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2009/04/10

絵のない画集 第426回 ルノワール フレデリック・バージル

 絵のない画集 第426回  2009年4月10日号

 ピエール・オーギュスト・ルノワールは、仕立屋の息子で
 した。十代の前半に陶磁器工房で絵付けの仕事をしている
 とき、自他共に絵描きの才能に気づき、パリの絵画学校に
 入りました。そこで、同世代のモネやバージルと出会い、
 互いに影響し合って、それぞれの絵画の道を切り開いてい
 きました。学校にいるとき、先生がルノワールに向かって
 「きみは実に楽しそうに絵を描くね」と言うと、「楽しく
 なければ絵を描くかいがありません」と答えたとのことです。

   さて、今回の作品は・・・
 ──────────────────────── 
    ルノワール フレデリック・バージル
 ────────────────────────

  椅子に座りキャンバスに向かって、筆を走らせている
 バージルの姿を、横から描いた肖像です。
  バージルは長い足を折りたたんで、足首を交叉させて
 います。靴からのぞいている白い靴下の赤い紐がおしゃ
 れです。これは靴下の模様でしょうか、それとも靴に付
 いている留紐でしょうか。
  足と同じに長い背中を丸くして顔を下にかたむけて、
 視線は絵筆の先に集中しています。頬とあごのひげが、
 画家の集中力を表しています。
  白っぽいジャケットと同色のズボンは、堅苦しくなく
 リラックスして仕事にうち込める服装です。
  画家が描いているのは、椅子か床に置いた静物のよう
 です。白い花のようにも見えますが、撃ち落とした鳥を
 逆さつりにしたのかも知れません。

  全体に暗い色調の画面ですが、かまえない様子のモデ
 ルの姿には、ルノワールへの信頼とおだやかでゆたかな
 気持ちがあらわれています。

      *  *  *

 1867年作
 オルセー美術館所蔵
 "Frederic Bazille"
http://www.musee-orsay.fr/en/collections/works-in-focus/painting.html?no_cache=1&zoom=1&tx_damzoom_pi1%5BshowUid%5D=116056

 ピエール・オーギュスト・ルノワール
 (Pierre-Auguste Renoir)
 1841年生、1919年没

────────────────────────── 

  次回は、

 『シスレー サン=マメス、六月の朝』

  を予定しています。 

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