞いて決めました。カメラはアリフレッ クスSR、録音機材は722を使うことは自分で決めていましたが、他に何が必要か機材 リストを見せて選んでもらい、フィルムは彼の好みとアジア人の肌にはフジが映え ると教授から聞いたことでフジにし、屋内外を出入りする撮影になりそうだったの で、ETERNA 250を用意して屋外ではフィルターを使うことにしました。彼は車で往 復四時間かけてサンフランシスコにしばしば打ち合わせに来てくれましたがガソリ ン代すら受け取ろうとしないので、最後にこっそりACのSoumyaa(ソーミャ)に渡し ました。 恐ろしいことに撮影1週間前の段階でD.P.と助監督以外のクルーが決まっていません でしたが、クラスメイトのジョアナの撮影現場でスカウトに成功しました。ジョア ナに最初に頼まれたのは誰かのアシスタント程度の軽い役割だったのですが、撮影 初日に録音技師が事故で、三日目には第一ACが用事でそれぞれ来られず、私が代役 を務めることができました。そんないきさつもあり録音技師のカーターとは仲良く なり、私の撮影も手伝ってもらえました。彼は音楽業界ではプロですが、映画業界 にも興味があって学生映画のボランティアをする気になったそうです。ジョアナの D.P.のMackenzie(マッケンジー)は我が校きっての優秀なD.P.ですが、私の映画の Gaffer(ギャファー:照明技師)を一日務めてくれ、もう一日はエイリーニの紹介 でやはり普段はプロのD.P.のJessica(ジェシカ)に決まりました。監督の私が英語 にも映画制作にも初心者なので、クルーがプロフェッショナルなことはとても助け になりました。 さてジョアナの映画は同じ顔の女性二人が出会うという設定で、女優二人が衣装や ポジションを取り替えながら撮影するという複雑なものでした。撮影場所には空き 家を一軒まるまる使ったり、レストランの前にホットドック・スタンドを立てたり と大掛かりでした。もともと英語に不自由していなかったとはいえ、ポルトガルか らの留学生の彼女が不慣れな地でこれだけのプロジェクトをやってのけたことには 感銘を受けました。三日間朝から晩までの撮影には疲労困憊しましたが、撮影後に 美味しい食事をご馳走してもらった時には疲れを忘れ、撮影での食事の重要さをし みじみ感じました。 私も自分の撮影では食事に気を遣いました。二日間とも朝が早かったので珈琲や ドーナツを用意し、事前に何件か下見してランチやディナーを食べる店を決め、最 終日は日本町で一番美味しいと評判の店で大盤振る舞いしました。クルーはとても 喜んでくれ、今でも、あの時は美味しかったと感謝されます。 ジョアナの撮影が終わったその週末に、いよいよ自分の撮影です。初日は小雨の中、 勉強堂からスタートしました。営業中でしたが店長のBobby(ボビー)がテーブルを 一つ空けてくれ、私が珈琲を飲んでいる様子を撮影しました。勉強堂は店の半分が 饅頭屋でもう半分がカフェになっています。饅頭はもちろんハンバーガーやサンド イッチも美味しく非常に安いので、私はしばしば利用しています。店のお客さんは 嫌がるかと思いましたが逆に喜んでもらえたようで、ボビーも少しだけ撮影させて もらいました。 私のショット・リストは笑ってしまう程シンプルでしたが、ウォルターがさまざま な提案をしてくれたので何でも好きに撮ってもらうよう頼みました。日本町のシン ボル・五重塔、日本語の表示など彼は気に入ったものを次々と撮り、それらが編集 の際にとても役に立ちました。 お昼にジャパンセンターで鍋焼きうどんを食べてから、私がボランティアをする高 齢者のデイケア・センター「Kimochi (気持ち) Home」に行きました。職員の Grace(グレース)とLinda(リンダ)に事前相談し、一番、画的に面白いであろう 書道のクラスを撮影させてもらいました。クラスには撮影許可の判断を自分ででき ない人もいるので記憶がしっかりした人が座るテーブルを中心に撮影しましたが、 105歳の女性は達筆を披露してとてもいい画を撮らせてくれました。 次にティムが働くJapanese American Citizens League (JACL)へ行きました。彼か らは事前インタビューを含めて三度も話を聞き使いたいエピソードはたくさんあっ たのですが、結局、映画では一つだけ使いました。彼はモルモン教の信者で、ミッ ションのために日本(八王子)に二年間住んでいましたが、覚えたての日本語で街 頭で布教活動をしていると、彼の制服の名札に目を留める人がしばしばいたそうで す。ティムは容貌は白人で母国語は英語ですが、名字は日本名です。なぜ日本名な のかと聞かれ、日系アメリカ人だからだと言っても誰も信じてくれなかったそうで す。ティムの日本社会分析はとても面白く、長いインタビューを撮影したのに実際 の映画でほとんど使えなかったのは残念でした。いつか彼を中心に別の作品をつく れたらと思っています。 これで一日目はひとまず終わりで、 機材を私の家に運んで予定通りに解散しました。 