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「読めば建築の世界が見えてくる!」メールマガジンです。家づくりにまつわるお話し、建築現場でのお話し、道具のお話しや建築の世界で起きているお話しなどをお伝えしています。

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2009/09/13

『 ただ今大工修行中! 』第118号


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       『 ただ今大工修行中! 』  第118号

                        2009年 9月 13日





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【 ごあいさつ 】



「ただ今大工修行中!」読者のみなさまこんばんは。
今号から新たに購読を始められた読者の方へ、始めまして。
ただ今大工修行中!のM・KAI(エム・カイ)と申します。

前回号の予告通り、今回号では、【 建築材料について part7 2回目 】
です。先月から引き続き建築材料についてのお話になります。

それでは、お話しさせていただきます。




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【 建築材料について part7 2回目 】



今の時代に限らず、昔から建物を建てるためには様々な種類の材料が使われてい
る事は、このメールマガジンを読まれている読者の方であれば充分ご存知のこと
でしょう。

今回の【 建築材料について 】では、先週に引き続き“塗料”についてのお話
です。まずは簡単に前回のお話を振り返ってみます。



塗装を始める前に、塗装をするべき場所や使われている下地によって適切に取り
扱うべき塗料が変わってくることをお話しました。建物の塗装をおこなうための
下地に当たる部分である屋根や壁にはモルタルやコンクリート、サイディング、
ALC、木材、石こうボード、瓦といった材料が使われています。

その場所に合わせてそれぞれの用途に応じた専用の塗料があることを前回号でお
話をしていきました。付け加えて塗装をしたい場所により適切な塗料を用いない
と、せっかく塗装をしても全く意味が無くなってしまうこともお話しました。

たとえば耐久性を求められる屋根に耐久性の少ない室内用の塗料を塗ったとして
も、塗料がすぐに剥がれおちてしまいます。

建物に使われる塗料には大きく分けて水性塗料と油性塗料の2種類があることも
お話してきました。この水性と油性という分類は塗料に必要な溶剤の種類による
分類です。

水性塗料はシンナーを使う油性塗料比べてに塗膜の耐久性が弱いと言われていま
したが、現在では塗膜の耐久性を高めた水性塗料が開発され、建築現場で使われ
ています。

他にも塗料にまつわるさまざまなお話をしてきました。前回号の内容については
バックナンバーをご覧になってみてください。

 まぐまぐ ただ今大工修行中!バックナンバー閲覧ページ
  http://www.mag2.com/m/0000115674.htm




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塗料には水性や油性といった溶剤の性質の違いだけに限りません。現在では機能
による分類もされています。

たとえば塗膜に水をはじく機能をつけてあったり、あらかじめ汚れを分解する機
能がついた塗料も存在しています。さまざまな機能が付いているのが現在の塗料
の特徴です。

これらの塗料を選んで使うことにより塗装して美観を保つ以外に、塗装面の汚れ
防止や防カビ性能を高めるといった効果が発揮できます。いろいろな薬品や材料
を織り交ぜて塗膜に様々な機能を付けられるのです。

ここで塗膜についてもう一度ご説明します。塗装で重要になってくるのが塗膜で
す。下地に塗装した時、塗料が溶かしているシンナーや水などの溶剤が蒸発する
ことにより樹脂の膜を作ります。これがいわゆる塗膜でして、この塗膜が水や空
気の侵入を防ぎ、下地への日光の侵入をさえぎります。

ただしこれら機能のついた塗料を使い塗装工事を行う前にしておかなければなら
ない工程があります。それが「養生」と「下地処理」になります。これらの工程
は塗装を行う前に無視できないものですので、塗料のお話を始める前にこれらの
お話をしたいと思います。



たとえば長いこと塗り替え工事を行わず、そろそろ塗り替え工事の時期になって
きたとします。建物を良く見わたしてみますとの壁面に塗装の剥がれ、壁面のひ
び割れ、色の違う部分が発生していたとします。

建物にこれらの症状が出ていますと、塗装を行う前にきちんとした下地を作って
おくことが必要になります。なぜかといえば塗膜がひび割れを起こしたり、下地
から剥がれおちたりしないためです。

塗装の仕上がりを左右するのは、塗膜が下地の表面に滑らかにきちんと固定され
ているのかどうかです。塗膜は下地に接着するのでそのため塗装前に下地をしっ
かりと整え作っておく必要があるのです。

ただやみくもにペンキを塗ればそれで良いわけではないのです。下地処理を行わ
ずむやみにペンキを塗りだすとたちまち下地から塗膜が剥がれおちてしまうので、
下地処理という工程が塗装の前には重要になるのです。



下地処理には使われている建築材料や状態により様々な工程が含まれています。

たとえばモルタルやコンクリート、ALCなどを使った建物であり、外壁面に経
年変化で塗装の剥がれが発生していたならば、剥がれている塗膜をサンドペーパ
ーなどで剥がしてから下地処理剤としてシーラーを塗るのが通常の塗装工程です。

