2008/11/13
『 ただ今大工修行中! 』第107号
□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ 『 ただ今大工修行中! 』 第107号 2008年 11月 13日 □■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ 【 ごあいさつ 】 「ただ今大工修行中!」読者のみなさまこんばんは。 今号から新たに購読を始められた読者の方へ、始めまして。 ただ今大工修行中!のM・KAI(エム・カイ)と申します。 今回号は前回号での予告通り【 数学について Part6 】というタイト ルでのお話しになります。 それでは、お話しさせていただきます。 ☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆ 【 数学について part6 】 以前からメールマガジンを読まれている読者の皆様には何度かお伝えしている ことなのですが、この場を借りて同じ事をお伝えしていきます。 僕にはひとつの持論があります。 それは「大工さんにとって、数学はとても大切な学問だ!」ということです。 突然そんな事を言われたとしても、読者の皆様にとっては、 「どうして大工さんと数学が結びつくのか?」 という疑問を持たれると思います。 僕の持論である「数学はとても大切だ!」については、僕が建築現場で働きな がら少しずつ気がついていった事なので、言葉に出して説明するのがとても難 しく、読者の皆様に上手く伝える方法が見つかりません。 でも僕は「数学はとても大切だ!」という感覚について、建築現場で仕事をし ていれば確実に肌で感じるし、建築現場に限らずものづくりの現場では数学が 大切だってことをまちがいなく言えるのです。 大工さんに限らず、ものづくりに関わる人々にとって、腕を磨いて道具を使い こなせるようになることと同じくらいに、数学を理解する事は欠かせません。 どちらか片方でも欠けてしまうと、ものをかたちにする事が出来なくなってし まうからです。 ☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆ お話を建築について戻していきます。僕はいつも感じている「数学はとても大 切だ!」という感覚ですが、これにはとても現実的で切実な問題が絡んできま す。 「とても現実的で切実な問題は何の事か?」と問われれば、僕はこう答えます。 「建物を建てる際にいくら位のお金がかかるのか?」 といった、建物を建てる為の“予算の問題”です。 ごく当たり前の事ですが、建物を建てるためにはたくさんのお金が必要になり ます。 その建物を建てる為のお金が足りなくて自分で用意出来ないときには、必要に なるお金を他の誰かから借りる必要があります。 建物を建てるためのお金を借りたり調達したりする時には、必ず絡む金利や手 数料などの「お金の計算」は必要になります。 今回のお話しについて、以前このメールマガジンにて書いたお話が少しばかり 絡んできます。「住宅ローン」について取り扱ったことがありましたので、よ ろしければ第50号を参考にしてください。 【 数学について Part4 】第50号 2005年9月27日配信 http://www.mag2.com/m/0000115674.htm 第50号では「住宅ローンの返済年数と金利、そして総支払額の関係について」 計算をしてみました。 今回号でも「住宅ローン」についてお話をしていく予定なのですが、以前お話 をした内容とはちょっと違います。 今回僕が取り扱うお話はニュースや新聞などで話題に上っている「サブプライ ムローン」についてです。 ☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆ 読者の皆様にわかりやすいように、ここで「サブプライムローン」について詳 しく説明をしていきます。 まず「サブプライムローン」とは何か?についてです。 サブプライムローンとはアメリカで利用されている住宅ローンのひとつです。 どこの国でも家を建てる際には多額の資金が必要です。 家を建てる際の資金に余裕がありまして、お金を借りる際に低い金利など条件 の良い融資を受けられる人々がいます。これらの人々を「プライム層」と位置 づけています。 家を建てる際には多額の資金が必要になるのですが、逆に資金に余裕がなくて、 お金を借りる際に高い金利などを設定されてしまう条件の悪い融資を受けざる を得ない人々がいます。 これらの人々を「サブプライム層」と位置づけています。 家を建てたいのだけれども資金に余裕がなくて、お金を借りる際に高い金利な ど条件の悪い融資を設定され受けざるを得ない人々、信用力が低い低所得者の 人々(サブプライム層)に向けてつくられたローンが「サブプライムローン」 と言うものなのです。 ちなみにこのローン自体は住宅向けだけではなく様々な種類のローンがありま して、自動車ローンやクレジットカードなどもあるそうです。 現在アメリカで問題になっているのはこれらの中でも住宅向けのローンである 「サブプライム住宅ローン」なのです。 ☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆ メールマガジンおよびWebログ、相互紹介を募集しています。 詳しくは e-mail forbizm@nifty.com までご連絡ください。 なお懸賞系、在宅ワーク系、サイドビジネス系、出会い系、アダルト系は ご遠慮願います。 