ゆとりのあるスケジュールを組んだので時間が余ったぐらいで、また撮影前日にウ ォルターと撮影場所の下見をしていたので彼がクルーをリードしてテキパキ進めて くれて助かりました。全員に撮影場所をマーキングした日本町の地図を渡したのも 役立ちました。 二日目の朝は機材を運ぶ車が一台足りず胃を痛めていたのですが、クラスメイトの Nicki(ニッキー)が車で駆けつけてくれました。彼女は私が考えるアメリカ人の長 所をすべて併せ持ったようなとてもいい人で、英語が分からない私をいつもフォ ローしてくれます。 まずNational Japanese American Historical Society(NJAHS)のピーターから日 系アメリカ人の歴史を簡潔に紹介してもらうつもりでしたが、簡潔というわけには いきませんでした。彼は照明とカメラを前にかなり緊張していたので、時々カメラ を止めて録音だけさせてもらいつつ、移民当時の話、強制収容所、第442連隊と話を 進めました。第442連隊とは日系人で構成された第二次世界大戦中の米軍部隊ですが、 フランスで孤立していたテキサス出身の白人部隊200人余を助けるために、第442連 隊から800人以上の死傷者を出したという凄絶な戦闘がありました。その話をしてい る途中で突然ピーターが泣き出し、私もクルーもびっくりしましたが、この時が撮 影を通じて一番感動的な瞬間となりました。 次にJapantown Task Forceで働くダリルです。彼のお祖父さんがハワイ出身で第442 連隊の兵士として闘っていたので、お祖父さんが生前に行ったスピーチの原稿を読 んでもらい、第442連隊の貴重な写真を撮影させてもらいました。 ダリルもかなり緊張していましたが撮影を楽しんでくれたようです。 最後に日本領事館で以前に働いていた小田氏にインタビューしました。彼は日本町 との窓口を担当していましたが、仕事に関係する話より個人的な体験を中心に話し てもらいました。彼は日本で生まれ育った日本人なので私の体験と重なる部分があ り、映画ではそういったエピソードを使わせてもらいました。屋外でインタビュー したのでそのまま夕暮れの日本町の景色を撮ってから撮影終了し、みんなで食事を して解散しました。 クルーは人柄が良い人ばかりで撮影中の雰囲気も良く、楽しくて終わるのが本当に 残念でした。ほかにも機材のピックアップを手伝ってくれた友人や企画段階に助け てくれた友人など、お世話になった人には枚挙に暇がありません。ウォルター、エ イリーニ、ソーミャ、マッケンジーは、この後の編集過程でも引き続き力になって くれました。 ●編集 さて撮影が終わったら早速テレシネです。飛行機代、ホテル代を含めてもサンフラ ンシスコより安いのでロサンゼルスに行きました。現像したのはみんなが使う FotoKem(フォトケン)、テレシネはそこから車で10分のEntertainment Post(エン ターテインメント・ポスト)でしました。私のcolorist(テレシネで色彩調整する 人)のGuy(ガイ)は、クラスメイト数人のテレシネを担当しており、仕事が早く気 さくで楽しい人でした。 しかし暖かいのかと思っていたロサンゼルスではスコールに出会い散々でした。ホ テルは暖房が弱く、翌日は飛行機が遅れて空港で待たされたこともあり、アメリカ に来て初めて風邪をひきました。 春学期は、パット・ジャクソン教授のプロダクション・プラクティス3でポスト・プ ロダクション作業をします。必須の理論クラス、 Narrative and Independent Tradition: Aesthetics in Narrative(物語映画における美学)ではAaron Kerner (アーロン・ケルナー)という日本びいきな先生から、カント美学や、ジュリア・ クリステヴァのUgly(簡潔に訳せず、すみません)を使って映画を解釈する授業を 受けました。授業は楽しかったのですが、クリステヴァとカントには歯が立たず、 〆切に課題が間に合わず、休暇中に日本に帰って仕上げる羽目になりました。好み で取ったExperimental Animation(実験アニメーション)のMartha Gorzycki(マー サ・ゴジツキ)先生の理論と制作を有機的に組み合わせた刺激的な授業は、学期を 通じて私の一番のお気に入りとなりました。今回は5分映画の制作過程を中心に書い ているので、残念ですがアーロンとマーサのクラスについては別な機会にご紹介で きればと思います。 プロダクション・プラクティス3は、テレシネした映像を10分にまとめたDailyを見 せるところから始まりました(Dailyは休暇中に自分で仕上げます)。この時点では サイレント可で、クラスで議論してパットから助言をもらい、次に音とシンクロさ せて編集したラフ・カットを先生数人の前で上映して意見を聞きます。 私は前述のアーロンと、プロダクション・コーディネーターとして我々の制作過程 を支えてくれたScott Boswell(スコット・ボスウェル)の前で上映しました。