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2008/04/06

麦藁の山の中の針●【毒虫─どく・むし─】出版!全国の電子書店に●

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● 麦藁の山の中の針 ●
      【毒虫─どく・むし─】出版!全国の電子書店に

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 桜が終わったところ、これから春になるところ、ちょうど今はうつろいゆく季節のま
っただ中でしょうか?
 新年度が始まり、お忙しい方も多いかと存じます。

           ◆∵∴∵∴◆∵∴∵∴◆

●展覧会が、無事終了しました!

 3月19日〜3月31日まで国立新美術館にて出展しておりました【抱擁─ほうよう─<春
夏秋冬>】(完結編)。
 無事終わりました。
 多くの方が観に来てくださいました。
 本当にありがとうございました、この場をお借りしてあつく御礼を申し上げます。

 天井から吊るすという昨年の課題をクリアできたこと、この二年間での写真技術の
向上、仕事や作家活動を通して知り合った人たちとのコラボレーションが実を結び、
展示環境の最悪な中、作品自体が目を引きました。
「昨年よりパワーアップしているね!」
 いつもは辛口で、細かいところまでチェックを入れられる写真家の先生に評価されて、
少しは自信がつきました。
 また私の作品を見て、ビジネスとしてご提案くださる方や、新しくモデルになってく
れるダンサーさんや舞踏家の人たちも現れました。

 展覧会というより企業の展示会のようではありますが、また次の作品作りへの糧にし
たいと思います。

 今回は、インスタレーション部門に出展しておきながら、空間をプロデュースできて
いないという大きな課題が残りました。
 次はクリアして出直したいと思います。

●【毒虫─どく・むし─】出版!全国の電子書店に。

 昨年12月、アーティストとして「モバプリ」(KDDI─au、サミーネットワークス共同
運営、エプソン協賛)に出店し、

http://www.m-pri.com/index.php/top/index/siteId/177/date/2e000xa1

 3月には「インスタレーションの出展」と、少しずつ前進していますが。
 ここに来て、また一つ夢が叶い、嬉しいご報告ができることとなりました。

 小説 with イメージフォト【毒虫─どく・むし─】(五話完結)出版!
 著・写真:月森砂名(出版元:いるかネットブックス)

http://www.k5.dion.ne.jp/~sana_55/novel.htm

 3月27日より、全国の電子書店で次々と発売されています。
 大手、電子書店パピレスではパソコンからも読むことができますが、基本的には携帯
向けコンテンツです。

http://www.papy.co.jp/act/books/1-117861/

 さらに発売から一週間。
 第一話が小説「文芸部門」で売上第一位になりました。
 続く第二話も書店の「おすすめ」として紹介されています。

http://www.papy.co.jp/act/static/dl/010/body.htm

(上記のページですが、移り変わりが激しいので、ご覧になったときランキングより
消えておりましたらごめんなさい)

●出版にいたるまで

 この【毒虫】は、小説にイメージ写真を付けた記念すべき第一作目です。
 2004年1月20日に創刊し、2005年3月3日に最終回を迎えるまで、30回に渡ってお送りし
てまいりました。
 多いときには224人の読者のみなさまに読んでいただき、たいへん嬉しく思います。

 東京に出てきたとき、作家としてすでにキャリアの長い友人が
「無鉄砲な僕でも賞を取って、ある程度見込みが付いてから東京に出てきたけれど、
何もなくて出てきた砂名ちゃんは勇気あるよね。これからどんな風に夢を叶えてゆくの
か、楽しみにしているよ」
と言ったのを、よく覚えています。

 それより遡ること10数年前にも、作品を持って出版社を回ったのですが採用されず。
 パソコンのデータ入力・加工の自営業者を営みながらボチボチと書いていたのですが、
しだいに日々の仕事に追われ…いつしか夢も朽ち果てて行きました。

 そしてメールマガジンの出現。
 ペンネームを「月森砂名」とし、多くの読者に読んでもらえる幸せに、ふたたび夢は
再燃したのでした。

 さらに三年前。東京に出てきて、同じように出版社を回ったのですが、出版業界は10
数年前よりさらに混沌としていて、売れるかどうかまったく見当も付かない無名の作家
の作品は「面白いじゃない」とは評価されても、誰も売り出そうとはしませんでした。

 それが昨年、ミクシィで見かけた電子書籍の作家募集に原稿を送ってみたところ。
 一度、お会いしましょうということになったのです。
 携帯で小説を読む世代は10代〜20代です。
 私の小説は大人向けで難しいのではないか?という意見もありましたが、「彼らもい
つまでも子供じゃない。今のうちに書店に並べておかねば間に合わない」という編集長
の考えで、Go!サインとなったのでした。