ここでシーラーについてお話をします。ブロック塀やモルタル、コンクリート、
ALCなどの材料の場合、下地が水分を強力に吸い込んでしまう性質を持ってい
るのです。塗料を直接塗るとたちまち水分が下地に吸い込まれてしまい塗膜を形
成できなくなります。

下地が水分を強力に吸収する他にも問題があります。下地から汚れやアクが染み
出してしまい、塗膜を内側から汚してしまう場合もあるのです。たとえ塗装した
ところで内側から汚れてしまたのでは、浮きや剥がれ落ちの原因にもなります。

そのままでは塗装したとしても効果がありません。それなので下地の吸水を抑え
て、さらに下地から汚れやアクが染み出さないように、あらかじめシーラーを塗
って下地の表面をコーティングしておくのです。

さらにシーラーには塗膜が下地へくっつく際に接着材の機能もすることも含まれ
ています。劣化したコンクリート面の補強する役目もありますし、塗料の密着性
を高める機能もついているのです。

シーラー塗りは仕上げ塗装の前に必要になる工程です。これを行っておかなけれ
ばすぐに塗料は剥がれおちてしまい、下地を保護する塗膜の役目を果たさなくな
ってしまいます。




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他にもモルタルやコンクリート、ALCなどを使った建物の外壁面にひび割れや
隙間が発生していた場合も下地処理が必要になってきます。

ひび割れや隙間から雨などにより水分が侵入して下地を傷めてしまい、塗装が変
色する原因を造ってしまう場合があるのです。

ひび割れの場合に使う下地処理に良く用いられるのがシーリング剤です。シーリ
ング剤とは、ひび割れをしてしまった隙間や材料同士の継ぎ目に出来た目地を埋
めるために中に詰め込む充填剤のことです。

シーリング剤は接着力が非常に高く硬化した後もゴムのように弾力性を持ち、熱
による伸縮や揺れによる振動にも耐えます。

ちなみにシーリング剤は塗装の下地処理として使われているだけではなく、タイ
ル目地や浴室の隙間、屋根や壁の雨漏り防止、アルミサッシ周りの隙間への充填
など、屋内外のあちこちで塗装工事以外にも広く使われている材料でもあります。



塗膜が形成されやすいように下地の状態を整えるものがシーラーやシーリング剤
といった、先ほどまでお話をした下地処理剤なのですが、使われている下地によ
っては全く違うものを用いなければなりません。

下地処理剤は下地に使われている材料から適切なものを選ばなければなりません。
下地により全く違う性質のものを用いないと、せっかくの塗装の意味が無くなっ
てしまいます。

これがモルタルやコンクリートなどではなく、建物の手摺や外階段など鉄やアル
ミを使った部分の場合は話が変わってきます。金属部に使われる下地処理にはシ
ーラーではなくプライマーが必要になってきます。

シーラーとプライマー、どちらも下地処理に使われる塗料ではあるのですが区別
がついていない方もいらっしゃいますので、ここで説明させていただきます。

ここでシーラーについてもういちどお話をします。ブロック塀やモルタル、コン
クリート、ALCなどの材料を下地とする場合、下地が水分を強力に吸い込んで
しまう性質を持っているので、水分を吸いこまないように塗装するのがシーラー
です。

逆に下地がアルミや鉄など金属で出来ている場合、下地の性質上水を吸い込む心
配はありませんが、下地がツルツルで塗料が密着出来ず、塗料が表面で弾かれて
しまい塗装できない場合があります。

金属部分にそのまま直接塗料を塗ってしまうと塗料が密着せず、塗膜がすぐに剥
がれてしまう場合があるのです。表面がツルツルで塗料が密着出来ない下地の場
合にはシーラーではなくプライマーで接着力を高め、下地表面に細かな凹凸を作
り、塗料の密着性を高めるのです。




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塗装をする際に必要なのは下地処理だけではありません。これ以外にも必要な工
程があります。もうひとつの工程である「養生」についてもお話させていただき
ます。

養生は下地処理を行う前からあらかじめ行っておかなければならない工程であり、
塗装の仕上がりを決めて、無駄な工事を省くためにもおろそかに出来ない重要な
工程であります。

たとえば建物の塗装を行う際に、主に窓やドアなど塗装の必要がないところを塗
ってしまわないよう、開口部をビニールや紙などで覆う作業を見られた事がある
方もいらっしゃると思います。この作業が養生に当たります。

他にも塗り替え工事の際に地面や道路、駐車してある車など汚れてしまってはい
けないところをビニールなど覆い塗料が飛んで汚れてしまうのを防ぐのも養生で
す。

職人さんや道具、機械が建物の隙間などを通り抜ける際にぶつかってキズがつか
ないように覆う場合も養生に含まれます。キズがつかないように覆うだけではな
く、塗る必要がないところをテープなどで見切って別の塗料で塗り分けることも
養生のひとつです。

あらかじめきちんと養生をして、汚れがつかないようにしておかないと、うっか
り同じところを2回塗ってしまったり、後々でくっついた汚れを落とす作業が発
生してしまいます。