この 時点ではボイスオーバーをつけていなかったので、四人の人物の物語がバラバラに 存在しているような印象を与えたようです。またピーターが泣いているフッテージ も使いましたが、それが突出してパワフルなのは誰の目にも明らかでした。先生に もクラスメイトにも、ピーター1人に絞って第442連隊の話として仕上げるように言 われましたが、私は最後までそれができず学期を通じて編集に苦しむことになりま した。ボイスオーバーをつけた後、自分の好きな先生を招いてファイン・カット・ スクリーニングをし(同じ二人に頼みました)、効果音を入れてもう一度パットに 見せましたが、上映する度に同じ助言をもらいました。 結局、最後まで教授の助言通りにできなかったのは、協力してくれた人々を映画に 登場させたかったのはもちろんですが、日本人としての視点で構成したかったため でもあります。またピーターに焦点を当てるには追加撮影が必要だと感じましたが、 あの時点の私にその余裕はありませんでした。最終的に仕上げた作品はかなりまと まりが出たと思いますし、構成に関して異論があっても、ピーターのフッテージ (一部は音声だけなので写真を挿入)がとにかく感動的なので、作品を見た人はク ルーや出演者を含め、みんな好きだと言ってくれました。 技術面のことを書きますと、まずテレシネしたDVCAMをフレックス・ファイルを使っ て学校のデッキでデータ変換し、音は722から直接コンピュータにコピーして、ファ イナル・カット・プロでシンクロ、編集作業をしました。後でフィルムに焼き直す ことを前提に編集するので(必須ではないのでお金のない私はフィルムはつくりま せんでした)、キー・コードとタイム・コードをつけたデータを編集します。私は フル・フレームで見せたかったので、最後にコード無しのデータと置き換えました。 撮影したフッテージ以外に、NJAHSから提供してもらった強制収容所や第442連隊の 写真をスキャンして使いました。 ボイスオーバーは学校のマイクを借りて自分の部屋で録音し、鳥の羽ばたき、バス の通過などの効果音はインターネットでフリーの音をダウンロードしました。エン ドロールでは音楽ではなく日本町の広場で撮った音を使いました。最後に学校のサ ウンド・スタジオでミキシングをしましたが、この時ばかりはプロにお金を払って お願いしました。 みんなに推薦されたDan(ダン)は我が校でも授業を持つサウンド・ミキサーで、ほ がらかで仕事が早く、学生料金をさらにおまけしてくれ、ボランティアと変わらな いような値段で丁寧に面倒をみてくれました。ミキシング後は DVD Studio Proを使 って上映用のDVDをつくりました。 ●上映 学期の最後に校内のコッポラ・シアターで、クルーや友人を招いて上映しました。 私はクラスメイトの作品は全部気に入っていますが、最後にこれまで触れる機会の なかった作品をご紹介します。 前述したニッキーの作品は、交通事故で意識不明の女性が自分の過去をフラッシュ バックするというもので、台詞がほとんどなく美しい映像の連続で構成されていま す。サウンド・デザインが秀逸で私のお気に入りです。ニッキーの作品に主演した 美女Melissa(メリッサ)は、親友二人の友情にかげりが見える瞬間を丁寧に描きま した。彼女は小津安二郎のファンですがこの映画は小津というより成瀬的です。優 秀作品として選ばれたHannah(ハンナ)の作品は、何もかも上手く行かない一日を 過ごす男性が精神的に破裂する話をストップモーション・アニメーションを挿入し てコミカルに仕上げました。 彼ら三人のD.P.を務めたRenny(レニー)は、牢獄のような息苦しい学校を逃げ出す 少年を美しい映像と音楽で情緒豊かに描いています。FotoKem賞を獲得したLares (ラレス)は、どこまでも続くオープン・ロードでの二人の少女の邂逅を詩的に綴 りました。 台湾からの留学生チアリーは、マンションの隣の部屋で起こった殺人に巻き込まれ る女性のホラー映画をつくり高い評価を得ました。チアリーと仲良しのTanner(タ ナー)の作品は、祖母を失った少女が池で凍って冬を過ごす金魚を見て死について 考えるというものです。 クラスでドキュメンタリーをつくったのは私を含め三人でしたが、その一人ポール は有名なハーモニカ奏者が故郷に帰ってセッションする痛快なミュージック・ドキ ュメンタリーをつくりました。もう一人のスコットはレイプされた経験を持つ妹に 当時のことをインタビューして彼女と家族の関わり描き、5分だというのに奥深い映 画に仕上げています。最後にクレセントは、以前に自分で撮ったニュース映像を使 って、フィクションとしてそれを撮った映像作家の試行錯誤を描いています。 この上映会でひとまず1年生の全課程は終わりです。長文にお付き合いいただきあり がとうございました。 (了) 追記:最後にクラスメイトのサイトをご紹介します。残念ながら私は持っていない のでご参考までにD.P.のウォルターのサイトをご覧ください(私の作品は見られま せん)。 