2008/12/13
『 ただ今大工修行中! 』第108号
□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ 『 ただ今大工修行中! 』 第108号 2008年 12月 13日 □■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ 【 ごあいさつ 】 「ただ今大工修行中!」読者のみなさまこんばんは。 今号から新たに購読を始められた読者の方へ、始めまして。 ただ今大工修行中!のM・KAI(エム・カイ)と申します。 今回号は前回号での予告通り【 数学について Part6 2回目 】とい うタイトルでのお話しになります。 それでは、お話しさせていただきます。 ☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆ 【 数学について part6 2回目】 始めてこのメールマガジンを読まれる方へ向けてお話しをしています。これか ら始まるお話しは、前回号のメールマガジンから続いています。いつもの事な のですが、前回号を読まれていない読者の方へ向けてお話しをおさらいするこ とから始めています。 今回のメールマガジンで僕が取り扱っているお話は、最近のニュースや新聞な どで話題になっている「サブプライムローン」についてです。 前回号にてどのようなお話をしてきたのか、簡単に振り返ってみます。 〜☆〜 サブプライムローンとはアメリカで利用されている住宅ローンのひとつです。 お金に余裕があり資産をたくさん所有している条件の良い人(プライム層)に 向けて貸し出されるのではなく、資産もなくお金に余裕のない条件の良くない 人(サブプライム層)に向けて貸し出されているローンなのです。 サブプライムローンは借り始めの当初数年間、金利は低めに設定されていまし て返済の負担を少なくして、その後年を追うごとに徐々に高くなっていき、最 終的には年10パーセントを超える金利の設定になっていくローンとなってい ます。 段階的に金利が上がっていくローンの場合、たとえ返済初期では負担が少なく 余裕があるのでしょうが、年を追うごとに徐々に負担は大きくなりまして、最 後はかなり負担が重くなっていくのです。 返済していく立場の人たちにとっては、かなりの負担になってしまうローンな のです。それなのになぜ、サブプライム住宅ローンはアメリカでこれだけもて はやされたのでしょうか? なぜ世界中にこれだけ広まり、世界中の経済にこれだけの影響を出してしまっ たのでしょうか? 前回号にて出てきましたそのあたりの疑問について、今回号では詳しくお話を していきたいと思っています。 〜☆〜 ☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆ まずは、なぜアメリカではサブプライムローンが広まったのか?についてです。 これを説明するためには、サブプライムローン問題が発生する以前数年前のア メリカの経済状況にまでさかのぼります。 数年前のアメリカ国内では「不動産価格の上昇」という状況がありました。土 地や建物といった不動産を「所有している(持っている)」というだけでどん どん価格が値上がりしていくのです。 特に値上がりをしていったのは住宅の価格です。不動産価格が上がる事で、同 時に人々が保有する不動産が無条件に値上がりするという状況です。 当時のアメリカでは銀行や株式を所有しているよりも、土地や建物といった不 動産を所有していた方が儲かったのです。誰だって不動産を持ちたがるわけで す。 このような状況が目の前にあるのですから資本主義の世の中に生活しているア メリカの人々は、ただ指をくわえて黙って見過ごすわけはありません。 お金に余裕がある人たちは次から次へと不動産を買い建物を造り、造っていっ た建物をどんどん売りさばいて利益を上げていきます。 造れば造るほど売れていき利益が上がるのですから、売りさばいて利益を上げ るために次から次へと不動産を買いどんどん建物を増やし続けます。 売りさばいてお金を儲ける建物を造っていったのは、アメリカ国内でお金を持 っている一部の人達だけではありませんでした。建物を建てるためにローンも 組めないような人たちでさえも売りさばいてお金を儲けるための建物をつくっ ていったのです。 建物を建てるためにローンも組めないような人たちが、どうやってお金を調達 したのかといえば、銀行などの金融機関からお金を借りる方法でした。 お金を借りるためのその方法が「サブプライム住宅ローン」だったのです。 ちなみにどのような人たちにお金を貸していったのかといえば、中南米からの 移民や黒人、ヒスパニックなど、米国社会の下層を形成するマイノリティの方 たちでした。 マイノリティの人達は、お金を借りるために必要な銀行口座を持たないなど、 通常の住宅ローンの申請手続きを満たすことができない人たちが多くいました。 