2009/03/29
精神科医成木文の「相談コーナー」と心理小説集。薬物治療。
■■■精神科カウンセリング■■■ 通算286号 ------精神科医との人生、身の上、医療相談------ (カウンセリング例) ≪1≫ ラピッドサイクラー、混合精神病? 3年以上前に躁鬱病を初発(と思っていたら中学3年の時に心因 反応と診断されたのが初発らしい。8年前には仕事ストレスでうつ 病になり退職。ずーっと病気ばかりの人生ですねえ)。だんだん治 ってきたと喜んでいたところ、4ヶ月前に再発。主治医先生曰く「 1日何度も躁と鬱が入れ替わっている」との事。これはラピッドサ イクラーですね。自覚はありません、いつがソウでいつがウツなの か、専門家しか判断不可能なんですね。と、ある精神科医師に「混 合精神病じゃないかな?あなたのこと、私は治せません。治せる先 生がいたら余程の名医でしょう」と言われてしまった! 混合精神病とは、統合失調症も混ざっていますよ、という病名で すよね?病名ばかり知っていても治らない。今とにかく疲れがひど く、動けない。思考も混乱して、例えば本など何年も読めないまま。 でも無理に買い物に出かけて自転車転倒させたり。注意力も怪しい。 主治医先生からは「行動しない事」と命令発動です。 せっかく良くなりかけてるのに自分から元に戻しているらしい。 コンビニ弁当、デリバリー、なんでも良し!だそうで。41歳、離 婚で一人暮らし、知らない土地で無職、それもとても大変です。こ の病気は治らない、繰り返すと覚悟しないとならないのでしょうか? 今こんな状態なので治るかどうかも心配です。なにかお言葉をお願 い致します。 ご返事: 今まで躁うつの診断で治療を受けてこられたところ、今回ラピッ ドサイクラーとか混合精神病とか言われたようですね。 たしかに躁うつ病には、いろんな類型があってなかなか複雑なん ですが、躁とうつがめまぐるしくラピッドに交代するものや、それ らの状態像がミックスされているようなものもあるんですね。後者 の場合は混合状態と呼んだりします。もしかしたら、混合精神病で はなくそのことを指摘されたのかもしれません。もちろん、混合精 神病という言葉もありますが、その場合は一般には非定型精神病と いうことのほうが多いですね。 いずれにしろ、薬物療法は有効ですし、またそれをある程度自覚 できて抗精神病薬や抗うつ剤を微妙に入れ替えたり、基本の薬を一 定にしておいて、舵取りの薬を決めておいてその量を増やしたり減 らしたりなどで調整することもあります。躁状態、うつ状態両方に 効く薬もありますから、それらをメインの基本薬にしておく手もあ るでしょう。 なかなかさじ加減が難しいことはたしかですが、精神科医は懸命 になってとりかかります。外来でどうしてもうまくいかないような 場合には、しばらく入院してもらうケースもあるでしょう。 ≪2≫ 治療のひきどき。 初めまして。沢山の方々がいらっしゃっていて忙しいとは思いま すが、失礼致します。私は、鬱、PD、境界例の診断で3年精神科に 通院しています。このところずっと調子がよく、パニック発作も起 こりません。時々、ODや自滅行為をしてしまいますが、精神状態も 安定しており、症状も消えました。生活においての過剰な刺激が全 く感じなくなってきました。 主治医の先生をとても信頼しています。先生にも、「そろそろ薬 なしでもやっていけるんじゃないか?」という話をされました(私 が差し水をしたんですが)。すぐ薬をストップするわけじゃないけ ど、徐徐に弱めて行く方向に考えていってもいいのではないかとい う話をしました。 薬はセロクエル25、デパス0.5、ピレチア、頓服でレボトミ ン5、ソラナックス0.8など、まだ、弱いものに変えられた訳で もないのですが、「僕からは、君が何を言ってもやっても、約束を 守ってくれれば、絶対見捨てたり、怒ったりしないからね」と言わ れているのですが。 病院は治療するところで、病気が治ったら先生ともバイバイって ことは解ってるのですが、「もう来ないでいいよ」と、いつ言われ てしまうのか、とても不安なのです。私は、先生がいないと、頑張 れないのに。「もう君はいらない」って言われてしまうようで怖い のです。先生にすごく依存してしまっているので、無理矢理病院を 変えたりすればその不安はおさまるのでしょうか・・・・。