監督ウェブサイト(作品が見られます) http://dwlech.com/ Stoplight(Hannah Lew) http://www.hannahlew.com/ Listen at Me Good (Paul Washburn) http://www.paulwashburn.com/Bornheim/LAMG.html Pax America (Joanna Lima) http://www.paxamerica.info/ Charlie (Renny Mccauley) http://www.rennymccauley.com/ 180 (Nicki Manchisi) http://www.vimeo.com/6276632 BFF (Melissa Bruno) http://www.vimeo.com/user2236538 監督ウェブサイト(予告編が見られます) Jale (Rafael Froles):10/1号で紹介 http://www.greeneyedmedia.com/ D.P.ウェブサイト(作品の一部または経過が見られます) Push On (Lares Feliciano) http://web.mac.com/marcia.ong/iWeb/marciaong.com/Flat.html Next Door (Chia-Li Hung) http://www.mindseyesight.com/movies/mathis_dp_reel_122808.html 監督ウェブサイト(作品の写真が見られます) The Commandments or the Nostril of Ektor Kaknavatos (Nico Komodore): 10/1号で紹介 http://www.nicholaskomodore.com/ 監督ウェブサイト(他の作品が見られます) Shooting (Crescent Diamond) http://www.crescentdiamond.tv/films.html ■黒川 通子(くろかわ・みちこ)1971年生まれ。明治学院大学芸術学科で映画理論 を学ぶかたわら、イメージフォーラム付属映像研究所17期卒業。1996-2007年、財団 法人多摩市文化振興財団で映画事業の企画運営を担当。財団法人日本映像国際振興 協会に短期務めた後、2008年よりサンフランシスコ州立大学映画学科大学院生とし て映画制作を勉強中。近況:2年目の秋学期が終わろうとしており、課題とペーパー に追われています。休み中は後輩の撮影を手伝うつもりなので楽しみです。 ┳━┳━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ┃02┃□ワールドワイドNOW ≪ベルリン発≫ ┃ ┃■映像をとおして生活環境を形づくる ┃ ┃ ―ベルリンの小学生たちとのビデオワークショップ ┃ ┃■梶村 昌世 ┻━┻━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 10月の前半にベルリンのノイケルン区のカールスガルテン小学校の一クラスで映像 作家と青少年指導者の二人と共に一週間のビデオワークショップを実施した。この 学校は一クラス20人~25人ほどの生徒数、そして小学一年生から三年生までが同じ クラスで学ぶという革新的な授業体制を取っている。 私たち三人はそこで一週間毎日子供たちと周辺散策と工作を基盤にドキュメンタ リー、フィクションとストップ・モーション・アニメーションという映像手法が入 り混ざった17分の映像作品を作り上げた。 ●この町の姿 このカールスガルテン小学校の生徒たちの社会背景を説明すると、次の特徴がある。 まず、私たちがビデオワークショップを行ったクラスの20人の生徒のうち17人が移 民背景を持つ子供たちである。ほとんどの子供たちがトルコ、またはアラブ系の家 族の出身で、その他アルバニア出身の生徒が3人、クルド人が一人、ルーマニアから 来たロマの生徒が一人いる。カールスガルテン小学校のあるノイケルン地区は歴史 的に労働者の住む地区であり、戦後は多くの外国人労働者が家族と住み着き、トル コ、中近東、東南ヨーロッパなどの移民背景を持つ住民の割合が高い。外国人労働 者の子孫はすでに二世から三世までと育っておりながらも、ドイツではここ数年や っとこの国が移民国家であるという事実が世論で認められ、それ以来「移民背景を 持つ市民の社会への統合」というキーワードでマスコミと政治家を始め大きく議論 されている。また、ナチ政権の歴史を背負う国として庇護権が重視されるドイツで は現在でも政治亡命者を受け入れ、その枠内でクルド人、アルバニア人、シンティ やロマ(「ジプシー」と呼ばれる民族、但し「ジプシー」は差別用語なのでここで は彼ら自身の正式名称を使う)などの人々も多くこの地区に移り住んだ。また、こ の地区のドイツ人市民は経済的に不利な立場にある貧困層の人々が多くいる。