2009/05/30
精神科医成木文の「相談コーナー」と心理小説集。治療の自己判断。
■■■精神科カウンセリング■■■ 通算290号 ------精神科医との人生、身の上、医療相談------ (カウンセリング例) ≪1≫ 睡眠薬の耐性を抜く方法? お世話になります。タイトルの件について教えて下さ い。睡眠薬を飲み続けていると耐性が出来て薬が効かな くなってきますね。気がついたら1年前はサイレース1 mgでスイッチを切る様に眠れたものですが、今ではサ イレース6mgでも眠れません。実は先般、こことは別 の精神科無料相談の過去ログに1週間位眠れなくても良 いという覚悟で睡眠薬を断薬すると、ベンゾ系の耐性が 抜けて、1年前当時の睡眠薬が良く効く体に戻る、とあ りました。これは本当ですか?。本当ならば会社を休ん で実践してみたいと思っております。是非先生のお考え を教えて下さい。これ以上睡眠薬の量、強さが増えるの を押さえたいのです。 ご返事: そういうことはあり得ると思います。そうでなくとも ある日、たまたま少しハードなスポーツや肉体労働をし て疲労困憊し、睡眠薬を飲むのも忘れてばったんきゅう で眠ったりできると、次の日もその調子で行けたり、そ れ以降またどうしても睡眠薬の必要を覚えても、以前よ り少ない量で眠れてしまうということがあります。これ は生理学的に耐性がとれたということにはならないでし ょうが、身体の疲労や緊張の自覚程度、睡眠リズムへの 自然な導入などがあずかった結果なのかもしれません。 ですから、断薬の期間という要因以外からもでき得るこ とです。 完全な断薬でなくても、日々状況や眠る時間 帯に応じて減らしたり抜いたりしていると、漸増を防げ るということがあります。 会社を休んでまでということですが、そういった意志 だけでも可能じゃないでしょうか。それと、休暇をとれ ば緊張も減じた状態になるわけですから、その効用もあ るでしょうし、眠れなければ眠れないでリズムを設定す るのにはいい準備条件ということにはなりますね。完全 断薬することによって、神経レベルでも体のほうでも慣 れからいったん復旧するということは当然あるでしょう 。ただ、人によっては断薬2〜3日で離脱症状が出てき たりして不快を覚えることもありますから、主治医とは 実験に入ることを重々打ち合わせておかれたほうがいい でしょう。 ≪2≫ 何科を受診したらよいでしょうか? ご多忙の中を本当に申し訳ないのですが、ご助言いた だけると幸いです。 心身とも余り健康状態とは言えないのですが、一番は おなかの張りです。原因は塩分と水分と食物繊維を過剰 に取るため大腸が伸びきってしまったみたいで、便秘薬 を飲んでいるので便そのものは比較的でるのですが、多 すぎて追いつかないのだと思います。それでいつも妊婦 と間違うくらいおなかが大きく張り出しています。水分 などを多く取ってしまうのは、やはり少し摂食障害があ るのだと思います。戻したりはしませんが、脂物で吹き 出物が出やすいので避けているせいか、満腹感をなかな か感じず食べ過ぎてしまうようです。 会社に行っているときは比較的精神的にセーブされる のですが、休みになったり一人でいると不安で不安で堪 らず、お茶を飲んだり間食したりしてしまいます。早朝 覚醒もあります。甲状腺機能低下が以前ありチラージン も飲んでいましたが、量が少なくそれが精神面に影響し ているとも思えないです。ただ、月経は5年くらい全く ありません。現在30代後半なのですが。 すみません、内分泌代謝科に以前行っていましたが、単 に心が軟弱なだけのような気もしますし、やはり神経の 病気もありそうな気もしますし、女性ホルモンが少ない せいの更年期のような気もしますし、消化器系が不調で おきているような気もします。何科を受診すれば一番良 いのでしょうか?軟弱なので、気力で直そうと思っても ちょっと苦しいです。すみません、長々申し訳ございま せん。 ご返事: これまで内分泌科にも行かれていたようで、無月経や 甲状腺機能低下があるのだとすると、ベースとしてまず その辺のホルモン検査は定期的にやっておかれたがよろ しいでしょう。しかし、過食の傾向があり、吹き出物が 出やすいということで偏食もあるようですから、栄養バ ランスの再検討や水分や塩分の摂取量の調整なども必要 のようですね。