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2008.2.9 Vol.197
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1. 今日のコラム「食べることは生きること」 (第454回 2008.2.9)
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◇食品偽装だとか食品にまつわる事件が世を騒がせていますが、今回の中国ギ
ョーザ事件でいろいろ考えさせられますね。遠く中国から加工食品を日本国内
まで運び、販売しているのですが大量生産大量消費で安さを求めた結果でしょ
う。なるほど加工食品は便利には違いありませんが、どんな食材を使っている
のか皆目わかりません。食材を輸入にばかりに頼っていると本当に「日本は食
えない国」になるのではと危惧します。ほぼ20年前になりますが、異業種仲
間で有機野菜、有機農業を広めようと活動したことを思い出しますが、そのと
きはじめて身土不二という言葉も知りました。地産地消が安心でいいのですが
、それさえも偽装ですから、何だか日本の活力、元気がなくなるようで先が案
じられます。元気の元は、食です。このことを忘れてしまっては、とりかえし
のつかないことになるやも知れません。農家のおばさんたちが集まり、地域の
農産物を加工販売して経営に参加するようになりましたが、みんな元気です。
決して大量生産ではないですが、少量生産でも経営はなりたっているのです。
教わること多しです。
◇「食べることは生きること。食材の命をもらって自分も生かされる」。先日
の日経「心の病を癒やす」と題した佐藤初女さんの言葉にあらためて考えさせ
られました。佐藤初女さんのことは、以前このコラムでも何回かご紹介したこ
とがありますが、著書「おむすびの祈り」にありますように、心を病んだ人を
温かい手料理と対話で癒してくれる施設「森のイスキア」を岩木山のふもとに
開設しています。自殺願望の青年が、佐藤さんの握ったおにぎりを食べて、そ
のおいしさのあまり、自殺を思いとどまり生きる力が湧いてきたという話に感
動しました。「食べることは生きること」。とてもとても佐藤さんのようには
参りませぬが、歳を重ねるごとに、この言葉の意味がだんだん理解できるよう
になりました。定年後、自宅で仕事をするようになり、多くの時間を自宅で過
ごすようになりましたが、ともすれば変化に乏しい日常での一番の楽しみは、
三度三度の「食事」なのです。食べることがこんなにまで生きる喜びとなると
は、ついぞ知りませんでした。「食べることは生きること」。生活保護を打ち
切られ「おにぎりが食べたい」と書き残して餓死した人のことが、哀れで忘れ
られません。
◇会社勤めだったころは、朝食を愉しむなどとはほど遠く、昼食は外食。昼時
、いまだってやむをえないときには外食もしますが、できるだけ外食はせず自
宅で食べるようになりました。友人とかの会話がなければ、外食は大して美味
しくもないことが分かったのです。佐藤さんが「一緒に食べることは、こころ
が通い合えるのです」と話しておられるように、それはそれで大切なことなの
ですが、食べることが生きがいのようなこの頃になってやっと、家での食事が
何とおいしいことかと気づきました。恐らくずっと会社勤めをやっていたので
は、なかなか気づかなかったことで、本当に驚きです。ご飯そのもののおいし
さに気づいたのも定年後です。佐藤さんのように素材の命を生かすような料理
など期待しませんが、素材そのものにはますます関心が高まってきました。お
米のことなどもまるで関心がなかったのですが、今では「安くて美味しい米」
はいづこにと、いまだにあちこち探し回っている始末なのです。手巻き寿司な
ど家族みんなの愉しみなのですが、外食などよりよっぽど安上がりで、おいし
いことこの上なしです。家内に細かく切ってもらって食べるキャベツだって生
がこんなに甘くて美味しいことかとはじめて知りました。グルメなど口にしな
くても十分満足なのです。お金をかけなくても、安く手に入るものがこんなに
も美味しく感じられるのは、本当にありがたいことだと感謝しているのですが
、これも歳のせいでしょうか。歳とともに自然と生活防衛ができてくるのです
。
◇「今を生きることに徹しています。世の中ますます複雑になってきて明日の
ことはまったく分かりません。今を大切に生きることが明日につながり、望ま
しい未来も開けてきます。出会う一人ひとりを大切にして、小さいと思われる
ことも大事にする。そうすれば夢や希望がもたらされます。夢に終わると思っ
た森のイスキア開設も出会いがあったからこそ実現しました」。「ビジネスマ
ンの方々にもあてはまります。会社の上下関係や、会社の目標実現などで思う
ようにいかずに苦しんでいる人も多い。しかし今を生きて、足元をしっかりし
て進むことで自由に能力を発揮できるのではないでしょうか」。いろんな心配
事を抱え、この先どう過ごしていったらいいのか、いつも惑ってばかりの自分
なのですが、87歳になる佐藤さんの記事にあるこの言葉を大事にしていきた
いと思っています。「今を生きることに徹する」。今を大切に生きなさいと、
先人の言葉によく出てきますが、「徹する」という言葉には佐藤さんの人生が
にじみ出ているような重みのある言葉です。心穏やかに生きるために、この言
葉を大切にしていきたいと念じているのですが、果たして自分にできるかどう
か、心もとなきこと限り無しです。「生き方と食事には不思議なつながりがあ
るって考えているの。素材の命を生かすような料理をすれば、人も生かされる
って」(「いまを生きる言葉「森のイスキア」より」(講談社)と、佐藤さん
は、「生き方と食事には、不思議なつながりがある」といいますから、せめて
毎度毎度の食事だけは大切にして日々を過ごそうと思っています。
*−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−*
少しの勇気で動いて下さい!動かなければ何も変りません。
*−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−*
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