私た ちが担当したクラスの3人のドイツ人生徒たちもその社会層を代表している。つまり この小学校の生徒たちは、多文化性、他言語性という可能性を持っている一方、貧 困層出身であるために教育や社会参画のチャンスが少ない、ドイツ語能力が不充分 である、社会統合が困難であるなどといった問題をまだ小さいながらも抱えている。 社会的に不利な立場にある家族に生まれたためにドイツ社会では問題視、または差 別され、自分たちの持っている能力を伸ばす機会が少ない子供たちなのだ。私たち はビデオワークショップを通して、この子供たちが能力を発揮できる場を設け、ま た自分たちの生活環境を反映し想像力を用いて改善するという行動を促すことが目 的だった。 ●ビデオワークショップの課題 そのために簡単な物語を提供した。大きな嵐が学校以外の全ての建物を破壊し、子 供たちは魔法の鳥からもらった魔法の言葉と粉で町を再建するという話だ。そのた めに周辺を散策し、ビデオカメラで記録し、行った場所を紙などで再現しモデル都 市を作った。まず全員の生徒の家を回り、自分の住む家を紹介するという取材をし た。教室に戻ってから各自自分の家のモデルと自分自身の紙人形を作り、まだ空っ ぽのモデル都市の台に配置した。次には子供たちの希望の場所を訪れた。それは小 学校低学年ならではの選択で、隣の大きい公園内にある遊び場とミニ動物園だった。 そこでもまた取材し、公園の木々、動物園の動物たち(ラクダ、羊、アヒルなど)、 そして滑り台やシーソーなども工作し、モデル都市に加えた。次には子供たちが望 む現実にはこの地域には存在しない場所を上げてもらった。それはプール、城、映 画館、サーカス、恐竜パークなどであった。結果的にできたモデル都市は、子供た ちの家の間をブロントサウルスが歩き、トラが屋根から屋根へと移動し、電車が プールの目の前に止まり、映画館から滑り台へ直行でき、屋根がテラスと化し、現 実と空想の動物が子供たちといっしょに賑やかに住む町となった。ちゃんと太陽も 月もあり、夜には星がいっぱい、昼間は凧揚げのできる空もあった。子供たちが夢 見る町は、それはカラフルで楽しい世界となった。 しかもこの夢都市の全てを子供たちが考え、選び、作ったのである。撮影過程の全 ての段階に参加し、取材ではカメラ、マイク、カチンコも自分たちが担当、サーカ スのシーンや動物も演じた。そのためドキュメンタリーの部分では常にカメラの手 振れがあるし、なぜかズームが行ったり来たりするし、どうしてもマイクのケーブ ルを触らずにいられないので音はガサゴソと鳴るし、喋る文章もチグハグな箇所が ある。アニメーションの部分ではカタツムリが屋根から屋根へと瞬間移動してしま うし、映画館がまるで地震でもあったかのように揺れるし、色とりどりの折鶴たち は手裏剣のようにヒュンヒュン飛ぶし、紙人形は空飛ぶ船から落ちるという事故も 発生してしまう。演じたシーンではお姫様はやる気がなく不機嫌だし、象は何度も 仮面が落ちるし、カエルのケロケロ鳴き声は横で騒いでいるヒョウ、犬、フクロウ のために使えない。このような映画制作者としては頭を抱えるようなことは絶えず あったが、それがまた愛嬌であり、できあがった映像作品の活気と楽しさに繋がっ た。常に頭も体もフル回転している子供たちと作る映画には休む暇など到底ない。 一つの事が動いている間に既に次ぎのことが始まっている。完成した映像作品は子 供たちのエネルギーで漲っている。 ●直面する問題に向き合う このように元気いっぱいの映像作品となり、唯一消耗したのは私たちの体力だが、 それでも子供たちが直面する問題にこの企画でも触れた。例えば、このクラスの持 つ多言語性を生かすために、魔法の言葉はいくつもの言語で言うことによって効力 が上がるという設定だったが、クルド人の生徒は自分の母語で話すことをためらっ た。クルド人はトルコでは抑圧され、そのため多くのクルド人が政治難民としてド イツに亡命しているが、その現状がトルコ人コミュニティーの大きいベルリンでも 反映されているため、いじめを受けるのが怖くて弱冠7歳の女の子が学校で自由に自 分の言語を喋らないのである。また、一人のドイツ人の男の子の家庭ではネグレク トの傾向があり、彼は自分の家を紹介する時に両親の離婚、障害者施設で生活して いて長い間会っていない兄のこと、そして母親が自分を邪魔者扱いすることを話し た。またロマの男の子は非常に賢く繊細であるが、彼の民族に対する根強い差別の せいか、彼の文化では学校教育というのがあまりされていないせいか、または個人 的問題を抱えているせいか、口をきかないのであった。そしてまたドイツ人の子供、 移民背景の子供に関わらず、ドイツ語に間違いが多かった。多動症ぎみの子供もい たし、微細運動能力の発達が遅れている子供も少なくはなかった。人生が始まって まだたったの6年か9年間しかたっていないのに、子供たちは私たちの社会が発する 困難の鏡だった。彼らの繊細さと鋭さには驚かされた。そしてまた成長の可能性、 瞬時に理解し学ぶ態勢も素晴らしかった。