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2007/09/16

★SLN-84 任意後見契約★


★SLN−84 任意後見契約★

読者のみなさん、こんにちは。
新さっぽろリーガルネットの片岡です。

今回は、「任意後見契約」についてお話しようと思います。

「任意後見契約」というのは、自分が認知症などで物事を判断する力がなく
なった場合に、財産管理や身上監護などを行ってもらう任意後見人をあらか
じめ決めて契約しておくというものです。これは公正証書にしておくことが
法律で決められています。任意後見受任者には親族がなることもできますし、
弁護士、司法書士、行政書士、社会福祉士などの専門家に依頼することもで
きます。
 
契約を結んだ後、現実に判断力が低下して後見が必要となった場合には、本
人や任意後見受任者等が家庭裁判所に「任意後見監督人の選任」の申立てを
し、任意後見監督人が選任された時から、任意後見人による後見事務が開始
されます。

任意後見契約には「即効型」「移行型」「将来型」という3つのタイプがあ
りますが、全部ご紹介すると長くなりますので、今回は事例を元に「移行型」
を取り上げることにします。

<事 例>
88歳の女性Aさんは15年前にご主人に先立たれ、子供もなく、一軒家に
一人暮らしでした。兄弟もすべて他界し、甥や姪とも交流はなく、介護サー
ビスや隣近所の人たちの支援で何とか生活してきましたが、ここ数年、年齢
と共に足腰が弱り耳も遠くなってきました。

Aさんには、月17万円ほどの年金と数百万の預貯金、不動産(自宅の土地
建物)の財産があり、先々のことを考えて、Aさんの担当ケアマネジャーか
ら財産管理の相談がありました。

Aさんの場合、年相応の物忘れはありましたが、任意後見契約を結ぶ判断力
は十分ありましたので、私が任意後見受任者となって契約をしました。「移
行型」というのは、まだ物事の判断力はあるが何らかの理由(身体的な状況
など)で財産管理などを行うことが難しい場合、任意後見契約と一緒に、そ
の前の段階の「委任契約」も一つの公正証書にしておくというものです。そ
して判断力がなくなった場合、前述のように任意後見監督人の選任の後、任
意後見契約に移行します。

この委任契約や任意後見契約の代理権目録には、財産管理として金融機関と
の取り引き全般や各種契約など法律行為を、身上監護では介護・福祉サービ
スや施設入所等に関する手続きや費用の支払いなどを盛り込むことができま
す。Aさんのように身内の援助がまったく望めない方の場合、遺言など一身
専属の行為以外ほとんどの代理権を付与される場合が多いようです。

また、あらかじめ任意後見受任者に、自分がどこでどういう生活をしたいか
というライフプランを伝えておくことで、判断力がなくなった後も自分の希
望に沿った生活や介護サービスの利用が保障されることとなります。(本人
にとって不利益な望ましくないと思われるような内容については、任意後見
人と後見監督人の協議により変わる可能性もあります)

Aさんの場合、「私は、動けなくなる前に施設に入所したい」という要望を
お話されていましたので、現在は担当のケアマネジャーと相談しながら、施
設入所の準備を進めています。また、死んだ後のこともすべて頼みたいとの
依頼もありましたので、「任意後見契約」と一緒に「死後事務の委任契約」
も一つの公正証書にし、死亡届の提出や葬儀などの手配、債務の清算など併
せて行うこととなりました。

「老い」と「死」は誰にも平等にやってきます。そして、少子高齢化の社会
では、Aさんのように家族の援助が望めない方が益々増えてくると思われま
す。
任意後見制度は、平成12年4月から始まった新しい制度ですので、まだま
だなじみは薄いかもしれませんが、「最後まで自分らしく生きるため」の一
つの保険と考えていいかもしれません。

任意後見契約に関する手続きや費用、任意後見人への報酬などについての詳
細は新さっぽろリーガルネットへお問い合わせください。


====第11回新さっぽろリーガルネット無料相談会のお知らせ====

新さっぽろリーガルネットでは3〜4ヶ月ごとに無料相談会を実施してお
ります。
次回は下記の通りです。

日時 2007年10月3日(水),4日(木)10時より21時まで

場所 サンピアザ(新さっぽろ駅直結)1階「光の広場」

ご予約は不要です。当日会場へ直接お越しください。
お問い合わせは
npo_sln@yahoogroups.jp
まで、メールにてお願いします。

=================================


では皆様,またお会いしましょう!
(今回のメルマガは 片岡昭美 が担当しました。)


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