2009/11/21
★SLN-116 緊急保証制度の概要★
★SLN-116 緊急保証制度の概要★ 読者のみなさん、はじめまして! 新さっぽろリーガルネットの嶋田俊二郎です。 既にご存知の方も多いと思いますが、年末の資金需要期に向けて今回は「緊 急保証制度」についてお話したいと思います。 今回緊急保証制度について記載したのは、制度趣旨を理解し興味・関心はあ るものの手続が面倒だと思い、まだ実際に利用していない経営者の話を耳に したことがきっかけでした。中小企業の経営者にとって資金繰りは悩みの種 であり、先行きが見えない中、十分な運転資金を確保するのは大変なことで す。また、銀行に対してあまりよくない感情を抱いている経営者の方も少な くないのではないでしょうか。経営状況が悪化し担保も無い状況であれば、 銀行に相談しても門前払いされるのが現状でしょう。 私は行政書士と兼業で友人が代表取締役の小さな会社の役員をしていたので すが、その際に新規事業の売上げが予定通りに上がらず資金繰りに非常に困 りました。銀行に相談に行ってもこれまで融資の実績も無く担保も無いため、 まともに相談に乗ってもらえません。悩んだ末に税理士からアドバイスを受 けた緊急保証制度について調べてみました。前年より売上げは増加していま したが、利益率が大幅に減少している月があったため、すんなり認定を受け ることができました。 認定申請自体は要件を満たし、必要書類が揃えば10分程度で終わるものなの で手間はかかりませんし、認定が受けられたという事実は融資に向けてのハ ードルを一つクリアしたと言えると思います。ですから年末資金繰りが気に なる経営者の方は、まずは前年度の売上げや利益率を見直し、対象企業かど うか確認されるのをお勧めします。 認定後は金融機関に申し込む方法と保証協会に申し込む方法の2通りがあり ますが、認定書を持ってもう一度同じ銀行の同じ担当者に相談に行きました。 認定を受けたことを伝えると、担当者の対応が変わり、融資のスケジュール や申込書類の記入方法など融資に向けた具体的な話となり、結果として希望 金額を融資してもらうことができました。 認定を受けると保証の諾否を保証協会が審査検討し、金融機関から融資を受 けることになります。認定を受けたからといって必ずしも融資が受けられる とは限りませんが、資金調達に行き詰まった際の有効な打開策になると思い ます。また粘り強く事業計画を提示することにより金融機関および信用保証 協会の信用を勝ち取り、危機的状況を乗り切れるかもしれません。 健全な会社経営の為には現状の問題点を把握し、綿密な計画を立て問題点を 改善していくことが必要不可欠となるため、申込の際に経営者自身が会社の 状況を客観的に見つめ直してみることはこれからの会社経営にとって大きな メリットになると思います。 以下に実際に私の会社が緊急保証制度を利用し融資を受けた際に、気がつい たポイントをまとめてみました。 ポイント (1)認定後1か月以内の融資:認定の有効期間は1か月間なので、認定後の対 応は速やかにしなければなりません。ただし期間が過ぎても要件を満たして いればすぐに再認定してもらえます。 (2)融資希望額は高めに申告:希望額全額を融資してもらえるとは限らないた め、金額を高めに設定して申告するのも一つの方法かもしれません。 (3)余裕を持って申請する:申請から融資の完了までは、早くても約1か月は かかるため、年末年始は特に余裕をもった申請をする必要があります。 (4)提出書類:信用保証協会への申込は、申込書、収支予定表など所定の書類 により行いますが、返済能力を証明するために取引先を明記した受注予定表 や、場合によっては売上げの根拠となる契約書などの書類を提出することも 重要です。 (5)担当者との信頼関係:金融機関の担当者が融資の決定をするとは限りませ んが、信用保証協会や金融機関の決定権者へ意向を伝える窓口となってもら うため決められた期日まで書類を提出するなどの誠意ある対応をし、信頼関 係を築くことが大切です。 以下緊急保証制度の概要を記載しましたのでご確認ください。 