この養生が上手に出来ていないと必要以上に余計な作業が発生し工期を縮める事
が出来ません。特に塗装屋さんにとっては塗装をすることよりも重要な工程でし
て、工事の半分近くが養生に占められる場合もあるのです。



ここで塗装工事の全体の流れについてもお話します。塗装工事には単純にこれだ
けの工程が絡んでくるのです。

まず建物に足場を組むことから始まります。この足場が作業の出来る範囲にしっ
かり建てておかないと、どんな作業も行えなくなります。

そして足場を組んでから高圧洗浄機を使って水洗いをしておき、建物に付いた埃
や汚れ、苔などを落としておくのです。塗装をする前にこれらを落としておくこ
とで塗装が行いやすくなります。

水洗いをした後は建物が水に濡れています。濡れたままでは塗料が出来ないので
半日程度乾かしておき、その後建物周囲をしっかりと養生してあちこちが汚れな
いようにするのです。

養生が全て終わった後にひび割れなどを埋めて、シーラーやプライマーを塗って
下地処理を行い、それからやっと仕上げの塗装に入れるのです。

工程を見ていただくと解ると思いますが、塗装に入る前までの段取りで全体の7
割くらいの工期は追やしています。これら事前の工程は全て飛ばすわけはいかず、
きちんと行っておかないと工事が留まってしまうのです。

塗装工事は表面から伺えない部分でたくさんの工程が絡んでいます。工事が始ま
ったからといってすぐに塗装が出来るわけではないのです。




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下地処理や養生など工程に絡むお話をしてきましたが、塗料についてお話を戻し
ていきます。先ほどもお話しましたが、塗料には水性や油性といった溶剤の性質
の違いだけに限りません。機能による分類もされています。

たとえばあらかじめ塗膜に水をはじく機能をつけてあったり、あらかじめ汚れを
分解する機能がついた塗料も存在しています。塗料に性能を求めるのならば機能
の高い物を選んで使わなければなりません。

ここで塗料に求められる機能について、どのような種類があるのかを上げていき
ます。

 防カビ性 塗膜にカビが生えないこと。
 防藻性  塗膜に藻が生えないこと。
 弾性   振動や揺れで塗膜が切れないよう弾力があること。
 耐久性  太陽光や風雨などに晒されて簡単に劣化しないこと。
 安全性  病気やアレルギーの原因を作らないこと。
 低汚染性 空気や水を汚してしまうことが含まれていないこと。

簡単に上げただけでこれだけの機能が求められます。

これらの機能が組み合わさり織り込まれてある塗料を選んで使うことにより、塗
装して美観を保つ以外に、塗装面の汚れ防止や防カビ性能を高めるといった効果
がでます。

塗料の性能を高める際には、アクリル樹脂、ウレタン樹脂、シリコン樹脂、フッ
素樹脂いった、いろいろな材料を交ぜておき塗膜に様々な機能を付けていくので
す。

塗料に含まれる材料であるアクリル樹脂、ウレタン樹脂、シリコン樹脂、フッ素
樹脂、これらが含まれることによりそれぞれ特徴をもちまして、性質が違う塗料
になっていきます。

これら塗料に含まれる材料の性質と特徴について、次回号にてお話を進めていき
ます。



 ここでお話しは途中になりますが、次回のメールマガジン「ただ今大工修行中」
 へとお話しは続いていきます。

 今回のお話しの続きは“建築材料について Part7 3回目”として、
 10月 13日の配信となります。




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【 編集後記 】



新聞を読んでいたら、最近は毎月の住宅ローン返済に行き詰まる人が増えたた
めに、不動産競売が急増しているという記事が載っていました。新築で家を建
て住宅ローンを組んで長期間のローン支払い負担がある人でしたら、返済の焦
げ付きは何かしらの拍子に起こる可能性があるはずです。

一定期間経過すると金利が上がる住宅ローンを組んだものの、予定通りに返済
ができず支払いに行き詰まる世帯が増えているそうです。ただし家を手放そう
にも簡単に買い手が見つからないので、裁判所を通して売りに出す手続きをす
るのです。

かつて僕はアメリカ発端のサブプライムローン問題を取り扱った時に、日本で
も「ステップ返済」という制度があることを知りました。一定期間経過すると
金利が上がる住宅ローンの仕組みはサブプライムローン制度と良く似ています。

不景気で突然の収入減少などで支払いが滞る状況が発生しやすい上に、世帯数
が減り住宅が余っている世の中の状況を見ていれば不動産の競売が増えても不
思議ではありません。



 次回の「ただ今大工修行中!」第118号は、通常通りの配信日である
 2009年 10月 13日の配信で予定しています。


 あなたのこのメールマガジンに対する意見やご要望をお聞かせください。
 読者の皆様からのご意見、ご感想、お便りお待ちしています。

 現在は月1回の配信、13日のみの配信日となっています。
 『 ただ今大工修行中! 』 配信日は毎月13日、27日
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  発行者   M・KAI(エム・カイ)
	

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 お手数ですが、ご自身でおこなってください。

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