2006/10/15
中小企業の経営課題へのアドバイス(Vol.103/2006.10.15)
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■■■■ 「中小企業診断協会神奈川県支部」メールマガジン ■■■■
◆ 中小企業の経営課題へのアドバイス ◆
(Vol.103/2006.10.15)
発行元:(社)中小企業診断協会神奈川県支部
編集責任者:井上 真伯(admin@sindan-k.com)
ホームページ:http://www.sindan-k.com/
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このメールマガジンは、中小企業経営者が抱える経営課題について、身近なテーマ
を取り上げ、アドバイスを行うメールマガジンです。現在は月2回のぺースで発行し
ております。
毎月15日号も新シリーズがはじまります。「中小企業経営とリスク管理」と「私の
推薦書」の2本です。どうぞご期待ください。
ご質問、意見、ご希望がございましたら編集責任者または直接、執筆者へメールで
お寄せ下さい。
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(Vol.103/2006.10.15) のご案内
今回は、下記2編を掲載します。
■ 「中小企業経営とリスク管理」(全6回)
中小企業診断士 菊池 悟
No193.第1回 テーマの概要
■ 「私の推薦書」(全6回)
中小企業診断士 徳川 靖夫
No194.第1回 企業経営の推薦書
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◆中小企業経営とリスク管理◆
第1回 テーマの概要
平八会(神奈川県支部平成8年度登録同期会
http://homepage3.nifty.com/HEIHACHIKAI/
菊地 悟(企業内診断士)
BYK03272@nifty.ne.jp
読者の皆様、はじめまして、神奈川県支部平成8年度登録の中小企業診断士の同期会
平八会の菊地悟と申します。今回より6回にわたり平八会メンバーにより「中小企業経
営とリスク管理」をテーマに話を進めてまいりますので、よろしくお願いします。
本論に入る前に、平八会について簡単に紹介をさせていただきます。平八会は、おも
に平成8年度に中小企業診断協会神奈川県支部に登録した40代から60代の中小企業診断
士10数名から構成されています。現在は独立開業したメンバーもいますが、もともと企
業内診断士が中心(業種もメーカー、流通、金融、官公庁、建設等様々)で、各々の業
務分野での専門知識・経験・ノウハウ・情報をベースに中小企業に関わる研究調査活動
を続けております。
今回のテーマにつきましても、各々のメンバーが有する知識・経験・ノウハウ・情報
をベースに以下の「切り口」で話をすすめてゆきたいと考えています。
第1回 テーマの概要
第2回 労働問題
第3回 投機的リスク:BCP(Business Continuity Plan)
第4回 経営環境の変化
第5回 人材・後継者
第6回 経営者の姿勢
今回のテーマである「リスク」については、自然災害、人災、経済環境等様々な要因
で発生しています。それらについては、日々、新聞等で取り上げられていますので皆さ
まも十分、認識されているとは思います。想定外の事象(制度変更、技術革新などの外
部環境の変化を含む)等により防ぐことが難しいリスクもありますが、必要なリスク管
理を施すことで、未然にリスクの発生を防いだり、また、顕在化した場合でも最小限の
損失で収めることが可能となります。リスク管理は、基本的には事業にかかるリスクを
想定しその損失規模と発生する頻度を分析し、コントロール(管理)すること、想定さ
れるリスク・規模・頻度を適宜見直し、一定基準以下に保つことにあります。
ところで、リスク管理は手間暇がかかり、コストもかかりますので、特に経営資源に
乏しい中小企業にとっては負担となることから、「利潤の追求」と相容れないもの、と
の認識が根強くあると考えます。しかしながら、社会経済環境は大きく変わっています。
製品事故隠蔽、耐震偽装など、90年代以降続発している企業不祥事は発生させたことも
重大ですが、それよりも発生したことを知りながら経営者、組織が適切な処置を取らな
かったことで被害をさらに拡大させた責任が問われています(すなわち、企業に組織と
しての自社自浄の機能が求められています)。
経営者は自身の経営判断ミス、また、その意思の有無にかかわらず法令違反を犯して
しまう等により、会社が経営不振に陥り、潰れてしてしまうのは単に経営者個人の自己
責任では済まされず、その影響は、関係している取引先や家族を含む従業員はもちろん、
さらには、製品・サービスの利用者、地域住民等にまで影響が及ぶ可能性があるという
