2009/11/08
コラム・ゆりかもめ(371)「三億円事件ノート 犯人像・23 職業?」「永井由里さんコンサート」「松井MVP」
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■□月曜配信 第371号 2009/11/09■□
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◇「コラム・ゆりかもめ」は、毎週月曜日配信です。「狭山事件ノート」
と「三億円事件ノート」の連載は原則として隔週となります。
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◆◆「三億円事件ノート 犯人像・23 職業?」◆◆
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事件から5日後に容疑者とされていた、少年Aが自殺したことで、刑事た
ちはすっかり元気がなくなってしまった。
「犯人は別にいるはずだから、聞き込み、遺留品捜査に全力で」
と幹部にいわれても、
「容疑者が自殺してしまったのに、なにを捜査すればいいのか」
と刑事たちは陰口をいいはじめた。動きが鈍い。マスコミの中でもそれを
信じてしまう記者が出てきた。まさか、マスコミは「少年Aが怪しい」とは
書けない。捜査当局は一度も正式に「少年Aが犯人」とはいっていないから
だ。
そこで、推理作家に情報を流し、調べさせて署名記事を書かせた。かなり
有名が作家だったので、この事実が報じられると、少年Aが世間で知られる
ことになってしまったのだ。その後、街の素人探偵たちは「あれは自殺した
少年がやったんだろ」などと、得意になってうわさするようになった。
当時の刑事たちの中には陰で、
「なにしろ警視庁の幹部の息子だからね、自殺されたらもう捜査はできませ
んよ。やっていないなら、自殺するはずないですからね」
という人もいた。これでは、幹部がどんなに息巻いても、刑事たちの足は軽
くならない。時間ばかりが経過して、捜査は進まなくなってしまった。
刑事たちは、少年Aがホンボシで、その捜査をしなければ、どんなに遺留
品の捜査をしても犯人にはたどり着けないと思い込んでいたようだ。
そうなると、聞き込みに出かけても熱が入らない。一日中ぶらぶらして、
捜査本部に戻り、適当に報告書を書いて「さようなら」という感じになって
しまった。帰りに相棒と焼鳥屋で「なぜ、少年Aの捜査をしないんだ」と酔
いにまかせて不満をいう刑事もいた。
ただ、途中から捜査主任となった平塚八兵衛警視(「三億円事件の真犯人」
では仮名の大磯六兵衛警視で登場)だけは、少年Aが無関係だと分かった。
自ら捜査して、少年Aのアリバイを証明したのだ。しかし、それでも「平
塚さんは、少年Aの親父がデカだから、かばっている」と親しい新聞記者に
陰口をいう刑事がいた。事件は迷宮入りを待つだけになってしまった。(つづく)
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◆◆「永井由里さんの国本学園オータムコンサート」◆◆
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11月3日、小田急線鶴川駅からバスで15分ほどの山林の中にある、国
本学園町田キャンパスの瞑想ホールでバイオリンの永井由里さんとフォルテ
ピアノの武久源造さんによるモーツアルトコンサートが開催された。
永井さんは、国本小学校の卒業生ということもあり、毎年、文化の日はこ
の瞑想ホールでコンサートを開くのが恒例になっている。全身全霊で演奏す
る永井さんが、モーツアルトをどのように弾いてくれるのか楽しみにしてい
たが、いざ演奏を始めると、激しさを抑えてこれまで聴いたことがないよう
な優しい音が流れてきた。
それでも、山場がくるといつもの、力強い弓の動きになり「これこそ、
ホンモノのモーツアルトではないか」と思ってしまった。
永井さんが抑えて弾いたもう一つの理由は、武久源造さんが演奏するフ
ォルテピアノと共演するからだろう。フォルテピアノは現在使われているピ
アノの前身で、それより以前のチェンバロよりも一回り大きいが、ピアノ
よりも穏やかな響きだ。武久さんが2年前に楽器屋さんに依頼して、モー
ツアルト時代のものと同じものを作らせたそうだ。
武久さんはオルガン、チェンバロなどの古楽器の奏者として有名で、フェ
リス女学院大学の音楽学部器楽科講師をし、かつてアメリカで行われた「国
際チェンバロ製作家コンテスト」の審査員をしたこともある。圧巻はソロ
で弾いた「K.265」の「きらきら星変奏曲」の演奏だった。だれでも
知っている「きらきら星」だが、実は原題は「ああ、お母さん、聴いてよ」
で、モーツアルトが亡くなった母親を想って作曲したものだ。母親と一緒
にヨーロッパ中を演奏旅行していたモーツアルトにしてみれば、愛する母
を失ったときはどんなにか辛かったかと思う。そのモーツアルトの心の中
を、武久さんのフォルテピアノが教えてくれた。わたしのように、言語で
理解し、表現することに慣れているものには、音の表現を理解するのは難
しいのだが、武久さんのお陰で、目の前にモーツアルトが現れたように思え
た。おそらく、ピアノ演奏では、ふつうの「きらきら星」になってしまった
だろう。
ラスト演奏は「K.305」の「ヴァイオリンソナタ」で恋人を想う曲だ
った。恋多きモーツアルトだったので、永井さんの弓も激しく情熱的で、二
人の演奏ですっかりモーツアルトを堪能できる日となった。
司会というか、曲の説明はすべて武久さんのウイットに富んだ話で、たと
えば「ベートーベンは会場に一人でも聴いていない人がいると、怒って止め
てしまったが、モーツアルトは我慢して演奏し、日記で鬱憤を晴らしてい
た」などと、終始笑いに包まれた一日だった。
◆演奏する永井由里さんと武久源造さん。
http://www.geocities.jp/syunsei777/nagai0912.jpg
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■□■雪・月・花■□■大リーグでニューヨークヤンキースが9年ぶりの頂
点に。そのMVPに松井秀喜が選ばれるとは、とても信じられない光景だっ
た。入団7年目、一時は「ゴロ王」とまでいわれ、けがをしたり打てない時
期があった。フィリーズのマルティネス投手は「この試合に勝つ」と自信が
あっただろう。ヤンキースはだれも打てない。しかし、松井だけは2点本塁
打、2点安打を放った。一試合6点というのは、他の選手が打てなかっただ
けに豪快だった。松井はそれでも、勝利までガッツポーズも笑顔を見せなか
った。彼がいつもいっているように、目的は「チームの勝利」なのだ。17
年前、甲子園で明徳義塾・馬淵監督から5連続敬遠された、その悔しさがバ
ネの一つだったのだろう。この日まで、人には見えないところでの鍛錬があ
ったに違いない。松井は「自分でも信じられない」といっていたが、実は
「努力する自分を信じていた」に違いない。彼は、逆風は成功への追い風で
あることを証明してくれた。5連続敬遠の溜飲がやっと下がった感じがした。
◆フィリーズ戦の2回、先制2ランを放つヤンキース・松井。(産経ニュース)
http://sankei.jp.msn.com/sports/mlb/091105/mlb0911051142003-n1.htm
○ アメリカの秋空爽やかMVP(駿星)
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