発行者 M・KAI(エム・カイ) ☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆ たいてい家を建てたい、家を持ちたいという人であれば、家を建てるときや手 に入れるときに住宅ローンを使っています。これは日本だけに限らず外国でも 同じです。 家を建てる為、手に入れるためのお金をすべて現金で用意してから家を建てる 人は、今の世の中ではほとんどいません。 たいていの人は家を手に入れる時に、銀行などの金融機関で住宅ローンを組ん でから家を建て始めます。そして30年などの長期間で住宅ローンを組んで月 々返済をしていくのが、家を建てる時の流れになっています。 これらの流れは、アメリカでも同じなのです。 サブプライムローンとは、お金に余裕があり資産をたくさん所有している条件 の良い人(プライム層)に向けて貸し出されるのではなく、資産もなくお金に 余裕のない条件の良くない人(サブプライム層)に向けて貸し出されているロ ーンなのです。 ちなみにこれはアメリカだけでなくどこの国でも共通して言えることなのです が、お金に余裕ある人とのない人とでは、同じ住宅ローンだとしても貸し出さ れるローンの金利や条件が変わってきてしまうのです。 資産のない人とある人、お金のない人とある人とでは、お金を借りるための条 件が違ってくるのです。 突然解雇されて仕事を失ってしまい、ローンを返せなくなってしまうようなサ ブプライム層、つまり低所得者層を対象にして金融機関がお金を貸し出してい るものですから、収入が途絶えて何かしらの拍子に返済が滞ってしまう危険性 があります。 お金を貸す立場の金融機関は返済が滞ってしまうなどの借り手側の危険性を考 慮して、貸し出す際になるべく損失を出さないように、全体的に金利を高く設 定してあるのです。 ただし、低所得者はたいていお金の余裕がないものですから、いきなり高金利 で負担の大きな借金を定期的に返済していくのは困難です。 それなので、借り始めの当初数年間、金利は低めに設定されていまして返済の 負担を少なくして、その後年を追うごとに徐々に高くなっていき、最終的には 年10パーセントを超える設定になっていくのです。 ☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆ ちなみにお金を返していく金利が年10パーセント以上といったら返済はかな りの負担になっていくはずです。 僕はサブプライムローンの仕組みを知りしたくなりまして、元金に対して金利 がどのくらい膨らんでいくのかを理解してみたくなり、元金に対してどの程度 まで利息が膨らんでいくのか計算をしてみることにしました。 僕が使った計算方法ですが、簡単な計算で数値を出しています。 金利が年○○パーセントで○○年返済していくと、最終的には利息がどれくら い膨らんでいくのかを計算するための計算方法に、終値係数(おわりねけいす う)と呼ばれるものがあります。そちらを使用することにしました。 ここであるサブプライム住宅ローンがあるとします。ある人が家を建てるため に3000万を借りて、30年間かけてローンを返済していくことを考えてみ ました。 ここで読者の皆様には注意していただきたいのですが、返済する元金の減り方 などを詳細に考慮せず、終値係数(おわりねけいすう)を元にして単純に計算 をして数字を出しています。 アメリカで問題になっている実際のサブプライムローンとはかなり開きがある と思いますので、この辺はご了承ください。 まずは10年ごとに段階を踏んで利息が上がっていく条件で計算をして数字を 出してみました。 3000万の元金に対して、借り始めた当初から10年間は年2パーセントの 金利で10年返済すると、 元金3000万円×1.219=3657万円 3000万円の元金に対して利息が657万円になります。 その後返済し続けまして、返済開始から10年経過したら元金が2000万円 まで減っていたとします。 2000万円の元金に対して、10年後〜20年後は年6パーセントの金利で 10年間返済すると、 元金2000万円×1.791=3582万円 2000万円の元金に対して利息が1582万円になります。 その後も返済し続けてさらに10年経過し、返済開始から20年後元金が10 00万円まで減っていました。 1000万円の元金に対して20年後〜30年後は年10パーセントの金利で 10年間返済すると、 元金1000万円×2.594=2594万円 1000万円の元金に対して利息が2594万円になります。 年を追うごとに段階的に金利が上がっていくローンの場合、3000万円の元 金に対して総返済額は9833万円となりまして、利息は6833万円になり ます。 ☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆ 段階的に金利が上がっていく住宅ローンに対して、今度は単純に30年間固定 された金利で3000万円を返済していくことにします。 3000万の元金に対して、借り始めた当初から30年間ずっと年3パーセン トの金利で返済すると、 元金3000万円×2.427=7281万円 3000万円の元金に対して利息が4281万円になります。 ちなみに3000万の元金に対して、年4パーセントの金利で30年返済する と、 元金3000万円×3.243=9729万円 3000万円の元金に対して利息が6729万円になります。 返済開始当初は2パーセント、10年後6パーセント、20年後10パーセン トと段階的に金利が上がっていく条件で返済していった場合、住宅ローン30 00万円の元金に対して総返済額は9833万円となりまして、利息が683 3万円になります。 