緊急保証制度は国際的な金融不安、経済収縮による悪影響を受けている中小 企業者の資金繰りを支援するための制度ですが、制度が開始した平成20年10 月31日から平成21年11月12日までに全国では802,153件 152,803億円、北 海道では28,229件 4,604億円(速報値)の実績が有ります。 年末の資金需要期を迎える中小企業の金融の円滑化を図るため、本年度も北 海道による「中小企業年末金融」が融資目標額220億円をもって実施されて います。 対象業種 国際的な金融不安、経済収縮による悪影響を受けている781業種※に属する 事業を行い、市町村長の認定(5号)を受けた中小企業者。 ※詳しくは、緊急保証の特定業種リストを参照してください。 http://www.hkd.meti.go.jp/information/chusho/5gou_h2010-h2203.pdf 対象中小企業者 次の4つのいずれかに該当する中小企業者が対象となります。 (1)指定業種に属する事業を行っており、最近3か月間の平均売上高等が前年 同期比マイナス3%以上の中小企業者。 (2)指定業種に属する事業を行っており、製品等原価のうち20%以上を占める 原油等の仕入価格が20%以上、上昇しているにもかかわらず、製品等価格に 転嫁できていていない中小企業者。 (3)指定業種に属する事業を行っており、最近3か月間(算出困難な場合は直 近決算期)の売上総利益率又は平均営業利益率が前年同期比マイナス3%以上 の中小企業者。 (4)申請者が、法第2条第4項第5号の規定による経済産業大臣の指定を受けた 業種に属する事業を行う中小企業者であって、新型インフルエンザの発生に 起因して、その事業に係る影響を受けた後、最近1か月間の売上高又は販売数 量(建設業にあっては、完成工事高又は受注残高。以下「売上高等」という。) が前年同月に比して3%以上減少しており、かつ、その後2か月間を含む3か 月間の売上高等が前年同期に比して3%以上減少することが見込まれること。 ※「最近3か月間」とは、申請月を含む6か月以内の連続する3か月間なので、 該当しやすくなります。 活用方法 利用を希望する中小企業者は、本店(個人事業主は主たる事業所)所在地の 市町村の商工担当課等の窓口に上記対象中小企業に該当することを認定する ための申請書2通(申請書の様式は市町村が指定しています)を提出(その 事実を証明する書面等があれば添付)して認定を受け、希望(取引先)の金 融機関又は所在地の信用保証協会にその認定書を持参のうえ、保証付き融資 を申し込むことが必要です。(保証については信用保証協会の審査の上で決 定されます。) ※融資の可否及び融資額は金融機関及び信用保証協会の審査によりますが、 保証を受けることでより円滑な融資が期待できます。 認定申請手続(中小企業信用保険法第2条第4項第5号(ハ)の認定の場合) 法人の場合:認定申請書、現在事項全部説明書又は履歴事項全部説明書の原 本又は写し、決算報告書の写し(直近1期分) 個人の場合:住民票の原本又は写し、確定申告書の写し(直近1期分) 共通書類:最近3か月間及び前年同期における、売上高及び売上総利益又は 営業利益を記載した試算表など 内容 保証限度額(通常の保証限度枠の別枠で保証が可能) 普通保証:2億円 無担保保証:8,000万円 うち無担保無保証人保証:1,250万円 ※既にセーフティネット保証を利用している場合は合算で2億8千万円まで となります。 保証料率(北海道信用保証協会の場合) 普通保証:0.80% 無担保保証:0.80% 無担保無保証人保証:0.60% 期間 平成20年10月31日から平成22年3月31日まで 申請先(札幌市の場合) 札幌市経済局産業振興部金融担当課 経済センタービル2階 では皆様、またお会いしましょう! (今回のメルマガは 嶋田俊二郎 が担当しました。) <本メルマガにおいて,守秘義務上必要な場合は,依頼人の承諾を得て掲 載しています。> SLN → http://www.h7.dion.ne.jp/~sln/ ブログ → http://blogs.dion.ne.jp/npo_sln/ 登録・解除 → http://www.mag2.com/m/0000115599.htm バックナンバー → http://blog.mag2.com/m/log/0000115599 まぐまぐ! → http://www.mag2.com/



