2008/12/31
★SLN-103 団体信用生命保険★
★SLN−103 団体信用生命保険★ みなさんこんにちは。 新さっぽろリーガルネットの渋谷です。今年最後の発行になります。 今回は、一般的には「団信」と呼ばれている団体信用生命保険についてお 話します。 団体信用生命保険とは、主に住宅ローンに付随する生命保険で,住宅ロー ンの借主が返済途中で死亡、高度の障害を負った場合に、本人に代わって 生命保険会社が住宅ローンの残高を支払う制度です。この制度によれば、 残された家族が住宅ローンの支払いに追われることも、家を失うこともな く、今お住まいのご自宅で安心して生活を継続していけます。 それでは、「団信」つまり「団体信用」とはどんな意味なのでしょうか。 金融機関が、住宅ローンの利用者をまとめて一つの団体として生命保険会 社に申し込むことを意味し、その結果、保険料が安く抑えられ、また加入 時の年齢による条件の差も生じませんので、メリットの多い制度と言える と思います。 次に、保険料の支払方法についても見ていきますが、住宅ローンをどこの 金融機関から借入するかによって、その支払方法が異なります。 住宅金融支援機構(旧住宅金融公庫)から借入する場合、団信への加入は任 意ですが、ローン利用者の95%が利用しています。保険料は1000万 円あたりの借入につき年間2万8000円程度です。ちなみに、平成21 年4月から保険料の改定がなされ、年間3万5000円程度に値上がりし ます。なお、年齢・性別を問わず同一の保険料で、ローンの残高に応じて 保険料が減っていきます。支払いは、毎年1回となっています。 これに対して、民間の金融機関で借入する場合は強制加入となるのですが、 保険料は金利の中から充当されるので、借主が別途支払いを行う必要はあ りませんので、利用者の方もほとんど意識していないようです。 さて、なぜ今回この団信を取り上げたのかといいますと、現在の経済・雇 用状況がこのまま改善されることなく、長期間継続すれば、住宅ローンを 支払うことができなくなってくる世帯が増加してくる可能性が高く、その 中で団信が問題となるケースも出てくると推測されるからです。 実際、経済的な理由で団信の保険料の支払いを止めてしまった状況下で借 主であるご主人がお亡くなりになり、団信を利用できず、結果として多額 の住宅ローンが残ってしまい、相続放棄をして家も手放さざるを得なかっ たというケースもありました。 また、若いご主人が経済的に行き詰まって、自ら命を絶ち、団信によって ご家族に家を残されたというケースもあります。 余談ですが、この団信という仕組みは消費者金融の世界でも利用されてい ます。しばらく前に新聞で話題になったことがありますので、ご記憶され ている方もいらっしゃるかもしれませんが、消費者金融が借主に告知せず、 勝手に借主を被保険者とする生命保険に加入し、自分たちを受取人にして いたという話です。これも団信なのですが、こちらの利用方法は悪質なケ ースもあったので、社会問題になったわけです。つまり、返済能力のない 方にも貸し付けを行い、自分たちの債権を生命保険金から回収するために、 過酷な取立てを行い、自ら命を絶たせる状況にまで追い込んでいたという わけです。現在は、こういった問題を受けて、借主に告知せずに勝手に団 信に加入させることは禁止されています。 このように、プラス面もマイナス面もある団信ですが、その仕組みをご理 解していただけましたでしょうか。 残念ながら、右肩上がりで収入が増えていくことを前提に設計された仕組 みは有効に機能しなくなりつつあり、しばらくの間は自分の家を新たに所 有するのは難しいのかもしれません。これまでは核家族化が進んできまし たが、今後は一軒の家に複数の世代が居住し、相互に支え合っていくよう なライフスタイルに戻っていくのかもしれません。 どちらにしても、私たちを取り巻く環境を冷静に観察した上で、家族に負 担をかけないライフスタイルを探していくことが求められているように思 います。 では皆様、よいお年をお迎えください! (今回のメルマガは 渋谷靖彦 が担当しました。) <本メルマガにおいて,守秘義務上必要な場合は,依頼人の承諾を得て掲載しています。> SLN → http://www.h7.dion.ne.jp/~sln/ ブログ → http://blogs.dion.ne.jp/npo_sln/ 登録・解除 → http://www.mag2.com/m/0000115599.htm バックナンバー → http://blog.mag2.com/m/log/0000115599 まぐまぐ! → http://www.mag2.com/