次に固定された金利で3000万円を30年間ずっと年3パーセントの金利で の条件で返済していった場合、3000万円の元金に対して総返済額は728 1万円となりまして、利息が4281万円になります。 これらの数値を比較していただければ一目瞭然です。返済初期では利息が少な めですが、段階的に増えていく条件での返済よりも、30年間固定された金利 の方が総返済額は少なくなります。 単純に計算してみただけで30年後に2552万円もの差が表れるのです。こ れらがすべて貯蓄に回せるのだとしたら、30年後はかなりの余裕が出てくる でしょうし、毎月の返済だって負担が少なくなるはずです。 段階的に金利が上がっていくローンの場合、たとえ返済初期では負担が少なく 余裕があるのでしょうが、年を追うごとに徐々に負担は大きくなりまして、最 後はかなり負担が重くなっていくのです。 それなのになぜ、サブプライム住宅ローンはアメリカでこれだけもてはやされ たのでしょうか? なぜ世界中にこれだけ広まり、世界中の経済にこれだけの影響を出してしまっ たのでしょうか? そのあたりの疑問について、次回号で詳しくお話をしていきたいと思っていま す。 ここでお話しは途中になりますが、次回のメールマガジン「ただ今大工修行 中!」へとお話しは続いていきます。 今回のお話しの続きは“数学について Part6 2回目”として、12 月 13日の配信で予定しています。 ☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆ 【 読者の皆様へお知らせ 】 ここで読者の皆様に、僕からお知らせしたいことがあります。 最近の僕は本業である大工さん以外で仕事がたくさん舞い込んできています。 そのためにとても忙しいことが重なってしまい、最近はメールマガジンでお話 を書いて定期的な配信をすることが出来ずにいました。 こんな事を言うのも何ですが、配信日を辛うじて守ってはいるものの実質的に メールマガジンをお休みしている状態でした。 以前配信をしたときに現在の僕がどのような状況でどう働いているのか、現状 の全てをお話したところ、かなりの数で読者数が減っていました。 読者の皆様が僕のメールマガジンを見る目は非常に厳しく冷酷なものです。僕 が他の仕事に精を出して本業である大工さんに打ち込んでいないと見えている のでしょう。 10月から11月にかけて忙しく、本当に時間の余裕がなかった時はメールマ ガジンを書くこと自体を辞めようかとも思っちゃったのです。メールマガジン を書き続ける余裕もありませんし、仕事はたくさん舞い込んでくるので時間も なかなかとれなくなっていました。 ただ、僕は以前メールマガジンでお話をした通り、これからも本業を始め3種 類の仕事をこなしていきたいという思いがありますので、このまますんなり辞 めたくはないのです。 僕は本業である大工さん以外のお仕事もしているので、どうしても今まで通り の配信を続けられないのです。 メールマガジンを楽しみにしている読者の皆様には、楽しみを減らしてしまう ようで申し訳ないのですが、状況が変わるまでしばらく月1回の配信で続けてい こうと思っています。 来月からしばらくの間、配信日を月1回、毎月13日の配信としていきます。 配信回数は減らしていきますが適宜臨時号を配信するなどして続けていこうと 思っています。定期的な配信は守りたいと思っていますので、読者の皆様へ、 これからも読み続けてくださるのでしたら、今後もよろしくお願いします。 ☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆ 【 編集後記 】 平日は大工さんをしている僕ですが、世の中が休日になる土日祝日は電化製品 の販売員として働いています。電化製品の販売員として働いている職場は群馬 県内にある有名家電量販店です。 ちなみに現在僕が販売担当をしている商品はテレビです。他のお店でのテレビ 販売価格が気になるので、平日などに時々お仕事の都合で東京都内へと出かけ る用事があるときに、家電量販店を覗きに行くことがあります。 特に僕は仕事の都合で新宿周辺へと足を運ぶことが多くありまして、お仕事の 合間に新宿駅周辺で有名なビッ○、ヨ○○シ、さ○○やなどの家電量販店に立 ち寄ることがあります。 新宿周辺で家電製品の値段を見てみると驚いてしまいます。同じ商品なのに僕 が働いている群馬県内の家電量販店よりも値札の設定が高く、ポイントサービ スが低めでして、かなり開きがあるのです。 僕が働いているお店では地域最安値で販売をうたっているだけあって、こうい ったところで価格の違いが出てきます。どうやら東京都内は物価が高いので家 電製品でも影響が出てきてしまうようです。 次回の「ただ今大工修行中!」ですが【 数学について part6 2回目 】として、今回のお話しを続けていきます。 第108号は、通常通りの配信日であります2008年 12月 13日の配 信で予定しています。 あなたのこのメールマガジンに対する意見やご要望をお聞かせください。 読者の皆様からのご意見、ご感想、お便りお待ちしています。 現在は月1回の配信、13日のみの配信日となります。 『 ただ今大工修行中! 』 配信日は毎月13日、27日 ホームページ http://homepage3.nifty.com/jean_prouve/ e-mail forbizm@nifty.com 発行者 M・KAI(エム・カイ) このメールマガジンはいつでも解除可能です。 お手数ですが、ご自身でおこなってください。 http://www.mag2.com/m/0000115674.htm



