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毎週月曜日に配信。元新聞記者で勝どき書房の編集長が社会で起きている様々な問題、政治、文化、スポーツ、芸術などについて取り上げる。特に「狭山事件ノート」「三億円事件ノート」は隔週で連載中。「雪月花」のコーナーでは季節の話など日常の生活に触れ、俳句も載せている。

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2009/09/06

コラム・ゆりかもめ(362)「狭山事件・所持品分析17・万年筆」「生活保護世帯の母子加算復活に思う」

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     ■□月曜配信 第362号 2009/09/07■□
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◇「コラム・ゆりかもめ」は、毎週月曜日配信です。「狭山事件
ノート」と「三億円事件ノート」の連載は隔週となります。
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◆◆「狭山事件・所持品分析17・万年筆」◆◆
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 今回も万年筆が石川さんの自宅台所出入り口の鴨居の上から見つかった昭
和38年(1963年)6月26日の数日前に関本三郎巡査部長(仮名)が
石川さんの下着を持って上がり込んだことについて検討してみたい。
 2度の家宅捜索でしっかり見ているはずの鴨居の上にあったので、事前に
上がり込んだ関本巡査部長が最も怪しいことになる。しかし、仮に関本巡査
部長がニセモノの万年筆を持って鴨居の上に置こうとして、石川さんの家に
行ったとして考えてみよう。
 いつもは玄関から入るが、この日は台所の出入り口の戸を開けた。そこか
ら上がり込んだのだが、戸を開けた瞬間、だれもいないのに気が付いた。そ
こで、
「石川さん、一雄くんの下着を持ってきましたよ」
 とはいっていないはずだ。なぜなら、台所にいた母親は背中に向かって声
をかけられるまで、関本巡査部長が来ていることに気が付かなかったからだ。
 すると、関本巡査部長は黙って上がり込んだことになる。しかし、関本巡
査部長としては万年筆を鴨居の上に置くだけが目的なら、上がらないで戸の
上の鴨居にそっと万年筆を置くだけで十分だったのではないか。それから、
戸を閉めて玄関に回り、
「石川さん」
 と声をかけ、だれかが玄関に出てくるのを待って、下着を渡してもよかっ
たのではないか。関本巡査部長が上がり込んで、台所で声をかけてしまうと、
後に万年筆が見つかった場合に、直前に上がり込んだことが問題になる心配
があった。
 むしろ、わざわざ上がり込まず、だれにも見られずに鴨居に万年筆を置い
た方が、よかったような気もする。ところが、関本巡査部長は台所まで行っ
て、そこで母親に印象に残る方法で、あえて背中に向かって声をかけている
のだ。
 もし、万年筆をその直前に置いたとしたら、さらに台所の奥にいる母親に
声をかけるだろうか。仮にわたしが関本巡査部長ならば、おそらく万年筆を
鴨居の上に置いたら、だれにも見られていないと分かったら、戸を閉めてか
らしばらく近くを歩いて、間をおいて今度は玄関から入って下着を渡したと
思うのだ。
 その方が、後に鴨居から万年筆が見つかっても、関本巡査部長が疑われる
心配がない。関本巡査部長はあえて、自分が疑われるかもしれない方法で、
黙って上がり込んで鴨居に万年筆を置き、さらに台所の奥にいる母親に声を
かけるだろうか。
 その疑問はどうしたら、解決できるのか、わたしはさらに推理を進めた。
(つづく)
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◆◆「生活保護世帯の母子加算復活に思う」◆◆
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 民主党はマニフェストで、生活保護世帯の母子加算を復活するという。た
だ、これについて、世論調査では意外と賛成する人が少ないらしい。母子加
算は、以前は18歳までの子供がいると、一人に月額2万円まで加算されて
いたが、2007年から15歳までの子供に減らしてしまった。民主党はこ
れを18歳までにもどすことになるという。
 しかし、生活保護世帯にとって、子供にかかる費用に違いがあるのだろう
か。母子家庭も、両親がそろっている場合でも、18歳以下の子供がいたら、
同じように学費も食費もかかるだろう。それが、母子家庭にだけに一人2万
円加算する理由はなぜなのだろう。
 