通常銀行口座を持っていない人では、住宅ローンを申し込むどころかクレジッ トカードを持つことすら難しいのです。 通常の制度のままではマイノリティの人々は住宅ローンを申請することができ ません。それなのでアメリカ政府は住宅に対する優遇制度を特別に設けて、マ イノリティ向けの「ユルめ」のローンの制度を作ったのです。 このことが、アメリカでの住宅バブルの引き金になっていったのです。 ☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆ メールマガジンおよびWebログ、相互紹介を募集しています。 詳しくは e-mail forbizm@nifty.com までご連絡ください。 なお懸賞系、在宅ワーク系、サイドビジネス系、出会い系、アダルト系は ご遠慮願います。 発行者 M・KAI(エム・カイ) ☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆ 通常ではローンを組めないような人々に対して「サブプライム住宅ローン」制 度を利用し、たくさんのお金を貸していったのは銀行などの金融機関です。 金融機関はローンでお金を貸し出せば「金利」という利益が舞い込んできます。 特に住宅ローンは長期間に渡りたくさん金利が舞い込んでくるローンです。 なぜかといえば住宅などの建物を建てる際のローンは返済期間が30年といっ た長期間に渡るため、借り続けている間はずっと金利が発生します。 ローンを組んだ人たちがずっとお金を返し続けてさえいてくれれば、金融機関 は長期間金利で潤いますし安定した利益を生み出していくのです。 利益を上げたい金融機関はアメリカ政府の住宅政策の後押しもあって、通常で したら住宅ローンを組めないような人々に対しても次から次へとお金を貸して いき、どんどん建物を建てさせたのでした。 しかし、いつまでも不動産で利益を上げてお金を儲けられる状況は続きません でした。アメリカの不動産バブルは崩壊するのです。 2006年にアメリカ住宅市場の軟化に伴って不動産の売れ行きが悪くなると、 当然のように借金を返せなくなる状況が発生します。要するに不動産を造りす ぎて家が売れなくなったのです。 不動産が売れなくなったために借金が返せなくなり、延滞する人々が増えて延 滞率が上昇し、同じ年の秋以降、一部の住宅金融専門会社が経営不安に陥った のです。 ここからアメリカ住宅市場の崩壊が始まりました。その後不動産の価格は崩れ て値下がりしていく一方です。 このような状況になりますと、高い金利でお金を借りて売りさばいて儲ける仕 組みは成り立たなくなります。 なぜかといえば不動産でお金を儲けるためには、不動産の価格がいつまでも際 限なく上昇し続けていかなければならないからです。不動産を転売して儲ける ためには住宅価格が上昇し続けていない限り成立しないからです。 ☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆ ただ、ここで疑問に思われる方もいると思います。 「サブプライム住宅ローン問題」自体はアメリカ国内での住宅政策の失敗から 起こった金融危機なのです。 それがなぜ世界中にこれだけ広まり、世界中の経済にこれだけの影響を出して しまったのか? この事についてですが、これには現在置かれている世界経済の仕組みが深く関 わっています。 当時の世界経済でいちばん好調だったのがアメリカ経済でした。お金を儲ける ためには経済が好調であるアメリカにたくさんの投資をすることだったのです。 「サブプライムローン」を使ったアメリカの住宅建設ブームに対して、お金を 出したのはアメリカ国内の金融機関だけではなかったからです。 アメリカ国内に投資をすれば利益が上がるため、日本を始めとしたヨーロッパ など世界中の証券や投資信託、保険を扱っている金融機関が「サブプライムロ ーン」にお金を出したのです。 「サブプライムローン」は住宅を対象としていましたが、投資を行っても危険 性の低い金融商品として、証券や投資信託、保険といったお金にまつわるいろ いろな商品に組み合わされていたから、複雑に問題が絡みあっているのです。 サブプライムローンの影響はなぜこんなにも大きいのかを示すものに、今年の 1月にある新聞のトップを飾った見出しがあります。 「サブプライム損失、欧米10兆円超す」 「シティバンク2兆5000億円損失」 アメリカの代表的な金融機関であるシティグループのほかにも、メリルリンチ、 UBS、モルガン・スタンレー、HSBC、ドイツ銀行などといった、ヨーロ ッパ、アメリカの名だたる金融機関がサブプライムローンで大きな損失を被っ ています。 もちろん日本の金融機関だって例外なく、たくさんの金融機関がかなりの損失 を出しているのです。 ちなみにサブプライムローンの損失に関しては日本の金融機関だけでなく、市 町村などの地方自治体にも影響が広がっています。なぜかといえばサブプライ ムローンに対して、間接的にですが少なからずお金を出している市町村がある からです。 ☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆ 近年、アメリカでは住宅市場の上昇に伴って、サブプライムローンの利用者は 増加していきました。しかしその後住宅価格は値下がりし、あっけなく崩れて いきました。 ちなみにこれらの状況はアメリカだけで特別に起こったことではありません。 資本主義経済の国でしたらどこだって起こることです。 この状況は、現在10代〜20代の読者の方たちはおそらく経験をしたことが ないであろう、10数年前かつて日本が経験した「バブル経済」の状況と同じ です。 現在のアメリカ経済と同様、バブル経済当時の日本でも不動産価格が上昇し、 人々が次から次へと土地や建物を買いあさり利益を上げていた時代がありまし た。 土地や建物を持っているだけで価値が上がったのです。不動産の価格はどんど ん高騰し、一般の人々が不動産を手に入れることが出来なかった時代があった のです。 ただ、バブル経済はいつまでも続くことはありませんでした。経済が繁栄し浮 かれていた当時の日本ですが、その後バブル経済はあっけなく崩壊し、不動産 の価格は軒並み下がり、たくさんあった不動産業者は借金を抱えて姿を消して いきました。 ここで、お話を「サブプライム住宅ローン」について戻していきます。 アメリカで設けられた「サブプライム住宅ローン」制度ですが、数十年前の日 本でもちょうど同じような状況が起こっていました。 バブル経済の最中の日本でも「サブプライム住宅ローン」同様の制度が設けら れていたのです。日本では名前が変わり「ステップ返済」という制度で通って います。 「ステップ返済」も「サブプライム住宅ローン」と同様に、ローンを組んだ当 初の数年は据置期間として返済金額を低くして、据置後に返済金額が大幅に上 がるという制度です。 バブル経済の最中である10数年前にこの制度を利用して不動産を手に入れた 人々は、現在は返済の負担に耐えられているのでしょうか? 日本ではアメリカ発端のサブプライムローン問題だけではなく、いずれこの辺 でも問題が出てきそうな気がします。 ☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆ 【 お知らせ 】 読者の皆様に向けて、僕のメールマガジンに関してのお知らせをしておきたい ことがございます。 今までメールマガジン配信サービス「まぐまぐ」にて、全てのバックナンバー を自由に閲覧できるように設定してありましたが、諸般の事情により現在最新 号のみのバックナンバー閲覧設定と切り替えてあります。 現在は今まで通り全てのバックナンバーを閲覧することが出来なくなっていま す。今後もしバックナンバーを読む必要があるようでしたら、僕のメールアド レスまでご連絡ください。 e-mail forbizm@nifty.com 発行者 M・KAI(エム・カイ)宛てにお願いします。 ☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆ 【 編集後記 】 1ヶ月ほど前になりますが目立つニュースで、車に関わるひき逃げ事件が連続 してありました。 「10代の建設作業員が無差別に人を撥ねて殺してしまった。」 「20代の建設作業員が車で撥ねた人を3キロ以上ひき逃げした上殺してしま った。」 「40代の大工が飲酒運転をして人を撥ねたうえ、6キロ以上ひき逃げをして 殺してしまった。」 これら一連の事件は偶然だと思いますが、どの事件でも建設関係の仕事をして いる大工さんや職人さんが無残なひき逃げ事件に関わっているのです。 昔から建設作業員や職人さん達は言葉使いが荒く、世間とは一風変わった荒く れ者のように受け取られる場合が多く、人によっては近寄りがたい印象を与え ています。 いかにも悪い印象を与えてしまうようなこういった報道が最近目立っていたの で、建設作業員のイメージが悪くなってしまいそうで心配です。 次回の「ただ今大工修行中!」ですが特にタイトルを決められませんでした。 それなので【 僕はこう思う(仮) 】としまして、お話しをしていきます。 第109号は、通常通りの配信日であります2008年 12月 27日の配 信で予定しています。 あなたのこのメールマガジンに対する意見やご要望をお聞かせください。 読者の皆様からのご意見、ご感想、お便りお待ちしています。 現在は月1回の配信、13日のみの配信日となります。 『 ただ今大工修行中! 』 配信日は毎月13日、27日 ホームページ http://homepage3.nifty.com/jean_prouve/ e-mail forbizm@nifty.com 発行者 M・KAI(エム・カイ) このメールマガジンはいつでも解除可能です。 お手数ですが、ご自身でおこなってください。 http://www.mag2.com/m/0000115674.htm


