2009/12/27
著作権ってなぁに?(第239号)レコードの発行他
■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■ 著作権ってなぁに? 2009/12/27 第239号 ■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■ 皆さんこんにちは、行政書士の五十嵐です。 ◆目次◆ ●著作権法~第4条の2(レコードの発行)他~ ●雑学の泉 ――――――――――――――――――――――――――――――――― ●著作権法~第4条の2(レコードの発行)他~ ――――――――――――――――――――――――――――――――― 今回は第4条の2「レコードの発行」と第5条「条約の効力」の説明です。 まず、第4条の2です。 ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ (レコードの発行) 【第4条の2】 レコードは、その性質に応じ公衆の要求を満たすことができる相当程度の部数 の複製物が、第96条に規定する権利を有する者又はその許諾(第103条に おいて準用する第63条第1項の規定による利用の許諾をいう。第4章第2節 及び第3節において同じ。)を得た者によって作成され、頒布された場合(第 97条の2第1項又は第97条の3第1項に規定する権利を有する者の権利を 害しない場合に限る。)において、発行されたものとする。 ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ ここで、 第96条・・・・複製権 第63条・・・・著作物の利用の許諾 第97条の2・・譲渡権 第97条の3・・貸与権 になります。 著作権者または許諾を得た者が複製物を作成して頒布された場合、レコードが 発行されたことになります。 ただし、第3条の「発行」と同様、「その性質に応じ公衆の要求を満たすこと ができる相当程度の部数」とされています。 鳩山首相のデビュー曲(?)である「Take HEART 飛びたて平和の 鳩よ」は約20年前に自費で100枚程度作成して市販はせずに後援会関係者 などに寄贈されたとのことですが、100枚となると「公衆の要求を満たす」 という要件は満たすのかな?と思います。 ちなみに、この曲は2009年10月末にCD化され全国発売されているよう です。 次に第5条です。 ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ (条約の効力) 【第5条】 著作者の権利及びこれに隣接する権利に関し条約に別段の定めがあるときは、 その規定による。 ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ 著作権関連の条約としては、ベルヌ条約や万国著作権条約などがあります。 日本の著作権法はこれらの条約に沿った改正を行なっていますので、この条文 が適用されるケースはほとんど無いと言って良いでしょう。 (条約が改正されて著作権法の改正が間に合わない場合は適用されますが。) 現状では、翻訳権の消滅に関してベルヌ条約と日本の著作権法に差異があるよ うです。 今回までで第1章「総則」の内、第1節「通則」が終了しました。 次回からは第2節の「適用範囲」になります。 次回は来年1月10日(日)の予定です。 ――――――――――――――――――――――――――――――――― ●雑学の泉(今年の話題) ――――――――――――――――――――――――――――――――― いよいよ2009年も残り少なくなってきました。 今回は今年の著作権関連の話題について振り返ってみたいと思います。 ・松本氏と槇原氏和解 前年より裁判になっていたものですが、松本零士氏(漫画家)が描いた漫画 に出てきたフレーズと槇原敬之氏(音楽家)が創った楽曲の歌詞のフレーズ が酷似していたことに関して、松本氏の「真似している」との発言に対して 槇原氏が松本氏を名誉毀損などで訴えたもので、東京地裁では220万円の 賠償を命じましたが、今年11月の報道では高裁で和解が成立したとのこと です。 ・「ロクラク2」著作権侵害せず ユーザーに貸出したHDDレコーダーをある場所に設置し、インターネット を介して操作することにより海外に居ても日本のTV番組を録画,視聴でき るシステム(ロクラク2)に対しTV局が著作権侵害で訴えを起こした事件 で、一審では著作権侵害に当たるとの判決が出ましたが、今年1月、知財高 裁で著作権侵害に当たらないとの判決が出ました。 ほぼ同様のサービスである「まねきTV」に対しては2008年に著作権侵 害に当たらないとの判決が出ていますので、ネットによる録画システムが市 民権を得たということになると思います。 ・映画の著作者は誰? 映画の著作者は誰かという著名な争いが2つありました。 一つは黒澤明監督作品、もう一つはチャップリン監督作品です。 最高裁の結論は、 「実名を表示して公開された作品は団体の著作権表示があったとしても存続 期間は著作者の死亡の時点を基準に定められる」 というものでした。 ・著作権法改正 6月に著作権法の改正案が成立し、来年1月1日から施行されます。 主な改正点は (1)規制緩和措置 a 障害者の用に供するために必要な方式による複製 b 美術の著作物等の譲渡の申出のための複製 c 送信可能化された情報の検索のための複製 d 電子計算機による著作物等の利用 e 著作権者等と連絡することができない場合の著作物等の利用等をより円滑 に行えるようにするための措置 (2)規制強化措置 f 著作権等を侵害する自動公衆送信をその事実を知りながら受信して行う私 的使用を目的とする録音又は録画について著作権者等の許諾を要すること g 著作権等を侵害する行為により作成された物の頒布の申出を情を知って行 う行為を著作権等の侵害行為とみなす bはオークションに出品する時などの規制緩和、cはインターネットの検索エ ンジンを作りやすくするための措置です。 fは「ダウンロード違法化」と言われているものです。 この規制強化に対して、改正案の時点からインターネットの健全な成長に悪影 響を及ぼすなどの反対意見を出している団体等があるようです。 また、罰則が無いなどの問題もあり、今後の課題(話題?)になりそうです。 来年はどんな年になりますか・・・・・。 皆様、良いお年を・・・。 ********************************** このメールマガジンは『まぐまぐ!』 http://www.mag2.com/ を利用して 発行しています。 配信中止はこちらから http://www.mag2.com/m/0000115461.htm ********************************** ★★★★★★★★★★★ お知らせとお願い ★★★★★★★★★★★★★ 内容には正確を期すよう最大限留意しておりますが、 ・全ての事例を網羅する事ができないこと ・法律の解釈のしかたが必ずしも一通りではないこと ・筆者の知識不足または思い込み 等の理由から、100%正確とは言えません。 万が一読者の方に損害が発生しても当方は責任は負いかねますので、 ご了承ください。 ★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★ 発行者:五十嵐 渉 感想・質問などをお待ちしています。 → mail○iga.rash.jp 【メール送信の際は上記アドレスの「○」を「@」に換えてください。 迷惑メール防止のための措置です。】 著作権以外の質問も受け付けています。 メールには必ずお名前とメールアドレスを明記してください。 ホームページ 五十嵐行政書士事務所: http://iga.rash.jp
-
-
登録した方には、まぐまぐの公式メルマガ(無料)をお届けします。


