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2008/04/19

自分を活かすキャリア相談窓口

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                            2008.4.19  Vol.202
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1. 今日のコラム「単純な日々なれど」      (第459回 2008.4.19)

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◇4月になりますと、毎年人間ドックで体の具合を調べたり、畑仕事で忙しく
なるのですが、ありがたいことに、今年もまた1日バスツアーで桜を見に行く
ことができました。自宅に引きこもりがちになり、単純な日々を過ごしている
なか、ほんにささやかな1日旅行なのですがいつもながらに心が和み、うれし
くなってしまいました。今年は、岐阜にある根尾の薄墨桜ほかです。薄墨桜は
樹齢1500年以上、国の天然記念物だそうですが、その生命力には感嘆して
しまいました。こんな安上がりのバスツアーだって自然のなかに身をおくこと
で自然と楽しくなれるのです。こんな旅行に行けるのも家族のお陰。ありがた
いことです。実のところ満開の桜も華やかで、それはそれで楽しみなのですが
、それ以上に人知れず野に咲く山ツツジが大好きなのです。町のどこかしこに
植えられ、晴れやかに咲いている園芸用のツツジはどこか人工的であまり好き
でもありませんが、今年もまた山ツツジを楽しむことができました。それでも
考えてみまするに、2人して後何回旅行に行けるかどうか、もうそんな歳にな
ってきたのです。暖かい春の光を浴びながら畑仕事をしていますと、あたりは
人の声も無く静寂で、ただただ鶯の鳴き声だけが聞こえくるときがあります。
そんな時、自然の中にいる自分がわけもなくうれしくなり、生きていることの
喜びがこみ上げてくるのです。こんな気持ちにさせてくれるのも、自然の恩恵
なのでしょう。今まで「人」相手の仕事が中心でしたが、だんだん「自然」と
向き合う仕事に関心が移ってきたのですが、「家族」のことが最後に残された
大きな仕事になると実感しているこのごろになのです。

◇河合隼雄さんの「こころの処方箋」に「家族関係の仕事は大事業である」と
いうのがありますが、家族というこんなにも身近にいるものだってなかなか理
解できず、心を痛めたりすることは読者のみなさまもご経験のはず。「人間と
は」といってみてもなんの解決にもならぬのです。人それぞれに個性もあり、
生き方もなにもかも一人一人で違っているのです。時代も激しく変化して、過
去の経験だけでは問題解決にならなくなったのです。「家族関係の仕事は大事
業である」。職業や社会的なことに関する仕事は大変だが、家族のことなどは
簡単にできるはずだという思い込みがあるのですが、河合先生は、これに対し
て、家族のことは大変な仕事である。ひょっとすると、現在においては、職業
や社会的な仕事を上回るほどの「大事業」ではないかと思っていると書かれて
いるのですが、同感です。社会の変化があまりに早く、伝統的でおきまりの方
法によって事を運ぶことができなくなったからだと、先生は書いておられます
が、「家族関係の仕事は大事業である」と覚悟することが大事だと、先生は説
いておられます。家族という単位は、それほど大切ということなのです。定年
後、やっとこんなことが実感できるようになりました。

◇前に紹介しましたラ・ロシュフコーの「箴言集(シンゲン)」の中から一篇
を選ぶとしたら「人間を全般的に理解するよりも、ひとりの個人を理解するほ
うが、はるかに大変だ」と詩人のアーサー・ビナードさんは書いています。「
ともかく1対1のレベルで、相手を知り尽くして読み解くには、とてつもない
手間と暇をかけなければならない。かえって大風呂敷を広げて、「人間とは」
とそれらしく説いているほうが楽なのだろう」。実は、この本を読んでみたく
なったのは、ほかでもありません。この言葉に引かれて読む気になったのです
。我が家の犬だって、「食うことだけが楽しみなのでは」とは人権侵害、理解
不足も甚だしい。車に乗ったら、まるでリスのように車内を飛び回り、ほえま
くるのかわかりませんし、理解に苦しむことが多々ありなのです。

◇我々の世代は、時代も良かったのでしょう。戦後まもなくの貧乏暮らしから
、高度経済成長。おまけにバブルも経験させてもらいましたが、前を見据えた
目標に向かって一生懸命働きながら家族を養い、子どもを育て、安定した社会
で暮らすことができました。60半ばを過ぎたわが身を振り返ってみましても
、生活で苦しいことはございましたが、貧乏が生きる力を与えてくれたりで、
本当にこころ豊かに過ごすことができました。いい時代に恵まれたのです。中
高年の方なら多くの人がそう思っておられることでしょう。「我々の時代はよ
かった」と。それに引き換え、今の時代はどうでしょうか。若者が希望の持て
るような社会とはとてもではないが言えないのです。我々老人の域に達した者
にも暮らしていくのが大変な時代になってしまいました。この先、社会はどう
なるのでしょうか。社会はどう変化しようと、子どもたちがくじけることなく
、元気に暮らしていってほしいと願い、もう少し長生きしてこの先を見届けた
いと思うのですが、こればかりはわかりません。遠藤周作にはほど遠く、上を
見たらキリがないですし、自分だってなんだかんだありましたが、「かなり、
うまく、生きた」(遠藤周作、知恵の森文庫)と述懐しています。これまでも
家族に励まされ、教えられたりで感謝していますが、今こころにあるのは「家
族」のこと。なんとか笑顔だけは絶やさずを心がけていきたいものです。

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 少しの勇気で動いて下さい!動かなければ何も変りません。
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■発行責任者:松村 昌一
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