 それに、最近は母子加算を目当てにして、夫と離婚して、母子家庭となる
例が増えているそうだ。夫に収入があっても、離婚したら母子家庭となり生
活保護を受けやすくなる。そこで、表向きは離婚したことにして、母子家庭
として届け出て、実際には離婚したはずの元夫が自宅にる場合があるそうだ。
 兵庫県明石市で、小学5年の男子児童が両親に万引きを強要され、補導さ
れた事件があった。派遣社員の父親(33)と、同居している元妻(31)
が、子供に10キロ入りのコメ袋などを万引きさせ窃盗容疑で逮捕された。
この父親は母親と正式には離婚しているが、同居している。なぜ離婚した夫
婦が一緒に暮らしているのか分からないが、この父親は2年前から子供に万
引きをさせていた。子供が嫌がると、殴ったり、ほうきでぶったりして強要
していたという。2年前からというと、その間、離婚しても一緒に住んでいた
ことになる。
 母子加算の復活が悪いとはいわないが、支給する役所は本当に母子家庭な
のかしっかりと確認する必要があると思う。もちろん、プライバシーの侵害は
できないが、少なくとも離婚したはずの元夫が自宅にいるような場合は「偽
装離婚」が疑われるのではないか。
 2日付けの毎日新聞(市川明代記者)によれば、ホームレスの6割以上が
うつ病や統合失調症などの精神疾患を抱えているという医師らの調査結果を
の記事にしていた。これらの人たちは、福祉事務所へ行って生活保護の申請
をしようとしても、うまく話ができず結果的に路上生活から脱出できないそ
うだ。
 偽装離婚して、母子家庭として生活保護を申請する、口八丁手八丁の人は、
まんまと認可され、一方精神疾患者はうまく話ができないで「まだ働けるだ
ろう」といわれ申請できず追い返されてしまう。本当に保護しなければなら
ない人たちが救われず、利口に立ち回る人たちが利益を得ることになってし
まう。母子加算だけを復活すれば、問題がすべて解決するとはいえそうもな
い。
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『三億円事件の真犯人』殿岡 駿星著・46判上製・332ページ
40年後、真犯人がすべてを語り、3分間の英雄の実像に迫る。
◇全国の書店で好評発売中       定価1700円・税別
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『カエルの日曜日 末永泉童話集』著者末永泉 絵末永知恵子
家族の絆や、友情、恋を少年のような温かい心で綴る16編の童話
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『新聞記者はなぜ殺されたのか』殿岡 駿星著
秩父困民党を名乗る脅迫状、記者殺害の真相に迫るミステリ小説
◇発行・勝どき書房 46判並製 定価2300円・税別  
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『平家物語の雑歌屋でぇござい』著者・山田 観風讃
 平家物語を700余の短歌で詠み綴る歴史短歌作家の画期的歌集。
◇発行・勝どき書房 ・46判上製  定価2000円・税別
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日本の暗い時代、反戦を貫いた自由律俳人橋本夢道の生涯
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■□■雪・月・花■□■妻と、門前仲町まで散歩したので、ついでに買い物
をしようと思いスーパーに入った。妻が買い物をしている間、2階の休憩場
で休んでいると、隣に杖をついた老婦人が座った。89歳だという。終戦の
年は25歳となる。3月10日の空襲の時はどうしていたのか、気になって
尋ねると、生まれたばかりの赤ン坊は逃げる途中で亡くなったそうだ。夫は
南方の島で戦死。終戦になって、夫の弟が復員してきたので、その弟と再婚
し、3人の子供を育てた。ところが弟はアルコール依存で55歳で死亡、そ
れから34年間雑貨屋を営み必死に3人の子を育ててきたそうだ。最近は時
々孫たちが会いに来てくれるそうだが、その女性が別れ際にいった言葉が忘
れられない。
「あたしはあの空襲で子供と一緒に死んでしまえばよかった。最初の夫が死
に、子供が死に、あたしだけが生きてしまった。それが残念だ」
 3月10日の空襲が89歳の女性に癒えぬ深い疵痕を刻み込んでいた。女性
にとっての、戦後の64年間はなんだったのか、わたしは返す言葉がなかった。
 ○ 風蝶草、きっと咲くよと妻と待つ(駿星)
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【マガジン】 コラム・ゆりかもめ  【発行者 】 殿岡駿星
        http://www.geocities.jp/syunsei777/page006.html 
【運営サイト】 合資会社 勝どき書房   
               http://www.geocities.jp/syunsei777/
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