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2007/08/18

★SLN−82 雇用保険の話★

読者のみなさんこんにちは。
新さっぽろリーガルネットの別当屋敷です。「べっとうやしき」と読みます。

今回は、雇用保険についてです。この10月から、雇用保険制度が改正され
ますので、改正ポイントの一部と、「特定受給資格者」の事例をお話したい
と思います。

《10月からの改正ポイント(基本手当の受給資格要件について)》

この10月から、雇用保険制度が改正されます。改正点は他にもいくつもあ
るのですが、今回は、「基本手当の受給資格要件」の改正についてのみご紹
介します。
ちなみに、基本手当というのは、ちまたで「失業手当」「失業保険」といわ
れたりしているものです。
現在は、被保険者の区分が、
(1)一般(短時間以外の方)と、
(2)短時間(週の所定労働時間が20〜30時間の方)
とに分かれているのですが、その区分がなくなり、一本化されます。
そして、現在、失業の際、基本手当が受給できる要件は、
(1)の一般の方は、1年間に6ヶ月以上(各月14日以上)の被保険者期
間があること、(2)の短時間の方は、2年間に12ヶ月以上(各月11日
以上)の被保険者期間があること。となっていますが、10月からは、一本
化され「原則として」2年間に12ヶ月(各月11日以上)あれば受給でき
る。と変更されます。

つまり、一般の方に限って言いますと、今までは、6ヶ月働いて離職し、失
業した方が受給できた基本手当は、10月以降に離職する方に関しては、原
則として、1年間働かなければ受給資格はない、ということにとなります。

ここで「原則として」・・・というのは、どういうことかといいますと、
「自己都合で退職した場合」です。
離職した理由によっては、離職前1年間に6ヶ月以上の被保険者期間があれ
ば受給できることもあるのです。
そういう方を「特定受給資格者」といいます。
たとえば、「倒産」「解雇」「退職勧奨」などで離職された方が該当します。
また「被保険者期間が離職前1年間に6月以上12月未満であって、自己都
合で離職した場合でも、実は「結婚退職で札幌から東京へ転居する」という
方もいらっしゃるでしょう。
そういう場合、「正当な理由のある自己都合退職」とされ、特定受給資格者
となります。
その他にも特定受給資格者となるケースはたくさんあります。厚生労働省ホ
ームページでその一覧を確認できます。
http://www.mhlw.go.jp/bunya/koyou/koyouhoken05/hanni.html

なお、以上は10月1日以後に離職する方に適用されるものです。

《「特定受給資格者」の事例》

さて・・・昨年のことですが、実際にこんなケースが。
Aさんは自分から退職願を出して離職し、会社からもらった離職票には、
「自己都合退職」と書かれていました。
たしかに仕事が辛くなって退職願を出して退職した。でも、なぜ辛かったっ
て、毎月毎月残業がひどくて・・・。というのが本当の理由。
そして、ハローワークの窓口に行ったときに、その旨を申し出ました。
「何かそれを証明できるものを?」とのことで、残業時間の印字されている
給料明細を持っていったところ、「離職直前の3ヶ月間に残業が45時間以
上ありますねえ」とのことで特定受給資格者に。
「なんてラッキーな!」と彼は言っておりましたが、ラッキーではなくて当
然の権利ですよ?

逆に、同じく残業がひどくて退職を決意したBさん、退職願を出してから退
職日までの2ヶ月間、まったく残業をしませんでした。
ところが、この方は、「離職『直前』の3ヶ月間に残業が45時間以上」の
要件には当てはまらず、特定受給資格者とはならなかったのです。

退職を考えたら、まず一度「自分は離職したら雇用保険はどうなるのか?」
をチェックしておくと安心かもしれませんね。

では皆様、またお会いしましょう!
(今回のメルマガは 別当屋敷美穂 が担当しました。)

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