ことになります。つまりは社会的責任が従来以上に大きくなっていることを認識する必
要があります。これは、リスク管理が単に従来の安全対策・災害対策にとどまらず、コ
ンプライアンス(社会規範まで含む法令遵守)等まで及び、かつ企業規模の大小を問わ
ずあらゆる企業が取り組むべき経営課題となっているということを示しています。問題
を起こして適切な対応を取らなかった企業は、賠償責任、行政処分等の経済的損失、法
的制裁ばかりでなく、マスコミ報道等により社会的信頼・信用を失うなどの社会的制裁
(レピュテーショナル・リスク)も受けるということです。
次回以降の各論では、現状の社会経済環境を踏まえつつ、以下に述べるような、中小
企業にも身近に関わるリスクを取り上げ、それらのリスクへの対応について、話をして
ゆきたいと思います。
(1)純粋リスク
顕在化した場合には常に損失のみが発生するリスクであり、狭義での「ヒト・モノ・
カネ・情報」にかかるリスクです。具体的には、災害、事故、損害賠償等に対するリス
クであり、保険の対象となるものも多く含まれます。
・企業の保有する資産(工場、店舗、機械、製品・商品、特許権等の無形財産含む)の
損害にかかるリスク(最近では顧客情報等の機密情報等も重要な財産となっています)
・経営者、役員、従業員の病気、けが、死亡等により生ずる損害等、および労働問題か
ら生ずる賠償責任、不祥事等人材に関するリスク
(2)後継者・人材問題
中小企業における人材にかかるリスクについては、(1)のリスクとは別に考える必
要があります。つまり、中小企業では特定のヒトに大きく依存しているためです。特に
経営者については、経営者自身に信用力、財力、営業力、技術等が付随しているケース
が多く、また、オーナー企業として経営権も有しており、死亡等に伴う後継者問題、事
業承継問題が最大のリスクといえます。また、中小企業では従前より人材の流動化が激
しく、優秀な役員・幹部社員の退職、引き抜き等による売上減少という損害も発生する。
これらは保険によるリスクヘッジが不可能なリスクです。
(3)事業リスク
企業活動の中でリスクが顕在化した場合、損失が発生することもあるが、利益を生む
こともあるリスクです。為替変動等リスクヘッジが可能なリスクもありますが、多くは
保険等のヘッジが困難なリスクです。
・為替変動等に起因し原材料調達コストが高まることによる損益悪化等の財務に関する
リスク
・消費者嗜好の変化、インターネットチャネルの拡大等マーケットに関するリスク
・ディーゼル規制などの規制強化・緩和等政治的要因、法律・制度改定等に関するリスク
(4)体制と態勢
リスクそのものではありませんが、上記のリスク管理、リスクの発生および事後対応
に直接的、間接的に大きく影響を及ぼすのがその企業組織のリスクに対する体制(態勢)
です。「体制」とは、リスク管理部署を設置する、リスクに対応するマニュアルを作成
するなどその組織体制(ハード面の枠組み)を整備・運用することを意味します。これ
に対して、「態勢」とは、従業員個々のリスクに対する問題意識、取り組み方や取り組
むために用意された状態を意味します。不祥事件を起こした大企業の中には体制(リス
クが発生した際の対応手順、報告体制等)はしっかりいても、何らかの理由でそれらが
適切に運用されない企業風土、従業員間の雰囲気等があったと指摘されています。リス
ク管理を実効性のあるものにするためにはリスク管理を実践するための体制のみならず、
社風や社員への教育状況など形として見えないものまで視野に入れて対応応することが
必要です。中小企業の場合、オーナーである経営者のリスクに対する姿勢そのものとい
えます。経営者のリスク管理意識が希薄であったり、悪い話には耳を傾けない、といっ
た言動を普段から繰り返しているといくら立派な体制を構築しても機能しないことにな
ります。
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◆私の推薦書(第1回)◆
〜 企業経営の推薦書 〜
NPO法人ビジネス駅伝ネットワーク
中小企業診断士 徳川靖夫
yt-cns@hotmail.co.jp
こんにちは。NPO法人ビジネス駅伝ネットワーク(以降、B−Netという)の会員
の徳川と申します。今回は、私が所属しているB−Netの会員と共に、皆さんに各自
人の推薦書について述べていきます。全6回で中小企業診断に関連のある企業経営、マ
ーケティング、人事労務、IT、財務等関連のある本について各担当より、本の内容や
推薦理由、感じたことを述べるとともに、診断士を行っていく上での参考になった点な
どご紹介ししていきます。少しでも皆さんの助けになれば幸いです。初回は、企業経営
に関する徳川からの推薦書をご紹介させいていただきます。
書名 =人生論=
著者:D・カーネギー
訳者:山口 博、香山 晶訳