私たちみんなが異なる言語と文化を持っ ていることを伝えていった中で(ワークショップを実施した我々もバスク人、ナイ ジェリア人とドイツ人のハーフ、日本人という多文化を代表していた)、トルコ人 の生徒がアルバニア語でおはようという言葉を学び、やがてクルド人の子もクルド 語でさようならと言った。両親の離婚の話に僕の所もそうだよと共感する生徒もい たし、自分が見下される態度を取られる辛さを知っているせいか、泣かした子にま ず最初に誕生日ケーキを分けるという行為をしめした子がいた。また一年間に一度 もドイツ語を喋らなかったロマの子供は、すらすらと色の名前を上げた。ドイツ語 が下手でもお互いに直しながら一生懸命カメラの前で話し、ナレーションの録音の 時に上半身を動かすまいと努力をし、ついつい足がバタバタしてしまい、工作が苦 手だと宣言しながらも一時間もかけて丁寧にトラの模様を描いたり、モデル都市で 電車が走る道を発案し、他の女の子の家はピンクでも自分の家は真青に色塗りし、 私たちが共にしたつかの間の時間で子供たちはぐんぐんと成長ぶりを見せてくれ、 彼ら彼女らが持っている力を発揮してくれた。 ●コミュニティ全員の参加 一週間後の初上映にはほとんど全員が親と兄弟と訪れ、緊張と嬉しさの入り交じっ た様子で誇らしげに舞台挨拶をし、ドイツ語を片言しか話せない母親のお礼の言葉 を通訳してくれた。ほんとうにすごいなと感動することが止まない企画だった。子 供はいつどこでも子供であり、皆それぞれ素敵な力を持っている。それは貧しいと か、外国人だとか、家庭問題があるとかとは無関係にあるのだ。経済的に豊かで高 学歴の家庭出身の白人ドイツ人ばかりのクラスでこのようなワークショップを行っ ても、そこにはまたその子供たちが抱える問題や悩みがあるだろうし、社会性や人 間性に差はない。但しどうしても今回の子供たちがこの社会で与えられるチャンス が少なく、認められることに苦労することに不平等を感じてならなかった。子供た ちが自分の希望する生活環境を表現できる場と想像力で自分たちを育てる機会を設 けるためにもこれかれもこのようなワークショップを実施していきたい。映像には このような素晴らしい力があることを今回改めて知った。 ■梶村 昌世(かじむら・まさよ) 1976年ベルリン生まれ。東ドイツに囲まれた「西ベルリン島」に育ち、壁の崩壊後 旧東ベルリンのフンボルト大学で文化学・美術史修士取得。その後、映画制作や映 画研究を継続。 ┳━┳━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ┃03┃□neoneo坐 2010年1月前半の上映プログラム ┻━┻━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 会場はいずれも神田・小川町のスペースneo(都営新宿線小川町駅B5出口より徒歩1 分。JR御茶ノ水駅聖橋口より徒歩5分)です。詳細と地図はneoneo坐のHPをご覧下さ い。 http://www.neoneoza.com/ ■「知られざる短篇映画を見てみる」上映会 「短篇調査団」 16mm上映 会費500円(作品資料付き/映画は鑑賞無料) 十万馬力だ6本立(計111分) (95)ロボットの巻…2010年1月14日(木) 19:30~21:30 ※今回から木曜19:30スタートに移行します。 『ロボットヘの道』 1970年/26分/カラー 制作:岩波映画製作所/企画:科学技術庁 プロデューサー・脚本:牧衷/監督:佐藤圭司/撮影:吉瀬昭生 ■江戸時代の茶運び人形に始まるロボット工学。私たちの生活社会に増えてきた機 械と人間との間に横たわる問題を考える。 『ロボット』 1984年/21分/カラー 制作:映像プロ/企画:日立製作所 脚本・監督:橘逸夫/撮影:矢野幹夫 ■日に日に科学技術を身につけ、着実に進化するロボット。その構造、用途、材料 などを、人間とのかかわりあいの中から探る。 『ROBOT -塗装用ロボット-』 1979年/16分/カラー 制作:グループ現代/企画:神戸製鋼所 ■人間が教えた作業を正確に覚え、何度でも忠実に塗装を行うロボット。作業の教 え方と、ロボット自身による塗装作業を紹介。 『ようこそ宇宙人』 1966年/14分/カラー 制作:電通映画社+エコー 原作:星新一「夜の事件」(朝日新聞日曜版掲載) プロデューサー・脚本:村治夫/監督:岡本忠成/撮影:吉岡謙 音楽:廣瀬量平/声の出演:真理ヨシコ ほか ■地球侵略を狙う宇宙人を出迎えたのは、遊園地のガイドさんだった…。ガラスや プラスチック素材を使った人形アニメ。 『雨はやさしく』(英題:THERE WILL COME SOFT RAINS) 1984年/10分/カラー/字幕スーパー 制作:ウズベクフィルム(ソビエト) 原作:レイ・ブラッドベリ「優しく雨ぞ降りしきる」 脚色・監督:ナジム・トゥラフジャエフ(Nazim Tulyakhodzayev) 撮影:ウラジーミル・ニキーチン/美術:セルゲイ・アリベコフ 音楽:フェリクス・ヤノフ=ヤノフスキー ■2026年12月31日の朝、アメリカのある町の核シェルターでは、ロボットが朝食を 用意しているが…。