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毎週月曜日に配信。元新聞記者で勝どき書房の編集長が社会で起きている様々な問題、政治、文化、スポーツ、芸術などについて取り上げる。特に「狭山事件ノート」「三億円事件ノート」は隔週で連載中。「雪月花」のコーナーでは季節の話など日常の生活に触れ、俳句も載せている。

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2009/11/22

コラム・ゆりかもめ(373)「三億円事件ノート 犯人像・24 」「小野寺苓著『茶杓 消えた伊達家老』を刊行」「巨大壁新聞」

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        ■□月曜配信 第373号 2009/11/23■□
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◇「コラム・ゆりかもめ」は、毎週月曜日配信です。「狭山事件ノート」
と「三億円事件ノート」の連載は原則として隔週となります。
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◆◆「三億円事件ノート 犯人像・24 職業?」◆◆
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 自殺した少年Aがリーダーをしていた暴走族は、メンバーがおよそ50
人だった。このグループのメンバーはいろいろと問題を起こしていて、オ
ートバイ盗、自動車盗、ひったくり、恐喝、車上狙い、けんかなどを繰り
返し、中でも発煙筒を使用した強盗事件もやっていた。その手口が似てい
ると刑事たちは考えた。
 少年Aたちがたむろしていた立川のスナックBに、話の分かる一人の中
年男Cがいた。暴走族といえば、大人たちから嫌われるのが普通だが、な
ぜかこの男は少年たちの話を聴いてくれて、
「思い切り暴れろ。若いときは、元気なほうがいい」
 といって、ご馳走をしてくれることもあった。夜遅くまで飲んで、家に
帰れなくなった少年たちは男の家に泊まり込むこともあった。
 捜査本部は少年Aが自殺してからも、この男やスナックBに出入りして
いた少年たちを任意で呼んで調べた。捜査員は、だれかが三億円を隠し持
っているに違いないと追及した。任意といっても、ほとんど逮捕したのと
同じぐらい厳しい取り調べだったが、結果的にはなにも出てこなかった。

 しかし、メンバーが次々呼ばれて事情を聴かれると、中には中年男Cが
本当に三億円事件に関係しているのではないか、と思い込む少年も出てき
た。また、中年男Cも少年Aらメンバーが関係している事件ではないかと
思うこともあった。
 互いに疑心暗鬼となり、
「そういえば、あいつは事件があった12月10日に、財布に1万円札が
何枚か入っていた」
「中年男Cが親分らしい。三億円はどこに隠したのか」
「あいつが乗っていたバイクは三億円事件のヤマハだったような気がする」
 などととうわさをするようになった。スナックBでは以前のように気軽
に親しく話をしなくなってしまった。事件は解決しなかったので、お互い
の気持ちも晴れることはなかった。
 中年男CもやがてスナックBに来なくなり、少年たちもたむろしなくな
ってしまった。逆に捜査員やうわさを聴いた素人探偵が来るようになって、
トレンチコートを着た目つきの悪い男たちがたむろするようになった。
 
