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2009/12/22

数字で見るイタリアの常識・非常識 vol.338

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vol.338 22.12.2009
毎週火曜日発行
         +++++数字で見るイタリアの常識・非常識+++++
       ~ALBERO4 イタリア・フィレンツェから気侭な情報発信~
                http://www.albero4.net
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   ▽▲▽ INDEX ▽▲▽

  【1】今週のイタリアンな数字……酷使される見習社員
  【2】イタリアこぼれ話……L'amico ritrovato
  【3】編集後記&ご挨拶
 
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【1】今週のイタリアンな数字
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   +-+-+ 酷使される見習社員  +-+-+

   イタリアの失業率は常に高いので、
   この不景気だからといって
      特別に職のない若者が溢れ出しているという感じはしません。
   最初から正社員になれる可能性も非常に低いので
   若者も特に正社員雇用ばかりを必死に探したりもしません。
   
   イタリアの雇用形態はさまざまで、
   その雇用形態によって企業の請け負う義務などももちろん異なるわけですが、
   不況下でできるだけ人件費のコストを削減したい企業では
   保険などの義務が軽減される
      いわゆる見習社員の採用を多くしているところが増えています。
   
   いわゆるアルバイトのような感じである一定期間の見習社員として就業し
   企業側が戦力として認めた場合には
      そのまま契約を切り替えて本採用となることもあり、
   若者にとっては「見習い」期間中に仕事のノウハウも学べて
   経験値があがるので、後の就職活動にも有利とされています。

   しかし、この見習社員制度を
      悪用もしくは濫用している企業も少なくありません。
   見習い期間なわけですから、チューターなども設定して
   きちんと仕事をマスターできるように整えなくてはいけないのですが、
   もちろんそんな投資ができるほど余裕のある企業は多くはなく
   見習いであろうと正社員同様、時にはより過酷な労働条件で
   連日働いているケースもあるようです。

   イタリア全土の99の州労働局を対象に行った調査では
   各企業に対し見習い社員雇用の
      定期的なチェックを行っているのはわずか10%で、
   48%にいたっては見習い雇用についての
      詳細報告を企業から受けていないと回答しています。

   実際には年間に約400,000人の見習社員が採用されていますが
   技術やノウハウを習得する前に雑務を押し付けられ
   最終的に無意味に見習い期間を終了している人が増えているのだそうです。

   そして、彼らは見習い期間が終わってからの
   正式雇用のチャンスを逃したくないという気持ちもあり
   こうした見習い期間中の不当な扱いを余り外部に訴えることもなく
   悪循環は解消されずに綿々と繰り返されているのです。

   法律では見習い社員を育成することなく
      その労働力のみを搾取した場合には
   該当企業には1,500ユーロから12,000ユーロの罰金と
   150ユーロ×不当労働扱い日数分が課せられることになっています。
   時に告発されることもありますが、
   その場合にも企業は法廷での長い闘争を避けて
   示談に持ち込み罰金を払って終了というケースがほとんど。

   若者が育たなければ国の将来はないのです。
   それをきちんと理解する企業主と国のトップの育成が必要な気もしますが。
   法律は存在しているので、
   それを各企業にどこまできちんと遵守させるかにかかっています。
   一時的な人件費の削減のための見習社員契約が明らかである場合には
   未然に防ぐようなきちんとしたチェック機構が必要だと思います。
   
    
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【2】イタリアこぼれ話
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  思いつくまま、イタリアのあんな話やこんな話。
  たまには役に立つこともあるかもしれない、そんな小さな話。


  ○●○L'amico ritrovato○●○

ルネッサンス時代のボローニャを中心に活躍した
アミーコ・アスペルティーニ(Amico Aspertini)は
少々エキセントリックな画家として知られています。
ロレンツォ・コスタ(Lorenzo Costa)や
フランチェスコ・フランチャ(Francesco Francia)などに師事した
正統派のボローニャ派画家でもあり、
マニエリズムのさきがけともいわれる技法で独特の世界を描き出しています。
ヴァザーリによれば信じられないくらいに筆が早く、
時には片手に薄いグレー、片手に濃いグレーの筆を持ち、
一気に両手を使ってキアロスクーロ(CHIAROSCURO:明暗技法)を
完成させることができたともいいます。

そんな彼が手がけた作品で長く行方不明となっていた作品を
ウフィツィ友の会がある骨董市で購入し、修復を完了し
ウフィツィ美術館に寄贈することになり、
毎年恒例の年末の展覧会「I Mai Visti」に展示されています。

1500年代半ばにパオロ・ジョヴィオ(Paolo Giovio)が編纂した
人物賞賛伝ともいえるELOGIOという
時代を代表する人物辞典では
各人物の項に肖像画の挿絵が入っています。
このなかでアレッサンドロ・アキッリーニ(Alessandro Achillini)という、
哲学者であり論理学・薬学の講師でもあった人物についての
記載に添えられた肖像画のオリジナルが
今回展示されているアスペルティーニの作品です。
時代遅れのカワウソの革の襟をつけた赤いマントを羽織って、
斜に構え薄気味悪い笑みを浮かべている男性が、
当時名声を馳せた学者だったわけですが、
この風変わりな哲学者をエキセントリックな画家が描くことで、
ある意味非常に繊細な部分まで表現されているようにも見受けられます。

今年の「I Mai Visti」のテーマはSanti,poeti, navigatori。
いつものようにウフィツィ美術館の西翼の
Sala Reali Posteで開催されています。


I mai visti
Santi, poeti, navigatori
会場:ウフィツィ美術館付属Sala Reali Poste
会期:2009年12月16日から2010年1月31日まで
開館時間:10:00-17:00
休館日:毎週月曜日、12月25日、1月1日
入場料:無料
詳細インフォメーション:http://www.santipoetinavigatori.it/

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【3】編集後記&ご挨拶
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  いつもご購読ありがとうございます。
  ご意見・ご要望も以下のアドレスで受け付けています。
                   info@albero4.net


  すごい寒気です。
  フィレンツェには金曜の夜から雪がちらつき土曜日は一面雪景色となり
  日曜日も冷え込みましたが、月曜日には天候回復、
  火曜日に雨が降って雪は大概解けています。
  ローマも冷え込んで入るものの、雪にはならなかったのですが、
  ミラノやヴェネツィアなど北イタリアは大変なことになっています。
  空港弊社、フライトキャンセル、列車の運行見合わせと
  公共交通機関は半分麻痺状態です。
  クリスマスまで寒さが続くということで、
  休暇の足にも影響が出そうな感じになってきました。
  
      
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  イタリアの日常的なできごとをBlogのほうで
  気ままに書いているので、よかったらそちらも覗いてください。
  http://albero4.blogzine.jp/
        
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 【発行者】ALBERO4 オマタ info@albero4.net
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