不安な のでお薬を飲んでいません。 最近、お薬を飲むってことが、先生を自分に取りこんでいるよう で、ちゃんと処方通りに飲むようになってました。そして、先生に 批判的に感じているときは、お薬は飲みません。元気な私が、こち ら様の手をわずらわせてしまって、申し訳ありません・・・・。私 はもう、病院に行くべきではないのでしょうか?だって、症状もお さまっているのに。ただの主治医の先生への甘え心から、先生から 離れられなくなっているだけなのだろうに。 ご返事: お薬がなくなったとしても、カウンセリングという治療は残って いるんじゃないですか。先生も徐々にと言っておられるんですから、 そう急ぐ必要もないでしょう。それに通院は、それこそ先生とは友 だちみたいな気楽なつきあいであっても構わないのだと思います。 まだ、ODや自傷行為もあるようですから、治療は続けられたほう がいいでしょう。 そう思いませんか。 ========================== このマガジンでも皆様からのご相談を受け付けています。どうぞ お気軽にご投稿下さい。 関連URL中の下記カウンセリング専用投稿ページ http://park1.wakwak.com/~bun/counseling.html にてお願いいたします。 ご返事はすべてURL中のカウンセリングコーナーにて行います。 ときどきURLにアクセスのうえご確認していただきたくお願い いたします。 なお、登録解除URLは関連URLのトップページにあります。 (発行人 記) ========================== 【CM】 (成木 文の心理小説集) 一、成木 文著 「或る男の残像」 ブイツーソリューション 他四作所収(悲しいがどこか滑稽な人間模様) 1、或る男の残像 2、監督 3、バタフライ・ノート 4、ゆずり葉 5、終着駅のタンゴ (電子書店パピレスで紹介。 http://www.papy.co.jp/act/books/1-108301/ セブンアンドワイ、bk1、amazon.co.jp、紀伊国屋等ネット書店 http://bookweb.kinokuniya.co.jp/guest/cgi-bin/wshosea.cgi?USID=&W-NIPS=9981906980 でもオンライン販売) 二、田辺 未方(成木 文)著 「ロッシーという名の毛編みの男」 文芸社 他五作所収(テーマはさまざま。カフカ?から一幅の絵まで) 1、ロッシーという名の毛編みの男 2、指令 3、崖からの眺め 4、コンパクトミラーの中 5、赤い斑点 6、旅 (電子本は、Boon-gate.comで紹介。 http://www.boon-gate.com/cgi/search/details.cgi?id=12374 ブックサービス、紀伊国屋BookWeb、アマゾン http://www.amazon.co.jp/gp/reader/4835584686/ref=sib_dp_pt#reader-link でもオンライン販売) 三、成木 文著 「サッカー」 ブイツーソリューション 他三作(若者のチョット深刻な素材にスポット) 1、サッカー 2、水曜日の手紙 3、お化け 4、新しい朝 (電子書店パピレスで紹介。 http://www.papy.co.jp/act/books/1-106034/ セブンアンドワイ、bk1、amazon.co.jp、紀伊国屋等ネット書店 http://bookweb.kinokuniya.co.jp/guest/cgi-bin/wshosea.cgi?USID=&W-NIPS=9981549487 でもオンライン販売) なお現在、「銀座九丁目」鋭意執筆中。幻想童話的心理小説のつもり。 フフフフ。 *************************************** マガジン名:【精神科カウンセリング】 副題:精神科医との人生、身の上、医療相談 発行:二週に一回 発行責任者:成木 文 発行元:「精神科医・成木 文」 関連URL: http://park1.wakwak.com/~bun/ **************************************** 2009.3.29(日) (845)