ブラッドベリ原作のSFアニメ。 『メカトロニクス ー機械はどこまで進化するかー』 1991年/24分/カラー 制作:カジマビジョン/企画:日立製作所 プロデューサー:織本直哉/脚本・監督:辻功・千原卓司/撮影:大鹿隆一郎 ■メカニックとエレクトロニクスの融合で生まれたメカトロニクス。頭脳となるコ ンピュータ、感覚器官としてのセンサー、筋肉の働きをするアクチュエータなど、 身近な例で解説する。 【料金】会費500円(作品資料付き/映画は鑑賞無料) 【お問合せ】清水 E-mail: shimizu4310@bridge.ocn.ne.jp ┳━┳━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ┃04┃□広場 ┻━┻━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ■「わが一押しのドキュメンタリー映画2009」アンケート大募集! 下記2問のうち1問でも構いません。 締め切りは2010年1月10日。1月15日号に新年特集として発表します。 (伏屋博雄、本誌編集長) (1)「わが一押しのドキュメンタリー映画2009」 2009年にご覧になった作品のうち、これこそ一押しのドキュメンタリー! と思う作品とその理由。旧作でも構いません。(200字程度) (2)「私のゆく年くる年」 印象に残った出来事、これからの抱負など、映画に限らず思うことは? (200字程度) 氏名とお仕事を明記のうえ、2010年1月10日までに送信ください。 送信先: visualtrax@jcom.home.ne.jp ◇────────────────────────◆◇◆ ■『第1回 座・高円寺 ドキュメンタリーフェスティバル』 コンペティション部門作品募集のお知らせ 「ドキュメンタリーを観て欲しい!」 「ドキュメンタリーの魅力をもっと知って欲しい!」 そんな願いの込められた、新しいドキュメンタリーフェスティバルが生まれます。 開催期間:2010年3月15日(月)~22日(月/祝) 会場:座・高円寺(杉並区立杉並芸術会館) 開催内容: 1:ドキュメンタリー 名作上映&トークショー 7人のゲストが選んだドキュメンタリーの傑作&問題作を一挙上映! ゲスト(順不同):田原総一朗氏・森達也氏・是枝裕和氏・河瀬直美氏 吉岡忍氏・藤岡朝子氏・藤原ヒロシ氏 2:『座・高円寺 コンペティション』部門 まだ見ぬ傑作を、新しい才能を、全国から発掘したい! 入賞作品はフェスティバル期間内に招待上映!既成概念にとらわれない 自由で力強い作品を求めます。 上映時間:制限なし 制作年:過去3年以内(2006年以降) 応募〆切り:2010年1月15日(金) 詳しくは下記サイトの募集要項をご覧下さい。 http://www.documentaryjapan.com/topics/ お問い合わせ先: 〒107-0052 東京都港区赤坂8-12-20和晃ビル1階 (株)ドキュメンタリージャパン 「座・高円寺ドキュメンタリーフェスティバル」実行委員会 「コンペティション部門」事務局 電話:03-5570-3551 FAX:03-5570-3550 メール: za.kouenji.documentary@gmail.com ◇────────────────────────◆◇◆ ■「試写室BASE KOM」の使用のご案内 東京・人形町に誕生した「試写室BASE KOM」については、本誌10/15号~11/15号に 柏原寛司氏のインタビューを掲載しましたが、このたび使用条件が決まりましたの で、お知らせします。 使用料:オールタイム1時間1万円(2時間単位) フィルム上映の際は、映写技師料1万~1万2千円ほどがプラス上映可能素材:35ミリ、 16ミリ、ミニDV、DVCAM、ブルーレイ、DVD、LD、VHS、ベーターマックスなど。 椅子席25席 お問い合わせ: 〒103-0013東京都中央区日本橋人形町1-15-5 Tel/03-3667-0911 Fax/03-3667-0423 ◇────────────────────────◆◇◆ ■訂正 前号の萩野亮さんと中村のり子さんの対談で、誤りがありました。後編が始まって すぐ、『ビラル』についての中村さんの発言で、「N:じゃあ「小川紳介賞」と「コ ミュニティ・シネマ賞」を受賞して納得ですか?」とありますが、『ビラル』が受 賞したのは「小川紳介賞」ではなく、「奨励賞」です。 ◇────────────────────────◆◇◆ ■「自作を語る」などの投稿、歓迎! 「自作を語る」欄は、監督自らが作品について語るコーナーです。制作した動機や 撮影のポイント、編集で心がけたこと等を内容に盛り込んで頂きたいと思っていま す。その他の投稿も歓迎します。「自作を語る」は1600字程度。