2009/06/12
「落語に見るオモシロ江戸風俗」 ●真景累ヶ淵・其の壱
━━ら━く━ご━と━お━え━ど━の━━━━━━━━━━━━━━━━━ 3分で読める! 「落語に見るオモシロ江戸風俗」 平成弐拾壱己丑年水無月拾弐日 其の弐佰陸拾漆號 (2009/06/12 No267) ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━お━も━し━ろ━ば━な━し━━ では 今夏の特別企画 真景累ヶ淵 の 始まり 始まり〜 ●真景累ヶ淵・其の壱 昔、根津の七軒町(※)に皆川宗悦(そうえつ)と言う、針医がございま して、高利貸しをしております。宗悦は五十の坂を越してから、女房と別れ、 十九になる姉、志賀と、十七になる妹、園と三人暮らし。安永二年(1773)十 二月二十日、雪模様の中、小日向服部坂上(※)の深見新左衛門のお屋敷へ、 借金の返済を催促にまいります。 深見新左衛門は、小普請組(※)で至って貧乏なお屋敷。返済をせまる宗 悦と、やけ酒を呑んでいる新左衛門が口論となり、酒癖の悪い新左衛門は、 刀掛けの刀を取ると、脅すつもりで、宗悦を打ち据えました。 新左衛門「奥や、宗悦が食べ酔って寝てしまった。」 奥方「なぜ、宗悦をお手討ちになさいました?」 新「みね討ちだ。」 奥「あなたの刀に、鞘はございません。」 言われて見ると、鞘はどこかへ飛び、一刀が真っ赤に染みている。無礼討 ちにしたと頭へ届けようにも、賄がいる。表向きになれば家にも障る、宗悦 の死骸を油紙に包むと、三右衛門と言う田舎者の下男に、葛籠を持ってこさ ると、葛籠の中に宗悦の死骸を入れて、三右衛門に十両渡し、暇をやるから、 この死骸を葛籠ごと人知れず捨てて、在所の下総へ帰るように命じます。命 に従わなければ、その方を斬る、と脅され、三右衛門は死骸を背負って屋敷 を出ましたが、臆病な三右衛門はなるべく賑やかな所を歩く。そのうちに葛 籠をどこへ捨てたか、三右衛門は下総へ帰ります。 根津七軒町に秋葉の原があり、その脇に自身番がございます。その裏手に 住まっている上方の狡猾者の欲張りが、捨てられた葛籠が自身番にあると聞 き、自分の女房の妹がお屋敷奉公をしていた時もらった品々を入れて置いた 葛籠を盗まれた、と自身番に掛け合い、まんまと、その葛籠を引き取ってま いります。 上方「これは屋敷から盗んで来たものに違い無いが、屋敷で取られたと言う ては、家事不取締になるによって、容易には届けまへん。中には高い着 物もあるやろうから、売りさばいて、上方へ走ってしまえば、知れる気 遣いはない。」 と、夫婦で前祝いと、酒を呑んで寝てしまいます。するとその長屋の一番 奥に、独り者と居候がおり、金が無くてくすぶっております。「上方者が偽 って、葛籠を持って来た。あの葛籠を盗もう。」と、二人で、顔を見られて も大丈夫なように、釜の下の煤を顔に塗って、ほっかぶりをし、上方者の家 から葛籠を盗んで来てしまいます。 二人で、中には良い着物が入っているだろうと、葛籠を開けてみます。 独り者「何だか坊主の頭みたようなモノがある。」 居候「芝居の坊主のカツラだろう。」 独「人間のツラみてぇのがある。」 居「狂言の面が入ってるんだ。」 などと探っているうちに、独り者は「うわぁ!」と叫んで、表へ逃げ出す。 居候も葛籠の中を見て、表へ逃げ出します。この騒ぎに上方者が目を覚まし、 葛籠が無くなっているので、「お長屋の衆!!!」と叫んだ。 長屋の連中が集まり、提灯を下げて奥へ行くと、戸袋の脇から、真っ黒な 顔で目ばかり光るヤツが二人這い出したから、驚いた。独り者の家に葛籠が あるので、泥棒はこいつらと知れましたが、中をのぞいた人が次々と腰を抜 かし「お長屋の衆!!」と叫ぶ大騒ぎに。だんだん調べてみますと、葛籠の 中は、その長屋の住人、宗悦の死骸。娘のお園が来て。 お園「これは私のおとっつぁんの死骸、どうしたのでございましょう、昨日、 家を出て帰りませんから心配しておりましたが。」 と、これから訴えになりましたが、葛籠に印も無い事でございますから、 とんと何者の仕業とも知れず、大家さんが親切に世話をいたしまして、谷中 日暮里の青雲寺へ野辺の送りを致しました。これが怪談の発端でございます。 ●能書き 去年は夏の特別企画として、「怪談牡丹灯籠」をお届けしましたが、今夏 は、今週から毎週金曜日、十五週に渡りまして、「真景累ヶ淵」をダイジェ ストでお届けします。お届けするにあたり、ご説明です。 現代では意味不明と思われる用語等については、本文中では※を付け、能 書きで補足します。それ以外でも、疑問・質問がございましたら、遠慮なく、 syosuke@mbn.nifty.com へメールをいただければ、お答えいたします。な お、通算の発行Noは、金曜日の増刊分もあわせて、通算発行Noとします。 では、今号の補足です。 根津七軒町=現・東京都台東区根津。元禄年間に武家方、寺方そして町人7 人でこの地を買い求めたのでこの名が付いた。 小日向服部坂上=現・東京都文京区小日向。 小普請組=幕府で、屋根や石垣などの小規模な破損を修理する部署。人夫を 派遣して修理させるかわりに、「小普請金」と言う形で給料の一部を人夫代 として上納する閑職。 ●跋 今回お届けした噺は、寄席などでで演じられる時は「宗悦殺し」と「お長 屋の衆」と題して演じられる部分です。いよいよ、長編怪談噺が幕を切って 落とされました。これから先、どんな展開になるのか、乞うご期待。 ご意見・ご感想、お待ちしております。頂いたメールは、お断りのない限 り、メルマガの中で紹介させていただく場合がありますので、よろしければ、 HNを。江戸時代、あこがれます・・・ ━━は━ん━も━と━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ■お話:落語とお江戸のフリーライター・福々亭 笑助(千葉落語同好会) ■ご意見・ご感想は syosuke@mbn.nifty.com ■千葉落語同好会ホームページ [ちばらく]←検索 ■発行元 :マンモス通信 info@manmos.tv ■HP : http://www.manmos.tv/magazine/rakugo/ ■発行協力:まぐまぐ http://www.mag2.com/m/0000107654.htm (解除) ■バックナンバー≫ http://blog.mag2.com/m/log/0000107654/ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━じ━ご━う━ご━き━た━い━━ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 美しく年齢を重ねるために “衿元美人”は必須の条件 ブラウスの胸元が若々しく・・・それがあなたの魅力。 衿元美人を願うあなたに専門クリームを開発! ●PDビューティーネック スクワラン・コエンザイムQ10・ハトムギエキス・コラーゲン配合 ⇒ http://www.manmos.tv/nanakm/beauty-neck.htm ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━


