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人事、労務、年金、賃金、社会保険、解雇、退職金、助成金など、企業内の人に関する様々な問題をお助けする『人事おたすけ隊』。隊員たちがわかりやすさ重視の会話形式で、疑問から解決へと導きます。

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2012/05/08

◆人事おたすけ隊【パワーハラスメント解説1】

                            Vol.261  2012.5.8

  ◆─ 企業が抱える人事問題! ◆─ 私たちが解決します!!───☆
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  ★隊員の出動記録  弐百六拾壱 【パワーハラスメント解説1】

     〓今回登場する隊員プロフィール〓

   
    (*^*) 社長さん   [製造会社の社長さん]
   (@↓@) タックル      [とりあえず何にでも飛びついてみるひと]
 

 ■今日のポイント■-------------------------------------------------
 
      ☆パワーハラスメントとは
     ☆厚労省ワーキンググループ報告について 
     ☆パワーハラスメントの行為類型について

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  ジリリリ~ン♪ 電話の音がけたたましく鳴り響いた。
 またまた出動要請の電話がかかてきたらしい。

 (@↓@)が電話を受け取ると・・・
 「友人の会社がパワーハラスメントとかでやめた従業員の両親から訴えられ
  そう・・・、うちも気をつける必要が・・・」と、ある会社の社長からの
  相談であった。

 見栄っぱり集団である「人事おたすけ隊」にとっては、この程度のことは朝
 飯前である。


 ▼(@↓@)
 社長さん、ご無沙汰しています。
 
 ▼(*^*)
 お世話になります。実は先日仕事仲間の会社で、突然若い従業員が退職した
 んですが、その後その従業員の両親から、息子の退職は上司のいじめによる
 ものだから、会社に責任をとってもらいたいと言ってきたらしいんですよ。

 ▼(@↓@)
 いわゆるパワーハラスメントですね。

 ▼(*^*) 
 そのパワーハラスメントについてお話を伺いたいんです。

 ▼(@↓@)
 最近職場のパワーハラスメントについては、労働相談でも相談件数が急増し
 ており大きな問題となっています。最近厚労省のワーキンググループによる
  報告書がだされています。
 社長もよくご存知のセクハラについては、男女雇用均等法に詳細に規定され
  いますし、企業側の対策が義務化されていますが、一方、パワーハラスメン
 トにつ いては、法律上の明確な規定がなく、対応義務についても明確では
 ありません。従って、争いは民事裁判や労災行政訴訟という形であらわれて
 きます。

 ▼(*^*)
 おかげさまで、セクハラについては十分に勉強させていただきましたので、
 なんとなく理解できますが、パワーハラスメントについてはよくわかりませ
 ん。業務上の注意や指導までパワーハラスメントとなると、会社の管理者も
 部下にうかつな口をきけないことになりますしね。

 ▼(@↓@)
 そうですね。今回の報告書では、「職場のパワーハラスメント」について、
 次のように規定されています。
 「職場のパワーハラスメントとは、同じ職場で働く者に対して、職務上の地
 位や人間関係などの職場内の優位性を背景に、業務の適正な範囲を超えて、
 精神的・身体的苦痛を与える又は職場環境を悪化させる行為をいう。」

 ▼(*^*)
 パワーハラスメントは、上司が部下に対してのものだけではないんですか。

 ▼(@↓@)
 報告書では、先輩・後輩間や同僚間のいじめ・いやがらせも含まれるとして
 います。
 また、「職場での優位性」については、「職務上の地位」に限らず人間関係
 や専門知識など様々な優位性が含まれるとしています。

 ▼(*^*)
 業務上の行為との線引きはどうなんですか。

 ▼(@↓@)
 労使で予防・解決に取り組まなければいけない行為としては、「業務の適正
 な範囲を超える」ものと規定されていますので、個人の受け取り方により、
 業務上で必要な指示や指導・注意に不満を感じたとしても、これらが業務上
 の適正な範囲で行われる場合は、パワーハラスメントにはあたらないとして
 います。

 ▼(*^*)
 セクハラもパワーハラスメントの一部ということになりますか。

 ▼(@↓@)
 別の法律等ですでに保障されている権利が侵害された場合には、それらの法
 的な制度の枠組みに沿って対応がされることになります。従って、セクハラ
 の場合は男女雇用均等法によって対応されることになります。

