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「あなたを一回り大きくする歴史人物のお話」では歴史上の人物をエピソードを交え紹介。愛着を湧かせ、楽しく、勉強になる歴史の醍醐味を味わっていただけます。楽しく、すぐに一回り大きくなれるのが実感できます。

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2009/06/14

【歴史メルマガ】あなたを一回り大きくする歴史人物のお話

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【あなたを一回り大きくする歴史人物のお話】 2009/6/14
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【偉人の一言】

「賢者は歴史に学び、愚者は体験に学ぶ」
:オットー・フォン・ビスマルク(プロイセン宰相)


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【お知らせ】
しばらくの間不定期発行となっておりました当メールマガジンですが、今月より、月2回発行を目指したいと思います。
今後ともご愛顧を賜りますようお願いいたします。

また、今回より冒頭に歴史人物の名言の紹介を始めました。楽しんでいただければ幸いです。

ご感想などございましたらhttp://form.mag2.com/wiocapriojまでお寄せください。

また、メールマガジンの相互紹介などもぜひお待ちしております。

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【あなたを一回り大きくする歴史人物のお話】

36.バックとフロント

 企業などで、営業部門や(金融機関の)資産運用部門など、直接収益を生む(直接サ
ービスを提供する)部門を「フロント」、総務や経理、人事、コンプライアンス、監査
部門など、会社の管理に関わる部門を「バック」と呼称することがあります。
 これらの部門はそれぞれ組織の両輪で、バランスがとれていれば組織は成長していく
のですが、しばしば噛み合わなかったりすることがあります。
  「○○部はいつも口うるさい」とか、「△△部はこちらの言うことを聞かない」とい
う経験をされている人も多いのではないでしょうか。あるいは、会社の本流はフロント
部門あるいはバック部門などどいう企業文化(社長は代々●●畑など)がある場合もあ
るでしょう。
  これは、現代の組織だけでなく、昔からある話です。今回は、そんな「バックとフロント」の話です。


●お前たちは狩の犬だ

  秦が滅びた後、中華の覇権を争った項羽と劉邦。圧倒的に戦闘に強い項羽に敗れ続け
た劉邦が最終的に勝利を収めることができたのは、人材の活用や寛容さなど多くの要因
が指摘されていますが、重要な要因の一つに「後方部門の重視」が挙げられます。

  項羽は戦闘に強いばかり、戦闘で敵をなぎ倒すことこそ戦争の勝利に貢献すると考え
ていました。換言すれば、フロントが一番、という考え方です。
  一方劉邦は、大規模の軍隊が粘り強く戦うためには兵糧などの補給が重要であること
に気づいていました。そのため、政治的・事務的手腕にすぐれた蕭何を後方支援にあた
らせるとともに、項羽軍の補給船の分断に力を入れました。

  そのため、項羽はいつも肝心なところで劉邦を追い込むことができず、最終的に兵が
疲弊して敗れてしまうことになりました。

  戦後、論功行賞が行われると、劉邦は蕭何を第一に表彰します。
  これには、戦場で戦っていた武将たちが猛反発。「彼はずっと安全な所にいただけで
はないですか」

  劉邦は諭します。「お前たちは狩りを知っているだろう。狩では犬を放って獲物を追
いたてる。お前たちはその犬だ。蕭何の役割は犬に指図をした人のもの。だから蕭何を
第一の勲功とするのだ」。
  これにみな納得し、蕭何は勲功第一とされます。

  ちなみに、蕭何は後方の大事な部分を一手に引き受けていることから劉邦に疑われて
はならないと、戦場に一族を多く送り出しています。劉邦はこの事情も酌んで納得して
いな人を説得しています。

  犬に例えられた武将たちはかわいそうな気もしますが、蕭何を重用したことで、劉邦
はその後の漢帝国の礎を築くことができました。



●現場を知らない者が口出しする悲劇

 時は南北朝時代。天皇親政を目指す南朝、武家の政権を目指す北朝。
 足利尊氏率いる北朝は、武家政権を目指すだけあり武家の発言力が強いのですが、南
朝は、天皇親政を目指すこともあって公家の発言力が強かったようです(武家の地位が
低い)。

 そのため、南朝で軍事的な中心となった楠木正成や新田義貞は戦争を知らない公家の
口出しに困ったようです。

 例えば、一時九州に追いつめた足利軍が圧倒的な兵力で京にもどってくる際に、「正
面から戦っては勝ち目がないので、いったん京に入れて包囲して兵糧攻めにすれば勝て
る」という策に「天皇が京を離れると権威が落ちる」として不採用。新田義貞と湊川で
足利軍を迎え撃ち、義貞は敗走、正成は討ち死にという結果になり、南朝はますます追
いつめられることになりました。
  また、正成は武家の立場を理解していたし、足利軍の戦力も分かっていたので足利家
と和睦することも提案していましたが、これも却下。

 では、公家が正成に替わる案を持っていたかといえばそうでもなく。
 現場を知らない人間が発言力だけ持って介入するというのは組織の悲劇。今も昔も同
じですね。

  同様の例は、大坂の陣での淀君にも言えますし、今は天下りなどでも指摘されていま
す。

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【編集後記】

  今回もお楽しみいただけたでしょうか。バックとフロントというのは本当に難しい問
題です。
 営業部門は対外的な折衝をしてストレスがたまるし、管理部門はいやな顔をされても
組織を守るために動かなくてはならない。頭では分かっていても、感情的になることだ
ってあります。

 ちなみに、私の業務はバックに属します。フロントの方々、お手柔らかに・・・

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発行者:ゆーけー
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【おまけ】
バックとフロントの確執が大きくなると、組織が危ないというのは、結構現実的な問題
です。
かつて業界でも大手の某企業は、経営管理部門や一部の部門が会社の情報や社長の座を
握り、破綻直前に主流でなかった営業部門の人間が社長になったと思ったら、知らなか
った会社の窮状を突き付けられ呆然としたそうです。その窮状を生んだ人間が自発的に
責任をとることもなく、その会社は破綻しました。
バック・フロントどちらかが圧倒的に権力を握るという構造は特に企業だと正常な運営
を阻害するように思えます。
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