 やがて、一時は三億円事件推理のメッカだったスナックBは、少年たち
も素人探偵も来なくなり、事件のうわさをするものもいなくなってしまっ
た。 (つづく)
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転用を禁止します。文章は著作権法によって保護を受けています。
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◆◆「小野寺苓著『茶杓 消えた伊達家老』を刊行」◆◆
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 勝どき書房から11月28日、小野寺苓さんの歴史小説「茶杓 消えた
伊達家老」が刊行され、月末から全国書店で発売される。
 仙台藩で代々城代家老を勤めた冨塚家は室町時代から伊達家の重臣とし
て仕え、その歴史は千年に及ぶ。著者は冨塚家の末裔である山内和雄氏か
ら「小説に書いてくれないか」と頼まれ、「伊達藩宿老 冨塚と一族のす
べて」という資料をもらい受けた。その中に登場する27代目の冨塚重標
(しげたか)に焦点を当てて、文献を調べ、現地調査をし史実に基づきそ
の生涯を綴った。
 重標は関ヶ原の合戦から84年、泰平の世となった貞享元年に城代家老
冨塚重長の次男として生まれた。長男第一の封建時代だけに、父親は兄を
大切にする。次男の重標は父を疎み、兄を羨ましく思う反面、比較的自由
に育った。しかし、兄とその息子が相次いで病死し、重標は父の後を継い
で城代家老となり運命が激変する。
 その重標が仙台を追われて水沢に流配される時に、懐に入れて持ち出し
たのは父が作った一本の茶杓だった。物語の底流にこの時代の人々が愛し
た茶道の心が流れる。
 美術評論家で詩人のワシオ・トシヒコさんは、解説の中で、
「本書は、世俗的なステータスと良識に囚われず、自分に真っ正直に、精
神の自由へと脱出した男の物語である」
 と書いた。一言で、この小説の神髄を表現している。
 戦国時代の名将や剣豪が登場する時代小説のような、派手な立ち回りは
ない。しかし、戦(いくさ)がなくなった江戸時代に武士として生きると
は、どんなものか、この小説を読むことでリアリティを持って体験できる。
また、逆にその片鱗が現代社会にも残っていることに驚愕させられる。
 小野寺苓さんとは、かつて随筆集「女の名前」(朝日新聞社)の編集に
関わって以来のお付き合いだ。小野寺さんは一関に住んでいて、これまで
に2冊の小説を書いている。「玉蕾」(岩手日報社)と「みちのく腑分け
始末」(新人物往来社)だ。「玉蕾」は大正5年に岩手県立師範学校で起
きた女子生徒の自殺を取り上げ、その真の動機を追及した。「みちのく
腑分け始末」は、天明時代に解剖された刑死者の墓を見てから取材を開
始し、一関藩でも行われていた医師たちによる人体の「腑分け」にいた
る情熱を綴った。
 今回の「茶杓 消えた伊達家老」もそうだが、小野寺さんの小説は史
実を尊重し、その時代と人間の真実に迫る方向へ筆を進めていく。日本
現代詩人会会員で岩手県詩人クラブに所属し、これまでに詩集や随筆集
を数多く出版しており、その文章は洗練されていて味わい深い歴史小説
となっている。
 ◆定価・本体1900円税別 46判上製 324ページ 月末から全
国書店で発売
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★~★~★~★~★ 勝どき書房の本紹介★~★~★~★~★
『茶杓 消えた伊達家老』小野寺 苓著・46判上製・324ページ
伊達藩家老冨塚重標は父が作った一本の茶杓を懐に流配の地へ
◆最新刊◇全国の書店で近日発売       定価1900円・税別
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『三億円事件の真犯人』殿岡 駿星著   ・46判上製・332ページ
40年後、真犯人がすべてを語り、3分間の英雄の実像に迫る。
◇第2版・全国の書店で好評発売中    定価1700円・税別
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『狭山事件の真犯人』殿岡 駿星著   ・46判上製・304ページ
狭山の女子高生殺人事件、真犯人に迫るノンフィクション推理小説
◇在庫が少なく書店では購入できません。購入は「アマゾン」で。
 定価1800円・税別(勝どき書房で直売もしています)
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『カエルの日曜日 末永泉童話集』末永泉著 絵・末永知恵子
家族の絆や、友情、恋を少年のような温かい心で綴る16編の童話
◇全国書店で発売中 46判上製108ページ 定価1500円・税別
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『新聞記者はなぜ殺されたのか』殿岡 駿星著・46判並製・328頁
秩父困民党を名乗る脅迫状、記者殺害の真相に迫るミステリ小説
◇全国書店で発売中           定価2300円・税別  
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『平家物語の雑歌屋でぇござい』山田 観風讃著  46判上製
◇全国書店で発売中  206ページ   定価2000円・税別
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『桃咲く藁家から・橋本夢道傳』漆原伯夫著   46判並製272頁
◇勝どき書房で直売     頒価1800円・税込み送料込み
……………………………………………………………………………
・本の注文は勝どき書房へメールで katidoki_syobou@ybb.ne.jp
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■□■雪・月・花■□■銀座から聖路加病院までのマロニエ並木の道、通
称マロニエ通りの途中に日刊スポーツ新聞社本社ビルがあるが、その壁面
に巨大な壁新聞が出現した。最近は見られなくなった壁新聞だが、それは
「29日に行われるWBC世界フライ級王者内藤大助と亀田興毅の試合予
告」だった。
 高さ約16メートル、幅約11メートル、通常発行される新聞の約770
倍の大きさだ。2台のクレーン車が貼り付け作業をしていたが、通行人は
立ち止まって見ていた。ボクシングのテレビ中継は視ないが、なぜか内藤
と亀田の試合は見たくなる。二人の対称的な性格の違いが面白いのかもし
れない。武蔵と小次郎の巌流島の決闘のような、相撲でいえば白鵬と朝青
龍の対戦のような、柔が勝つか剛が勝つか、ボクシングファンはじっとし
ていられないだろう。
   ◆日刊スポーツ新聞社の巨大壁新聞
   http://www.geocities.jp/syunsei777/091120.jpg
  ○ 街はデフレ、マロニエ通りの壁新聞(駿星)
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◇「コラム・ゆりかもめ」は毎週月曜日に配信します。
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【マガジン】 コラム・ゆりかもめ  【発行者 】 殿岡駿星
        http://www.geocities.jp/syunsei777/page006.html 
【運営サイト】 合資会社 勝どき書房   
               http://www.geocities.jp/syunsei777/
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