2012/02/08
数字で見るイタリアの常識・非常識 vol.449
□■□■────────────────────────────□■□■ vol.449 08.02.2012 毎週火曜日発行 +++++数字で見るイタリアの常識・非常識+++++ ~ALBERO4 イタリア・フィレンツェから気侭な情報発信~ http://www.albero4.net □■□■────────────────────────────□■□■ ▽▲▽ INDEX ▽▲▽ 【1】今週のイタリアンな数字…… 賭博依存症 【2】イタリアこぼれ話……Da risanare un paese 【3】編集後記&ご挨拶 ──────────────────────────────────── ※このメールマガジンの配信停止をご希望の方は巻末をご覧ください。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 【1】今週のイタリアンな数字 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ +-+-+ 賭博依存症 +-+-+ イタリアは2011年に賭け事全般に費やされた金額が761億ユーロを記録し、 ヨーロッパトップ、世界第3位となってしまいました。 この金額はイタリア国民が自分の健康のために費やす金額の約2倍、 教育に費やす金額の8倍となっています。 761億ユーロは一応合法で認められている賭け事に使われた金額で これ以外に不法賭博に流れている金額については把握さえできていない状況です。 合法賭博から国に入る利益は実に微々たるもので、総売上高の12%。 そして、その程度の実入りであれば 将来的にこうした合法賭博がもたらすであろう社会的な問題の解決や、 損害の補填のために使うのにも足りないくらいだろうといわれています。 そしてこうした賭博は合法・不法を問わず やはりそこにはマフィアなどの闇組織や犯罪組織がからんでおり 彼らにとってはよい収入源であったり 汚れたお金をきれいにできる手段の一つであったりするわけで そういう意味でも賭博の是非が問われるところではあります。 もちろん依存症になり、家庭崩壊を招くケースも珍しくありません。 15歳から64歳までのイタリア人のうち42%(約1700万人)が 2011年の一年間で少なくとも一度は賭け事をしたと回答しています。 このうち9%に当たる約50万人はすでに依存症の兆候があるといわれ さらに200万人が依存症になるぎりぎりのところを彷徨っているそうです。 特に依存症に陥りやすいのは 15歳から24歳の若い男性と 25歳から64歳の女性なのだそうです。 これまでの歴代の賭博広告が男性目線で作成されており、 賭け事に買った暁には富と美しい女性を手に入れられるような イメージ先行の広告が多かったために 若い男性が餌食になりやすかったと分析もされていますが、 昨今ではそうした広告も変わってきて 手軽に遊べて、健全であるようなイメージも作られてしまったため 男性だけでなく女性の被害者も増えてきているのだそうです。 依存症に陥りやすいのは教育レベルの低い層であることも またすでに他の依存症を持っている人はリスクが大きいということも 調査の結果でわかっています。 精神安定剤服用者では賭博依存に陥る確立は2倍、 アルコール依存症の人では3倍になるという統計も出ています。 社会に不景気の空気が停滞し始めているので 今後一攫千金を狙った賭博への傾倒が 強まるのではないかと懸念されています。 今回の記事はいかがでしたか? ●とても興味深かった http://clap.mag2.com/sleatawrai?0802int ●まずまず興味深かった http://clap.mag2.com/sleatawrai?0802menoint ●面白くなかった http://clap.mag2.com/sleatawrai?0802nonint ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 【2】イタリアこぼれ話 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 思いつくまま、イタリアのあんな話やこんな話。 たまには役に立つこともあるかもしれない、そんな小さな話。 ○●○Da risanare un paese○●○ イタリアはこの経済危機を乗り越えられるのかどうか。 EU加盟国もひやひやしながら状況を見守っているというところですが、 ロンドンのナショナルギャラリーで開催されている レオナルド・ダ・ヴィンチ展は前売り完売、 当日券を求めて連日長蛇の列ができるという大盛況ぶりで イタリア国内では「唯一不況を知らないイタリア人」などと皮肉られています。 そして、真剣に 「芸術品売買で国庫を豊かにするべし」という論も交わされています。 もちろんレオナルドやミケランジェロなどの作品は国宝であり それを売ることなど不可能なのですが、 数多くの美術館の保管庫で展示スペースがないという理由で 眠り続けている作品を 何点か売るだけでも十分ではないかとまでいわれています。 