出版年 :2002.2
この本を手にしたのは、中小企業診断士試験を受験し始めた頃でした。企業経営、マ
ーケティング、運営管理、財務と一通りの勉強をすませたものの、経営者の気持ちが分
からず悩んでいた頃、たまたま本屋で手にしました。人生論という尊大な表題にどんな
ことが書いてあるのだろうと疑問に思いつつ読み始めたことをよく覚えています。
本書の内容は、「人を動かす」という経営者として永遠の課題について取り組んでい
ます。著者は、雑誌記者から俳優、セールスパースンなど多用な職業を経てカーネギー
研究所を設立し人間関係の先駆者として名声を博しました。こうした本書の特徴と以下
選定の理由を三つに分けて挙げていきます。
一つ目は、企業経営者としての永遠のテーマである人をどのように動かすかというテ
ーマに取り組み、経営者の気持ちを知る上で非常に有用です。「企業は、人なり」とよ
く言われます。この言葉は、企業経営者といえども人材に大きく依存しているかをよく
示しています、しかし反面、人材を活かすも使わざるも企業経営者によるところが大き
いのでしょう。そのため経営者は、自分のこと以上に他人の能力を引き出すことに非常
に時間をかけ悩んでいると感じます。そのことについて著者は単純な原則を用いて説明
をしています。
二つ目は、不変性の高い理論で説明しています。この本は半世紀以上前に書かれてい
るも関わらず、非常に具体的かつ基本的なアドバイスがされています。現代でも十分に
通用する理論は、世界的ベストセラーであることが十分証明しているでしょう。
最後の三つ目は、内容が非常に分かりやすいことです。具体的例が多く出ていますが、
どの例も分かりやすく納得のいくものでした。
具体的内容は、4章に分かれています。第1章は、平和と幸福をもたらす七つの方法
(第1章)、人を動かす原則(第二章)、人を説得する原則(第三章)、人を変える原
則(第4章)となっています。まず自らの仕事の姿勢を改めて問いただし、心に平和と
幸福を持ちリラックスして仕事を行うように勤めていくことがアドバイスされています。
その上で人を動かすために、相手の立場に立ち、心からほめることが必要と著者は説い
ています。さらに説得する際には、穏やかに話し相手に思いつかせ、最後に人を変える
ために命令をせず自ら変わることを期待してくことを述べています。
最後に、仕事への悩みを追い払う本書の一説を簡単に説明いたします。
しょっちゅう悩んでいた著者の友人は、ローラスケートの車輪を取り付けた小さな木
の台座に乗った両足のない男に通りで出会い、生気のみなぎる声で「おはようございま
す。今朝はよく晴れましたね」と声を掛けられて、いかに自分が恵まれているかを知る
ことになります。そして一つの歌を作ります。「靴がないとしょげていた 両足がもが
れたその人に 通りで出会うその前までは」と。このことから悩みを追い払う原則とし
て「不足を数えるな、恵まれているものを数えよう」と述べています。この他にもたく
さんの人を動かす原則が紹介されています。一度、ご一読を!!。
いかがでしたでしょうか。このメルマガを読まれている特に企業内診断士の方々の参
考になればと思い、企業経営に関する私の推薦書を紹介させて頂きました。ご一読あり
がとうございました。
最後に、私が所属しておりますB−Netの紹介をさせて頂きます。
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NPO法人 ビジネス駅伝ネットワーク
私たちは、企業をあらゆる面からサポートする経験豊富な実践的なプロの集団です。
(2006年8月1日現在、26名)
事業承継支援、経営革新支援、歯科医院経営支援、各種経営セミナー等を通して、企業
経営に対する夢を醸成することを活動方針としています。
ご興味ある方は、お気軽に御連絡ください。
☆企業での経営診断を実践的に経験したい方、診断士資格更新に必要な実務研修につい
ても、ご相談下さい☆
ホームページ:http://www.npo-be.net/
Eメール:info@npo-be.net
また10月20日〜22日に行われる『湘南ひらつかテクノフェア2006』に当NPO法人ビジ
ネス駅伝ネットワークも独自に出展します。さまざまな活動紹介やコンサルティングを
準備して会場でお待ちしております。ご来場の際には、ぜひ除いてお声をかけていただ
ければ幸いです。
湘南ひらつかテクノフェアについては;
http://www.shokonet.or.jp/hiratuka/tecno/top.htm
をご参照下さい。
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◆次号のお知らせ◆
次号は、11月1日に発行します。どうぞご期待下さい。
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