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毎週月曜日に配信。元新聞記者で勝どき書房の編集長が社会で起きている様々な問題、政治、文化、スポーツ、芸術などについて取り上げる。特に「狭山事件ノート」「三億円事件ノート」は隔週で連載中。「雪月花」のコーナーでは季節の話など日常の生活に触れ、俳句も載せている。

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2009/10/25

コラム・ゆりかもめ(369)「三億円事件ノート 犯人像・22 職業?」「奈良の山本病院」「オリオン座」

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        ■□月曜配信 第369号 2009/10/26■□
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◇「コラム・ゆりかもめ」は、毎週月曜日配信です。「狭山事件ノート」
と「三億円事件ノート」の連載は原則として隔週となります。
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◆◆「三億円事件ノート 犯人像・22 職業?」◆◆
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 三億円事件の犯人は暴走族の青年、というイメージをもつ人が多い。オー
トバイを盗んで警察の白バイに改造して乗り回すようなことをするのは、オ
ートバイが好きな青年、すなわち暴走族仲間だろうと思うのは当然ともいえ
る。
 捜査本部が当初想定した犯人の職業は、暴走族グループ以外に、過激派学
生グループの資金集め、自動車関係の整備工、退職した不良警官で特に元白
バイ隊員、東芝工場、大洋信託銀行、多磨農協などの不良退職者らだった。

 まず暴走族グループが重点的に調べられたのは、立川を拠点にして活動し
ていたおよそ50人ものグループのリーダーがモンタージュによく似ていた
からだった。事件発生から3日後には、そのリーダーである18歳の少年が
地元の刑事から捜査会議に容疑者としてリストアップされた。
「奴の犯行に間違いない」
 と断定する刑事もいた。
「任意で呼んできて調べましょう」
 と捜査本部の幹部に提案したが、
「ちょっと、待て」
 と幹部は抑えた。というのは、少年は警視庁の現職警官の息子だったのだ。
犯人であったとしても、なかったとしても、現職警官の息子を呼んで調べる
となると、事態は重大になる。そこで、まず少年の周辺を調査することにな
った。
 なにしろ、3億円の金が手に入っていれば、グループ内になにか動きがあ
るはずだ。そこで、いろいろと理由をつけて暴走族グループのメンバーの動
きを追った。すると、少年たちが深夜に集まる立川のあるスナックで、彼ら
に、時々酒や食事をご馳走している30歳代の男の存在が分かった。
「彼が事件の首謀者ではないか。3億円は少年が奪って彼に預け、彼が持っ
ているかもしれない」 
 刑事たちは想像した。しかし、どうも金が動いている様子はない。とにか
く、少年を捜査本部に呼んで、調べる以外に手がない、ということになった。
 事件から5日後、いよいよ少年を呼ぶことになり、刑事が玄関に立つと、
少年はすでに自室で毒を飲んで自殺していた。   (つづく)
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◆◆「奈良の山本病院による診療報酬詐取事件」◆◆
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 奈良県大和郡山市の「山本病院」の診療報酬詐取事件が話題になっている。
病院のM理事長(51歳)がホームレスを入院させて、病状がないにもかか
わらず、心臓に異常があるという理由で、心臓カテーテル検査をしていたそ
うだ。ホームレスには生活保護を受けられるようにして、診療報酬をだまし
取っていた。

 M理事長は、週に2回の回診で、入院しているホームレスのうち、今週は
だれをカテーテル検査するか決めていた。もともと、心臓が悪くない人たちば
かりなので、中には検査を嫌がるホームレスがいた。すると夜中に病院の車
に乗せて近くの近鉄橿原線・平端駅に放置したこともあった。「医師のいう
ことが信じられないなら、もとのホームレスに戻れ」ということなのだろ
う。

 入院しているホームレスは、月に1回ほどカテーテル検査を実施された。
心臓が悪い場合はしかたないが、なんでもない場合は危険な検査だ。3か月
すると診療報酬が減額になるため、退院させられる。そして別の病院に運ば
れて、またそこで、様々な検査や治療が行われていたらしい。山本病院では、
月に20件のカテーテル検査の実施をノルマとして決めており、ホームレス
には月に1回までなので、どうしても20件にならないと、実際には検査し
ていなくても、書類上したことにして診療報酬を不正請求していた。

 入院しているホームレスのほとんどは、8か所ぐらいの病院を3か月ごと
に転院していたらしく、検査、検査で衰弱し、終いには寝たきりになってし
まった人もいるらしい。
 最初は、「生活保護を受けられるようにしてやるから」といわれて、誘い
に乗り、一転してホームレスでなくなる。ところが、手続きが終わると、
「健康診断をしましょう」といわれて、病院に連れて行かれる。そこから、
たらい回しの入院生活が始まる。

 奈良県が、この病院を立ち入り調査をしたときは、患者の6割ぐらいが生活
保護受給者だった。どうも、山本病院がホームレスを連れてきたのではなく、
ホームレスを集めて生活保護の申請をさせ、病院まで連れて行き、3か月する
と転院させる、組織的なものがあるようだ。ところが、奈良県の病院から、た
とえば大阪府の病院など、他県へ転院した場合には、なかなか患者のたらい回
しが分かりにくいらしい。捜査当局は、その組織まで見つけて訴追してほしい。
今回は病院関係者の告発で明るみに出たが、当然たらい回しをしている病院は
他にもあるはずで、告発がこの病院だけというのも残念だ。もっと広域的な捜
査が必要だろう。 

 家族や身よりがない人たちがほとんどのホームレスの場合、病院を転々とた
らい回しされても、それが発覚しにくい。本人は医師から「心臓が悪いから検
査する」といわれれば「お願いします」ということになってしまうだろう。冷
暖房付きの部屋で、おいしい食事を只で食べられるとなれば、ホームレスにし
てみれば、「親切な病院に入院できてよかった」と思うかもしれない。まさか、
自分が不正請求の犠牲者だとは思わない。

 ふと、戦前に大陸で細菌兵器開発のために人体実験をしていた日本軍731
部隊のことを思い出した。軍医たちは、マルタと呼ばれた中国人捕虜たちに、
治療すると偽って実験していた。人の命を救うことが仕事であるはず医師が、
良心を失ってしまうと、本当に恐ろしいことになる。
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■□■雪・月・花■□■10月も中旬を過ぎてだいぶ秋らしくなってきたが、
夜空にはオリオンが顔を出すようになってきていて、早くも冬の気配だ。冬の
夜空にオリオンがいなかったら、とても寒さに耐えられないような気がする。
ベルトの三つ星は子供のころから大好きだった。最近はオリオンの右肩に光る
ペテルギウスとその先にある小犬座のプロキオン、さらに下の方に輝く大犬座
のシリウスが気になるようになった。この三つの一等星は冬の大三角形といわれ
ているが、これまで、なぜかオリオンしか目に入らなかった。
 シリウスの輝きに、これほど感じるようになったのは、もしかするとわたし
の心の中に変化が起きているのかもしれない。その変化の実体はなにか分から
ないが、たとえば星空を見ていると、その答えが見えてくるような気がするの
だ。
 ◇ベランダの風蝶草、これが最後の写真になりそうです。
 http://www.geocities.jp/syunsei777/kureome091024.jpg
  ○ 思い出は夜空に輝く初オリオン(駿星)
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【マガジン】 コラム・ゆりかもめ  【発行者 】 殿岡駿星
        http://www.geocities.jp/syunsei777/page006.html 
【運営サイト】 合資会社 勝どき書房   
               http://www.geocities.jp/syunsei777/
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