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2008/03/08

自分を活かすキャリア相談窓口

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                             2008.3.8  Vol.199
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1. 今日のコラム「予断を持たず」         (第456回 2008.3.8)

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◇もしも無人島で暮らすはめになり本を一冊だけ持ち込めるとしたら何を持っ
ていく?と聞かれたら、即座にラ・ロシュフコーの「箴言集」だと詩人のアー
サー・ビナードさんが日経に記事を載せているのを読み、面白そうと直ぐにア
マゾンで購入(岩波文庫二宮フサ訳)しました。なかなか面白い名言が数々有
るようですが、そのなかに「われわれは生涯のさまざまな年齢にまったくの新
参者としてたどり着く。だから、多くの場合、いくらと年をとっていても、そ
の年齢においては経験不足なのである」とか「老人たる術を心得ている人はめ
ったにいない」など、今も昔も変わりなく、いくつになっても惑うのは当たり
前なのですね。今はこころ穏やかに生き、こころ穏やかに死ねればと念じて日
々を過ごしているのですが、こころ穏やかにとはなかなか参りませぬ。「今を
大切に生きる」と先人の教えを守っていこうとするのですが難しいものです。
毎日犬と散歩しながらふと思うのですが、犬の方がこの教えを忠実に守ってい
るのではと。これから先のことや過去のことなど知ったことではありません。
今あるのは(自分よりも食い意地がはっていると確信していますが)毎度の食
事を楽しみ、地面に鼻先をこすりつけんばかりに臭いをかぎまわりながら散歩
を楽しむことなのです。まさに犬にとっては「今しかない」のです。たかが犬
などと侮れません。人間よりもよほど自然で生き方上手なのです。

◇同じく日経「患者の目」に美術家の横尾忠則さんが「現世の「今」を大事に
」とこんなことを書いています。「人間は生きるために死ぬのか、死ぬために
生きるのか、どっちなのか分からないままいずれは誰もが死ぬのである。だか
らこの現世の「今」が大事になるのだろう。動物は未来を考えたらり、過去を
悔やんだりしないだけに「今」にしか存在していない。どうしたら動物のよう
に生きられるのだろう。宿命によって人間の運命は定められているという考え
がある。だったらジタバタしなくっても寿命が来ていなきゃ死ぬことはあり得
ない。つまりはほっときゃいいということになる。だけどこの考えが真理だと
しても、人間はやはりジタバタする」。次々と病に罹るうち「死」が重要な作
品になってしまったという横尾さんもやはり惑っているのです。

◇「死んだらどうなるのでしょう?」には「なるようになります。心配しなく
ていい。予断が苦しみを生むのです」と、「予断を持たない生き方を」を禅僧
で作家の玄侑宗久さんはすすめています。「現代を心安らかに生きるにはどう
したらいいのか?」。玄侑さんは「予断を持つから苦しみが生まれる。明日は
こうなると思ってそうならなかったら、不愉快でしょ。先のことは分からない
から面白い。世の中は思うようにならないのが当たり前。そこに人生の妙味が
ある。想定外のことが起こると誰しも心が揺らぎますが、この揺らぎを昔の人
は「風流」と呼んだ。揺らぎを楽しめる人こそ風流な人なのです。そういう心
構えなら、困難があっても何とかなります」と話しているのですが、さまざま
な予期せぬ困難に遭遇し、未熟なわが身にはまだまだ風流を楽しむ余裕などご
ざいませんが、仕事のことだけで事がすんだサラリーマン時代と違って、仕事
以外のことでもさまざまな経験をさせてもらい、まさに「定年後こそ人生」を
味わっています。「振り返って思うのは、人生では自分の意図しないことが起
こるということです。禅僧になった時はまた小説を書くとは思ってもみなかっ
た。でもお寺で新しいことをやるうちに書きたいという思いがわき上がってき
た」と彼自身の経験からも分かるように「予断で自分の可能性を潰してはいけ
ない」のですね。

◇拙著「傍流の時代」に書きましたが、「起業は案ずるよりも産むが易し」を
実践、定年後会社をつくって6年になります。成功とか失敗だとかあまり深く
考えだにせず、まさに予断を持たずに起業したのですが、人に助けられ何とか
やってこれました。振り返ってみますと、会社設立時「定年退職後は、「人を
活かす仕事」をやりたいと念じて設立しました。(中略)一サラリーマンのさ
さやかではありますが60年の貴重な経験を活かしたいのです。「生き方研究
」「働き方研究」は生涯のテーマです。人の潜在力は驚くべきものがあります
が、潜在力を引き出すお手伝いをしたいのです。優れたキャリアを活かすお手
伝いをしたいのです。今まで以上に人材がすべての時代となってきました。云
々」との挨拶をホームページに載せましたが、60年の経験が生かせるかどう
かも分からないほど時代は激変してしまい、「潜在力」を引き出すなどとは正
直おこがましい限りです。ラ・ロシュフコーの箴言集にも「自然はわれわれ自
身の知らない諸々の能力と才覚をわれわれの精神の奥底に隠したらしい。情念
だけがそれらを掘り出す権限を持っていて、時どき、人為の及びもつかない確
実で完全な見識をわれわれに持たせるのである」とあります。潜在力は精神の
奥底に潜み、引っ張り出すのは容易ではないようですが、予断を持たず、人と
の出会いを大切にすることではないでしょうか。

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 少しの勇気で動いて下さい!動かなければ何も変りません。
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■発行:有限会社キャリアネットワーク神戸(人材紹介&人材育成)
■発行責任者:松村 昌一
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