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2009/08/08

★SLN-113 高齢者の『終の棲家』★

★SLN-113 高齢者の『終の棲家』★

皆さん、こんにちは。
新さっぽろリーガルネットの片岡です。

前回、森越さんが在宅高齢者を対象とした配食サービスについて執筆されましたの
で、介護繋がりで、今回は高齢者の『終の棲家』というテーマでお話しようと思い
ます。

最初に、皆さんは次に挙げる高齢者施設等についてどれくらいご存知でしょうか。

(1)特別養護老人ホーム
(2)老人保健施設
(3)養護老人ホーム
(4)軽費老人ホーム(A型・B型・ケアハウス)
(5)介護療養型病床
(6)グループホーム
(7)有料老人ホーム

新聞やテレビなどで取り上げられることも多くなっていますので、名前くらいは
目にされたこともあると思いますが、それぞれの入所の条件や提供されるサービ
スの内容、費用などの詳細まではご存じないのではないでしょうか。

もっともそれは当然の話で、高齢者介護に携わっている専門職でも、近年の入所
施設の多様化には、困惑することも少なくありません。多様化し、利用しやすく
なればそれに越したことはないのですが、サポートが必要な高齢者が、安心して
生活できる『終の棲家』を探すことはどんどん困難になってきているように感じ
ます。

いくつかの施設について簡単にご説明しましょう。

(1)特別養護老人ホーム
要介護1~5の認定を受けている方が対象です。施設によって、個室・2人部屋
・4人部屋などがあり、24時間必要な介護が受けられます。利用料は、所得や
介護度等よって決められますが、1ヶ月で4~8万円程度です。

比較的低額の利用料で常時介護が受けられ、長期入院などしないかぎりは退所を
迫られることはまずありません。個室を希望されないのであれば、『終の棲家』
に一番近い生活の場所ですが、とにかく待機者が多いです。急速な高齢化に数が
見合っていないのでしょうが、100人待ちなども珍しくありません。「いつか
は順番がまわってくるだろう」と2~3年先を見越して申し込むような現状です
が、80歳や90歳という年齢の方たちには何とも酷な話です。

(2)老人保健施設
やはり、要介護認定を受けた方が対象ですが、リハビリを目的に入所し、3~6
ヶ月を目処に退所して在宅生活に復帰するか、『終の棲家』となる生活の場所に
移り住むことが前提になります。例として挙げれば、脳梗塞等で緊急入院し、病
院での治療は終わったけれど、片麻痺等の後遺症があった場合などに、筋力の向
上や日常生活動作をより自立して行うためのリハビリを行います。入所の費用は
1ヶ月だいたい7~10万円くらいです。

特別養護老人ホームよりは待機の期間は短く、即~3ヶ月くらいで入所できるこ
とが多いです。また、24時間の介護が受けられ、看護職員も常時勤務している
体制ですが、『終の棲家』と病院の間の中間施設という位置づけになります。

(6)グループホーム
認知症の診断があり、要支援・要介護認定を受けた方が対象です。9人を一つの
ユニットとした形態で、個々の高齢者の生活のリズム・ペースを尊重した家庭的
な介護を行うことを目的としています。

ほとんどが6畳程度の個室であり、自宅で使用していた愛着のある家具や仏壇な
ども持ち込めます。病気などで医療の必要性が高くなり入院する場合以外は、ず
っと入所していられますので、『終の棲家』の一つと考えられます。利用料は、
1ヶ月15万円前後が目安です。

ただ、民間企業の参入が多くなった中で、サービスの質を問われるケースの多い
のもこのグループホームです。認知症の高齢者は、自分から待遇面のことなどを
訴えることが難しいので、家族等がよく見極める必要があります。

(7)有料老人ホーム
この老人ホームは、最も多岐に渡っています。介護のほとんど必要性のない、食
事と相談援助程度の支援のみを提供する「自立支援型」や、介護度の高い方も受
け入れ、24時間の介護や生活支援全般のサービスを提供する「介護付」があり
ます。また、費用面で言えば、入居一時金の額が数千万円というところや、敷金
程度のところもありますが、料金形態やサービスの内容設定も複雑ですので、慎
重に選ぶことが大切です。

いずれにせよ、1ヶ月の利用料が総額で20~25万程度はかかるところが多い
ため、それ相応の財産のある方でないと入居は難しいということになります。

※上記の1ヶ月の利用料は食費・サービス利用料を含めた金額ですが、あくまで
おおよその目安であり、介護度や所得状況などによって変わります。

最近は、高齢者下宿という形態の共同住宅が増えており、だいたいが月額10数
万円の利用料で家賃・光熱費・食費等がまかなえるシステムになっています。ま
た、相談スタッフや管理人が常駐し、緊急時には救急車の手配などもしてくれま
す。ただ、この形態は行政の指導・監督が入りにくいので、質の面でバラつきも
大きいのが実情です。

以上のように、加齢により自宅での生活が不安または困難になった高齢者が、必
要な支援を受けながら安心して生活できる『終の棲家』を探すには、心身状態や
病状、経済力、家族の介護力などを総合的に考えて検討する必要があります。

施設等に関する一般的な相談は、お近くの地域包括支援センターで受け付けてい
ますが、実際に入所の必要性が出てきたときには、担当のケアマネジャーか直接
施設の担当窓口に相談することになります。その他、高齢者施設や各種サービス
事業者等については、下記のHPで全国の情報を検索することができますので、
ご参考にしていただければと思います。

福祉・保健・医療情報-WAM NET(ワムネット)

http://www.wam.go.jp/

では皆様、またお会いしましょう!
(今回のメルマガは 片岡昭美 が担当しました。)


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