ここはむしろ栄養士さんの出番かもしれ ません。また、会社に出ているときは、比較的不安感は ないということですから、状況によって精神状態が動揺 するという確認もすでにしておられます。 どんな病気でも、精神も身体も含めて総合的に診るの が当然ですが、昨今のように医療も専門化してくると、 各科毎にいきおい診察する領域が狭められる心配もない ではありません。そこで、どうしても順序立てて診ても らいたいというのであれば、まず身体疾患の方を総ざら えしてもらってから、その結果を持って精神科に行くと いうのもいいでしょう。また、最初から一挙に総合的に 診てもらいたいと思われるのでしたら、心療内科などは 適当かもしれません。基本的には内科ですし、不定愁訴 などを含む心身症や摂食障害などは、むしろ得意とする 部門です。 参考にしてみてください。 ========================== このマガジンでも皆様からのご相談を受け付けています。どうぞ お気軽にご投稿下さい。 関連URL中の下記カウンセリング専用投稿ページ http://park1.wakwak.com/~bun/counseling.html にてお願いいたします。 ご返事はすべてURL中のカウンセリングコーナーにて行います。 ときどきURLにアクセスのうえご確認していただきたくお願い いたします。 なお、登録解除URLは関連URLのトップページにあります。 (発行人 記) ========================== 【CM】 (成木 文の心理小説集) 一、成木 文著 「或る男の残像」 ブイツーソリューション 他四作所収(悲しいがどこか滑稽な人間模様) 1、或る男の残像 2、監督 3、バタフライ・ノート 4、ゆずり葉 5、終着駅のタンゴ (電子書店パピレスで紹介。 http://www.papy.co.jp/act/books/1-108301/ セブンアンドワイ、bk1、amazon.co.jp、紀伊国屋等ネット書店 http://bookweb.kinokuniya.co.jp/guest/cgi-bin/wshosea.cgi?USID=&W-NIPS=9981906980 でもオンライン販売) 二、田辺 未方(成木 文)著 「ロッシーという名の毛編みの男」 文芸社 他五作所収(テーマはさまざま。カフカ?から一幅の絵まで) 1、ロッシーという名の毛編みの男 2、指令 3、崖からの眺め 4、コンパクトミラーの中 5、赤い斑点 6、旅 (電子本は、Boon-gate.comで紹介。 http://www.boon-gate.com/cgi/search/details.cgi?id=12374 ブックサービス、紀伊国屋BookWeb、アマゾン http://www.amazon.co.jp/gp/reader/4835584686/ref=sib_dp_pt#reader-link でもオンライン販売) 三、成木 文著 「サッカー」 ブイツーソリューション 他三作(若者のチョット深刻な素材にスポット) 1、サッカー 2、水曜日の手紙 3、お化け 4、新しい朝 (電子書店パピレスで紹介。 http://www.papy.co.jp/act/books/1-106034/ セブンアンドワイ、bk1、amazon.co.jp、紀伊国屋等ネット書店 http://bookweb.kinokuniya.co.jp/guest/cgi-bin/wshosea.cgi?USID=&W-NIPS=9981549487 でもオンライン販売) なお現在、「銀座九丁目」鋭意執筆中。幻想童話的心理小説の つもりです。 *************************************** マガジン名:【精神科カウンセリング】 副題:精神科医との人生、身の上、医療相談 発行:二週に一回 発行責任者:成木 文 発行元:「精神科医・成木 文」 関連URL: http://park1.wakwak.com/~bun/ **************************************** 2009.5.30(土) (861)