監督のプロフィー ル(150字)、作品のデータ、上映スケジュール、HP等をお知らせください。 原稿締め切り:配信日(1日&15日)の5日前までに、下記に送信ください。 E-mail: visualtrax@jcom.home.ne.jp 伏屋まで ◇────────────────────────◆◇◆ ■上映の告知の有料化とカンパのお願い ■伏屋 博雄(本誌編集長) neoneoの購読は無料ですが、経費を(その大部分は稿料ですが)賄うため、上映等の 告知は有料にしています。なお皆様にカンパもお願いしていますので、ぜひご協力 ください。 (1)上映等の告知料は、 40字×30行(行数の空きも計算)以内につき 2,000円(税別)です。それ以上の行数の場合は比例して加算します。 (2)カンパのお願い 一口2,000円。何口でも。 送金方法:郵便振込み:00160-8-666528 neoneoの会、又は、 みずほ銀行池袋支店、普通口座、2419782 (有)ネットワークフィルムズ (銀行振込の場合は、その由を visualtrax@jcom.home.ne.jp 伏屋宛に お知らせください。) 以上、neoneoの継続ため、よろしくお願い致します。 ┳━┳━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ┃05┃■編集後記:伏屋 博雄(ふせや・ひろお) ┻━┻━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ●黒川通子さんの連載が終了した。アメリカの大学での1年間にわたる映画制作を詳 細に綴ってくださった。級友たちとクルーを組み、そのネットワークの協力を得な がら、作品を仕上げていく。5分の短編といえども、長編と変わらぬ濃密な時間が流 れている。文中、撮影時の食の大切さが綴られているが、食事はスタッフワークを 円滑にし、困難を克服したときの一食は何事にも代えがたい。 黒川さんは来春には卒業されるはずだが、ご活躍を期待したい。 ●梶村昌世さんの原稿は、ずいぶん前に受け取っていながら長文の原稿が多かった ため、これまで掲載できずにいた。 さて前述の黒川さんが住むサンフランシスコはアジア系住民が多く住むところだが、 梶村さんの住むベルリンはよりディープな多民族都市だ。そのベルリンの小学校で 梶村さんはビデオワークショップの体験をレポートしている。この地区では様々な 事情を抱えた多民族が格差社会の波の直撃を受けている。当然に、その子供たちは 生きるうえで、ひずみを受けている。つまり、「多文化性、他言語性という可能性 を持っている一方、貧困層出身であるために教育や社会参画のチャンスが少ない」。 こうした背景のもと、子供たちの創造力を延ばし、社会改善の方向に視野を向ける 方法として、ビデオワークショップが設けられたのだ。 刺激的な一文は、いずれ到来するであろう日本の将来を照射している。 ●「わが一押しのドキュメンタリー映画2009」のアンケートを募集する時期となっ た。今年もさまざまな場所で多彩なドキュメンタリーが上映されたが、どのような 作品が読者の胸に刻まれたのでしょうか?奮ってご応募くださることを期待してい ます。締め切りは2010年1月10日、発表は1月15日号です。応募の詳細は、「広場」 欄をご覧ください。 今年もご愛読くださいまして、ありがとうございました。 来年は1月15日号から開始します。よろしくお願いいたします。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ■発行:ビジュアルトラックス visualtrax@jcom.home.ne.jp ■責任編集:伏屋 博雄 ■編集デザイン:能川 悦子 ───────────────────────────────────── ★ご意見・ご感想はビジュアルトラックスまで ★いただいたメールには全て目を通しますが、必ずしも返信できるわけではありま せん。また、いただいたメールをこのメールマガジンに掲載させていただくことが ありますが、掲載不可の場合はその旨をお書き添えくださるよう、お願いいたしま す。 ───────────────────────────────────── ★バックナンバー閲覧、およびメールマガジン配信解除はこちらまで まぐまぐ配信 http://www.mag2.com/m/0000116642.htm melma!配信 http://www.melma.com/backnumber_98339/ ※編集部では配信解除、メールアドレスの変更などは受け付けておりません。 お手数ですが、ご自身でお願い致します。 注」デザインが崩れて見える場合は等幅フォント(MSゴシック、Osaka等)でご覧 ください! ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ Copyright (C) 2003-2009 visualtrax