1929年、ファシズム政権時代に成立し 2004年に更新されている法律では イタリア国家は国内の芸術作品に関して優先権をもっており 作品製作から50年以上を経過している作品については その販売や譲渡に際して、 事前に告知を受ける権利があり それを差し止めることも可能なのです。 この法律がある限り、 イタリア国内の芸術作品はそう簡単に持ち出されたり 売り飛ばされることはないのです。 とりわけ美術館に保管され、アーカイヴされている作品は 期間限定の貸し出しでさえ、多くの障害がついて回るのです。 稀にあるプライベートコレクションなども 作品にまつわるすべての移動に関して 管轄当局に報告義務があり 国家に報告なく売買を行った場合には罪に問われ 罰金77500ユーロもしくは6ヶ月から12ヶ月の有罪となります。 もちろん、有名オークションなどで 時折有名な作家の作品が競り落とされることもあり 法律の抜け道はいくらでもあるのですが 「基本的には不可能」ということです。 ちなみに1991年からの20年間で 国際的なオークションで出展された Tiziano、Leonardo、Mantegna、Tintrettoの作品といわれる 版画、デッサン、小作などの作品で5000万ユーロ相当が動いたそうです。 2011年12月6日、ロンドンのクリスティーズで落札されたのは Francesco Zaganelli(フランチェスコ・ザガネッリ)の 「Sacra Familia(聖家族)54,5センチ×52センチ」で 12万ユーロから入札して、最終落札金額は118万5000ユーロ。 同日、サザビーズでは Andrea Solaio(アンドレア・ソライオ)の 「Ecce Homo(この人を見よ)65,5センチ×45センチ」で 7万ユーロから入札して、最終落札は44万9000ユーロ。 確かに一般には無名の作品でもこの価値がつくのだと思うと 今のイタリア経済を立て直すために ここでも過去のイタリア人の恩恵をこおむるというのも ひとつの手段ではあるかもしれません。 豊富にある芸術品で利益を出そうと思ったら まずは傑作、国宝級として美術館などに保管されたり アーカイブされている作品と それ以外のいわゆる無名の弟子たちによる作品、 有名な工房ではあるが師匠が筆を入れていない作品、 後世の複製作品などをはっきり区別して その価値を確定し、運用するための法律が必要です。 当分の間は、そんな法律ができることもないでしょうし、 状況は変わらないと思いますが、 本当にイタリアがお金に困ったら 芸術品を切り売りしてでも生き延びるつもりなのでしょうか? 今回の記事はいかがでしたか? ●とても役に立った http://clap.mag2.com/sleatawrai?0802utile ●まずまず役に立った http://clap.mag2.com/sleatawrai?0802menoutile ●役に立たなかった http://clap.mag2.com/sleatawrai?0802nonutile ●イタリアに行ってみたくなった http://clap.mag2.com/sleatawrai?0802it ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 【3】編集後記&ご挨拶 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ いつもご購読ありがとうございます。 ご意見・ご要望も以下のアドレスで受け付けています。 info@albero4.net 27年ぶりとかいう大寒波に見舞われているイタリア。 フィレンツェも最初から雪が降る、大雪になると脅されていたのですが、 ちらつく程度で積雪ならず。 ただ寒いだけでなんだかがっかりな今日この頃です。 イタリアも日本と同じようにエネルギー資源のない国ですから 電気もガスも海外から買っている部分がほとんどです。 寒さが続いているせいでガス不足と報道されたりもしていますが、 一般家庭で使うガスが止められる心配は今のところありません。 「全体的に役に立った!」という方はワンクリックでお知らせください。 http://clap.mag2.com/sleatawrai?8 イタリアの日常的なできごとをBlogのほうで 気ままに書いているので、よかったらそちらも覗いてください。 http://albero4.blogzine.jp/ □■□■──────────────────────────────□■□■ 【発行者】ALBERO4 オマタ info@albero4.net 【ホームページ】 http://www.albero4.net 【変更&削除URL】 http://www12.ocn.ne.jp/~albero4/rivista.html □■□■──────────────────────────────□■□■ □■□■────────────□■───□■───────────□■□■ ■□ Copyright(c)2003 ALBERO4 All Rights Reserved ■□ □■ ここに掲載されているものに関しては □■ ■□ 一応オマタの知的財産権を放棄してはおりません。 ■□ □■ 無断転載・再配布はご遠慮ください。 □■ ■□ (ご一報いただければ喜んで提供させていただきます) ■□ □■□■────────────□■───□■───────────□■□■