 ▼(*^*)
 具体的にはどんな行為が職場のパワーハラスメントとされるのですか。

 ▼(@↓@)
 報告書では、パワーハラスメントの行為類型としては、
  ・暴行・障害(身体的な攻撃)
 ・脅迫・名誉棄損・侮辱・ひどい暴言(精神的な攻撃)
 ・隔離・仲間外し・無視(人間関係からの切り離し)業務上明らかに不要な
    ことや遂行不可能なことの強制、仕事の妨害(過大な要求)
 ・業務上の合理性はなく、能力や経験とかけ離れた程度の低い仕事を命じる
  ことや仕事を与えないこと(過小な要求)
 ・私的なことに過度に立ち入ること(個の侵害)などが規定されています。
 
 ただし、これらがすべてを網羅するものではなく、これら以外が問題ないと
 いうことではないとしています。

 ▼(*^*)
 業務の適正な範囲という判断は、具体的にはどうなりますか。

 ▼(@↓@)
 ・暴行・傷害については、業務の遂行に関係するものであっても、「業務の
  適正な範囲」には含まれません。
 ・脅迫・名誉棄損等と
 ・隔離・仲間外し等については、業務の遂行に必要な行為であるとは通常想
  定できないことから、原則として「業務の適正な範囲」を超えるものとさ
  れます。
 ・過大な要求から
 ・個の侵害までについては、原則として「継続性」があれば法的に問題視す
  べきパワーハラスメントに該当するとされます。

 ▼(*^*)
 民事裁判や労災行政訴訟では、パワーハラスメントについてどのような認定
 がされているのですか。

 ▼(@↓@)
 労災行政訴訟としては、自殺した従業員の家族が、自殺の原因が職場におけ
 精神的負荷が過剰であったためとして、労災認定を求めたものがあります。
 判決では、上司による指導等の目的及び態様が社会通念に照らして相当とい
 えるか否かの観点から業務上外の判断がされているようです。

 ▼(*^*)
 具体的にはどんなものだったんですか。
 
  ▼(@↓@)
 そのケースでは、上司がその叱責の際に、「消えてくれ」や「給料泥棒」と
 いうような言動をしたことが、その目的・態様ともに問題があるとされたよ
 うです。
 実際はこの事例のように明らかに相当性を欠いたパワハラ問題よりもむしろ
 目的や相当性を欠くか否かの判断が悩ましい案件のほうが多いようです。

 ▼(*^*)
 どのようなケースなんですか。

 ▼(@↓@)
 社員が上長に対して電話で年休申請を行った際に、上長がその際の話し方に
 ついて礼を逸するものと考え、反省書の提出を求めた。また同人の片づけが
 丁寧さを欠くと考えて、指導の際、その再現をさせ叱責をおこなった。これ
 らの注意指導について、従業員側から違法なパワーハラスメントとして損害
 賠償請求がなされたケースがあります。
 本件では、注意指導の目的自体の正当性を認める一方で、上司の注意指導の
 うち反省文の提出や、再現させたことがパワーハラスメントにあたるとして、
 損害賠償請求の一部をみとめたものがあります。

 ▼(*^*)
 上司としても、部下の態度によっては、時に厳しい言動をすることもあると
 思いますが。そのような誘導されてようなケースでも問題となりますか。

 ▼(@↓@)
 社員側の態度等に問題が見られる場合は、裁判所は損害賠償額の調整を行う
 こともあるようです。注意指導にあたって、上司側としては努めて感情的に
 ならないようにするとともに、管理者側の言動に至るまでのプロセスでの当
 該従業員の対応・態度等を確認しておく必要があります。

 ▼(*^*)
 いずれにしても、管理者には研修が必要ということになりそうですね。その
 節はよろしくお願いします。

 ▼(@↓@)
 いつでもお引き受けしますよ。なによりも社内にパワーハラスメントに対す
 る認識を高めていうことが肝心ですから。

                            つづく


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 人の問題は、こうすれば100%解決できるというものは少ない。
 しかし、トラブルを回避する術は必ずどこかに存在するものである。そのよ
 うな問題を処理するために、人事おたすけ隊は今日もどこかで出動している。


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 ◇次回予告◇
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 パワハラ問題の発生後の対応策および防止対策について解説します。
 
 
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  ★ 編集後記 

  厳しい経済状況の下、企業間競争の激化により、社員への圧力の高まり
    職場内のコミュニケーションの希薄化や問題解決機能の低下、上司のマ
  ネージメントスキルの低下、あるいは上司部下間の価値観の相違の拡大
  などから職場でのいじめ・嫌がらなどのパワハラが増加しています。
    パワハラは当事者間の問題だけでなく、職場環境の悪化や生産性の低下
  につながることも考えられますので、我々社労士としても注意を払い、
  企業側へのアドバイスをしていく必要があると思われます。

                         記 (@↓@)


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