 メールマガジンで配信していたものを加筆修正したのち5話にまとめ、京都、大阪、
奈良、兵庫、愛知、岡山、東京、グアム、バリと、9箇所で撮影した当時のイメージフ
ォトが採用になりました。
 ほとんどがコンパクトデジカメで写したものです。撮影当時が思い出され、懐かしい。

 自身でデザインした表紙はあっけなく不採用になりました。
「もっとインパクトのあるものを!」
 編集部で作りなおされ、今の形になりました。
 私の「目」と「子宮内部」の画像です。
 モノクロのおどろおどろしい感じが「ウルトラQ」や「楳図かずお」っぽく、ロゴの
昭和的な感じが逆に新鮮です。

●これから…

 小説を出版するというのは長年の夢で、足掛け20年、準備・挫折期間が12年という、
休火山並みのていたらくでした。
 実は「夢が叶った」のではなく、やっとスタートラインに着いたばかり。
 今、次回作を用意しています。
 しばらくは、今まで書いたものを加筆修正して出版しますが、夏以降は書き下ろしを
と予定しています。

 夢の作家生活〜♪と喜んでいられるのも3時間ぐらい(笑)
 これからが正念場です!
 書き続けていかねばならない大変さももちろんのこと、印税の稼ぎも心配です。

「小説をやってゆくなら、写真の方は辞めるの?」
 先日、そう尋ねられて驚きました。
 そんなこと、あろうはずがありません。
 なぜなら、小説もフォトアートも舞台写真も、私の大切な仕事であり、作品であり、
子供だからです。
 二人目が生まれたら、子供に注がれる愛情が半分ずつになることはないように。
 私の周りにいるマルチクリエーターの方たちを見ておりますと、文章、写真、絵、音
楽等は自分の中のモチーフを表現するためのツールであり手段であり、「文章」そのも
の、「写真」そのものが目的ではないように思われます。

●新しい媒体

 昨年暮れに出店した「モバプリ」も、このたびの出版も、すべて携帯のダウンロード
コンテンツです。
 10代から20代の、若い世代中心に親しまれているメディアであるとともに、パソコン
画面のフォーマットや感覚をそのまま当てはめようとしても無理があるということです。

 漫画原作の作家である友人が、今までの電子コミックをそのまま携帯に流してもダメ
だと、新しい形態(スタイル、システム)を提唱しています。
 ところが頭の古い人たちには通用せず、古い利権にしがみつく人たちには邪魔をされ
…ま、そういう化石のような人たちは捨てておけば良いのですが、肝心の作り手たちが
いないことに気づき。
 昨年から、関西と関東の大学で新しい担い手たちの育成に努めています。
 自分の仕事もこなしながら、次々と他の大御所作家たちも巻き込んで!
 何と壮大な計画なのでしょう!
 そして一歩ずつ夢に近づいている姿には感動すら覚えます。

 ところで。
 先ほど、「毒虫」がベストセラー第一位に輝いた!と書きましたが。
 これはPCサイトでの話です。
 携帯サイトではランキングにすら浮上していません。
 PC偏重の宣伝の仕方にも問題がありますし、書き手が「携帯」というフォーマット
と利便性を意識していないところに問題があるのではないかと考えたのです。
 だからといって、今流行っている殆ど「小説」の体をなしていない、妄想の垂れ流し
のような「携帯小説」が良いとは思いません。

 というわけで、料金が気になって携帯では殆どインターネットに繋がなかった私です
が。
 まずは自分の作品のサンプルをダウンロードしてみました。
 思いのほか写真が美しいので安堵しました。
 しかし、書籍に慣れた頭では文章を理解することはできても、物語全体を把握するの
が困難でした。
 私の小説と同時期に発売された芥川賞作家─平野啓一郎氏の小説も、携帯で読むよう
な世代には、そのあたりがクリアされているのでしょうね。
 英語の出来ない人が、外国で暮らして毎日使っているうちに、ある日突然、理解でき
るようになるのと同じように…。

 最近、書籍の細かい文字が辛く、薄暗いところでも読める携帯での読書はとても便利
に思います。
 また撮影の時には一つでも荷物を減らしたい私には、携帯一個で読書もできるのは大
変嬉しい。
 ということで、さっそく今読みたい作家の作品をダウンロードして、電車の中で読ん
でみようと思いました。
 で、課金のところでいきなり「暗証番号」を尋ねられ、暗礁に乗り上げました(笑)
 「暗証番号」を探すところから始めなければ…
「やれやれ」

 ということで。
 新しいことに挑戦し、模索し、勉強する毎日です。

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 最後になりましたが、ここまで来られたのも、みなさまの叱咤激励のおかげだと、心
より感謝しております。
 どうもありがとうございます。
 どうかこれからも応援してやってください。
 よろしくお願いいたします。

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 はご遠慮ください。              By Sana Tsukimori  月森 砂名

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